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栄通記

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2009年 07月 01日

1026) CAI02 「樫見菜々子・個展 ~遅れてくる風~」 6月27日(土)~7月14日(火)

○ 樫見菜々子・個展
    ~遅れてくる風~

 会場:CAI02
    中央区大通西5丁目 昭和ビル・B2 
    (地下鉄大通駅1番出口。
    注意⇒駅の階段を下りてはいけません。昭和ビルの地下2階です。)
    電話(011)802-6438

 会期:2009年6月27日(土)~7月14日(火)
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:13:00~23:00 

※ パーティー ⇒ 初日 19:00~

ーーーーーーーーーーーーーーー(6・)

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     (↑:カーテン?と望遠鏡。上の2枚の写真で、ほぼ全部の作品群。)


 僕にとっての樫見菜々子の楽しみ、それはとてもはっきりしている。

 彼女の表現パターンは縫いぐるみを作ったりカーテンをあしらったりと、生地に愛着があって、それらで場を構成することだ。生活感覚に寄り添うように場を作るから、物語作家と言ってもいい。少女趣味的な要素も強いから、回想作家とも言える。
 空間は間違いなく可愛い、いとおしい。同時に何とも言えない冷ややかさ、理知さ加減も感じる。縫いぐるみという肌触りや空間の可愛さ、それらを前提にした会場から感じる冷ややさ、そのバランスというかアンバランスが僕にとっての樫見魅力だ。

 今展は今までとはムードをかなり異にしている。
 地下牢のような空間を何一ついじること無く、あっけらかんと樫見・ラブリー?で飾っている。しかも、空間はかなり広いので、まだらで手抜きのように見えてしまう。頭上に吊るされているので、作品よりも天井の空調設備が気になってしまう。
 変な言い方だが、「イメージされた『私』から見るな、『私自身』を見ろ」という、作家の我(が)が少ない作品群の隙間につまっている感じだ。そう、我という風が漂っている。

 樫見菜々子はCAI02という陰気臭い部屋が大好きで仕方なく物語を作ろうとしたのだろうか?もしかしたら、彼女は場を問わず、どんな所でも物語を作りたいのではないのだろうか?そうすることによって、自分の価値観や感覚を反芻し、心の中のいろんな引き出しをこじ開けようとしているのかもしれない。自分を取り戻そうとしているのかもしれない。


 空間の見えない秘部に迫るというよりも、自分の中の見えない部分をあぶりだす、そんな感じの物語展であった。一つの試み展と理解した。


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by sakaidoori | 2009-07-01 11:11 | CAI02(昭和ビル)


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