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栄通記

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2009年 08月 09日

1061) ②アトリエムラ 「第2回企画展 Girls美Ambitious!」 終了・5月17日(日)~8月7日(金)

○ 第2回 特別記念企画
    [Girls美Ambitious!] 


 会場:アトリエムラギャラリー <札幌>
    中央区南13条西11丁目2-12
    電話(011)590-0050

 【参加作家】
 ASADA 曾田(アイタ)千夏 竹内明子 麻生知子 松隈無憂樹 三木サチ子 

ーーーーーーーーーーー(8・6)

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 学生が1名、道内出身者が2名、東京造形大学関係者が5名、全員が美術大学卒業あるいは現役。現住所は日本各地。20歳代が4名、30歳代が2名で全員が女性です。


 以下、年齢の高い順に載せます。

○ ASADA (アサダ)の場合

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     ↑:左側、「the2-16wld (ASADA's maternity dress collection)」。
     ↑:右側、「骨まで(ASADA's ceramic underwear collection)」。

   ・1971年 神奈川県生まれ。


 何とも勇ましい作品だ。
 「少女よ、大志を抱け!」、そんなことは当たり前なのだと言いたげだ。
 「女よ!闘え!鎧をまとって裸で闘え!!」と、同性を鼓舞している。男を挑発している。


 焼き物に着色して、ビキニ・スタイルのコスチューム。硬くて重い。
 性器から妖怪が出ている姿などはアニメやマンガでお馴染みだ。しかし、こうして等身大にして、販売スタイルの女性用コスチュームを目の当たりにすると、一本取られた感じだ。見てしまえば「これも在り!次はどう攻めてくる?」と聞き返して、こちらも防御を固めよう。

 サイケ調、装飾過多は日本美との競合を思う。作品集には床の間に飾っていた写真があった。
 作品が外に向かって発展していくとしたならば、装飾やデザインを大胆にし、展示方法の工夫によって現代消費社会とトリッキーに追走するしかないだろう。追走とはいってもあらん限りのパワーが必要だろう。

 写真の左側の作品、マタニティー・ドレスだ。作家の妊婦状態での体形が埋め込まれている。飾りじゃないドレスとの一体感。防御に攻撃に、このパンツはたくましい。


○ 三木サチコ(①に紹介済み)。

○ 曾田千夏(アイタ チナツ)の場合

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     ↑:左側、「katari-jima 2009.5.11」。

   ・1980年 札幌生まれ

 地元作家の曾田千夏。ファンも多いと思う。
 淡く物憂げなカタリジマだ。かつての勢いは影を潜め、ファンタジックとの境界をたむろしている。


○ 麻生知子の場合

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     ↑:「焼きとうきび」。

   ・1982年 埼玉県生まれ

 北海道をイメージした作品だ。嬉しいですね。
 どこか昔懐かし、というイメージ画というかアニメ風だ。焼きとうきびやジンギスカンやビールは作家のレトロ趣味に溶け込んでいる。大仰な絵でなく、等身大の日常用語絵画を目指しているのだろう。大作はより物語の強い絵かもしれない。絵本も好きかもしれない。

 ところで、作家は実際に北海道に春先に来て、帰られたと思う。少ない期間かもしれないが、北海道のイメージをより広くしてくれただろうか?ジンギスカンにビールに焼きとうきびだけではあまりにも寂しい。そういうレッテル風景で満足できる作家ではないだろう。


○ 武内明子の場合

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     ↑:「窓が寒い日」

   ・1983年 熊本県生まれ。

 面白い絵だ。タイトルを読まないと何を画いているのか分かりにくい。もっとも、「無題」でも構わないのだが、それでは作家の方が心落ち着かないだろう。
 本州の若い画家の今風のスタイルだろうか?淡く丸みを帯びた面の世界、児童画的亡羊感たっぷりだが、しっかりしたボリューム感がある。静かに惹きこませる作品だ。和みもする。こちらも等身大のイメージだ。

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     ↑:「藻岩山」・2009年 パネル ミクストメディア 297×420mm。

 こういう藻岩山を描いてくれるとは嬉しいものだ。
 一応は風景を画題にしているようだ。物を描くというよりも、場の空気に感応して、心を画くという感じだ。小さくてもキラリと光る何かをつかもうとしているみたい。



○ 松隈無憂樹 (マツクマ ムウジュ)の場合

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   ・1985年 東京都八王子市生まれ、札幌育ち。


 心の中の虫と闘っているみたい。

 普段はその虫たちと遊んだりお話ししたりしている。外からみれば空想的な一人遊びをしているみたい。ところが、本人にとってはあまりにリアリティーのある虫なのだ。いろんな虫がいる。はしゃぎ虫、笑い虫、ふさぎ虫、憂鬱の虫、怒り虫・・・綺麗な虫もいる、気に入らないからあまり関わりを持ちたくない虫もいる。

 こちらが強い場合はいやな虫を解剖して、その体内をのぞいてみたりもする。
 逆に、ふさぎ虫に心が占領されたら、ただただ丸ばかりとか、四角ばかりとか、意味の無い絵を画く事に耽ってしまう。
 ・・・、そんな風に松隈・絵画を見た。名前は「憂いる樹の無い人」とあるが、ちょっとしたはずみで憂い100%になるのではないか。テーブルに置かれた作品集のドローイングは、そんな虫たちとの語らいの日記のようだ。

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by sakaidoori | 2009-08-09 18:15 | (カフェ)アトリエムラ


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