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栄通記

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2009年 03月 23日

945)  ①CAI02 「国松希根太・伴翼・藤沢レオ 『ある』」 3月14日(土)~4月4日(土)

○ 国松希根太・伴翼・藤沢レオ
     「ある」

 会場:CAI02・raum1
    中央区大通西5丁目 昭和ビル・B2 
    (地下鉄大通駅1番出口。注意⇒駅の階段を下りてはいけません。昭和ビルの地下2階です。)
    電話(011)802-6438
 会期:2009年3月14日(土)~4月4日(土)
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:13:00~23:00 

 主催:CAI現代芸術研究所

※オープニング・パーティー: 初日 18:30~
     (同日は隣室のraum2・3でも「富樫幹『触覚的存在/風景』」の個展の初日、同時刻からのオープニング・パーティーあり。)

※アート・トーク: 3月21日(土) 19・30~

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 非常に充実した企画展だと思う。
 企画展と言っても共通のコンセプトとか、細かい世界を主催者は意図していないだろう。「この3人をまとめて見たいな」とか、「この3人が相手を意識しつつ作品を持ってきて、共通空間で展示したらどういう反発や共鳴が生まれるのだろう?」という主旨だと思う。
 実際、並べられた作品は各々の問題意識の産物で、心の中はともかくとして互いに関係ない素振りで並んでいる。それでいてしっかりと自己主張しているから心地良い響き合いが有る。若さという年齢の近さ、同性というこも関係しているのだろう。


 (写真掲載で一人一人からは許可を取り付けていません。過去の作家との関係上、問題なしとこちらが勝手に判断した作家を載せさせてもらいました。)

 こういうグループ展の場合は作品毎の掲載よりも、他者の作品との重なりや距離感が感じられるほうが現場のムードがより伝わると思う。なかなか良い写真は能力不足でできない。是非足を運んでください。視覚表現は現場主義が原則です。

○ 藤沢レオ の場合

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     ↑:藤沢レオ、「今はいつ」・70×70×3500 140×140×3500 210×210×3500  鉛 エナメル ポリエステル 2009年。

 1974年 北海道生まれ。苫小牧在住。

 赤く塗られた豆粒ーそれは種のようー、正方形の中にさざんが9個規則正しく並んでいる。それらが何組か天上から糸で吊り下げられている。高さは5mほど。天上の設備の間から闇の天空に伸びているようだ。
 触ってはいけない、風が吹いてもいけない。それでいて触ったような、風がそこにいるような錯覚を覚える。
 足元には種に触れられないように仕切りがなされている。余りにも簡単だ。それらの線に「結界」という強い意味を含んでいるとも思えない。場のムードを壊さなければ構わないという自然さがある。だが、何らかの「標(しるべ)」を鑑賞者に与えているのは間違いない。

 不思議なものだ。なぜこの吊り下げられた領域に異様に反応するのだろう?
 人は確かに明るい時に活動する。だが、開けっぴろげの明るさに喜びや開放感を見出したのはそんなに古い時代ではないのでは?人の体内明度は穴蔵や藪の中や林の中の薄暗いところでの生活が刻み込まれているのでは。実際、今でも寝ている闇夜の何と心地良いことか。人は暗くなると安心するのでは?もちろん、巣(住居)という安全弁がなくてはならないが。
 だが光が無ければ生きてはいけない。違う世界も無ければ生きてはいけない。この闇夜に向かう垂直の糸達は、暗と明の界の道標かもしれない?迷いの無い直線道だ。空間を支配する線とも言いえる。
 ・・・
 あれやこれやの考えが、うなだれてはどこかにすり抜けていく。

 (長くなったのでこの項目は>②に続きます。面白いので見に行ってください。)

by sakaidoori | 2009-03-23 15:26 | CAI02(昭和ビル)


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