2010年 02月 04日
○ LOOP ◎ 会場:ギャラリーたぴお 中央区北2条西2丁目・道特会館1F (中通りの西側の郵便局のあるビル。) 電話・林(090)7050-3753 【参加作家】 道内作家: 石川潤(絵画) 鈴木悠高(絵画) 手塚昌広(絵画) 向中野るみ子(絵画) 渡辺和弘(塗装工芸・カシュー漆) 坂本正太郎(彫刻) 道外作家: 村上知亜砂(大阪府・ファイバーワーク) ◎ 会場:ほくせんギャラリー ivory(アイボリー) 中央区南2条西2丁目 NC・HOKUSENブロックビル4階 (北西角地、北&西に入り口あり) (両会場とも同じ) 会期:2010年2月1日(月)~2月6日(土) 時間:11:00~19:00 (最終日は、~18:00まで) 事務局: 鈴木悠高造形芸術研究所 ーーーーーーーーーーーー(2・2) 2会場のループ展、今回はギャラリーたぴおです。 アイボリーが道外作家中心で、広い会場を綺麗におしゃれな展示。エネルギーを内に溜め込んで、外に出す間合いを計っている感じ。 転じて、当館ではエネルギー発散型だ。広くない会場にそれぞれの美学をストレートに訴えている。 7人の作家作品は上掲の写真で大枠は分かるでしょう。全員が道内在住ですから、見慣れた方も多いとは思います。時間があれば、是非足を運んで下さい。大柄の鈴木悠高君がいろいろとお相手をしてくれると思います。 さて、何人か書いておくことにします。 (以下、敬称は省略させて頂きます。) 何と言っても、元気一杯なのは村上知亜砂だ。 最初は床の展示予定だったが、現場を見ての大変更。脚立の上り下りは何度だったのだろう?ダクト廻りを清掃して、網を張って、その上に固まりを載せて、張り具合を整えて・・・作家が脚立の上り下りというダンスに興じたが、果たして作品はただ上に置かれただけなのか?ブワンブワンと上手く垂れ下がりダンスができたのだろうか? 材料は羊毛だ。タイトルに「生命」とある。女性作家が種などの、この種の素材を使う時は「生命、その尊さ」ということが大きなテーマになりがちだ。素材や言葉におもねることなく、作品として他者に訴える力があったかどうか? 今作、アッパレと思うが、まだまだ作家は遠慮したようだ。天井の白いダクトが、バックボーンのようにして「羊毛」の筋肉・皮膚を支えているよに見える。天井中央の四角く区切られた部分は異星人のようだ。だが、中央に安住し過ぎたようだ。もっともっと天井を這い回っても良かったのでは?作品の四隅にも接近してらよかったのに。他の作家がハラハラドキドキ、心臓のダンスをするかもしれない。 作家の遠慮なり他の作家への配慮があったのだろう。それと、この種のインスタレーションの経験不足もあったと思う。だから、今回大いなる経験をしたことになる。 ダンスダンス・・・、次回ははもっと踊るだろう、・・・踊り明かして、踊り狂う・・・、ダンスダンス・・・。 向中野るみ子、7年位前に大谷短大を卒業された。その頃も抽象画で、青地に縦長の角柱が立っていた。角柱は自画像であり、背景の色は心象世界として観ていた。時に角柱は2、3個になったりしていたが、それは人間関係の出現で、その雰囲気を背景が覆うという構造だったのでは。 さて、今作の三角やいろいろな抽象形は、絵としての抽象というよりも、三角物、四角物という実態として描いているようだ。完全なまでの抽象画の形式を学生時代から続けているようだが、形無き抽象画家には成りきれない気質なのだろう。だが、その頃に比べれば何とも骨太に成長したものだ。どこかしら我が道を行くというスタンスだったが、芯の強さは変わらないようだ。 今作、形有る物達が非常にうるさい。うるさいが、うるささに徹するには遠慮があるようだ。絵を「枠内」に美しく納めたいという意識が強いのだろう。「記憶のカケラ」は美しくも整然と、意味という連鎖・誤解の中にあるのだろう。その辺を突き破って、「カケラ」に徹することができるか?どこまで「うるさく」描くことができるのだろう? (もっと一気に書きたかったのですがすいませんでした。②に続く。)
by sakaidoori
| 2010-02-04 23:14
| たぴお
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丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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