907) ②資料館 「北海芸術デザイン専門学校 グループ・デ・ｂ－ＦＡ展」 2月10日(火)～2月15日(日)

○　北海芸術デザイン専門学校絵画芸術研究室展
　　　　グループ・デ・ｂ－ＦＡ

　会場：札幌市資料館２Ｆ・１室
　　　　　中央区大通西１３丁目　
　　　　　（旧札幌控訴院・大通公園の西の果てにある建物）
　　　　　電話（０１１）２５１－０７３１
　会期：2009年2月10日（火）～2月15日（日）
　時間：９：００～１９：００

　【参加学生】
　阿部正子　家常知里　宇野嘉祐
　　
ーーーーーーーーーーーーーーー（２・１２）

○　阿部正子の場合

　　　　　↑：「遥遊 Ⅰ」・Ｆ１００　油彩　２００５年。・・・ここから絵が始まったと語っていました。

　　　　　↑：「遥遊　Ⅲ」・Ｆ１５０　油彩　２００６年。

　　　　　↑：「遥遊　Ⅴ」・Ｓ１００　油彩　２００７年。

　　　　　↑：「遥遊　ーニライカナイは・・・」・Ｆ１５０　油彩　２００７年。

　　　　　（参考写真、昨年の道展図録より。↑：「遥遊　」・　油彩　２００８年。）

　グループのとりまとめをされた方です。今後とも大いに中心になって研究室を盛り立ててもらいたい。道展新会友、おめでとうございます。

　今展の作品で作家の出発の頃からの様子がつかめるだろう。
　賑やかに草花が咲き、そこを海の中のようにして生き物が泳いでいる。
　「ニライカナイ」、あの世の世界。作家にとってそれは桃源郷でもあるのでしょう。
　さて、背景の装飾性と全景の浮遊感、どう発展するのだろう？どちらに重きをなしていくのだろう？
　それはひとえに写実性の理解に落ち着くのかもしれない。より細密性を高めるのか？サイケデリックに溢れんばかりの「人生いろいろ」をめざすのだろうか？末永正子さんのように「具象にさよなら」となるのだろうか？「ただ絵が上手くなりたい」は新会友と同時に卒業だ。絵に作家自身という凄みがどれだけ付加されるか、これからだ。


○　家常知里の場合

　　　　　↑：㊤　「トッカリショ」・Ｆ１００　油彩　２００６年。
　　　　　↑：㊦　「「Ｔｈｉｓ　Ｂｉｒｄ　Ｈａｓ　Ｆｌｏｗ」・Ｆ１２０　油彩　２００８年。（昨年の道展入賞作）

　寡作家のようだ。実作は僕の写真よりかなり良い。
　風景を暖めながら、画布と呼吸しながら描いている様子が見えるようだ。穏やかに愛情を込めて・・・絵を描く時が一番幸せな時間のようだ。早く仕上げるとかには関心がないのかもしれない。たとえ絵が夏であっても、画家自身が春夏秋冬の季節感を抱き、その心を絵としての風景に取り込んでいるようだ。
　下に小品を載せます。全て今年の作品。今展に取り組む意欲が伝わる。小品だからといって粗雑には描いていないだろう。仕上げる時間が早いからこれらの絵には大作とは違ったスピード感や激しさがある。
　
　寡作家が悪いということは決してないだろう。ましてや専門の画家ではないならば年間の作数も限られてくる。
　ですがその人の絵画観や絵画世界を楽しもうとか、一人の画家に心が惹かれるとなると、ある程度の作品は見たいものだ。

　今までの流れからだと今年の道展はパスかもしれない。グループ展を開いた良い機会だから、ここは一つ踏ん張って出品しては？楽しみにしています。
















　↑：左、「あしたへつづく空の色」・２５・３×１９・８　ベニヤ板　油彩　２００９年。
　↑右、「Ｂｅｙｏｎｄ　ｔｈｅ　ｓｅａ」・Ｍ６　油彩　２００９年。