栄通記

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2009年 12月 11日

1117) さいとう 「石井誠・展 『無限景』」・版画展 終了・11月17日(火)~11月22日(日)

○ 石井誠・展
   「無限景」


 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。
      1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2009年11月17日(火)~11月22日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)

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 (以下、敬称は省略。)

 石井誠は道都大学・中嶋ゼミでシルクスクリーンを学んでいる4年生。
 彼は大小問わず、多くのグループ展に参加している。そんな関係で2年次から、その作品を見続けている。来春は就職されると聞いた。その活動歴から、卒業前後にでも学生活動の一区切りとしてまとまった個展を見たかった。実際、簡単ではあるがそんな話もしてみた。個展、おめでとう。

 初個展のようなことを会場で小耳に挟んだ。小さな驚きだ。そして、学生生活のまとめ展と思いきや、「いよいよ出てきた石井誠・展」の様相に驚いた。新たな発想と技法修得過程の個展だ。彼の可能性を小さく見ていた認識を改めることになった。ほんとに大きな驚きであった。

 その驚いた作品を載せます。

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     ↑:「無限景」。

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 大作である。版画の性質上、絵画のように200号などの大きな1枚仕立てにはなかなかできない。だから、ある程度の大きさに繋ぎ合わせての作品になっている。
 つなぎという制約を生かして、意図的にきっちりと合わせるのを避けている。そうすることによって、画面全体の反復・増幅感、立体感、画面の凸凹感なり違和感を意図しているのだろう。「黒」を生かす効果もある。

 石井誠は描き殴りの賑やかさを特徴としていた。それだけでは画面が好き放題のにごった方向に終わりがちで、どうしたら絵画的に深めれるかが課題だったと思う。しかも、シルクスクリーンは何かと利便性に富んではいるが、技法だけを楽しんでいたら安易に流れ勝ちなる。どうするか?その応えの一つが今作だろう。

 「この胸の思いをにぎにぎしく表現したい。しかし、美しくなければいけない。しかも、黒の沈鬱さは絶対だ。角ばっていて、なおかつまろやかに。音楽的にもしたいものだ」
 贅沢な願望だ。美醜、静と動、黒と非黒、エネルギーの収縮と爆発、シルクスクリーンの平面性の克服、音楽のリズム・メロディー・ハーモニーと美術・・・。

 今作は一原有徳の影響が強い。それは全然構わない。若き表現者が版画の巨人とがっぷり取り組んでいる。
 一原有徳の魅力は個々の作品にあるとは思っていない。美術界で高く評価された様式なりを、他人の評価などは目もくれずに、次から次へと新たなことに取り組んでいる。その表現者根性が素晴らしい。この点では道内の表現者では最高の人と思っている。
 それは版画だから次から次へとできたのかもしれない。

 今作、もっともっと大きくして見せたいことであろう。まだ彼には学生時代に発表の場はある。市民ギャラリーの学校展で、それを見ることができるだろう。
 そこは天井が高い。どこまでも高い。



 近々の既発表作品もあった。上掲の大作の応用作品もあった。
 学生時代のまとめという意味での「アンソロジー・集」的なものもあった。
 今の彼をチャンと見せていた。

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     ↑:「sound of silence」。

 あまり踏ん張らないで、石井心が正直にでているのでは。少なくとも、大学に入りたての頃の気分を、大事に表現しているようにみえる。色もある、具象形もある、仮想都市空間の遊び心もある。というわけで、僕の好きな作品。


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     ↑:「苔いちめんに」。


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by sakaidoori | 2009-12-11 12:57 | さいとう | Trackback | Comments(2)
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Commented at 2009-12-22 10:04 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sakaidoori at 2010-01-02 11:44
>非公開のIさんへ

 新年、明けましておめでとうございます。

 非公開ということで、返事をサボっていました。
 卒業したからが、画業の始まりだと思っています。更に言えば、20歳代は研究時代だとも思っています。他者の評価などは気にせず、ドンドン信じる道を歩んでください。

 中島ゼミ展、しっかり見ました。次は卒展ですね。大きく大きく行きましょう。
 今後とも、薄く長くお付き合い願えれば幸いです。


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