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栄通記

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2009年 07月 27日

1047) ト・オン・カフエ 「Togashi Kan(富樫幹)・個展 -In Resonance」 7月22日(水)~8月2日(日)

○ Togashi Kan(富樫 幹)・個展  
        -In Resonance

 会場:TO OV cafe(ト・オン・カフェ)
    中央区南9西3-1-1・マジソンハイツ1F
    (地下鉄中島公園駅から東北に徒歩2分)
    電話(011)299ー6380

 会期:2009年7月22日(水)~8月2日(日)
 休み:会期中は無休
 時間:10:30~22:00

※ 絵と音楽のライブ ⇒ 7月24日(金) 富樫 & DJ・Takashi 18:00~22:00。
                 7月31日(金) 富樫 & DJ・moco     〃。
                     
ーーーーーーーーーーーーーーー(7・24)

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 (↑:19時25分。歩道からの会場風景。
 外から見ていると音楽は聞こえないので、関係者は準備に余念がないように見える。すでにD.J.は始まっているいて、中では時折り体を軽くゆすっている女性もいた。)


 その日は豊平川での花美大会だ。若者向け音楽付きライブ・ペインティングという企画を用意して、個展をたいそう盛り上げる計画だ。
 花火の前にチョッと外から一度覗いて、どんぱち花火の余韻で喫茶店に繰り出した。

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 花火終了後の店の前は歩行者天国状態だ。花火人優先の一夜、富樫幹の夕べにもなっていた。
 ト・オン・カヘェは地の利を生かして富樫個展に洒落たイベントを組んだものだ。構想は洒落ても、人の立ち見が無ければ寂しいものだ。そんな心配は無用だった。花火に浮かれた人の気持ちを、眩しい展示は捉えていた。部屋でなにやら絵を描いている青年にも、多くの男女の顔が注いでいた。歩道からでは店の中の音は聞こえない。無言劇でもみるように、好奇心一杯の顔でもあった。

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 とにかくカッコ良い。作品も展示風景もスタイルも、青年画家の立ち姿も。そのカッコ良さにだまされて、作品の位置を見失かねない。
 作品はかなり光を意識している。個々の作品はスポットライトの照明で見たのだが、何やら光のマジックにかかったようだ。作品鑑賞というよりも、富樫・ワールドの眩しさ・毒気にあたったようだ。その時の細々した想念がどかに行ってしまったようで、たぐりよせながら書いている。

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 小刻みに線が乱舞している。長方形という形に収斂されて、色と関係して何かを確認しているようだ。
 ライブ作品もそうなのだが、絵に注ぐエネルギーは内向きで、ある定点を目指している。定点、そこではガッチリとした「存在」という確かさが充満しているようだ。セザンヌの構築性というよりも、ジャコメッティーの「存在の原点を求めて」と言えばいいのだろうか。線刻で自分の表皮を一枚一枚はいでいって、その先にあるものを見定めようとしている。
 そして、見定める回路は実に安定している。良くも悪くもブレを感じない。その事が若き青年の持つエネルギーと重なって、彼の展覧会を眩しくしているのだと思う。しかも、定点への回路を限定させず、あれこれと試す余裕をも感じる。恐さを知らない若武者といった風情だ。


 ライブはあせることなく、淡々と進んでいく。大柄な体躯ではないが、背筋がしっかりしていて、実際よりも大きく見える。泰然自若として我が道を行く、アッパレな立ち居振る舞いだ。

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     (↑:緑色作品の部分図。)

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 (↑:緑色の作品の下に並んである青と赤の作品の部分図。箱に入れられて、中照明で当てられて発色している。
 緑色作品を含めて、日中や黄昏時にもう一度見たい作品。



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 音楽はロックでも、ノイズ一杯のバチバチ音でもなく、ややまったるいリズム感。ラリるほどの妖しさはなく、中年・栄通でも時間を忘れてはまることができた。

by sakaidoori | 2009-07-27 18:28 | (カフェ)ト・オン


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