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栄通記

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2009年 08月 13日

1067) 門馬 「上嶋秀俊・展  in my blood」 終了・8月5日(木)~8月12日(木)

○ 上嶋秀俊・展 vol.3 
    in my blood


 会場:ギャラリー 門馬・ANNEX 
     中央区旭ヶ丘2丁目3-38
      (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2009年8月5日(木)~8月12日(木)
     (会期中無休)
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~18:00まで)

※ 特別企画 ⇒ 田仲ハル・ダンス パフォーマンス in my blood
            (肉体と映像によるライブ・パフォーマンス)
        8月8日 料金・ドミトリー

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 「オレの血」。支持体が円いのは顕微鏡からの視界がキッカケとのこと。
 そして今展も拡大された微視的世界だ。門馬通路を白い血管と見立てて、「血」が流れているのだろう。
 円い作品は顕微鏡で覗かれた作家の心の血、理想美といっていいかもしれない。丸い世界で、さらに丸く色が重なりあって流れている。マーブル状の姿は七色の血、作家の微視的世界の理想美の一つ一つかもしれない。

 色は薄い。淡い肉片色。あまりギラギラさせないで門馬血管を流れている。血というもののもつ薄気味悪さを避けようとしているのか?淡い色のうねりを楽しんでいるのか?画くことによって、イメージを喚起させようとしているのか?まったりとうねり流れている。

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 ふと目に止まった上の作品、真ん中部分は濃密な色が散りばめられて美しく輝いている。廻りは肉片色で人体のラインのダブル・イメージ。かなりセクシャルだ。
 やはり、こうでなくては面白くない。血や肉色をレンズ越しに見つめる作家は、画題に反して自己の生理を綺麗にまとめようとする傾向がある。それはそれで良いのだが、まとめきれない自分の内面。隠し切れなく、輝き迫る性の絵画化。

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     ↑:「inside-outside」・アクリル 直径62cm 2009年。

 上の作品は右側の壁面作品の最後の作品だ。
 「外に出よう。いろいろな可能性を試そう。」という意味ではないか?深海に差し込む日の光、腹に住む住人が喉からの光に歩もうとする作家の意欲とみえる。

 作家は門馬回廊のための作品を画き進むうちに、支持体の形にしろテーマにしろ、自分の中に変化を感じたのかもしれない。ポロッと画いてしまった、願望のようなセクシャルな絵、出てきた事に満足して次の絵に進みたいのだと思う。こちらも、いろんな可能性の作品を見たいものです。

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 目だ。「インサイドーアウトサイド」の作品を見た後の折り返しの始めにある。
 なんて正直な作家だろう。顕微鏡に写った、顕微鏡を見る、顕微鏡から鑑賞者を見る目だ。作家自身の目だ。
 カラフルな美しい見られる世界に、どうしても見る自分自身を挿入したいのだ。それは一つの決意・宣言かもしれない。中味は僕の知るところではない。今後の作品が教えてくれるだろう。
 緑の作品が先に続いていく。血が赤と決め付けてはいけない、そう言いたいのかもしれない。

by sakaidoori | 2009-08-13 16:31 | 門馬・ANNEX


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