2009年 02月 27日
○ 写真展(11名) 「MOVE 2」 会場:ギャラリーたぴお 中央区北2条西2丁目・道特会館1F (中通り東向き) 電話(011)251-6584 会期:2009年2月16日(月)~2月21 日(土) 時間:11:00~19:00 (最終日は、~18:00まで) ※ オープニング・パーティー:初日の18:00~ 【参加作家】 置田喜代美 北川陽稔 小林孝人 高井稜 竹田あやこ 爲岡進 藤川弘毅 三橋夏希 山岸せいじ 山本里恵 米田紘美 ・・・以上、11名。 ーーーーーーーーーーーーーーー(2・20) 昨年に続いての2回目の展覧会。 若干のメンバーの入れ替えがあり、少し参加者が増えたようです。その辺の事情は知りませんが、メンバーの間口があった方が新鮮な感じ。 油彩の百数十号のような大きな作品、立体作品仕立て、フレームに工夫、普通サイズ、やや小振りな大きさと、それぞれがそれぞれに工夫をしている。 こうして並べられた作品を見ているととりたてて違和感もなく、それぞれの写真の持つ力、空間作りのキャリアに感心する。 一つ一つにに持ち味があり、後は見る人の好み。どれをピック・アップして言葉を交わしていくのだろう? ↑:置田貴代美。上の写真の風景写真も同じ。 置田さんといえば心象性の強いイメージ写真です。 今回は全く違う。普通の風景を撮っている。本当に何でもない風景写真です。ところが、包み込むような撮影者の息吹が感じられてとても暖かい。何時か何処かで見たかもしれない四季と時刻のはっきりした風景を、今の自分の目で記録しておこう、そんな感じです。 置田ファンは多いことと思う。皆さん驚いたことだろう。こういう作品を出した後は次が気になります。 ↑:為岡進。 置田さんが一番驚いたが、次に驚いたのが為岡進さんだ。 被写体は道内各地のお祭。それをカラーでモザイク状に沢山張り合わせた一塊。もう一つは、それらをかなり誇張したウエーブ仕上げでまとめている。当然デジタル処理だと思う。 この手法に驚いているのではありません。「為岡進」が極端に見せるという行為をしたことが良い。 氏は職業柄被写体をしっかり撮ることを大前提にしている。遊び心が少ない。おそらく、こうして多人数のグループ展に参加していて影響されたのだろ。これからは作品にも遊びが加わるかもしれない。 ↑:藤川弘毅。 女性を撮るのが得意な藤川さん。最近は既製の何かをいろいろと工夫して写真に関係なく立体作品を作ったりもしています。今回は変わった額を用意してきました。装飾的な世界です。もっとも、今回は女性の顔が無くていつになく緊張感があります。 女性の柔肌に食い込む金属、その肌を堪能してしまった。 ↑:小林孝人。 きのこと風景の小林孝人さんです。 今回、上の赤い花が良い。バッチと綺麗な物を綺麗に大きく撮る姿が良い。 小林写真の特徴はメリハリはしっかりしているのですがモノトーンの風景が多くて、どこかノスタルジックな点です。この写真は過去ではなく今を見つめているのが良い。 ↑:三橋夏樹。 光と影の三橋夏樹さん。作品はとびきり小さい。掌で光を転がして、影を作っている感じ。小さい中にキュッと力を貯めこんでもいる。一つのことを徹底して表現しようとしている。黒もしっかり出そうとしているし、作家の意欲を感じる。 ↑:山岸せいじ、「Se・Ka・I」。 細い角材の骨組みにびっしりと写真が貼られている。会場風景を撮ろうとすれば、間違いなく視野に入ってくるのですが、実際には余り目立たない作品です。静かにそこにあり、気が付けばこれは何だろう?という世界です。 僕はこの作品、「サカイ」と勘違いしてキャプションを読んでしまった。 静かに会場を切っている依代(よりしろ)と理解した。空間を断ち切って、境目を作る。そこで顕わになるいろいろな世界。その一齣一齣が貼られた写真だ。刹那刹那の閉じられた世界の連鎖。DNAの二重螺旋のように無限に反復される世界。 小さな小さなグループ展なのに、際限もなく書き進めてしまった。 高井さんは絵で言えば細密画のリアリズム、緊張感漂う世界。 他の方も時間があれば載せたいのですが・・・。
by sakaidoori
| 2009-02-27 22:59
| たぴお
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アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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