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栄通記

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2009年 05月 24日

978) ミヤシタ 「だて まこと・展」 終了・5月6日(水)~5月24日(日)

○ だて まこと・展

 会場:ギャラリー ミヤシタ
    中央区南5条西20丁目1-38 
    (南北の中小路の、東側にある民家)  
    電話(011)562-6977
 会期:2009年5月6日(水)~5月24日(日)
 休み:月曜日(休廊日)
 時間:12:00~19:00 
     (最終日は ~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(5・24・火)

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     (↑:タイトルは無し。サイズは全て300×420mm。)


 明るい、明るい。驚きの明るさだ。だてまこと君が明るくハッピーな気分で描いたとは決して思わない。この明るさはどうしたことか?。
 呆気にとられながら細かく見ていると作家が現れた。いつになくテンション低く声低く淡々と語り始めた。どことなく言い訳しているような、自信無げな風情だ。

 栄通記は僕の感想・印象を書く場で、作家自身の作品意図を書くのを避けるようにしている。いや、書かないわけではないが、あくまでも二義的な意味でしかない。対話という言葉と言葉の交流の範囲以内で書くようにしている。今回はだてまこと君の言葉に耳を傾けよう。

 「・・・。何が描きたいということは全くありません。作品プランが無いのです。だから、来てくれた方に作品の事を語る言葉がないのです。元気がないのではなくて、語れないのが申し訳ないのです。
 最初は昨年のように引っかき傷も入れようかなって思ったのですが・・・、どうもすっきりしなくて・・・下地を塗って、塗り重ねていって・・・こんな感じになりました。確かに絵の中に模様が見えますね。でも、全く模様とか意識してないのです。描いている時は作品と目の距離が近いのであまり細かい点を気にかけなかったですね。ここに並べてなるほどなって感じです。・・・。」

 以上はあくまでも僕の理解したことだ。肝心の、何故以前のようにプランニングに基づいての作品作りができなかったを聞き忘れた。そんな野暮なことは聞かない。長い人生だ。その中の画業生活の中で、描けれない時期は必ず幾度かは訪れる。私生活、仕事、心理的・肉体的変調など個人の内面は他人には分からない。
 それでもだてまこと君はしっかりと色燦々の絵を描いている。おそらく絵好きの少年時代の落書き精神に戻って、「絵を描くことの原点」をただ色を重ねることによって、自己の体と対話しているのだろう。

 綺麗な絵だ。素敵な絵ではないか。
 模様はインド仏画の男と女の楽しき戯れに見える。江戸時代の着物のきらびやかな裏地に見える。美しき自然賛歌でもある。
 本人の言葉や表情とは逆に、絵は自信をもって輝いている。
 過去の作品とは断絶があるが、断絶ばかりではない。丹念に塗り重ねる姿勢は粘着的だ。画面一杯に一様な世界が拡がっていて隙を見せない。おそらく恐い顔をしてかいているのだろう。以前と同じだ。
 今回は頭の中にプラン(構想・図面)がなくて、体の勢いに身を任せている。次はどうなるか?更なる楽しみを残してくれた。
 綺麗な絵だ。素敵な絵だ。


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by sakaidoori | 2009-05-24 22:34 | ミヤシタ


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