栄通記

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2009年 09月 10日

1097) たぴお 「2th. 9の会展」 9月7日(月)~9月12日(土)


○ 2th. 9の会展

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
    電話・林(090)7050-3753

 会期:2009年9月7日(月)~9月12日(土)
 時間:11:00~19:00
(最終日は、~18:00まで)

※ オープニング・パーティー ⇒ 初日 18:00~

 【参加作家】
 今荘義男 西城民治 田中麻里 名畑美由紀 西澤宏生 林教司 藤川弘毅 島貫久子・・・(8名)

ーーーーーーーーーーーーー(9・9)

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 今回のグループ展は明るくてこざっぱりしていた。
 もちろん、一人一人の作家の主旨はそんなところにないのだろうが、どうしても見る方は全体の印象にもひっかかるものです。

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     ↑:田中麻里、「満月の詩」から。

 C.G.絵画に詩が添えてある。詩に基づいたメルヘン絵画。
 詩の文章が綺麗に丁寧に書かれていて、つい3篇とも読んでしまった。叙情的なリズムや歯切れの良さは好ましいのだが、最後の言葉が結論じみているので余韻に欠ける感じだ。どうして若い方の詩は結論をまとめたがるのだろう?


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     ↑:西澤宏生。左側は「小樽埠頭」、右側は?

 両者をともに「小樽埠頭」と見て楽しんだ。
 左側は小樽を懐かしむようにして、裸婦を風景に取り入れたり、走り描きふうにして「モダン」を演出。
 右側は小樽を具象風景でチャンと伝える。
 両者の対比として「小樽」の良さや古臭さを思った。


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     ↑:名畑美由紀

 名畑ファンですから載せておきます。原画はこんなに赤茶けてはいません。
 フリーハンドの四角のリズム。名畑絵画の音楽性の一端。色を控えて、線と四角の動きを確認しているのでしょう。


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     ↑:島貫久子

 左のピンクは花で、右の赤は太陽として見てしまった。たぴお版印象派みたい。
 この作品と今荘作品が入り口正面でドーンと迎えてくれるので部屋全体が明るいのだろう。


f0126829_13413524.jpg ←:今荘義男、「古里(コリ)シリーズ」。


 コリ(古里)が遊んでいる。

 ケンケンパタパタの足音、
 いろんな太陽が現れては競い合い、
 ドロの饅頭ゴッコ、
 ホッペを膨らましてにらみ合い、
 土に潜む虫たちは黄色い声に顔を出し、
 夕日に朝日に写る顔顔顔・・・。





















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     ↑:林教司。左から、「標的(1)」、「metam-4」。

 廻りのしっとりした明るさに、林「標的」も狙いを外しそうです。それでもめげずに狙うのが林ワールドの良い所です。
 発射10秒前、「9,8,7、6,5,4,3,2,1、・・・」
 数字が響く。「1」野郎が目をふさぐ。「4」が登場して、第2幕。林物語は尽きることがない。


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     ↑:西城民治、「絶望と希望」。

 黒は大地、赤はマグマ。黒は闇、赤は情念。黒は社会、赤は個人。黒は絶望、赤は希望。

 以前の「矛盾に立ち向かう火の玉心」の新シリーズでしょう。主旨は同じだと思う。
 緊張した二項対立概念とは裏腹に、西城絵画の楽しみはそのユーモラスさにあると思う。
 林ワールドの緊張感も二項対立を宿しているだろう。だが、その二項は常に激しい火花を求め合い、その火花の中に諦めにも似た静かさがある。
 西城民治の場合は主体があり、それは「赤」であり、赤に置き換えられた「人間・自己」だ。その赤は林・ワールドのように屹立せずに、悩んでいる。弱弱しくもあるが、そこが西城絵画の魅力で、人の悩みが聞こえてくる。
 「闘うぞ!あ~、困っちゃったな~、敵は強いしかなうかな?闘うぞ!でも・・」
 その折れそうな心のブレが赤の突端を傾けている。

 画家は絶望に立ち向かう「赤」の姿に希望を見ているのだろう。
 僕は絶望の「黒壁」を前にして、それでもたたずむ「赤」に、人の素直な有り様を見ている。画家の意図せずに出てくる表情であり、そこが魅力だと思っている。

 

by sakaidoori | 2009-09-10 14:45 | たぴお | Comments(0)
2009年 06月 24日

1018) 室蘭美術館 「霞 ーKasumi-2009」 終了・6月9日(火)~6月21日(日)

○ 霞 ーKasumi-2009

 会場:室蘭市民美術館オープンギャラリー
     室蘭市幸町6番23号
     電話(0143)22-1124
 会期:2009年6月9日(火)~6月21日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:10:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで)

 【出品作家】
 陶 ・前田育子
 ドローイング・澤口紗智子
 漆工・真境名 伊久里 
 彫刻・奥山三彩 国松希根太 坂本正太郎 登尾真帆 藤沢レオ 
 絵画・曾田千夏 今泉育子 数又裕子 中野美砂子 
 写真・世羅繁宇 Dog Leg (兜森達也) (渡辺久太) 室蘭工業大学写真部
 鏡 ・諸木純 
 花 ・森直子
 

ーーーーーーーーーーーー(6・21・日)

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 会場はL字形で、交点付近が出入口。入った瞬間に窓のある明るい方向と無窓の方角と、同時にニ方向を見ることが出来る。
 上の写真は窓に向かって撮ったもの。

 以下、個別作品を何点か載せます。

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     ↑:室蘭工業大学写真部の3名の7点。

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     ↑:山川泰明、「Thailand」。

f0126829_17455241.jpg 大学3年生の山川君がタイに旅行に行っての撮影。
 当地の山岳少数民族の少年の写真と思う。
 地蔵菩薩のような少年の大きな顔が印象的だ。目の黒、背景の黒と、黒と円い形が印象的だ。遠くから見た時に、晒し首と勘違いしてた。上の石地蔵との組み合わせも良いと思う。
 他の学生作品を含めて出品数が少なかった。特に中本和樹君の3点は主張が見えにくかった。おそらく、社会人との共同参加に慣れていないのだろう。来年は遠慮せずにもっと出そうよ。




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     ↑:(吊り下げられた小品。)藤沢レオ、「今はいつ」。
     (背景の左の油彩画は、曾田千夏。)

f0126829_1852396.jpg 藤沢レオはグループ展での小品は主張が弱いと感じている。他の作家作品との整合性に会わないものがあるから、弱いと感じると言った方がいいだろう。今作もそんな第一印象だった。
 ところがです!こともあろうに鑑賞者が作品を触って、揺れを楽しんでいるのです。何でも触る僕でも出来ない事をサラリとしている。そして、軽く揺すった時の全体の動きが何とも宜しいのです。あまりにもキチッと取り澄ました美の箱が、チョッと不規則に、それでいて上品に動き合う姿は見ていて清々しい。小さなプレゼントを貰った感じだった。


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     ↑:坂本正太郎、「Star dust casket」。

 星のゴミの棺、ということだろうか?覗き窓から中を見ると、赤い液体が溜まっている。棺は軽く揺すれる。社会批判でも込めているのか?箱の白さの無機質さが、変に会場にあっていた。


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     ↑:澤口紗智子、「Line of Sight”””psyche”」。 

 線描による線描そのものの作品。久しぶりに彼女の「線描壁画」を見た。とにかくドローイング作家だ。
 彼女のような画風の人は見せ方が大変だと思う。上品に額に収まっているこうした作品では、なかなか作家の魅力が伝わりにくいと思う。何かのライブ作品を見せるのがもっとも効果的だが、ライブに強い思いがあるのかどうか知らない。
 やはり、こうした額での見せ方では物足りない。線描は作家の精神性がストレートに出るものだ。しなやかでも過剰な世界、額という枠をはみ出た世界が見たい。


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     ↑:奥山三彩、「うたかたの旋律」。

 月夜の砂浜を思ってしまう。砂浜に横たわるまろやかな木塊、門柱に挟まれて胎動するその瞬間を待つ、そんな儀式の場を思っていしまう。月の光と影と潮騒と砂の波跡、何を表現したいのかは不明だが一つのモニュメント(記念碑)だ。


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     ↑:今泉東子、「渫(さら)うように」(8点)。

 この日、絵を見た後に地球岬に行った。見事な乳白色の世界だ。かすかに海の音はするが、いずこに海があるのかと問いたくなった。
 久しぶりの海の人・今泉東子の絵画だ。こんな綺麗な七色で何を渫(さら)うのだろう?

 
 こんなつもりではなかったのですが、だらだらと載せてしまいました。


 若手表現者によるそれぞれの自分という印象です。表現手段、方法とバラエティーに富んでいます。それでいて互いの領域を侵さない上品な展示、今の若者気質でしょうか?会場全体のインパクトは強くは無いのですが、耳を澄ましてそれぞれの作表現と静かに対話する、そんな面持ちでした。

 メンバー構成は変化があるのでしょう。来年も見たいものです。
 
 残りの部屋は②に続く、ということで。

by sakaidoori | 2009-06-24 21:19 | ☆(室蘭)室蘭市民美術館 | Comments(0)
2009年 05月 22日

976) たぴお 「写羅 SHARA Vol.Ⅱ(写真展)」 終了・5月11日(月)~5月16日(土)

○ 写羅 SHARA Vol.Ⅱ
    (写真展)

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
    電話・林(090)7050-3753
 会期:2009年5月11日(月)~5月16日(土)
 時間:11:00~19:00(あるいは18:00)

※オープニング・パーティー : 初日 18:00~

 【参加作家】
 大友洋子 為岡進 林教司 藤川弘毅 山下敦子 YUKI

ーーーーーーーーーーーーーー(5・16)

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 マイペースにそれぞれの写真展だ。参加者はたぴおに集う有志といえばいいのだろう。しかし、それ以外には写真表現としての結びつきは薄い。そこがこの展覧会の良いところで、それなりに落ち着いた場になっていて心が和む。

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     ↑:藤川弘毅

 最近の藤川弘毅は面白い。
 どこぞで手に入れた不用品を、自分好みにアレンジしてオブジェにしている。再生された素材を作家自身が楽しんでいるみたい。ことさら「スゴイ!」というのでは無い。チョッと大仰なところもあるが、何とも言えない魅力がある。素材に手を加えないのが藤川オブジェの特徴で、地の素材が自然にこちらになびく時はハッとさせられる。彼はたぴおのグループ展には極力参加している。なかなか真似のできない意欲だ。こうして継続的に発表することによって、表現したいことの型や質が向上していると思う。

 彼は写真の専門家だ。今回は以前に撮った写真に古物の枠をはめての展示だ。(僕の紹介写真ではチョッと見た目とは違う印象になってしまった。)
 モデルは作家好みなのか、額が広く丸ぽちゃで小柄な若い女性だ。背景のコンクリートと修道女風の黒い衣装、ポーズが少しわざとらしいがセールス・ポイントの黒枠の強さにぴったりだ。この枠は囲炉裏とのことだ。ドーンとした存在感がある。あまり拾い物に手を加えない作家だが、さすがに中を走る横材は斜めに切り落として、粋にモデルを飾っている。
 黒枠(囲炉裏)を見せる作品だが、黒枠だけでは面白くない。美女との組み合わせは合うのか合わないか?枠、コンクリート、黒衣装、セクシーな赤いベルト、魅力的なモデル、充分に僕の目を楽しませてくれた。

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     ↑:大友洋子

 道内の港の見える場所でのスナップ。
 ただただ風景の中の「存在」を淡々としっかり撮っている。人は何故海に心惹かれるのだろう?海に立つ岩の姿に目が止まるのだろう?ありふれてはいるが、やはり空のカモメが気になる。港は人の証?人工物がやけに青い世界とマッチしている。
 真直ぐに撮影者は被写体を見つめている。

 
 面白い組み合わせの写真展だった。今回は他の方は割愛させて頂きます。

by sakaidoori | 2009-05-22 22:40 | たぴお | Comments(0)
2009年 03月 19日

941) ① 時計台 「第8回 サッポロ未来展 ~LABORATORY」 3月16日(月)~3月21日(土)

○ 第8回 サッポロ未来展
     「LABORATORY」  

 会場:時計台ギャラリー 2階3階全室
    中央区北1条西3丁目・札幌時計台文化会館 
    (中通り、北側にあるビル)
    電話(011)241-1831
 会期:2009年3月16日(月)~3月21日(土)
 時間:10:00~18:00 
 (最終日は、~17:0016:00まで)

※ ワークシップ、ライブ(三味線)有り ⇒

【参加作家】
 秋元美穂 稲實愛子 海藤慎治 風間真悟 河崎辰成 河野健 菊谷達史 こうの紫 佐々木ゆか 佐藤仁敬 佐藤正和重孝 鈴木秀尚 高村葉子 竹居田圭子 立岩明日美 田中怜文 波田浩司 福森崇弘 藤田有紀 水野智吉 宮下倹 宮地明人 明円光 村山之都 谷地元麗子 吉田浩気 渡辺直翔 渡辺元佳 ・・・以上、2728名。

 主催:当実行委員会
 共催:当ギャラリー
 協力:札幌武蔵野美術学院

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・17)   

 サッポロ未来展も今年で8回目。
 これほど大規模な展覧会としては、全室ぬかりなくまとめきったと思う。さらに、40歳以下の若手表現者としての素直な面が正直に出ていた。評価として良い展覧会だと思う。
 一方で、インパクトの有る作品群に出会えたかというと、この点に関しては少し寂しい。若手だし、ラボラトリー(実験)ということをタイトルに掲げているのだからもっと元気や破綻があったらと思う。だが、今の若手の気分がこの展覧会に素直に出ていると感じたわけだからそれは別の問題かもしれない。この展覧会に最小公倍数的なギラギラするのを求めてはいけないのだ。最大公約数的なものが何なのかを確認できたならば、それを評価の基準にすべきなのだろう。

 栄通記は個人の感想を述べる場だ。それは印象を記すのが中心だ。だが、感想であっても「評価」を明言することも大事だろう。
 第1回から第5回までは暗中模索期だった。評価以前だ。会派を立ち上げて継続していることに最大級の意義が有る。
 第6、7回と金沢の若手絵画作家を招聘し、道外作家との交流を起爆剤にして展覧会としての新味をだした。ただ、彼らは独立展系の若手だったから、あまりに個性の強い絵画で、グループ全体としてはどう関わったかは疑問であった。外部の血は「独立展症候群」を代表する作品群であった。良い展覧会ではあったが、会派として整合性に疑問を持った。
 今展、見事にたゆたゆしい作品が並んだ。個々の作品は評価しがたく好みからは遠い。期待作家には歯がゆい思いだが、愛すべき作品・作家の多いのも事実だ。展覧会としては「良」だ。これも一つの個性だ。


 以下、会場風景を適当に載せます。明後日の土曜日・午後5時までです。是非見てあげてもらいたい。②以降に個別作品を載せます。


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     (↑:A室。)

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     (↑:B室。)

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     (↑:C室。)

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     (↑:2階・G室。)

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     (↑:2階・E・F室。)

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     (↑:2階D室)

by sakaidoori | 2009-03-19 23:56 | 時計台 | Comments(4)
2009年 01月 16日

874)アートスペース201 「第18回書と絵の五人展 ー川本ヤスヒロの場合」・終了 1月8日~1月13日(火)

○ 第18回 書と絵の五人展
       (川本ヤスヒロ のみ掲載)  

 会場:アートスペース201 E室(5階)
    中央区南2条西1丁目7-8 山口中央ビル
    (北向き)
    電話(011)251-1418
 会期:2009年1月8日(木)~1月13日(火)
 時間:11:00~18:00
    (最終日は、~17:00まで)

 【参加作家】
 佐藤辰舟(書ー併設個展) 川本ヤスヒロ(油彩画) 保原旦舟(書) 松竹谷智(水彩画) 堤艽野(書) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(1・13)

 北海高校関係の仲間による五人展です。書、水彩画、油彩画と実力のある堅実な作品を年初から見ることができます。

 昨年は個展をされていた書家を載せましたが、今年は油彩画の川本ヤスヒロ氏のみの掲載です。
 小品ばかりの4点の出品でしたが、なかなか考えされられてしまいました。

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     ↑:①、「2008 12 10」・油 F6号 08年。

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     ↑:②、「生と死」・油 F20号 08年。

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     ↑:③、「生と死」・油 F20号 08年。

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     ↑:④、「生と死」・油 F20号 08年。


 川本さんは画題にロクロを多用しています。テーマは「生と死」です。挽歌ー亡くなられた愛おしい女性を悼む絵画を見たことがあります。奥さんと思いましたが、作家に直接伺ったわけではないので断定することは出来ません。
 その頃の絵は少し美的過ぎると思っていました。故人に対する美化はどうしようもないので、今後どういう風になるのかなという関心が強かった。と同時に、ロクロを多用しているのですが、僕は日本人の描くロクロにはあまり興味がわかないので、川本ロクロもそれ程好きではなかった。西洋人のロクロは「死」に対するリアリティーが強い。だから魅力的だ。日本人のロクロは甘い。だから興味がわかない。生活の中で本当のロクロを目にする機会の差だろう。日本は火葬だから消滅してしまう。それと、異民族が日常生活にいないからだと思う。
 最近の川本ロクロは非常に大きい。「死」というリアルさではなく、「存在」しているという迫力がある。

 今展の①の絵、間違いなく自画像だ。厳しい表情だ。決意のようなものを感じる。僕はこういう自画像が好きだ。
 ④の女性像もビシッとしている。画家が画題と対峙している。
 ロクロは山川本張りのユーモアだ。
 リラックスした小品ばかりだが、背筋を伸ばして見た。

by sakaidoori | 2009-01-16 14:02 | アートスペース201 | Comments(2)
2008年 12月 13日

847) ②大通美術館 「いけばなからのメッセージ  ~颭」 終了・11月25日(火)~11月30日(日)

○ いけばなからのメッセージ Vol.Ⅵ
     ~颭(うごかす)

 会場:大通美術館・全室
    大通西5丁目11・大五ビル
    (南北に走る道路の西側)
    電話(011)231-1071
 会期:2008年11月25日(火)~11月30日(日)
 時間:10:00~19:00
    (最終日は ~18:00まで)

 【参加作家】
 池上理圃 藤谷道代 斎藤道子 増川佳ず子 島田晴風 村中道子 中川和萩 山本美翠 沼部理汀 横井景・・・以上、10名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(11・25)

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     ↑:池上理圃

f0126829_11455433.jpg 印刷物を丸めて繋ぎ合わせ、作品の骨組みと形にしたもの。
 全体の構図が「いける」世界を彷彿させる。細かい作業だ。舞い上がるというよりも、しっかりそこにあるという感じ。素材が骨・枝であり、印刷の色が花なのだろう。









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     ↑:島田晴風

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     ↑:藤谷道代

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     ↑:沼部理汀

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 ↑:横井景


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 ↑:斎藤道子

 この作品が「いけばな」とどういう関係だかはわからない。強いて言えば大地や壁を這い回っているツタ類で、その形を現代的に「いけた」ということだろうか。そんな理由よりも、何かが部屋の装飾に沿ってにょきにょきと生えて、動きそうなのが新鮮だ。「いけばな」の形や倫理観、精神性にこだわっていないのが良い。個人の感性だけを主張しているのが良い。
 線の細さがこの人の特徴だろうか?隙間(線)から湧出する者達である。


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     ↑:増川佳ず子

 わたすげのような面白い試みだ。増殖する凄みではなく、白く繰り返されるミクロの世界。
 「いけばな」という言葉があるから、どこかひっかかる。普通の美術展だったら手放しで好きなのだが、なぜだろう?「いけばな」の持つ伝統的精神性や美意識を引きずり過ぎている感じ。作者の個という意識が不鮮明だからか?違う場なら、作家の優しさと細やかな作業が、より良く見えると思う。

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     ↑:山本美翠

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     ↑:中川和萩

by sakaidoori | 2008-12-13 16:12 | 大通美術館 | Comments(0)
2008年 12月 12日

846) ①大通美術館 「いけばなからのメッセージ  ~颭」 11月25日(火)~11月30日(日)

○ いけばなからのメッセージ Vol.Ⅵ
     ~颭(うごかす)

 会場:大通美術館・全室
    大通西5丁目11・大五ビル
    (南北に走る道路の西側)
    電話(011)231-1071
 会期:2008年11月25日(火)~11月30日(日)
 時間:10:00~19:00
    (最終日は ~18:00まで)

 【参加作家】
 池上理圃 藤谷道代 斎藤道子 増川佳ず子 島田晴風 村中道子 中川和萩 山本美翠 沼部理汀 横井景・・・以上、10名。

ーーーーーーーーーーーーーーーー(11・25)

 今年で6回目だ。僕自身は3回目の鑑賞。その印象を一口に言えば、刺激の少ない展覧会だった。作品が小振りで、しかも与えられた展示空間からはみ出そうとするエネルギーが乏しい。ほぼ全員がそうなのだ。何故だろう?
 2年前に初めて見た時には、「いけばな」って何だろう?伝統とは?現代美術とは?などなどいろいろと考えるきっかけをもらった。10人も参加しているから、全てが刺激的ということでは無いのだが、充分に楽しめた。今回、全員の破調が期せずして低くなったようだ。

  藤谷道代、斎藤道子、増川佳ず子、山本美翠、横井景の5名の集団『カシオペアザ』による「IKEBANA-21世紀への始動」(1999年1月12日~19日・於 京王プラザホテル)が現メンバーの基点のようだ。他の5人のメンバーを加えて、2001年に「風」・展挙行の運びになった。早くも2002年に近代美術館で「風 THE IKEBANA」(3月29日~4月7日)・展が実現することになる。
 「風」・展は1回目から数えて10年近い。その間メンバーは固定されている。おそらく発表形態も大きさは別としても1人1点持ち込みという同じ様式だろう。単純に平均年齢は上がったことになる。エネルギー拡散型から内面指向型への転換期ということだろうか?
 「流派を超えた10人の作家による新たないけばなの追求」と会場チラシには訴えている。とても意義深い発言だ。が、今展を見る限り会派自体が金属疲労を起こしているように感じる。普段からメンバーによる言葉による研鑽ができているのだろうか?外向きであれ内向きであれ、よりハッとするものを見たい。


 会場風景を載せます。②ではもう少し個別作品を載せます。


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     ↑:村中道代
 入り口正面の作品。この展覧会ではもっとも目立つ処だ。それなりに面白い作品なのだが、この白さと素材のたよたよとした軽さが会場全体を隙間風のように覆うことになってしまった。


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     ↑:斎藤道子
 これは面白かった。が、全体の雰囲気の軽さがこの作品の良さを低調に終わらせていた。②でも紹介します。

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     ↑:中川和萩:
 会場を右回りすると最後にある作品。

by sakaidoori | 2008-12-12 23:32 | 大通美術館 | Comments(0)
2008年 12月 09日

842) たぴお 「HIVER「冬」展・4 (絵と写真の7名)」 12月8日(月)~12月13日(土)

○ HIVER「冬」展 4
    『7人による、絵と写真展』

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通り・東向き)
    電話(011)251-6584
 会期:2008年12月8日(月)~12月13日(土)
 時間:11:00~19:00

※ オープニング・パーティー:12月8日(月) 18:00~

 【参加作家】
 大畑和子 大松綾子 辻井秀郎 名畑美由紀 林教司 藤川弘毅 YUKI       
ーーーーーーーーーーーーーーー(12・9)

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 たぴお恒例のグループ展です。
 タイトルに「絵と写真展」とありますが、企画者の予想に反して一人の写真家が立体を持ってきて、そして企画者を含めたお二人が「詩」を発表しているので、「絵と詩と写真と立体展」になっていました。
 僕にとっては、「凄い」という作品は無かったのですが、ここの空間の広さとビルなのに妙な開放感があるので、しばし鑑賞してきました。

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 ↑:辻井秀郎。左から、「枯草運び(インド)」・水彩 4号、「果物売り(ネパール)」・水彩 3号。
 辻井さんは定期的に海外、それも南アジアに行かれるみたい。次回の旅の後は、ドーンと個展を開いてスケッチなども含めて披露して下さい。


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 ↑:大松綾子
 形のゴツゴツ感と色のカラフルさ、構図のニギニギしさが特徴的。セザンヌを連想した。小品に大きく一杯一杯描いているのが最大の魅力。

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 ↑:藤川弘毅
 写真家の藤川さんです。特にタイトルは無かったと思う。木に塗料を塗った臭いがしっかりと残っていて、「今回は新作だ!」と、その造形を含めて誇らしげに語っている、立っている。見る人はどんなタイトルをつけるのでしょう?愛嬌的可愛い一品です。藤川さんにリクエスト、「写真ー立体ー写真ー立体」と、当分は交互に見たい。


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 ↑:大畑和子。
 大畑さんは新道展の会員です。今作のような寒色による物語的な作品です。公募展ですから、普段見慣れているのは大きい。時には小中品で実験的な作品をここで発表されたらいかがでしょう。たぴおにとっても刺激的だし、画家にとっても新道展以外の自己実現の場になるのでは。


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 ↑:林教司
 パピルスではありませんが、一枚の縁を汚した真白き紙に文字が詩となって思いを綴っています。

 鉄葉のノオトから

  雨の走るほうへ
  鉛色の鋭角が遮断する
  体温の
  痕跡が
  あってはならない
  許されるものの
  いくつかをあげるなら
  それは
  過去の記憶であってはいけない
  どこまでも無機的な素材を胎み
  ・・・(以下、後日に書きます。)


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     ↑:右側がYUKI,左側が林教司
 YUKIさんはかなり渋い。二列に垂れ下がった写真集の間には剛直な詩があります。写真を載せますので読んでください。

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 あえて全体のタイトルをつけるならば、「冬、朝と夜の間ー孤独」でしょうか。


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     ↑:名畑美由紀
 板に編み物模様のような線を彫り黒く塗り、その上に何かを描いています。
 いつも思うのですが、完成された作品以前の過渡的な要素が強いと思っています。完成にこだわらずにいろいろしてみて、したことは他人の言葉を恐れず気にせず他人に晒し、再びいろいろやってみる、というスタンスです。
 それは完成させるのをためらっているとも言える。一方で、「完成とは何か?」という疑問を見る人に投げかけているとも言える。「完成作として作品を見ることに安住するな!」と言っているのかもしれない。
 

by sakaidoori | 2008-12-09 23:55 | たぴお | Comments(0)
2008年 10月 07日

775) 時計台 「'08 第32回 北海道抽象派作家協会秋季展」 終了・9月29日(月)~10月4日(土)

○ '08 第32回 北海道抽象派作家協会秋季展

 会場:札幌時計台ギャラリー 
    中央区北1条西3丁目・札幌時計台文化会館
    (中通り南向き)
    電話(011)241ー1831
 会期:2008年9月29日(月)~10月4日(土)
 時間:10:00~18:00 
     (最終日は、~17:00まで)

 【参加作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 近宮彦爾(旭川) 服部憲治(苫小牧) 外山欽平(函館) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)

 同人推薦:岩田琿(七飯) 鈴木悠高(札幌)・・・全員で10名。
ーーーーーーーーーーーーーーーー(9・12)

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 実質は同人として2名の加入です。全員で10名。

 あえて、この抽象派会派の特徴を言えば、マチエール追求型といえるだろう。年齢を重ねた絵画作家の現代的な一つの現われだと思う。マチエールは描写力などの絵画表現力と同様に大事な要素ではあるが、決して絵画そのものでは無い。だから、そのマチエール追求はそれぞれの絵画表現に何をもたらせたかを考えるべきだろう。
 単純に言えばマチエールの高さは絵に深みを与える。心に訴える時は作品から醸し出される精神性が重要だろう。美そのものとしての耽美主義にもなるだろう。
 描写力がそうであるように、マチエールの高さが技術だけのものか、画家そのものの心の叫びや表白であるか、あるいは高度の遊びや諦念を引きずっているのか、ここのところが鑑賞する楽しみだ。それは見る人の好みによって評価が分かれるだろう。僕は好悪が評価の大事な基準だが、評論家は良否が基準になるだろう。(以下、敬称は省略。)

 とても全員は紹介できません。何人かに絞っての写真掲載です。


○ 後藤和司
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         ↑:左側2点が「記憶の碑」、右側が「秋のscene」。
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 後藤和司はその画題・画風を一気に変えてしまった。実に驚きの極みだ。
 この春までは織の柄のようだった。最近は葉が舞い落ちるように何かを点在させていた。規則的な静寂さに、かすかな動きによって絵に深さを与えるという趣旨なのだろう。青を基調に、細やかにいろんな色が配されていた。当然美しいのだが凄みも滲み出ていた。年を重ねる毎に色に磨きがかかっていていた。
 今後はどういう風に深化していくのだろうと、楽しみな期待を持たせていた作家だったのだが、一気に変わってしまった。否、作家はおそらく「そんなに変わってはいませんよ」と言うかも知れない。画題の変更は彼自身の変更と同じとは限らない。果てさて、今後はどう展開していくのだろう?
   (以上、10月4日記)


○ 佐々木美枝子
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          ↑:「作品」。
 いつものようにピンク系中心の作品。今回は大作はこの一点だけ。
 春の、初夏の田舎を歩いている感じ。「昔の風景」というよりも、いつも心に持ち続けたい淡い夢や希望を見てしまう。都会の中の小さな幸せを感じる人がいるかもしれない。
 それにしてもピンク、素敵だなー。女性画家の使う色は男性のそれとは全然違って見える。色気が無いというのか、色それ自体を楽しんでいるようだ。


○ 外山欽平
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          ↑:「L-1・2」。
 アルファベットを描き続ける画家。
 「ちょっとお洒落に額装を傾けてみました。小文字と大文字、小文字は軽いダンスで、大文字は路上楽団のシンバル叩き。たった二人の演奏行進ですが僕等の前にはA・B・C・・と、僕等の後ろにはM・N・O・・・と続きます。」これからもよろしくお願いします」と、声が聞こえる。


○ 林教司
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          ↑:「種子」。
 林教司は忙しい人だ。ギャラリーたぴお・オーナーでもある。いつ創作しているのだろうと、大きなおせっかい的心配をしている。好きな画家だから、大いに期待をしているのだが、期待に応える絵を描く時間が無いだろうと思ってもいる。
 期待に反してと言うか、期待に応えて素晴らしい作品だ。お馴染みのラクビーボールのような物体に影を付けて、ボールが人になり飛び跳ねているようだ。あたかも一晩で仕上げたようにも見える。それくらいスピード感、臨場感がある。
 この「種子」シリーズは基本的に鎮魂歌だと理解している。だが、死者を静寂の中で見送るということに一区切りつけたようだ。再生、あるいは蘇生の足音が聞こえる。やはり林教司は「鉄の人」だ。前に進む人だ。鉄は武具にもなり、耕す農具にもなる。停滞を許さない恐さがある。

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          ↑:「種子 ’08」。


○ 今荘義男
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          ↑:「古里」(コリ)。
 妻はこの円い姿を「石」と見ている。僕は故郷の田園風景の抽象化されたものと見ている。田畑の一区画であり、山に囲まれた田舎の全景でもある。
 この円い中に何かが描かれていれば、家屋に見える。畔で遊ぶ子供に見える。子供が黒板や道筋に描いた落書きにも見える。その線や色により、記憶の中の事物やイメージが蘇る。
 一つの桃源郷、理想郷でもある。


○ 三浦恭三
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          ↑:「浮遊」。(全部で3点の出品。)


○ 服部憲治
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          ↑:「作品」。



○ 岩田琿(新同人)
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          ↑:「ターボ 3」。
 この画家は何故かはしらないが、いつも作品に薄いビニールをかけていた。理由はともかくとして、非常に見づらかった。今回はそれが無い。初めて絵の模様や色をじかに見ることが出来た。
 細かい作業をしている。古代中南米文明のような模様がびっしり渦巻いている。画家は「ターボ」と命名している。あまり深い意味はないのだろう。真ん中に何かが屹立している。


○ 鈴木悠高(新同人)
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          ↑:(黄色い作品が鈴木悠高・作。)
 彼は10・27~11・1に、時計台G室で個展の予定。その時に、紹介したいと思う。)

by sakaidoori | 2008-10-07 10:40 | 時計台 | Comments(0)
2008年 10月 03日

773) 門馬 「※××※ラビリンスによる おチョメ心・展」 終了・9月19日(金)~9月28日(日)

○ 純乙女3人組※××(ちょめちょめ)※ラビリンスによる
     「おチョメ心・展」

 会場:ギャラリー・門馬ANNEX
     中央区旭ヶ丘2丁目3-38
     (バス停旭ヶ丘高校前近く、小路への入り口に赤い看板あり) 
     電話(011)562ー1055
 日程:2008年9月19日(金)~9月28日(日)
 休み:無休
 時間:13:00~19:00 (初日は、16:00~)

 協力:CAI02

※ オープニングパーティー:9月19日(金) 19:00~
ーーーーーーーーーーーーーーーーー(9・28)

 実に愉快、痛快、滑稽な展示会だった。
 先日、円山CAIで「くだらない展」があった。個々の作品はともかくとして、全体の響き合いがイマイチであった。今展、実に「くだらない」。語るに値するかは分からないが、微笑ましくて話題にしたくなる展覧会だ。

 3人の女性グループ展なのだが、一度は顔を見たい語りたいと思っていた女学生二人が参加していた。太田博子さんに石倉美萌菜さんだ。
 太田さんは嫌らしい男女の絡み合いをあっさりと刺繍にしていた。
 石倉さんはパンティーを被った自画像?を描いていて、「私、性に悶えているの」と力強く叫んでいた。共通項は若き女心と性へのこだわりや願望だろう。

 4つのテーマの展示。(タイトルは僕が勝手につけたもの。)
  ① 体験・指南、理想の男性ゲット作戦。
  ② アイドルとのツーショット・写真集。
  ③ アベックさんの写生会。
  ④ スカートの中、見て見て。

 以下、写真を載せますが電池切れの為に携帯での撮影です。普段でも、デキは良くないのですが、更に悪い。彼女達には申し訳ない、ゴメン!!


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 ↑:「① 体験・指南、理想の男性ゲット作戦」
 4つのコーナーがあって、理想の背の高い彼氏が本を取っている様子、電話での自分の声をモニターで聞きなおしたり、彼氏のシャツを恥じらいを込めてぶりっ子になって引っ張るコーナーや、彼氏に見立てた鏡に紅の付いた唇を目をつぶってチューしていく根性物などだ。
 演劇のワークショップ手法の応用だ。そこではあえて意地悪人間を参加者に演じさせて、他人の悪口をこれでもかと言わんばかりに語らせるのだ。行為によるカタルシスだ。芸術としての演劇が非日常を「市民」に強制させて、「何か」を気付かせるのだ。
 彼女達の意図は何だろう?願望や欲望な、自分を吐き出して、他人と強引に共有しようとしている。「恥ずかしさ」を吹っ飛ばそうとしている。「くだらない」手法で。こちらは泣き笑いの顔になってしまいそうだ。

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 ↑:「④ スカートの中、見て見て」
 「あれは何?」と聞くと、笑顔ではしゃいで、「見て見て!」。
 チラリズムというよりも、「どうだ!」と言わんばかりの迫力だ。開いた股よりも、覗くこちらが恥ずかしい。この光景を発表者や参加者が見て楽しむのだ。写真にとりたかった。
 股間には四角く綺麗な宇宙?写真を撮り忘れたが、これは各自が妄想をたくましく働かせたほうが面白いだろう。

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 ↑:右側のビデオとその上の絵が、「③ アベックさんの写生会」。
   左側のガラスに張られた写真集が、「② アイドルとのツーショット・写真集」。
 真剣に食い入るような写生風景。モデルは見ず知らずのカップル。男女のデートシーンは彼女達の人生の最大の目標だ。少なくとも今は。おそらく、あえて真剣白羽の眼差しを二人に向けて二人を威嚇しているのだろう。憧れを実現しているカップル、それは憎しみの対象でもある。「私達はあなた達を描いてあげよう。綺麗に描いてあげよう。私たちの怨念も忍ばせてあげるわ」恐い恐い純乙女3人組でもある。

 ガラスに貼られた写真、ふざけた写真集だ。アイドルを切り取って、それにナイスボディー・ナイスファッションの女性の体を借りて自分の顔を張り合わせてある。「お前ら、いい加減にせい!」と言いたくなるおチャメな女心でした。


 なかなかストレート一本勝負の展覧会だった。今展は今後の種だ。見栄とか欲望とか恥じらいを、どれだけ更に突き抜けることができるか。相当厳しく3人が議論しあったとのことだ。今後を期待しよう。


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 (もう一人のお名前をメモしてこなかった。すいませんでした。関係者の方が読まれたら教えて下さい。)


f0126829_1534421.jpg →:高い位置に下げられた「彼」。それは将来の彼氏の背の高さ、憎めないハッピーな女性達だった。

by sakaidoori | 2008-10-03 15:42 | 門馬・ANNEX | Comments(0)