栄通記

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2009年 07月 31日

1050) 門馬 「GODA NAOMI展 #7 (合田尚美・展)」 7月26日(土)~8月3日(月)

○ GODA NAOMI展 #7
   (合田尚美・展)

 会場:ギャラリー 門馬・ANNEX 
     中央区旭ヶ丘2丁目3-38
      (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2009年7月26日(土)~8月3日(月)
     (会期中無休)
 時間:12:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(7・28)

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 今年の合田尚美は大きくなった。骨格がしっかりして、力強くなった。

 床にはホタテの貝殻の粉を砂遊びのようにして、島々が一直線に伸びている。
 破られた壁紙からは空が見える。床の直線ラインに呼応するように、スーッと壁紙は破られて、最後は大きく大空が壁からはみ出すという構図だ。部屋全体を床の直線と、壁のおたまじゃくし形だけにまとめきった。色も白と青と灰色だけだ。壁紙の裏地のダイダイと、わずかに島を照らす赤が化粧色だ。

 展示空間は空からの風景だろう。飛行機からの島々の眺めだ。
 壁の亀裂は大胆だ。飛行機の機体を突き抜けて迫る空、と見るならば、見る人は飛行機からはみ出して空に脱出し、還らぬ人となるかもしれない。
 夢うつつに空の事ばかりを考えていて、ついうたた寝をして空が体を突き抜ける衝撃で目を覚ます・・・。


 展示の具体的イメージよりも、部屋全体で大きく深呼吸をしている作家・合田尚美を目の前にしているようだ。
 彼女は手作業が好きで細々と物を作る。「いのち」という事が創作の大きな動機になっているから、種などをイメージしたものを組み立てていく。
 問題は展示材料の一つ一つに、あまりに強い思い入れがあるから、全体の構築性がひ弱に見える時がある。そして、物語的構想が説明調になりがちだ。手作りの一つ一つに捉われ過ぎ、その一つ一つを説明的にくくる傾向があった。
 美術の基本は一瞬性ににあると思う。一瞬にして見る人を虚構の世界に誘う。その後に、いろんな物語が作品を通して鑑賞者に喚起されていくものだろう。作家に説明されて新たな気付きや発見が生まれるかもしれないが、作品そのものの感動が「他者」の説明でもたらせるものではないと思っている。

 今展、作家自身の抱く瞬間性のエネルギーと想念が会場に充満している。このエネルギーに浸りながら、作家のあれやこれや工夫が、楽しく蘇ってくる。
 基本的に手作りの好きな作家だ。砂(ほたて)山を繊細に楽しく作り上げていった事だろう。壁紙を破る行為は一回きりだ。始めは恐る恐るだったかもしれない。紙と手と足を運ぶリズムが一つになって、破るというよりも作るという感覚で空が顔を出していったことだろう。

 一皮も二皮もむけた合田尚美。このエネルギーと感性で、門馬ギャラリー以外の空間でもチャレンジしてもらいたい。


 門馬ギャラリーは女性の面白い個展が続いた。
 前回は中堅女性作家の、卵とたんぽぽの異様に綺麗な過剰の世界。
 そして今回の若手女性作家の、ホタテ貝と空の綺麗であっさり大胆なチャレンジ精神。はじけた女性達である。
 

by sakaidoori | 2009-07-31 15:21 | 門馬・ANNEX | Trackback | Comments(0)
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