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栄通記

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2009年 12月 20日

1137) 市民ギャラリー 「平成21年度・札幌西高美術部 校外展<西美展>」 12月18日(金)~12月20日(日)

○ 平成21年度 札幌西高等学校美術部
   校外展 <西美展>

会場:札幌市民ギャラリー 2階ホール
     南2条東6丁目
      (北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2009年12月18日(金)~12月20日(日)
 時間:10:00~17:00
     (最終日は、~16:00まで)

ーーーーーーーーーーーー(12・19)

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 予定にしていなかった高校生展だった。全作品は「学生全道展入選作品」と、「高文連出品作品」で、ほとんど見ているはずだ。その記憶率は低くて大半は忘れ去ったのだが、あらためて見れるのは楽しいものだ。

 この学校の特徴は、シュールに大仰にならずにしっかり対象を見つめて元気に画く、薄塗りを避けて強い色を出したい、そんな印象を受けた。
 当日は受付にいた学生の作品を中心に見たので、彼女達のピンポイント作品を載せます。


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     ↑:1年・米内麻里依、「安らぎ」・F100。

 とにかく、中央の車の明るさ元気さが目に飛び込んでくる。それと、電信柱を満々中にして、家、車、人なども中央に集中する配置が好ましい。「画きたいものをしっかり画く」、という視点だ。それでいて、彼女の筆法にはワイルド感はない。どこか内向きな、宝物を見つめる感性の人のようだ。
 屋根の左右に花とハンバーガーが浮かんでいる。中央ばかりに目がいくのは面白くない、変化が足りないと思ったのだろう。「安らぎに」に華を添えたかったのかもしれない。高校生らしいアイデアでいいのだが、花が屋根の色と重なってわかりづらいのが少し残念。

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 米内さんは恥ずかしがって見せようとはしない。
 ようやく探しだした。

 本人は作の不出来を恥じていたが、そんなことはないと思う。ニギニギしさが気に入らないようだが、いろいろと画きたい思いが詰まっている。僕には好印象なのだが。
 正直、画題の「迷い」は絵からは感じられない。「希望」が小さくキラキラ輝いているという感じ。「迷い」とは絵に対する気持ちなのだろう。「上手く画きたい、上手く画けただろうか?」
 対象をリンゴのように丸く丸く元気に明るく画いている。自分の持ち味は充分に出ていると思う。



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     ↑:1年・竹山政美、「額の中の野生」・F100。

 米内さんの内に輝く筆法とは逆に、外に外へと爆発する絵だ。色も形も、絵全体に力がみなぎっている。
 この絵も赤が眩しい。ザックザックと色を重ねて、一気にナイフで削り取る。鋭利さを秘めた、燃焼だ。


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 上の絵が彼女の持つ「爆発型」ならば、こちらは「鋭利型」だ。しかも紫でまとめているのが心憎い。

 「白昼夢」とは画題以上に竹山さんの絵心なのだろう。
 こういう学生には大きな壁一面を与えてみたい。「白昼夢」になって、一心不乱に画きなぐっていくだろう。慣れない大きさに少しは迷うかもしれないが、それは一瞬。決断早く、ぐいぐい色が埋まっていくだろう。







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     ↑:1年・桂元卓弥、左・「水と金属の街」・F100。右・「自転車とぼく」・F30。

 竹山政美さん推薦の学生。セールスポイントは「丁寧に画いています」とのこと。おそらく、丁寧さからくる桂元卓弥君の感性・詩情に彼女は注目しているのだろう。それは竹山さんとは違う個性なので、気になるのだろう。

 左の絵は、学生全道展でしっかり記憶している。どこか金属質で構築的な詩情のようなものを感じた。
 それと、クローズアップする手法が新鮮なのだが、単なる技法で終わって欲しくない。自分の感性を見つめ発揮させる世界になればと思った。


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 ↑:左、高文連全道優秀賞・3年・福岡千尋、「18菌」、アクリル B1。
     ↑:右、同じく優秀賞・3年・柴田玲奈、「わたしからみたわたし」・油彩 F30。

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     ↑:同じく優秀賞・3年・小林麻衣、「わたしの空間」・油彩 F30。


 後で、当展の目録を見ると、高文連での全道優秀賞作品を記していた。上の2点の写真はその時に撮影したものの編集です。
 全てよく覚えている作品です。
 個人的には小林作品には愛すべき世界で、福岡作品には技術と知的さを感じ、柴田作品にはベッタリとした大人っぽい感性を思う。
 おめでとう。

by sakaidoori | 2009-12-20 11:50 | 市民ギャラリー


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