993) たぴお 「Ｙｕｒａ・展 『６月の傘』」 6月1日（月）～6月6日（土）

○　Ｙｕｒａ・展
　　　　　「６月の傘」
　　

　会場：ギャラリーたぴお
　　　　中央区北２条西２丁目・道特会館１Ｆ
　　　　（中通りの西側の郵便局のあるビル。）
　　　　電話・林（０９０）７０５０－３７５３
　会期：2009年6月1日（月）～6月6日（土）
　時間：１１：００～１９：００

　オープニング・パーティー　⇒初日、１８：００～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（太田ヒロ・ライブ　１９：００～）

ーーーーーーーーーーーーー（６・５・金）

　愉快な展覧会だ。
　そして、女は強いと思った。いや、Ｙｕｒａが強い女になったのだろう。どこか開き直りのような、これっかないという芯を感じた。

　（明日の土曜日までです。街に行かれる方はチョッと除いて、チョッと立ち寄って、チョッと詩を読んで下さい。）
















　（詩は好きなのというより、写りの良いのを選びました。）


　傘が全部で２４個。幾つかをはずして傘の絵と詩を書いた紙が貼られている。
　ほんの少しだけ赤と青の照明があるだけで、光と闇という世界ではない。
　普通の傘、普通の紙、普通の絵、普通の詩・・・、一つ一つの素材に美術の高い質を求める人は間違いなく期待はずれだ。
　照明に工夫があればとか、色が欲しいとか、もう少し何かが欲しいと思うかもしれない。確かにそうかもしれない。いじればより良いものになるかもしれない。

　「君はこう来たのか！」と、全面的にその行為を素直に受け入れた時に、今展の良さが見えてくる。そして、あーすればとか、こーすればとか、彼女の世界を認めて、そこで遊ぶ事だ。その時に彼女の詩が会話の仲立ちになるかもしれない。
　「傘」、何て語り合える道具なのだろう。豪華な傘、お洒落な傘、思い出の傘・・・、相合傘、どれだけの人が経験しただろうか？「６月」、何を思う？何を感じる？

　「美術の質」という言葉だけが唯一の価値と思いがちだ。確かに質は問うべきだが、質を超える「作家ー作品ー見もし触れもし感じもする人」の関係性に目を向けよう。
　「何でＹＵＲＡはこんな事をするの？」とか、「私も発表なんてしないけど、部屋でこんなことして遊ぼかな」とか。
　僕の場合は他人を語るという変な事をしている。その独りよがりの目から見れば、彼女の行為は僕に近い。彼女の優しさは僕には薄いが。
　他人の事は気になるし、本当に助けられてもいる。でも私は私。あなたと私。
　彼女のお茶目な笑顔が見えそうだ。