栄通記

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2009年 12月 04日

1106) 創 「武田亨恵(たかえ)・展」 11月27日(金)~12月14日(月)


○ 武田亨恵(たかえ)・展
   視覚と意識の交差 -軌跡ー


 会場:ギャラリー創(ソウ)
    中央区南9条西6丁目1-36・U-STAGE1F
    (地下鉄中島公園駅から西に徒歩5分。
     南9条通り沿いの南側。)
    ※駐車場は2台分完備
    電話(011)562ー7762

 会期:2009年11月27日(金)~12月14日(月)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~19:00
     
ーーーーーーーーー(12・3)

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 部屋一杯に気持ちよく拡がっている、たたずんでいる。

 タイトルに「視覚・意識・交差・軌跡」という堅苦しい言葉が並んでいる。画家のそんな言葉などはどこ吹く風で、女性的な美しさやしなやかさが全面に出ている。

 作品は二部構成。
 どうしても手前を中心に見てしまう。まさにヴィーナスの台座の貝殻だ。
 大らかなウエーブラインの器(貝殻)には水が張られている。まるで一滴の雫のように力を内に籠めてまーるくまーるく張っている。その1mほど真上に巻貝のようなものから本当の雫がポツンポツンと落ちてくる・・・落ちてくる・・・。氷が溶けているのだ。細身の女性がいたずらに巻貝を振ってれた。カランカランと可愛く鳴った。
 大きな仕掛けの軽い大人のオモチャのようだ。

 器に対比して山並のようなものが余韻を引きずるように流れている。
 精子の尾っぽのようだ。確かに貝殻が女の象徴で、それにまつわる男の山並ラインといえなくもない。だが間違いなく作家の意図はそんなところにはないだろう。ないのだが、あまりにも手前の器の部分が文学的なので人間物語として語りたくなる。「満月の水面の男女の儀式、・・・女神にかしずく僕(しもべ)たち・・・」・・・そんな夢想をしてしまう。まさに美術は誤解から始まる。


 武田亨恵はアインシュタイン的な時間と空間の形態化を試みていたのでは。美術家だから、そこに「視覚と意識」という受けての問題を重ね合わせていたのでは。
 会場には古い作品のファイルで自己紹介している。それによれば、かつては感情直截的な大胆な作風のようだ。もともと無味乾燥とも見える抽象形態をもてあそぶタイプではないようだ。おそらく「立体作家」を選んだが故に、感情(意志)表現を支える空間の意味を問い始めたのだろう。視覚と空間との接点である「表面」ということも問題にしたのだろう。その「軌跡」が最近のアインシュタイン的造形作品であり、今展の硬い「タイトル」になっているのだろう。
 そして今回、個展という自由な空間を得た。前後がガラスの特異な場だ。壁にはブロックが飛び出ている。空間を切っている。そんな環境で自己の美意識と空間との語らいを正直にしたのだろう。


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by sakaidoori | 2009-12-04 10:02 | 創(そう)


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