栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2009年 06月 11日

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土)


○ BOX ART 「3」・展  

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
    電話・林(090)7050-3753
 会期:2009年6月8日(月)~6月13日(土)
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~18:00まで)

 ・オープニング・パーティー ⇒初日、18:00~

 【参加作家】
 柿崎秀樹 名畑美由紀 能登健一 林教司 藤川弘毅

ーーーーーーーーーーーーー(6・10・水)

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_1046284.jpg



1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_10475934.jpg
     ↑:名畑美由紀、(タイトルなし)。

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_10552568.jpg 箱を風呂敷で包んでいる。大、小、中と・・・ただそれだけの作品。
 「骨箱」だろう。


 会場は小中品の展示で数も少ないから、静かに作品間を通路のように歩く。
 柿崎秀樹のユーモア交じりの自虐的かつ攻撃的作品もあれば、能登健一のデザインによるボックス・アートの裏攻めもある。藤川弘毅は軽くリサクルを楽しんで沈溺している。林教司はいつものように過去と死を見つめている。名畑美由紀は重箱を包んでいるともいえる作品を並べている。
 だが、全体に沈鬱というか、物を自己そのものを見つめようという視点が強い、ボックスという閉ざされた空間への吸引力が強い。だから、この風呂敷包み作品も「骨箱」として見てしまう。

 「骨箱」として観るし、あれやこれやの想念が浮かぶ。だが、この作品の価値はこういう物を提出した行為と意志にあるだろう。強く作られた作品と構える必要はない。この作品自体は誰でもできる。縛り方や生地や大きさのあれこれを言っても意味はない。

 ことさらマチエールや技術などを問わなければ、誰でもが「視覚芸術(美術)」の表現者になれる。万感の思いを込めて、路傍の石を石として、その人の感覚で他人に見せる内発力と勇気があれば、それで表現者だ。今風にいえばアーチストだ。
 他人の目を気にした奇を衒う作品もあるだろう。それも可だ。だが、他人の目ばかりを気にしていては長くは続かない。

 おそらくこれは「骨箱」だろう。作家には何か物語があるのかも知れない。
 それよりも、僕でも出来る物を何食わぬ顔で作品として展示した行為が心憎い。


1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_1131789.jpg
     ↑:柿崎秀樹。左から、「禁欲者」、「人間は誰でも便をする」。

 「禁欲者」はお金を額に入れて作品化されている。だからお金は使用不能。だが愛でて触って持っているという一人だけの喜びはあるだろう。
 「人間は・・・」、便も作っている。もっとリアルだと困るのだが、程よい味付けだ。


1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_11362495.jpg
     ↑:藤川弘毅

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_11432224.jpg 藤川・美学の一つに綺麗な並べ方がある。自然体とは違うのだが、極端な誇張や破綻を排する。
 今展の全部にそのことが言えるが、左の作品が良い例だ。
 「綺麗に並んだ。手で優しく触ってあげよう」。作家の呟きが聞こえそうだ。








1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_11504084.jpg
1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_11552439.jpg

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_11571137.jpg








1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_1481158.jpg
     ↑:林教司

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_14471387.jpg1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_14518100.jpg









     ↑:左側、「HAYO PIRA」。
     ↑:右側、「伊藤玲児に捧げる。  -絵の具箱と筆とー   伊藤玲児」。

 「ハヨピラ」。
 救急箱の中に砂を入れ、兄妹の写真とピラミット。

 UFOに詳しい人は「ハヨピラ」と聞いただけでもピーンとくるかもしれない。平取町沙流川右岸の地域で、近くに義経神社があるところだ。今もそこのハヨピラ公園内に、このピラミッドが建っている。昭和42年に宇宙友好教会という団体がUFOと交信のために建てたそうだ。かなりの大きさがあって、一時は寄付された町が、公園内施設として管理していた。維持が難しくて、今では立ち入り禁止の危険な物件になっているとのことだ。
 (ちなみに、「ピラ」は豊平・トヨピラと同じで崖の意。かつてのサル川が浸食してできた崖かもしれない。そのサル川、今はかなり東を南下している。)

 写真の男子は林教司本人。氏は1947年室蘭生まれだから、このピラミッドの建設時期は二十歳だ。写真の実年齢とは合いそうもないので、写真の子供の頃にこの施設と関わってはいないようだ。ピラミッドは何かの暗喩・象徴かもしれない。

 「ハヨピラ」、兄妹・家族にこの辺りでの思い出があるのだろう。どこかもの悲しい作品だ。重厚さはいつもと同じだが、普段にも増して具体的メッセージがある。当然、美術というレトリックに覆われたメッセージだが。


1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_15202772.jpg
     ↑:能登健一。

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_1522367.jpg

1002) たぴお 「BOX ART 『3』・展」 6月8日(月)~6月13日(土) _f0126829_15235480.jpg





 (参加人数が少ないので変に頑張りすぎてしまった。)

by sakaidoori | 2009-06-11 12:10 |    (たぴお)


<< 1003)  ②CAI02 「...      1001) CAI02 「黒岩... >>