2009年 06月 03日
○ 第24回 北の日本画展 (C~G室) ○ 第3回 企画展 (2階A・B室) 『白と黒の挑戦』 会場:時計台ギャラリー 2・3階全室 中央区北1西3 札幌時計台文化会館 (中通り南向き) 電話(011)241-1831 会期:2009年5月18日(月)~5月23日(土) 時間:10:00~18:00 (最終日は~17:00まで。) ○ 深川移動展 会場:深川アートホール東洲館 深川市1条9番19号深川市経済センター2階 (JR深川駅を降りて直ぐ左側のビル) 電話(0164)26-0026 会期:6月2日(火)~6月14日(日) 時間:10:00~18:00 休み:月曜日 【参加作家】 総勢、56名。(写真を拡大して個人名を確認して下さい。) ーーーーーーーーーーーーーーーーー(5・18) 2階のA・B室がテーマ・企画展です。今回はそちらから載せます。 個別作品が沢山あってそればかり気を取られて、全体風景を撮り忘れてしまいました。 「白と黒」をテーマにして、各作家が思い思いに取り組んでいて、それをこちら側も強く意識すること無く、気軽に全体を眺めるといった感じだった。それでもテーマがテーマですから、どうしても部屋全体の色が沈んだ感じで、落ち着いた雰囲気だった。 以下、自分好みで個別作品を載せます。 セクシャルで実体的な絵画です。 画題に花や女の手や妖しく羽根が画かれているという事ばかりでなく、色と色の狭間が非常に官能的です。厭らしいとか、逆に慎み深いとかいうエロスではなく、濃密な官能美を見てしまいました。色そのものがそうだというより、輪郭線の辺りに目が惹き込まれて、官能の世界に浸ることができるのです。今作は現実感がありすぎた。 素直な大らかな絵だ。画家の画題への意図を離れて、絵を画く情熱や楽しみが伝わる作品だ。 それにしても駒澤千波にとっての色とはなんだろう?体質的に色使いの画家になるのではと思っているのだが、「黒」に対する好みも強い。今のところ、重なる色の世界と思弁的な影や闇としての黒を意識した作品を別々に描いている。僕は個の両者がアンバランスをともないながらも、合い携えて進んだらどうなるのだろうと思っている。 それにしても気持ちの大きな画家だ。直向さが眩しい。 拍手喝采を送りたい作品だ。他の場で見たならば、油彩画のように抽象にチャレンジする日本画ということだけで通り過ぎるかもしれない。だが、「白と黒」の会場であたかもそれを無視するかのように「赤」を持ってきたのだ。確かに注目度を狙ったかもしれないが、画家自身が「黒と白」と聞いて、燃える何かを抱いたのかもしれない。 「これからは日本画は抽象だ!」と、言うか言わないかは知らない。作家の今展に寄せる気概を感じた。 「作家にこの絵心はなんですか?」と作家に訪ねれば、間違いなくこういう返事が来るだろう。「実験ですから、一つの実験ですから・・・」。 昨年は抜群に大振りの胆力溢れる絵を描いていた。いさいさか疲れたのか、今回は地味な色合いの遊び心漂う作品だ。 こういう作品で小部屋をまとめた個展、見たいものだ。落ち着いて見れることだろう。 別にどうという作品ではないのですが、百野道子ファンにとっては裸婦ばかり描かない画家が見れて良かった。何でもありでチャレンジしてもらいたい。合う機会があれば、ライオン君と呼ぶ事にしよう。 こうして写真で見ればどうということはないのだが、会場では異彩を放っていた。 嫁ぐ決意に、アッパレと賞賛を送るか、女の力を見せられて尻込みするか・・・、男の度量が試されるかもしれない。 写実力・表現力の心境著しい画家だ。 失礼を省みずに言えば、女性の顔形が一様なのがもったいない。もしかしたら高橋夫人かもしれない。いつも同じ顔だからそう思っている。僕好みの笑みをたたえた童顔で丸顔の美貌はいいのだが、絵の深みを追求するには合わない顔だと思う。どうも、人物が漫画的で、絵がそういうことを追求していないと思うので、ミスマッチでは。 今作は風景と人物との異質な存在感を追及しているようです。
by sakaidoori
| 2009-06-03 22:52
| 時計台
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アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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