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栄通記

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2009年 12月 24日

1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)

○ 森本めぐみ・
   「くものお」


 会場:テンポラリー・スペース
     北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2009年12月15日(火)~2010年1月13日(水)
 休み:月曜日(定休日) 年末年始 12月31日~1月4日
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(12・23)

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 (予期せぬ展開での②になりました。おそらく③にもなるかもしれない。)
 
 北大探鳥会に行った妻の迎えにテンポラリーで落ち合った。時には妻との待ち合わせもいいものだ。①で今展を紹介している。冬の閑散とした空間をもう一度見るのも悪くはない。

 ところが、会場は公開制作場に変わっていた。
 赤い水玉に埋もれて、同じ色の繋ぎ服姿の画家がいるではないか。
 挨拶そこそこに出た彼女の言葉は、「禁じ手をしてしまいました・・・」

 展覧会期が長い場合には、予告無しで会場の様子がいろいろと変化する場合がある。だが、それは空間をより生かす為の行為で、たとえ初めの展示の様子を残さなくても、あくまでも発展・深化を目論んだものだろう。

 だが、今展の画家の行為は、全然違う。それは、初期の展示のムード・意志を否定したところでの公開制作だ。もう、あの隙間風が流れる世界、ネズミの通う穴に置かれたアイテムを探して、あれこれと妄想することはできない。

 だが仕方がない。そもそもが、ここは画家のプライベート空間だったのだ。許されざる約束破りだが、その私的行為にオープンに付き合えるのも芸術世界というものだ。たとえ彼女が「芸術家」と呼ぶには若すぎても、心はそれだ。初期の展示は「芸術家以前」だと思っている。今は「芸術家直前」だ。

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 このビニールに巡らされた空間、形は寒さ防止だが、きっと違うだろう。
 テンポラリーのネズミの巣穴を大きくした、森本めぐみ・ルームだ。小さなネズミ部屋を拡大して見せている。もしこのシートが寒さ除けならば、全部を覆う必要はない。会場入り口を二重にしかっりふさげば事足りる。床もふさがれたこの姿は、訪問者との会話をも否定している。上からの「見るー見られる」演劇空間に転化している。他者を排除している。自分だけに埋没したいのだ、見られながら・・・。

 それはネズミの巣穴ではあるが、雲の中のようでもある。浮かれながら物語が進んでいるのだろう。
 「蜘蛛の緒」から、「雲のオ・ハ・ナ・シ」になったのだろう。絵のように大きく叫びたいのだろう。何を叫んでいるかは知らないが、大きくなってもらいたい。


 いずれにせよ、宜しからざる行為だ。上から彼女に「モンク」を言おう。そして、去る年、新しき年を祝うことにしよう。


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by sakaidoori | 2009-12-24 10:30 | テンポラリー


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