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2009年 02月 10日

902) 市民ギャラリー 「第39回 北海道教職員美術展」 終了・1月9日(金)~1月13日(火)

○ 第39回 北海道教職員美術展

 会場:札幌市民ギャラリー 
     南2条東6丁目
     電話(011)271-5471
 会期:2009年1月9日(金)~1月13日(火)
 休み:月曜日
 時間:10:00?~17:00?
    (最終日は、~16:00?まで)

ーーーーーーーーーーーーー(1・13)

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 1月13日(火)、この日が今年のギャラリー巡りの始まり。そして、一番初めの展覧会だ。いつもは絵画と写真だけしか見ないのだが、いつになく書もそれなりに見廻った。
 以下、絵画と写真を載せます。

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     ↑:奨励賞・中川治(札幌市立澄川南小)、「アクアリスト」。 中川君は数年前に教育大学岩見沢校を出たばかりの若手です。一昨年だったか、グループ展の会場で立ち話。「小学校って結構忙しいんですよ」と笑顔で語っていた。
 基本的には昔からこんな感じで人体を描いていたが、もっと賑々しくカラフルだった。ただ、几帳面に描きこんでいるのだがその丁寧さが面白味に欠けていた。一方で、カラフルな色と配色がどういう風に変化・発展していくのかに興味がある。
 今作、水を描いている。今までの平面的な取り組みに対して水の透明感にチャレンジしているみたい。人体も肌らしさを表現することに主眼があるようだ。描写力として良くなったのだろうが、中川らしさが薄らいだようだ。


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     ↑:特選・川畑摩沙子(小清水町立小清水中)、「遥か」。
 中央の岩山は自画像だと理解している。自分自身だ。ぶれることなくいつも中央近くに位置している。だから安定的だ。若い女性画家だから絵に心象性があるのは当然だが、岩山が中央にあることによって不安とか揺らぎとかには無縁な印象を受ける。むしろ、絵画そのものに対して何を求めようとしているのかを考えてしまう。
 自己を中心に置くマンダラ図とも、理想美を求める山水画ともいえそうだ。


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     ↑:入選・石川孝司(9北見市立東陵中)、「冬の駅」。
 今も「藻琴駅」はこんな感じなのだろうか?回顧的な絵だと思う。それにしても駅に飾られた標識の文字が賑やかで今風だ。その文字の楽しさ、漫画的な人物、雪の重なり、線(縁取り)の自由さ、心和む絵だ。


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     ↑:招待・煤賀克文(根室市立華岬小)、「昆布揚げ」。
 この作品も昔の風俗と思うが・・・。箱形の荷物を背負っているの。その重みが漁に関わる者の生活実感を思わせる。


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     ↑:入選・庄司展弘(旭川市立北星中)、「2人」。
 大人になった現在の姿を懐かしき昔の中にそのまま挿入した感じ。その描写力を拙いと言ってはこの絵の楽しみは無い。油彩なのにみずみずしい。


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     ↑:招待・竹津昇(千歳市立東千歳中)、「春待つ大地」。
 意欲的な作品だ。意欲がありすぎて、大地が春を待っているのではなく、画家が自分の中の春待つ気分を抑えきれない感じだ。
 いつもの赤茶けた色で統一し、細密描写は激しくうねっている。細部はうねっているのだが、全体が妙に型にはまった感じを受ける。
 今、溢れる絵心の持ち主であることには間違いない。より壮大な作に作家の意思は向いているようだ。例えそれが失敗作と言われようとも描く時期にいるのだろう。


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     ↑:招待・山崎亮(北海道高等聾学校)、「大空の孤独 Ⅱ」。
 飛行機で御馴染みの山崎亮。このブログの表紙にこのシリーズを掲載させていただいた作家です。(有難うございました。)
 今回の「孤独」は色がある。青い空と海に七色の雲だ。孤独な飛行士だけが味わえる世界だ。懐かしき風情の飛行機は丸みがあって優しい。一人悠々と色の世界に包まれている。


 次は写真です。

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     ↑:招待・松山浩司(北海道函館中部高校)、「対決」。
 僕はブレた作品が好きだ。
 僕にとっては心のブレ・非人格的なことの現われなのだが、この作品はそうでは無い。躍動感と一瞬の刹那の中での物語を語っている。絵もそうだが、ダブリング表現をプラス思考で表現している作品が目立つ。それが今という時代の感性なのだろう。
 それはともかく、黄色の効果と良い印象に残る作品。


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 (続くあと2、3点載せます。)



 

by sakaidoori | 2009-02-10 21:42 | 市民ギャラリー | Comments(0)
2008年 12月 19日

853) ①たぴお 「異形小空間 14th -田村佳津子の場合」 12月15日(月)~1月17日(土)

○ 異形小空間・展 14th

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通り・東向き)
    連絡先・林(090)7050-3753
 会期:2008年12月15日(月)~1月17日(土)
 休日:12月30日~1月4日
 時間:11:00~19:00

※ オープニング・パーティー:12月15日(月) 18:00~

 【参加作家】
 阿部有未 池田宇衣子 大林雅 柿崎秀樹 桂直 上條千裕 工藤エリ子 斉藤保子 佐々木しほ 鈴木悠高 田村佳津子 名畑美由紀 林教司 藤川弘毅 星こず枝 水嶋明彦 山下敦子 YUKO 横山隆 吉田英子・・・以上、20名。
      
ーーーーーーーーーーーーーーー(12・16)

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 総勢20名の展示です。年末年始を飾るのにふさわしいものになっています。部屋の全景を載せました。(以下、敬称は省略。)

 今展、田村佳津子は凄い。僕の知っている田村佳津子は、淡いピンク色に桜模様を敷き詰めたものです。若い人の部屋の壁紙とかカーテンに合いそうです。淡い世界なのですが、桜模様の輪郭線は強からず弱からに色と色を明快に区切り、凛とした清々しさがあります。

 それが何としたことか、藤谷康晴張りの心の情念を激しく吐き出すドローイングの世界なのです。
 ベテランの女性画家です、決して汚くはしない。普段と同じくピンク系なのですが、やはり線がセールスポイントなのですが決して線と線は混じること無く几帳面に自分のテリトリーを守っていて、小刻みに震える心の襞を露出させているのです。

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 男性の激しいおう吐は少しは知っていますが、女性の美しくも重ならずに蠢(うごめ)く世界は知りません。

 余りに驚いたので画家に新作かどうかだを尋ねました。新作です。心境もお伺いした。取材記ではないのでここでは書かない。
 ドローイングが好きな方、細密画が好きな方、嘔吐画が好きな方、お見逃しなく。


 期間は来年来月の17日までです。他の方は②で何点か個別作品を載せます。

by sakaidoori | 2008-12-19 17:06 | たぴお | Comments(0)
2008年 09月 03日

748) 市民ギャラリー ①「第53回 新道展」 8月27日(水)~9月7日(日)

○ 第53回/2008 新道展

 会場:札幌市民ギャラリー ・全館
     中央区南2条東6丁目
     (北西角地)
     電話(011)271-5471
 会期:2008年8月27日(水)~9月7日(日)
 休み:月曜日(9月1日)
 時間:10:00~17:30(最終日、~16:30まで)
 料金:一般・?円 大学生・?円 高校生・?円

 主催:新北海道美術協会 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9・3)

 道内公募展・新道展が始まっています。
 今日、行ってきました。公募展は自宅から歩いていこうと決めていたので、やっと余裕の時間の取れる日になりました。公募展、歩く歩く、会場でも歩く歩く。

 今日は遅いので会場風景だけ載せます。

 展示の特徴は会員・会友や受賞者が1階の展示で、一般入賞者は2階という区分です。明瞭に実力の違いがわかって、新鮮な展示でした。
 それと、大胆な作品は少ないです。会員・会友の方は日々の研鑽の成果を地道に発表しようというものです。奇をてらわずマイペースな世界です。非常に好感の持てる作品が多かった。

 一方、一般の作品は少し低調です。背伸びした作品が少なかった。面白味には欠けるが、堅実な自分を発表しようということでしょう。淡々と見ていきました。

 インスタレーション風の作品はそれほど期待しないほうがよいでしょう。作品数が少ない。その方面の有力な作家が退会したし、「インスタレーションが新道展の特徴」という時代は終わったと思います。出品作品は立体(空間)表現のバリエーションとしての作品群という範疇です。


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 ↑:1階ロビー。無料で見れる作品です。2点しかありません。


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 ↑:メイン会場?の入り口直ぐの大広間です。渋い秀作が多かったのでは。


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 ↑:以上、1階。


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 個別作品は②に続く。日曜日までです。

by sakaidoori | 2008-09-03 23:53 | 市民ギャラリー | Comments(0)
2008年 08月 25日

740) たぴお ①「BOOK’S ART 展 5」  8月18日(月)~8月30日(土)

○ BOOK’S ART 展 5

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2西2・道特会館1F
    (中通り・東向き)
    電話(011)251-6584
 会期:2008年8月18日(月)~8月30日(土)
 休み:24日(日)
 時間:11:00~19:00

 【参加作家】
 中森秀一 林教司 藤井啓 藤川弘毅 益村信子 のっち 参考コーナー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(8・22)

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○ 林教司
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 こういうのを林さんに作らせるとピカ一ですね。
 熟考3年、思い至れば「エイ、ヤァー」で出来上がりという作品です。

 左からー
 コンクリート・ブロックを優しく加工しての華美な本。細身の貴婦人をイメージしています。
 枕木による重厚な本。聖書。自画像です。
 薄く透き通るような紙による本。「所詮本とは軽い物さ」と、言っているようです。「あー、軽くて薄くて美しきものよ」とも、言っています。
 鉄の塊と鉄板で封印された「妙法蓮華経」。これは本当に重たい。
 ブダの意味は重い。本当は黄金の塊の箱に入れるべきブダの箴言、鉄の人・林教司が金の代わりをしているのです。自画像の反対です。願望、諦念・・林さんの人生の縮図かもしれない。

○ 中森秀一
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 美しく製本された豪華本?。
 本の題名は下段右側から、「それから」、「檸檬(レモン)の香」、「草の枕」、「失われたなにを求めて」、「つゆのあとさき」。

 もう分かりましたか?有名な小説のタイトルを引用したり、少しばかり改題してエロスを表現しているのです。このタイトルを読むことによって、洒落た笑いを誘っているのですね。当然、鑑賞者は中年男性を想定しています。「いやらしい本だぜ、えへへへ」。知的なスケベ本です。

 上段の題名は同じく右側から、「みだれ髪」、「主婦の友」。

 期待を込めて中を開いてもダメです。何も描かれていません。
 所詮エロスとは非道徳とか禁忌とかいう、「~するな!」という禁止や否定が前提にあって、裏返しの願望や妄想の産物なのです。そこにスケベな絵はいらないのです。

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○ 藤井啓
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 まるで恋文を収めるような、手作りの封筒です。二つの封筒に収められる、二つの翻訳詩。長めの二つ折りの封書には詩がしたためられ、裏の置く書きには翻訳者と装丁者が書かれています。ただそれだけです。

 書かれた詩は象徴詩というのでしょうか、荘重な筋立てです。この文章を書く為に三度ほど朗読をしてみました。朗読に耐える翻訳です。いかなる詩も朗読しにくいものはダメだと僕は思っています。

 壮年男性の荘重なる恋文・ブックス・アートです。このロマン主義が僕には羨ましい。

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○ 益村信子
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 いささか男の美学偏重の中にあって、かーるくふうわりと展示されています。見てご覧のとおり、「そのまんま東君」のような作品です。
 この作品のテーマには全然関係ないのですが、カバーで覆われた本は「少年少女・新世界文学全集」です。
 始めはただ微笑んでばかりいる作品ですが、だんだんともらい泣きをしたくなる心境です。見る僕が歳なのですね。


f0126829_23392286.jpg 小さなグループ展ですが、②に続くということで。それぐらい僕はこの展覧会を堪能したのです。
 たぴおは街中です。是非是非立ち寄って下さい。



②に続く

by sakaidoori | 2008-08-25 14:42 | たぴお | Comments(4)
2008年 08月 18日

732) ①市民ギャラリー 「七月展」 終了・8月13日(水)~8月17日(日)

○ 七月展

 会場:札幌市民ギャラリー ・1館全室
     中央区南2条東6丁目
     (北西角地)
     電話(011)271-5471
 会期:2008年8月13日(水)~8月17日(日)
 時間:10:00~18:00(最終日は、~16:00まで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(8・17)

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 七月展とは毎年七月に教育大生(北海道教育大学 札幌校美術科・岩見沢校美術コース)による自主作品展です。今年は8月の開催となりました。専門分野の枠にとらわれず自由に制作した作品を展示します。・・・。 (DMから)


 今年の特徴は・・というほど例年を細かく見てないので比較は出来ません。奇想天外な作品は少なくて学生それぞれが普段の自分のテーマに素直に取り組んでいる、そんな感じでした。立体作品が多く目に止まりました。
 気になった作品、会場でお話しをした学生作品を載せます。

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 ↑:2年(空間造形)・中村絵美、「Flowage」。
 入り口正面にある作品。だから遠くから見えるのです。壊れた自転車が黒い床に映っていて、床から自転車が湧いてくる感じで、妙にリアリティーがありました。

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 ↑:左側。2年(金属造形)・上舘恵理、「ウージェニー、アルマンド、サン・タンジュ夫人そしてジュリエッタ」・鉄 銅。 
 お気に入りの1点。太い太い太ももが良いですね。裏側から見ると中が空洞で、これまた不思議な迫力です。十字が臭い感じですが、タイトルと関係しているのでしょう。

 ↑:右側。3年(金属工芸)・清水愛美、「みろよ」・金属。
 見た!

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 ↑:左側。2年(彫塑)・渡邊靖予、「無題」・ミクストメディア。
 (左の作品、どなたか学生名を教えてください。魅入ってて、名前をメモしなかった。)あまり考えないでただただ魅入っていました。不思議な魅力のある作品。

 ↑:右側。4年(金属造形)・吉成翔子、「まめポスト」、鉄。
 ヒップに見えてしまった。何ともユーモラス。中はポストですから開きます。開けたらそこには・・・。ざっくばらんな造形と写実(夢)の追及だと思います。物語作家ですし、制作も精力的ですから個展を見たいものです。


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 ↑:(間違っているかもしれませんが、3年(映像研究室)・本藤知華、「1440分の?」。)


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 ↑:左側。2年(油彩画)・中村悠子、「14」・油彩。
   右側。1年・伊藤早耶、「思慕」・油彩。


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 ↑:左側。2年(版画)・井口未央、「Song」・版画(多色リトグラフ)。
 以前の教育大学には版画研究室が無かったのでは。その為に、卒業後に道都大学に編入された学生もいたと思います。今後はそういうことが減るのでしょうか?

 ↑:右側。2年(木造工芸)・金田結、「むこう」・油彩。


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 ↑:左側、「2年(デジタル絵画)・嘉村亜弓、「輪郭」・油彩。
 この日1時間限りの友達になった学生です。彼女はとても熱心に仲間の作品を見ていた。10cm以上目を近づけては考え考え、緩やかに歩んでいた。聞けば研究室には同期が3人だけで、他の学生の油彩は普段はあまり見れないとのこと。
 今作、輪郭がステンドグラスのようです。人の形でもある。そして、心象としての色をカラフルにまとめています。好ましいのはいろんなことを小さい画面に取り組んでいることです。色の出し方、厚塗り薄塗りぼやし、ドローイングとしての輪郭線・・・、欠点は意欲が空回りして全てが中途半端な感じがします。技術技法的なことであれ、表現したい思想であれ、もう少しテーマを絞って取り組んだ方が、混乱しないのでは。一歩一歩進むしかない。
 もっとも、見るほうはアチコチに破綻しているのが学生の苦労の足跡と思えて楽しめます。数少ない抽象画、それも明るくて分かり易い。
 嘉村さん、またどこかでお会いしましょう。
    
 ↑:右側、1年・安田せひろ・「ある小学生の日常」・ベニヤ板 アクリル。
 素晴らしい。学生展でこういうのが一枚はないと。この顔の表情が背景からも色やムードとしてではなく、造形空間として主張できたら。人間を見る目を忘れずに、絵画思想追求していただきたい。


 低学年を中心に載せました。もっと載せたいが時間的に載せれないかもしれない。(②に続くかも?

by sakaidoori | 2008-08-18 01:11 | 市民ギャラリー | Comments(2)
2008年 07月 24日

702) たぴお 「キャバレーたぴお展・ライブ ギター・吉田信生」 7月21日(月)~7月26日(土)

○ 2008年 第9回  キャバレーたぴお展
    ライブ・ギター 吉田信生

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2西2・道特会館1F (中通り・東向き)
    電話(011)251-6584
 会期:2008年7月21日(月)~8月2日(土)
    注意⇒バータイム:7月21日(月)~7月26日(土)
               17:00~21:30 
 時間:11:00~18:00(or19:00)

 ※ 打ち上げパーティー:7月26日(土) 16:00~

 【参加作家】
 阿部有未 阿部啓八 漆山豊 大友洋子 加藤弦 久保千賀子 瀧原聖治 棚田裕美 能登健一 林教司 橋爪俊二 福原多賀士 藤川弘毅 藤井啓 吉住ヒロユキ 吉井美智子 斉藤邦彦 名畑美由紀 YURA YUKO 横山隆 星こず枝 為岡進 千葉有三 森実 中森秀一 のざわゆきお 玉本猛・・・以上28名。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(7・22 火)

 キャバレー仕様の会場、美術作品を背中にしてのギター・ライブだ。ギター・スクールも主宰されているクラッシク・ギターリスト・吉田信生さんの演奏会。

 S君の呼びかけで聴きにいくことにした。午後7時からと聞いていた。時間は過ぎてしまい、慌てて到着した。30分のファースト・ステージが終わったばかりで、しばしの休憩時間であった。
 背の高い演奏者だ。ハンサムである。繊細な感じだ。のんびりしている彼をS君が紹介する。こういう時に何かを言わなければいけないと思うのが僕の癖で、しばしの雑談。その風貌から、思わず「アランフェス」をリクエストしてしまった。「今日はリクエストを受け付けていないので無理ですが、・・・アランフェス、きついな」。
 黒装束を身にまとった青年が、淡々と荒野に向かっての演奏は絵になるだろうなー、と勝手に想像した。それではと、「アルゼンチンは?」との質問に、「そこは無いが、近くを演奏しますよ」との前口上を伺って、クラッシクギターの演奏の始まりである。

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f0126829_16453655.jpg 静かな曲から始まった。部屋のムードはキャバレーというよりも宮廷サロンのようだ。甘美なメロディー、静かに宮廷ダンスの仕草をしたくなるリズムだ。バロック音楽の優雅さの現代版という印象である。バロックのチェンバロ、その弦をこする音をギターの弾く音に置き換えた感じ。後で曲のことを聞けば、バッハであった。きっと演奏者はバッハの宗教音楽が好きであろう。荘重に弾くというよりも、静かに円く優しい音色で祈るような感じではなかろうか。きっと、「アランフェス」も嫌いではないだろう。

f0126829_1647037.jpg 次はグッと楽しくリズミカルな曲だ。タンゴだ。「タンゴ・アン・スカイ」。
 次はテクニックを見せる動きのある曲だ。右の親指で上の方の太い弦を2,3本軽く弾くのだが、同時に右の小指、薬指、中指で下の方の細い弦を素早く弾いていくのだ。高音と低音を右手一本で同時に演奏して、音に幅ができて、太くダイナミックに聞こえてくる。僕は最前列でかぶりつきで聴いていた。マイク無しの生音が静かな部屋で、コロコロと転がっていた。
 ・・・・・・。
 拍手喝采で終了した。
 当然アンコールの要求で、映画「禁じられた遊び」の主題歌である。定番中の定番ではあるが、やはり聞きたくなる曲である。緊張した演奏の後だけに、静かに余韻を楽しんでいるようなギターリスト・吉田信生さんであった。

 円く優しく美しく。キャバレーたぴおが宮廷サロンになり、静かに華やいだ時間であった。


 会場の様子を何枚か載せます。

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by sakaidoori | 2008-07-24 17:18 | たぴお | Comments(0)
2008年 07月 21日

695)紀伊國屋 「H.I.P‐A 紀伊國屋プロジェクト’08夏」 7月18日(土)~7月24日(木)

○ H.I.P‐A 紀伊國屋プロジェクト’08夏
    「日常をアートする」

 場所:紀伊國屋書店札幌本店 (大丸の西隣)
     展示→2階ギャラリー
     パフォーマンス→1階インナーガーデン
    中央区北5条西5丁目ー7 
    電話(011)231-2131
    注意⇒イベントに関する問合せ:080-5589-6650
 期間:2008年7月18日(土)~7月24日(木)
 時間:10:00~21:00(最終日18:00まで)
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 「芸術家・中居栄幸が札幌の若手芸術家と共に、この夏、紀伊國屋に終結!
 音楽家、画家、ダンサー、家具デザイナーなどのあらゆる分野の表現者が紀伊國屋を舞台に、『日常をあーと』します」

 
f0126829_9581374.jpg 2階のギャラリー空間だけを語ります。全体の関係者やイベント・プログラムは右の写真を見てください。








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 通路展ではありませんが、立派な建物の開放的な空間で、若者達のノンビリ展という感じです。若干オタク的な若者・作品が、明るい処での展示に戸惑っているみたい。それでも、店舗との間仕切りもないし、ガラスの向こう側に見える都会の景色は作品の個性を埋没させて、街の風景になっています。それは個性の強い作品・展覧会ではないということです。それぞれが羽ばたくための一里塚・展です。

 最近知り合った今井君の案内で見に行った。彼の作品の確認と、お気に入り作家・森本めぐみを楽しみにしてでもある。総合ディレクター・中居栄幸の仕事ぶりも見たかった。

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 ↑:森本めぐみ

 細い通路の円柱カーテンを抜けると「めぐみの部屋」だ(上のカーテンの写真は反対からの撮影)。アラビアン・ナイト風で美女が寝そべっているような間(ま)、チョッと学芸会風だ。
 壁にスケッチなどを貼り、正面には今展の彼女の力作。
 彼女は二十歳過ぎの学生だ。今は自分の中の闇を吐き出す過程なのだろう。楕円の好きな学生だ。花になったり口になったりする。今作は唇をかみ締めながら暗い部屋で悶々とするという地点から、花園との夢見る語らいへと振れている感じ。
f0126829_1055731.jpg だが、何と言ってもインスタレーション風の床の展示物に驚かされる。緑の芽を伸ばした展示物もあり、「いのち」ということを表現したいのだろう。そんな公式的な彼女の語りは無視して、ぞんざいに投げられ引きちぎられた服に驚いた。下着そのものはないのだが、それをリアルに感じさせる。彼女は少女とはいえないが、可愛くあどけない表情の持ち主である。「可愛い」と僕自身が彼女のことを語り、他人にもそう言われているだろう。おそらく、そう言われる見ばえの「自分」と、彼女自身の自意識としての「自己」との乖離、それでも笑顔で場をごまかす「自己嫌悪」、それらが「好きな絵」の裏側にあるのだろう。 
 一方で美しく清らかなものを求めているのだろう。ペンダントのような首飾りの御霊入れを陳列していた。「聡明さ」と「夢見る心」があれやこれやの表現になり、今は脱皮の過程なのだろう。


 以下、会場には懇切なキャプションが用意されているのですが、ほとんど読まなかった。作家のコンセプトを無視した鑑賞であり、感想記になりました。

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 ↑:山口悠生
 「包む」をテーマにした作品みたいです。それで、座ってみると意外に気持ちがいい。
 

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 ↑:川内優加(かわうち・ゆか)、「底から」。
 展示作業中の風景。既に展覧会は始まっているので、何かのアクシデントがあったみたい。作業している作家に聞いてみた。「昨日展示したのです。照明で作品を見せたいのですが、明るいところに展示して全然効果がなかったので、急遽の暗室作り!」とのこと。
 恥ずかしい失敗ではあるがメゲナイデクダサイ。
 作品はドローイングの線描を裏側からの照明で浮かび上がらせようとするもの。だから「底から」、そして「そこから」始まるのでしょう。


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 ↑:今野晶人(こんの・あきひと)。
 変な写真を半円形の反射板を背景にしての展示。反射板に写るように裏表の重ね粘りの写真だ。
 本当の背景はガラス越しの風景で、作品もその風景と一体化している。その辺が表現者の意図なのだろう。どうということはないが、「作品」によって「場」を引き立たせるという目的は達せられていたと思う。
 他にも小品を展示していた。もっと大きく広く表現したものを見たいものだ。次回の課題だろう。


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 ↑:滑川真由、右側は「まなざし」。


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 ↑:中居栄幸。
 この作品の趣旨は明快です。作品を触らせることです。「自由に触れてください」と但し書きがあります。それは「触れよ」という中居君の「心の命令形」でもあるのでしょう。だから僕は作品の裏側のキャンバスの生地を触ってきた。ざらざらしていた。
 
 展示作品には中井君のコメントが添えられていた。良い説明文だと思う。理知的な彼の一面がよく表現されている。「自己表現としての作品」を超えた、「社会化された作品」の探求が彼の問題意識だと思う。今展のような若き作家直前の人達と一緒になっての場の試みが彼の問題意識を大きく育てるのだろう。

 他に参加作家は、萩野華子 堺麻那


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 (追記:お詫び。人名の誤記が幾つもありました。失礼しました。)

by sakaidoori | 2008-07-21 12:11 | 紀伊國屋書店 | Comments(0)
2008年 07月 18日

692)音威子府 ①「アジアプリントアドベンチャー 音威子府中学」  終了・7月1日(火)~7月15日(火)

○ アジアプリントアドベンチャー ’08 in おといねっぷ 

 会場:音威子府村内各会場
     電話・役所新興室(01656)5-3311
 会期:2008年7月1日(火)~7月15日(火)
 休み:無し
 時間:10:00~17:00(各会場にて変動あり)
 料金:無料。(ただし、ビッキーアトリエ3モアは無料でも見れるのかもしれませんが、実質的には美術館料金200円を払って美術館全体を見た流れで一室の作品展をみることになるでしょう。また、その方が格段にいいです。)

 ① 音威子府中学校(国道沿いの建物壁面)
 ② エコミュージアムおさしまセンター
    (BIKKYアトリエ3モア)
 ③ 音威子府公民館(メイン会場。外国人招待作家作品展示)。
 ④ 高橋昭五郎・彫刻の家(日本人作家作品の主会場。)
 ⑤ おといねっぷ美術工芸高等高校(玄関先のホールの展示。)
 ⑥ 手塩川温泉ギャラリー(温泉施設とは独立させた通路空間。)
 
 北星信金音威子府支店
 音威子府商工会館 他
 (数字を打った会場しか見ていません。以下、見た順番の報告&感想記です。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(7・13)

 この展覧会と天塩岳登山をメインの目的での旅行だったが、他の用事を優先することになったので、音威子府でのんびりすることが出来なかった。不手際も重なって見なかった会場もあり残念ではあったが、展覧会鑑賞としてはそれなりに充分見ただろう。

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 (↑:村内の中心街。黄色い線を右に行けば天塩川が直ぐにあり、筬島までは10k弱の距離。
 中学校や役場は道路右側で、その裏手には天塩川が流れている。川岸を散策できなかったのが心残りであった。次回の楽しみにしよう。)

 深夜未明の到着。道の駅で車泊。5時間ほどの睡眠で、村内の雑貨屋でパンを買っての朝食。壁画を見ながらである。

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 なかなか見事な壁画だ。ピンクの桜が清々しい。今展は「環境」が副題だから、自然をモチーフにしたのだろう。抜けるような表現でそれとなく鳥や蝶やラブ・マークが散りばめられている。

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 時間があったので役所の中やその辺を散歩。再び会場に立ち寄ると学生が作品の仕上げに余念がなかった。はた目には輪郭線を少しばかり描き加えれば完成と思っていたが、なかなか完成しないのが作品というものであろう。

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 尋ねれば、おといねっぷ美術工芸高校の学生だ。デザイン、作画は生徒自身によるとのこと。先生が総合監修兼雑役という役目なのだろう。先生のラフなスタイルと学生の薄青色の正装の対比が可笑しかった。先生から高校での展示も見るように薦められた。何でもない会話ではあったが嬉しいものだ。
 学生は男子ばかり。その時の当番の関係だったのだろうが、昨今は女性の美術活動が目立つので、不思議な感じがした。数時間後にこの場所を通ったら赤い服を着た女子学生が壁画の方に向かっていた。終日、交代で絵を描いていくのだろう。展覧会最終日に養生テープやビニールをはがしてお披露目となるのだろう。


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by sakaidoori | 2008-07-18 19:09 | [音威子府] | Comments(0)
2008年 06月 29日

678) CAI02 ②「オープニング展覧会・サッポロ・アート展」 終了・5月24日(土)~6月21日(土)

○ オープニング展覧会
    「サッポロ・アート展」
        
  【出品作家】
 伊藤隆介 今村育子 岡部昌生 上遠野敏 黒田晃弘 鈴木涼子 3KG 清治拓真 仙庭宣之 高幹雄 高橋喜代史 武田浩志 中嶋幸治 端聡 坂東史樹 久野志乃 祭太郎 wabisabi・・・以上18名。
ーーーーーーーーーーーーーーーー(6・13)

 既に終わった展覧会です。今は「武田浩志・展」が行われています。長い会期でしたが、遅ればせながら個別作品などを載せます。


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 ↑:坂東史樹、「深層からの標本:海底でゆっくりページをめくる本」・2003年 250×180×63mm。
 入り口脇の展示、だから始めは気が付きにくい。一渡り暗がりで作品を見て、会場を出ようとしての発見だ。この作品は馴染みの作品だが、こういう作品が出口にあると足が止まるなー。地底のような会場で、めくられる本。この作品は気分は聖書だが、僕が穴倉生活をする時にはどんな本を持っていこうか?


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 ↑:久野志乃、「草の上のスカート:2008年(新作)。
 一人オーソドックスな作品。それなりに大きい。その大きさが作品の明るさを更に明るくしている。暗がりの中で華やいでいた。この部屋に、やけにピンクが合っている。


 伊藤隆介は映像作品。
 こういう会場での映像はムードにはいいのだが、どうもパッとしない。そういう作品だった。
 折角のオープニング出品なのだから、知的というか、ヒネリというか、きのきいた分かり易い小品を出してもらいたいな。「現代美術」というとどうしても彼の存在は珍重される。互いが互いをおんぶに抱っこの役割で、微笑ましいものです。この場所に果敢に挑みかかる作品を期待しようではないか。それでこそ、CAI2ありき、だ。


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 ↑:鈴木涼子、「childen」。


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 ↑:今村育子、「わたしのおうち」、「わたしのおうち  ドアをあけて」。
 右側はお家の模型です。「中」を見せたくて見せない今村さんちのお部屋でした。


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 ↑:黒田晃弘、「生きるとは」・2008年 顔料・木炭・紙。
 作品がどうのこうのというよりも、好感の持てる作品です。

 「500m・美術展」で彼のことをいろいろ思った。生真面目な制作態度です。この生真面目さが今回のように感心する場合と、前回のように真面目さを押し売りする場合と、分かれるようだ。
 前回の作品は点字だった。そして、「あなたは点字を、見えない世界を知っていますか?」と、問うていた。点字は経験もあるし知っているが、彼らの世界は知るわけがない。そのことを問うのは単なる啓蒙以上の奢りでしかない。あそこから出発せざるを得ない真面目さは、作品以前を作品化していて、残念であった。その分、今後にもの凄く期待している。


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 (↑:会場のコンクリート壁。墨だし線や、こういう落書きが残っていて、胸が高鳴る思いでの作品鑑賞だ。)


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 ↑:端聡、左から、「過去は今によって変わり、未来は今によって」、「空に聴く」・ともに2008年。
 小品ですが新作です。CAI2のオーナーなのかは知りませんが、間違いなく最終責任者である端さんの意気込みを感じます。タイトルはゴーギャン同様の聖書的箴言、余りに欧米好みの強さが違和感を持ちますが、その志を良しとしたい。


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 ↑:岡部昌生、「Studio Floor、 Montparnasse」・2007年。
 昨年、ヨーロッパで活躍されたフロッタージュの岡部作品。「モンパルナスの仕事場の床」という意味だろうか。美しい作品だ。広島を剥ぎ取り、沖縄に関わることをライフ・ワークとしているならば、ヨーロッパの恥部を東洋人が臆面もなく剥ぎ捕るだけの胆力を期待したいのだが、それは無いものねだりか。だが、そういう彼の過去の営為を認められてのヨーロッパ行で合ったはずだ。
 モンパルナス、そこは近代において、世界の多くの天才・鬼才芸術家がのたうちまわった処だ。現代から見れば、絵画の聖地といってもいいだろう。そこを剥ぎ捕る、オマージュと言えば美しいが、一アジア人のヨーロッパへの憧れ以上のものがあるのだろうか?憧れでいいと思う。オタクでいいと思う。所詮、個人のすることはしれたものだ。それを、芸術行為から現代を問うと語る姿には、等身大の誠意を感じ無い。
 誤解なきよう、氏の人間としての誠意を言っているのではない。その文化活動の誠意を問いたいのだ。
 広島を剥ぎ捕ることでの、日本選出画家がオマージュでは寂しいではないですか。彼を応援・支持したくても、それ以前の問題があるように思える。


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 ↑:祭太郎吉川寛一)、「無題」。
 上の作品、反射して見えにくくてすいません。支持体は薄い金属板です。凸凹を付けて、カッチャイて線を出しています。自画像です。祭君特有のうさぎを被った顔のシルエットが耳の表現で分かります。自分自身を静かに見詰めています。
 鉄板を叩いて、削って、光に当たれば輝いて、そしてそこに自分を見ている。祭太郎は恥らいながらパフォーマンスを続ける。まるでピエロのように。その影を美しくあぶりだした作品。

 
 (第一室には高幹雄・作品もあった筈ですが、撮影に失敗しました。)


 ③に続く
 

by sakaidoori | 2008-06-29 19:50 | CAI(円山) | Comments(0)
2008年 06月 27日

673) 市民ギャラリー ①「63回・2008年 全道展」 6月18日(水)~6月29日(日)

○ 63回・2008年 全道展

 会場:札幌市民ギャラリー ・全館
     中央区南2東6・(北西角地)
     電話(011)271-5471
 会期:2008年6月18日(水)~6月29日(日)
 休み:月曜日
 時間:10:00~18:00(最終日は、~16:30まで)
 料金:一般?・800円(前売り・600円) 学生・?

 主宰:全道美術協会 北海道新聞社
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(6・24)

 沢山の作品が並ぶ公募展です。作家は一つの筋目として発表していることでしょう。見るこちら側は、別の角度から見ることになります。新人発掘という視点、ベテランの今年の創作姿勢の確認、全体のムードなどなど、いろいろとあるでしょう。総合展という性格上、見せる側と見る側の食い違いは仕方が無いでしょう。お祭り気分で、見に行ってきました。

 会場風景を交えながら、好みの作品を中心に載せていきます。

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 まずは入り口に、ドアボーイのように迎えてくれる作品は、会友・水口司、「声泣き叫び」です。迎えてくれるとは言っても、タイトルを読むと笑ってばかりにはなれません。

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 ↑:ホールの無料展示場。
 ここは一般・会友など、大作のインパクトの強い作品が並ぶのだが、今年は大人しい。
 やはり、入り口の印象は全体の気分を代表していたようだ。個性的というのか、強烈な印象の作品が少なかったようだ。

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 ↑:改札口から直ぐのメイン会場。
 これです。市民会場の大広間に二段組の大作の展示、中央に今年を代表する大き目の立体作品の展示、にぎにぎしくて良いですね。

 以下、会場順に関係なく、個別作品などを載せていきます。
 まず、個人的に大好きな作品から。

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 ↑:会員・高橋靖子、「’08 記(Ⅱ)」。
 紫が目に焼きつきますね。紫という色は表現するのにとても難しいのではないでしょうか。僕は彼女の作品を血流の世界と見てしまうのですが、この作品もそうです。健康とか不健康ということを無視し血の世界。どろどろと流れています。



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 ↑:会友・會田千夏、「train 2008.6.11.b」。
 小品を描いても大作を描いても、彼女の作品は魅せます。
 こちらも紫が眩しい。高橋さんと違って、よりそう緑のボリューム感というのか輪郭線が、少し作為的な感じで、紫とのバランスを欠いた感じです。
 それにしても彼女のもこもこ感、動き、リズム、若い生命力には驚かされます。
 写真では分かりづらいのですが、上部の水平線には写実的な街並が描かれています。これが「train」からの景色なのでしょう。最近の彼女はメルヘン志向ですが、その反映でしょう。過度に心象ならず、メルヘンならず、素敵な街並です。


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 ↑:会員・八木伸子、「冬声」。
 八木さんの洋画的な「白」は人気の的です。今回は日本画風・掛け軸を連想したくなる作品です。
 本当にはっとさせられました。故郷です。等身大の理想郷です。白の動き、生き物のようです。枯れた枯淡の味の山水画ではありません。実に瑞々しい。ご主人の絵はどこか大地から遠ざかって、「勝手にイスタンブール」という世界です。彼女の絵の爽やかな粘着力、「風景」に足が付いた姿には圧倒されます。


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 ↑:会友賞、会友・川上加奈、「親指姫のブランケット」。
 ギラギラした漆色が良い。
 漆は触るとかぶれる。あたかも、「私を触ってご覧。後が怖いですよ」と、挑発しているようだ。チョッと怖い童話の親指姫物語のようだ。物語は怖いから良いのだ。見たくないけど見たいのがドラマだ。彼女は「見れ見れ!覚悟して私を見れ!触らなくても目から漆は入るぞ!頭はかぶれるぞ!それでも見ろ!」と無言劇で叫んでいる。


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 ↑:会員・高橋要、「」(タイトルは羽根か蝶だったと思います。すいません。金欠病で図録を買わなかった。後で買ってきて、書いておきます。)

 縦長の長い作品が高橋さんの作品。
 昨年はカブトムシだったか、リアルな普段では余り見ない高橋・作品でした。「何かあるぞ」と思っていたら、今年はこの超大作です。海を連想するはみ出た高橋・ワールドという印象でしたが、海から陸に上がってきて大きく高く背伸びしている。印象に残る一点でした。


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 ↑:輪島進一、「ドルチェ」。
 2作品を上下に繋いだもの。横たわってはいても、多を圧する緊張感は抜群だ。
 「ドルチェ」、音楽用語で「優しく甘美に(演奏せよ)」。
 若い女が下半身をはだけて横たわっている姿は挑発的だ。顔は見えないが輪島氏が描く女性だから、美人の極みだろう。甘美さを超えてきつい姿態だ。髪の黒が深い、恥毛の黒がリアルだ。
 氏は油彩では乱舞する色合いで躍動感や「破壊と創造」を表現する。何かにすがりつきたいような激しさだ。余りにも上手いが故に、美に頼り、音楽に頼り過ぎている感じもする。
 モノトーンでは色に頼る術を避けて、禁欲に徹しようとしている。裸婦を目の当たりにした禁欲も異常だ。何を描いても美しく激しい人だ。


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 (②に続く)

by sakaidoori | 2008-06-27 12:12 | 市民ギャラリー | Comments(0)