908) テンポラリー 「佐藤義光・初個展 『別世界」』」 2月10日（火）～2月15日（日）

○　花屋　佐藤花光オーナーフローリスト
　　　佐藤義光・初個展　「別世界」

　・２月１０日～１３日　ギャラリーの壁を花で埋め尽くす。
　・２月１４日＆１５日　花壁をバックに写真撮影会。

　会場：テンポラリー・スペース
　　　　　北区北１６条西５丁目１－８
　　　　　（北大斜め通りの東側、隣はテーラー岩澤）
　　　　　電話（０１１）７３７－５５０３
　会期：2009年2月10日（火）～2月15日（日）
　休み：月曜日（定休日）
　時間：１１：００～１８：００
　　　　　（最終日は、～１７：００まで）

ーーーーーーーーーーーーーー（２・１２）



　花一杯の面白い展覧会だ。
　
　普段では見れない場だ。
　この場の主人公が接客に忙しい。どこまでが彼の知り合いなのだろう？凄い人だかりだ。圧倒的に「花屋」さん関係が多いいのだがそう決め付けられないのがテンポラリーの不思議な魅力だ。専門学校の先生が引率しての一団の学生達もいる。他にも女性ばかりだが花を見て顔が緩んで写真を撮っている。花屋さん関係は目のテンションは高いが単純な笑顔ではない。『この花は何なのか？内地物？道産物？フムフム、花屋の展覧会だフムフム。ハナミツはこうきたか。俺なら、私ならどうこの場を作ろうか。それにしても面白い場所だ』、自問自答する声が聞こえそうだ。

　美術の展覧会として、あるいはフラワーアレンジメントの場作りとしてどうなのかは僕にはわからない。おそらく今展の魅力はそんなところには無いと思う。
　展覧会には大きな二つの要素があると思う。
　一つは作品そのものとの対話・鑑賞だ。
　もう一つは「作品ー作家ー鑑賞者ー時空間という環境世界」とのぐちゃぐちゃした交流の場だ。
　花屋・佐藤花光は敢然と後者の世界に挑んできたのだ。
　彼の武器は花だ。初めから美しい。美しい物を美しいといっても仕方が無い。武器としては単純にして複雑、言葉に詰まってしまう。
　その花を厚い絨毯のようにして壁に咲かせていく。まず花屋が普段の商いで無いのに驚く。美や可愛さに敏感な女性が会場の花世界と自分とを一体化させようとする。ここはどうしても皆に写真を撮ってもらわなければならない。そして、彼女達を主人公にしなければならない。僕は請われもしないのに、彼女達の携帯やカメラでその持ち主達を撮ってあげた。ちょっと顔の向きを指示してモデルにした。

　花は始めから終わりまで美しい。花にまつわる女達。それを愛でる男達。佐藤花光は花と人の関係が好きだ。彼流のやり方で人と人との関係を作ろうとしているようだ。

　新生テンポラリー、３年目に入っている。関係者の思いを離れて、ギャラリー（表現として空間）として不思議な動きをし始めた。場が人を動かしている。

　（会場は人だかりで写真が撮りにくかったのは事実ですが、どうもこういう場の魅力を撮るには経験不足でした。以下、載せますが力足らずですいません。
　日曜日までです。作家はただ単に作品を見てもらうだけではお客さんに申し訳ないという振る舞いです。写真撮影は当たり前ですが、いろんな楽しみを考えているようです。）
　

























　　　　　（↑：２階にはお祝いの花束が飾られていた。花の展覧会に花のプレゼントはそぐわないと思う。ところが普段の祝い花とは一味違う。大仰にならずに静かに自己主張した贈り物で花の展覧会にお洒落に参加している。一見に値します。）