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栄通記

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2009年 02月 19日

915) ②たぴお 「ALL Japan Under 40 Collectino in sapporo」 終了・2月9日(月)~2月14日(土)

○ ALL Japan Under 40 Collectinos in sapporo

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通り・東向き)
    連絡先・林(090)7050-3753
 会期:2009年2月9日(月)~2月14日(土)
 時間:11:00~19:00

 主催者(発起人):鈴木悠高造形芸術研究所

 【出展者(出身地)】
 道内: 石川潤(函館) 奥山三彩(札幌) 久藤エリ子(帯広) 児玉陽美(深川) 向中野るみ子(石狩) 坂本正太郎(室蘭) 鈴木悠高(札幌) 
 道外: 芦野公平(秋田県) 小崎慎介(埼玉県) 甲斐佳子(宮崎) 佐藤美紀子(茨城県) 東影智哉(兵庫県) 平野直哉(三重県) 結城泰介(東京都)
・・・以上、14名。 

ーーーーーーーーーーーーー(12・27)

 14名の作家達だ。
 そんなに広くはないのに、作品傾向も違っているのに、それなりに一体感をもって見れるのは不思議なことだ。唯一の共通性、それは名々が自分の型を作ろうともがいているのが感じられることだ。道外組みはそれなりに自分が見えている感じ、道内組みは力んでいる感じ。

 以下、写真掲載と感想を書きます。あえてグループ分けをします。僕なりのこのグループ展の分節化です。

  ◎ まとまった形でのこの4人展が見たい。

 ・東影智哉の場合

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 上掲の3作品はほんとに小さい小品です。リアルさが特徴ですが凄みがある。カバやキリンやウサギの生き様を借りた作家の生理むき出しの作品です。絵画で言えば細密主義に例えれるかもしれない。絵画との違いは決定的で、空間を占有していて、あまりに肉感的です。つまり、触らなければこの作品の醍醐味は無いといっても過言ではない。ですが、一品限りの作品だ。触りつくすことはできない。
 「見ざる、聞かざる、言わざる」の喩えがある。「動かざる、眠らざる、聞き耳を立てず」がこれらのテーマだろう。
 大変でしょうが沢山作って、商業主義と芸術主義の妖しげなラインを行き来して欲しい。それが成功しようと失敗しようと再び札幌で、僕の目の前で作品を並べて欲しい。

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 シンプル・イズ・ビューティフルの見本のような作品だ。立体作品が緊張を強いるところがあるから色と遊び心で気分をリフレッシュしている作品だろう。それでも、彼の遊び心とヒョウキンさ、辛辣さというものは垢抜けた画布の中でも充満している。単純色の背景、心地良い。


 ・佐藤美紀子の場合

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     (↑:タイトルを記録漏れ。わかれば後日、明記します。)

 東影君の隣に展示の5点。
 この展示の組み立ては東影君を意識しているようだ。小品で緊張感の強い4点とやや大振りでほんの少し間が抜けた感じの2点、展示構成は全く同じだ。
 それはともかくとして、不思議な絵だ。細身の形、ポッキと折れそうで折れない強さを感じる。シンプルでユーモラス、動物に人の世の若者心を託している感じ。さてさて、これからどんな物語が始まるのだろう?

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 ・芦野公平の場合

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 とても器用で才能豊かな青年という印象だ。軽やかなリズム、奇想天外な物語の展開・・・小品だが今風の自由自在ななピノキオみたい。


 ・奥山三彩の場合

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     ↑:「夜虫遊泳(やちゅうゆうえい)」。
 小さくてたった1点だけの出品ですが、不思議な魅力です。
 例えて言えば菩薩がキントーンに乗って誰かに会いに行こうとしているみたい、それも少し急ぎ足で。下の雲を思わせるまーるくて自由な形、仏のようで厳しさと安定感のある形。どこかホッとするような軽さ、居心地の良さもある。もしかしたら作家は母性ということも意識しているかもしれない。
 他の3人の壁面作品の間で自由に踊る奥山・立体、もう少しまとめてみたいものです。

by sakaidoori | 2009-02-19 23:46 | たぴお


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