栄通記

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2009年 03月 25日

949) さいとう 「堀成美・個展」 3月24日(火)~3月29日(日)

○ 堀成美・個展

 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1 ラ・ガレリア5階
     (北東角地)
     電話(011)222-3698
 会期:2009年3月24日(火)~3月29日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:30まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(3・24)

f0126829_20152536.jpg 堀成美は道都大学中島ゼミでシルクスクリーンを学んでいる2年生の学生。チャンスに恵まれての初個展だ。
 初めてなのに実にアッパレな展示表現だ。
 L字形の空間を考慮して、左右に相反する2部構成の展示。左に載せたDM作品の画題をドーンと反復・拡大して作品に仕上げ、対の見せ方でドラマチックに物語を完成している。平面作品による空間作りと、個々の作品の構成力、実に栄通好みである。



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     ↑:①左側の部屋。

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     ↑:②・右側の部屋。


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f0126829_21101775.jpg 左側の作品は版画を利用したコラージュとして理解した方が分かりやすい。顔は写真を利用しているし、画家のデッサン力を見極めるような作品ではない。むしろ、女の子がノートの片隅に落書きをした程度の線描力だ。
 落書き・・・およそ一年分の版画を貼っている。一枚一枚に月日が書いてあるから、日記と捉えていいのだろう。流れは男の子と女の子の恋愛ゴッコ、最後は彼氏の腕の中から彼女は消えていく。
 物語は全体が一本調子にならないためのリズムであり、鑑賞者との楽しい語らい場を提供している。


 塊のような流れのような作品群を見ながら目を右に転じると、赤い絵画が目に飛び込んでくる。


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 この版画は作家会心の造形だろう。満足しすぎるのが想像できるから、表現者としては問題を背負ったようなものだが、僕も好きな作品である。可愛くもあり、憎たらしくもあり、一昔前に流行った言葉で言えば「コケティッシュな小娘」だ。「花びら」とも「唇」ともみえるだろう。

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 右の作品は人物だ。女の子の足とスカート?だ。スカートの赤は上の唇のような形が無数に繰り返されている。


 実は、僕は目を右から左に転じた時、燃えるような赤にただただ引き込まれてしまった。そこに何が描かれているかは全く意に介しなかった。左の部屋の小さな赤が黒やセピアの力を借りてリズミカルにどこかに僕を連れて行こうとする。
 右の部屋の赤は固まりになって僕を誘惑する。色の力だ。


 作家は二十歳前後の女性だ。二十歳前の「女の子」という視点で反復映像的な物語を作り、自分自身がうっとりしている。
 次からは二十歳過ぎの「女の子」、「女」、「人」と成長していくだろう。空間を物語として作っていくのだろう。いろんな空間に果敢にチャレンジしてもらいたいものだ。その極端さ、大胆さに注目したい。


 (写真を若干追加します。)

by sakaidoori | 2009-03-25 21:54 | さいとう | Trackback | Comments(2)
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Commented by at 2009-03-30 13:29 x
丸島さんこんにちは
載せていただき頂きありがとうございます
初めての個展で、様々な沢山の評価を頂きました
そして沢山の課題ができました
次は自己満足に終わらない展示を心がけるので
またよろしくお願いします
Commented by sakaidoori at 2009-03-30 19:06
>堀 さんへ

 僕にとっては結構刺激的な堀・個展でした。
 堀さんは物語の人、個展の人でしょう。
 小室でも個展ですね。その時は教えて下さい。

 徹底した自己満足です。見る人が恥ずかしいくらいの徹底さが大事だと思っています。極端までしてしまうと、結構自分の事が客観的に見えてくるのでは。

 次回も楽しみにしています。コメント、有り難う。


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