栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

<   2008年 01月 ( 56 )   > この月の画像一覧


2008年 01月 31日

506) 法邑「久野志乃と斉藤周・展 『かるいからだ』」 終了・1月19日(土)~1月27日(日)

○ 久野志乃と斉藤周・展
   「かるいからだ」 

 場所:茶廊法邑
    東区本町1条1丁目8-27
    電話(011)
 期間:2008年1月19日(土)~1月27日(日)
 休み(定休日)・火曜日
 時間:10:00~18:00(最終日は17:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 「かるいからだ」・・・軽いタイトルだ。確かにかるい色合い、そういう画風の二人のハーモニーである。しかも若き麗しき女性画家と、若くはあるが女性画家とは相応に年齢差のある紳士との組合せの展覧会だ。心細い小さな作品の組合せと、ピンク色を中心に部屋がシャボンのようなふわふわ感に包まれていた。
 二人の画風に対する先入観が「かるい」という言葉に敏感に反応する。
 久野志野・絵画は全身をレシーバーのようにして、目を瞑り両手を重ねて胸に当て、光の世界に進みでて行く。目に見えない何かと感応しようというイメージ。
 齋藤周・絵画は夢追う少年心で、女心に飛び跳ねるイメージ。

f0126829_21595853.jpg

f0126829_2214119.jpg


 だが、ここには2人展としてのトリックが幾重にも用意されている。

 まず、個展に見えるのだ。
 奥の正面にドーンと広げられた明るく激しい絵、僕は一瞬齋藤作品と思い、直ぐに打ち消した。それは「かるいからだ」というタイトルと二人の画家への先入観の否定でもある。今展はこの大作を中心に空間が生まれ、物語が始まるのだ。

 これは久野・作品。ーーこの作品に限らず、一切個別タイトルは無い。そして、彼女の作品はキャンバスに油彩だが、枠に収めることもなく、麻の縁取りもそのままにしての展示。だから、絵そのものが女性のワンピースにも下着にも見えてしまった。
 彼女は二ヶ月ほど台湾・台中に滞在して、最近帰国したばかりという。絵と同様に本人も激しくオーラを発散していた。これほどピンクや黄色を多用する画家であったか?まるでここに飾ることを意識し、齋藤・絵画を挑発しようとしている。南の国の人と太陽が彼女自身の世界を広げたのだ。「私は女の子、あなたの好きな女の子、私の周りには蝶が踊っている、あなたはその蝶の一つになれますか?」顔をつぶして、白昼夢的姿で大地に立っている。見れば見るほど重たい。

 齋藤・作品は本当にその大作を意識して付かず離れず、広い壁のあちこちにたむろしている。一応、小品の一塊が小世界を作ってはいるが、全てはあの大作を太陽のようにして存在している。
 ところで、齋藤・作品が広々とした壁面空間で、離れ離れで飾られたことがあったのだろうか?
 彼は絵画の枠を外した。キャンバスは組み木のようにモザイクになった。モザイクの一片一片は離合集散とい形をとり、その全体の形状で表現していた。若き画家たちに共通な映像的感覚でフイルム(写真)のように一齣一齣が流れていく。その全体が活き活きとうごめく。その一片のモザイクに重みが無いとは言わないが、全体の構成に重きがあったと思う。
 だが今展は様子が違って見えた。始めから、個々の作品はあの久野・大作に引っ張られる、奉仕するという関係でしか今展は成り立ない。そのことが、逆に一個一個が独立的に主張しようとしているのだ。今展では意外にも齋藤周は小さな小品に全神経を使って絵を描いていた。その絵が僕には重たく見えるのだ。あまりにミクロ・コスモスを描ききっている、否、描こうとしている齋藤周というその人に共感を覚えた。

 「かるいからだ」・・・それは決して「かるい」展覧会ではなかった。
 久野志乃は異郷の地に身を置いて、明るく輝いていた。齋藤・作品に合わせることで、単なる自己発散を超えて新たな可能性を僕たちの前にさらけ出した。
 齋藤・作品は常にマンネリという危険性をはらみながら、怪しきロープの上を歩いているようなものだ。「戻るのは危ない、立ち止まることはもっと危ない、落ちるとも前に進むしかない」小品に血の匂いを感じた。いつもは「女の子」に通じる甘さを伴う臭いであった。しかし、「かるい」という言葉を利用して、人の性(さが)としての血、思いという人間臭い重さがあった。(1・27)


f0126829_21215012.jpg

f0126829_2123898.jpg

f0126829_21242292.jpg


 今展は写真による再現性は非常に難しいと思います。作品同士の関係性や場の空気感を重視した展覧会になっている為だと思います。絵画展ですから、個々の作品で成立しているのに不思議ですね。そうは言っても何ほどかの役に立つのではと信じますので、拙い写真ですが見てください。

f0126829_21332388.jpgf0126829_21342886.jpg











f0126829_2138142.jpg

f0126829_21363192.jpg












 ↑:以上、久野志乃。


f0126829_21395888.jpgf0126829_21413759.jpg












f0126829_21424959.jpgf0126829_21435014.jpg











 ↑:齋藤周。


f0126829_21465357.jpg


 この壁面は壁全体が支持体であるということを訴えているようだ。齋藤さんの小品の緑がやけに眩しい。
 

by sakaidoori | 2008-01-31 23:41 | (茶廊)法邑 | Comments(0)
2008年 01月 31日

505)時計台 「高文連石狩支部  第5回美術顧問展」 1月28日(月)~2月2日(土)

○ 高文連石狩支部  第5回美術顧問展

 会場:時計台ギャラリー 3階
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:2008年1月28日(月)~2月2日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00?迄)

 【出品作家】
 武石英孝(東高) 八重樫善照(南高) 坂東宏哉(手稲高) 安藤和也(厚別高) 平向功一(稲雲高) 阿地信美智(有朋高・通信) 八幡次男(有朋高・通信) 高谷有紀子(有朋高・単位) 古館章(北広島西高) 北口さつき(開成高) 澤田範明(清田高) 中野邦昭(北星学園大学附属高) 波田浩司(北星学園女子高) 奥山哲三(大谷高) 富原加奈子(大谷高) 森田明(創成高) 小林光人(山の手養護学校) 本庄隆志(倶知安高) 場崎惠(北嶺高)・・・以上、19名。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 会場では「出品者・所属学校名・作品題名・大きさ」を記載したチラシがあります。それには3階全室を使っての展覧会になっていますが、独立した小室は使用していません。会場風景を見ても分かるように、作品数が少ないように感じました。当初の予定よりも参加作家や展示作品が少なくなったのでしょう。毎年見ているわけではないのですが、3階全室を使っていたのを覚えています。
 なんとも展示空間が寂しい。美術部顧問の先生方ですから、それぞれに個性があって
個別作品を見るのには気持ちの良さを味わえるのですが、会場全体からはいまひとつ、盛り上がりに欠けるように思います。
 それと、画風の不統一性が上手く展示に反映されていないのではと思います。坂東さんの抽象画、本庄さんの羊蹄山を描いた風景画(3枚組で素晴らしい)、北口さんの女性を描いた日本画、阿地さんの床に置かれたインスタレーション風作品などなどと、バラエティーに富んで楽しめるのですが、どうも個々の印象しか残らなくて物足りなさを感じます。公募展作家もいますし、表現に幅のあることは仕方がないことですから、それを前提に展示の妙を発揮していただけたらと思うのです。
 集合展的要素が強くて、全体の調整ということでは大変だと思います。以上、鑑賞家の希望でした。(1・29)


f0126829_11451992.jpg

f0126829_11463486.jpg


f0126829_11504971.jpg

f0126829_11524759.jpg



 何点か個別作品を載せます。大丈夫と思われる方の、事後承諾的掲載です。

f0126829_11573053.jpg

 ↑:安藤和也、「EXIT―04」・108×93。
 おそらく出品の大きさに制限があるのでしょう。何点かの連作や組として大きく見せている作品群が他にもありました。
 木枠が作品に合っていて、個性的な作品です。ダブルイメージと組み構成がうまくいっているのでは。

f0126829_11583245.jpg

 ↑:阿地信美智、「既視感的風景Ⅲ(風景)」・71×132×28・5。
 床に映った影がこびりついて、固まって、床から離れて、人格として独立して・・コミック・映像のような感じ。くわえた花弁が・・・。

f0126829_12242457.jpg

 ↑:中野邦昭、「白銀の滝」・160×45。
 つい先日、「みなもの会」で見た作品です。実に花鳥風月的作品です。綺麗です。滝の流れの向きがチョット不思議な感じで、滝の白さの残影がいつも心に残っています。


f0126829_12295588.jpg 
 ←:平向功一、「月食の約束」・60×40。

 以前、STVエントランス・ホール展で紹介した作品。同じ作品ですが、適当な間隔を空けて、違う空間で見れるのは良いことだ。それが気になっている作品ならばなおさらだ。

 ※資料⇒展覧会目録


  

by sakaidoori | 2008-01-31 12:59 | 時計台 | Comments(0)
2008年 01月 30日

504) アートスペース201 「版・作品展  大村耕平・池田欣希」 終了・1月24日(木)~1月29日(火)

○ 版・作品展(2人展)  大村耕平・池田欣希    

 会場:アートスペース201 6階C室 
    南2西1-7-8 山口中央ビル・北向き
    電話(251)-1418
 会期:2008年1月24日(木)~1月29日(火)
 時間:10:00~18:00(最終日17:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 さいとうギャラリーで若い人達のいろんな版画を見た目で、アートスペース201で個展のような版画展覧会を見ることになった。この日は版画に体がなじんだ日であった。ただ、こちらはシルクスクリーンと写真。だいぶ雰囲気が違う。

f0126829_19261725.jpg


f0126829_19305170.jpgf0126829_1932337.jpg

 







 ↑:会場風景。上の写真は部屋の奥の風景で、主に池田欣希の作品群。
 下の写真は大村耕平の作品群で、左は会場左側の一部、右は会場右側の一部。


 展示は左右の壁の入り口側3分の2ほどが大村耕平さん。正面を含めた残りの壁が池田欣希さん。ですから、右から見ても左から見ても、大村作品→池田作品→大村作品と見ていきます。そして、大村作品が大きいのと、二人が対立的作品で無いものですから、始めに見た大村さんのイメージを引きずりながら見ていきます。

 その大村さん。縦長の作品を右側に、横長を左にと展示しているのですが、受け取るイメージが微妙に違います。

f0126829_1951141.jpgf0126829_1952654.jpg
















f0126829_1955875.jpg


 上段が右側の壁面作品。左から「変わりゆくものと 変わらぬものと」「幽霊のいる静物画」。作品は薄塗り風で淡色、心象風景と言ってもいいのだろう。タイトルが大胆だと思う。たゆたゆしいムードとは裏腹にズバリ言い切っている。目の前の静かな部屋の中の空間、そこに幽霊とも変わらぬものとも言いたい「何かを」作家は求めているのだろう。見たいのだろう。その目に見えぬ世界と自身の心象世界との静かな会話を願っているようだ。重ねて滲み出て表現される版の技法が生理的に合っているのだろう。会場には写真作品もあったが、写真好みがシルクスクリーンに適しているのだろう。
 対して、下段の作品「その先にあるもの」は左側の一部です。絵としては後ろ向きで少しロマンチックだが、タイトルの如く強さも感じる。上段の作品が対象を見つめる視点ならば、下段の反対側の作品群は自分自身を見つめているようだ。作家の外を見る目と、内を見る目の違いを思った。

f0126829_20422352.jpg

f0126829_20432756.jpg

f0126829_20442468.jpg


 上は池田欣希作品群。写真仕立て風の額装、切り絵のような白黒のコントラストの明快さ。大村さんとは分離独立して展示すれば二人の違いは明快なのだが、展示の妙というのか、小ぶりなのと写真を同じように表現手段の一部に使っている為に池田さんの個性が薄まって見てしまった。
 本当はだいぶ二人は傾向が違うのかもしれない。
 池田さんの白黒のコントラスト、光への重視、強い色に対する好み、そしてきっちりした構成的展示。
 大村さんはシルクスクリーンだが絵画作家のように色へのこだわりが強い。心象性も強い。

 少し長い感想記になってしまった。
 おそらく、20歳代であろう二人、記憶にしまいこんでおこう。(1・29)

by sakaidoori | 2008-01-30 22:08 | アートスペース201 | Comments(0)
2008年 01月 30日

503) たぴお 「KYOCHO作品展ー協調保管庫預かり作品ー」  1月28日(月)~2月2 日(土)

○ 「KYOCHO作品展」
    ー協調保管庫預かり作品ー

 会場:ギャラリーたぴお
    北2西2・中通り東向き・道特会館1F
    電話(011)251-6584
 会期:2008年1月28日(月)~2月2 日(土)
 時間:11:00~18:00
 ※閉廊時間ですが、以前は19:00まででした。DMをよく見ると18:00になっています。展覧会によるのでしょうが、建前上は18:00が正式な閉廊時間の展覧会もあると言うことです。おそらく、関係所の管理の都合だと思います。

 【出品作家】
 泉修次 伊藤零児 今荘義男 岡貞光 佐々木けいし 高田稔 高橋靖子 田村佳津子 田村宏 仲嶋貴将 野又圭司 森本三郎 渡辺伊八郎・・・DMより。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 岩見沢市アサヒ町にあるオーナー・林さんが作品管理している「協調会館(?)」の預かり作品展。

 先週の版画展に続いて贅沢な空間になっています。
 もし、総合タイトルを付けるとするならば、「赤と黒・展」です。メラメラと空間が赤黒く燃えているのです。デザイン・構成としての「赤と黒」だけでなく、人間臭い「赤と黒」。
 作品自体は旧作ばかりです。たぴおを通いなれている人ならば、一度は目にした作品が多いでしょう。例えば、僕にとっては高橋靖子の抽象作品(以前の記事⇒こちら)。その出会いは衝撃的でもあり、記念すべき体験だった。今見ても、ギラギラと血流として、そこにあった。
 ある人にとっては「良い」作品は何度見ても良いものです、新たな気づきや発見があります。逆に、以前は良かったのにあまり感心しないな、という事もあるでしょう。時間や場所の変化は作品は変わらずとも人を変えているのです。いや、作品そのものが変わったと言ってもいいかもしれない。変・不変とはそれほど劇的でもあり、微妙な問題を蔵しているのでしょう。(1・29)

f0126829_13433732.jpg

f0126829_13444669.jpg

f0126829_13481637.jpg

f0126829_13494393.jpg


f0126829_13564161.jpg
f0126829_13594278.jpg















 左側は伊藤零児。1925年生まれ、1997年逝去、享年72歳。
 数年前にたぴおで伊藤零児作品集を無料配布していたので画風は知っていた。ニュー・たぴおで氏の作品に初めて出合えた。ユーモラスでどろどろした世界をまじまじと見てきた。
 先ほどの作品集は死後に出版されたものである。そこには小林敏美氏と森山誠氏の寄稿文が掲載されている。特に森山氏の文章は秀逸である。ことさら伊藤氏を誉めそやすことも無く、伊藤氏の人となりや作品を論じている。年配者の文章だけに重厚ではあるが、淡々と話は進んでいく。森山氏は画家である。画家ほど鋭い批判家はいないと思う。何と言っても24時間、絵のことばかり考えてそれを実践しているのだから。画家は自分の作品を批判されることを前庭に発表しているから、他人のことは公には多くを語らない。特に自分自身が一番上手いという自信があるから、他人の作品をおいそれとは褒めないものだ。
 他人の作品をおもねって書かない画家の言葉、森山氏自身の絵に対す信念のようなものが伝わってくる文章である。

 左側は佐々木けいしの鉄・作品。
 壁に展示。現在の作品ほど装飾性はなく、小ぶりだが円というものの安定性と中に配されている物との関係のギャップがハッとさせられる。

f0126829_14385333.jpg

f0126829_1441218.jpg












 左側は野又圭司、「死ぬのはいつも他人ばかり」。右側は仲嶋貴将、部分写真。
 野又君の作品、最近のメリーゴーランド風なロマンチック性がなくてのズバリ表現。今年の秋に某所でかなり大掛かりな個展の予定。詳細がはっきりしたら報告したいと思う。期待しています。

f0126829_1448250.jpg

f0126829_1552297.jpg


 やはり高橋さんは外せない。制作時期ははっきりしないが、作品の中に2005年に相当するメモ書きがあった。(追記:上の写真が全体図で下が部分図。部分図は取り込みに間違って、やたら大きくなった。これも僕の心の中の無意識が働いた所作と思い、このままにします。悪しからず。)

by sakaidoori | 2008-01-30 15:13 | たぴお | Comments(0)
2008年 01月 29日

502) 大丸藤井セントラル  「札幌大谷高校美術科 第19回卒業制作展」 1月29日(火)~2月3日(日)



○ 札幌大谷高校美術科 第19回卒業制作展

 会場:大丸藤井セントラル 7Fスカイホール
    電話(011)231-1131
 会期:2008年1月29日(火)~2月3日(日)
 時間:10:00~19:00(最終日は17:00まで)
 ※注意:時間はおおむね通常の開催時間です。違うかもしれませんので;注意して下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 この時期は高校生、大学生と美術系の展覧会が多い。一昨日まで、大谷短期大学の発表展がありました。(会場風景だけですが、掲載予定。)大谷高校から、何人だけが大谷短期大学に通われるのかは分かりません。何らかの形で美術を自己表現の一貫として続けてもらいたいです。

 高校美術科の卒業制作展であって、美術部ではありません。見る上で、注意と確認をしておかなければなりません。
 スカイホールの間仕切りを打ち払って、広くオープンにしての展示。
 おそらく美術科は絵画、デザイン、立体(彫刻を含めて)の三部構成だと思います。展示作品がそういうことになっています。
 絵画関係は入り口から壁面を、デザイン関係は奥のほうの壁と空間を、立体関係は入り口手前から空間を自由に使っての展示。各々のキャプションには名前、タイトル、出身中学校、学生の一言メッセージが添えてあります。
 奇抜な作品は少なく、丁寧に丁寧に綺麗に仕上げようという気持ちが伝わってきます。女性ばかりですから、大仰な力強い作品はありません。こざっぱりして親しみが持てます。

 立体作品はインスタレーション風で、技術的には拙いのですが、作品に年齢相応の直截な主張が感じられます。
 絵画は公募展的な大作は無くて、中品に喜びや感謝や女子心の明るくて微妙な襞があって興味津々。
 デザインはキャラクター物を扱ったり、学生自身の遊び心と手作りにチャレンジしている様子が伝わってきます。
  
 今展は学生名も、個人作も取り立ててコメントもしません。ムードが伝わるかどうかは分かりませんが、会場風景の写真を載せます。
 3日(日)までです。 (1・29) 

f0126829_2225197.jpg

f0126829_22263268.jpg


f0126829_2228206.jpg

f0126829_22292342.jpg

f0126829_22301981.jpg


f0126829_2231542.jpg


by sakaidoori | 2008-01-29 22:35 | 大丸藤井スカイホール | Comments(0)
2008年 01月 28日

501) スナップ写真ー白石神社・他 1月28日・月

 今日は1日中除雪。午前中は頼まれ仕事で、午後はその勢いで家の周りを。
 夕方、白石神社に散歩に行く。元旦にも行ったが、凄い人だかりだった。結局並ぶのを止めて、脇のほうから参拝して帰ってきた。誰もいない境内を見たくなった。

f0126829_0504993.jpg

f0126829_0515122.jpg



f0126829_0534882.jpg


 白石神社の境内は狭い。道路に接した大きな鳥居をくぐると、目と鼻の先に礼拝所を見ることになる。自動車の騒音も気になって、あまり情緒はない。境内から階段を降りると、池をぐるりと配した水天宮のような神域がある。こちらの方が雰囲気を楽しめる。湧き水も有り、神水として持ち帰っているようだ。

 建物の脇に、今年度の厄年祓及び長寿祝いの案内板があった。
 年齢は数え年表記である。それによると還暦は数えの61歳である。満年齢に直すと60歳。何か腑に落ちない気分で、他の祝い年を読む。傘寿は数えで80歳だ。満年齢では79歳に相当する。違和感の原因がわかった。
 今や「数え年」とは死後に近いかも知れない。知らない青年もいるだろう。僕自身小さい時から「満年齢表記が分かりやすいし、数え年など何の意味があるのだろう?」と思っていた。
 数え年とは、生まれた段階で1歳になり、年が変わると2歳になるという意味だ。だから、満年齢とは常に1歳のギャップがあり、時には2歳の差が生じる。個人にスポットを当てると非常に不合理な面がある。ところが、集団にスポットを当てるとこの数え方は非常に合理的なのだ。
 例えば、僕は昭和27年の辰年生まれだ。まだ満年齢では55歳、数えで5657歳だ。そして5657歳と言えば必然的に昭和27年と分かるのだ。いわゆる同期組が一目りょう然なのだ。学制は4月を始まりにしているから、数え表記でも混乱をきたしている。しかし、その昔は1月1日が人生の数え方の基準だったのだろう。勿論、陰暦である。

 僕は作家の年齢表記を便宜上「作品発表の年ー誕生年」で計算している。実は「数え年ー1」と言ったほうが早い。作家の誕生日が分からなくても年齢表記可能なのだ。数え年表記をしたいが、現在では生活感覚からかなり離れている。それで、満年齢的な表記なのだが、考え方は数え年感覚だ。

 還暦は流布されているように60歳だが、満年齢に相当しているから問題ない。喜寿は76歳(77歳)、傘寿は79歳(80歳)、米寿は87歳(88歳)、白寿は98歳(99歳)が普段使っている満年齢感覚だ。カッコ内が正式な数え年表記による年齢。
 はてさて、喜寿まであと20年。数字をもてあそんではみたものの、喜寿とは現実離れした年齢である。明日の心配をすることにしよう。


f0126829_1343958.jpg


 軽油が133円、ここのスタンドは少し高いようだ。それにしても油代の高さには困ったものだ。

 日没は16時42分。札幌の積雪は89cm。

by sakaidoori | 2008-01-28 23:44 | ◎ 風景 | Comments(0)
2008年 01月 28日

500) 大同ギャラリー③「New Point vol.5」 終了・ 1月17日(木)~1月22日(火)

○ 2008 New Point(ニュー・ポイント) vol.5 
    
 会場:大同ギャラリー・全室
    北3西3 大同生命ビル3F4F・南西角地 駅前通東側
    電話(011)241-8223
 会期:2008年1月17日(木)~1月22日(火)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00迄)

 【参加作家】
 會田千夏 阿部有未 石川亨信 伊藤明彦 伊藤幸子 エミリー・メヤー 奥山三彩 賀数伊沙知 金子辰哉 川上勉 橘井裕 橘内美貴子 国松希根太 小林光人 澁谷美求 高野理栄子 ダム・ダン・ライ 中村修一 鳴海伸一 藤山由香 本田詩織 前川アキ 前澤良影 水戸麻記子 宮崎亨 八子晋嗣 八子直子 山田恭代美 吉田あや 渡邊慶子・・・以上、30名。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ニュー・ポイント展を3回に分けて書くことになりました。本当に最後です。4階の紹介です。

f0126829_18192685.jpg

f0126829_1821044.jpg

f0126829_18233930.jpg

f0126829_18244688.jpg

 ↑:大きな絵画作品は前川アキ、「風と 歩く」。
 いつものように不思議な世界。絵の裏側には風景が隠れているのでしょう。そういうことにとらわれない世界、心の中が風となり、さっそうと空気を揺るがしている。赤がきりりとしている。


f0126829_18313245.jpg
f0126829_18355798.jpg













 ↑:奥山三彩(みさえ)、右側は「Moon Bird」。
 奥山さんとは昨年も会場で雑談。特に作品のことで意見交換はしなかった。昨年は1点だけの出品だったのに、今展では2点。作品も大きくなっていて、どことなく意欲を感じて好もしく作品を見てきた。彼女は作品に合わせてマフラーをする。よく似合う人だ。緑色で、森の木々のイメージだろう。今春、個展の予定とのこと。具象的イメージと造形性が、どういう具合にミックスするのだろう。その辺を確認したい。

f0126829_2012621.jpg

 ↑:ダム・ダン・ライ、左から「ノンタイトル」「river」
 ベトナム人のライ君。ダム君というべきか、ダン君というべきか?立体作品は小ぶりですが、今までにない作風では?

f0126829_20195446.jpg

 ↑:水戸麻記子、「やみへ やみから」。
 ユーモアは得意な水戸さんですが、いつも以上にきつい。パフェに魚とは。
 2月19日~24日までさいとうギャラリーで個展の予定。

f0126829_20265567.jpg
 ←:鳴海伸一、「silent florage  花鳥風月」











f0126829_20282625.jpg

 ↑:本田詩織、左から「あの猫(こ)のいた日 ~春・夏~」「あの猫(こ)のいた日 ~秋・冬~」


 宮崎享さんの写真を撮り忘れました。残念。世界の暗黒を裸体群で表現する宮崎ワールド。タイトルも作品も観念的なところがありますが、最近の彼の作品は一皮向けた感じです。表現力の自信さが伝わってくる。

 何歳までを若いと言うべきか、多くの若手と中堅による新春展。一人、1・2点の出品ですが、すがすがしい印象です。今年の活躍を期待しています。(1・19)


※2007年1月「ニュー・ポイント展」→こちら

by sakaidoori | 2008-01-28 20:49 | 大同 | Comments(0)
2008年 01月 27日

499) 芸森 「コレクション展 『まるいかたち やさしいかたち』」 12月1日(土)~2008年3月30日(日)

○ 札幌芸術の森美術館コレクション展
     「まるいかたち やさしいかたち」

 会場:札幌芸術の森美術館
     札幌市南区芸術の森2丁目
    電話(011)591-0090
 会期:2007年12月1日(土)~2008年3月30日(日)
 休み:基本的に月曜日 
 時間:9:45~17:00 
 料金:無料
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 芸術の森美術館の入り口側の一室での常設展。

 空いている部屋を少しでも美術作品で楽しんでもらおうという、美術館側のアイデア展です。何てことの無い常設展ですが、とても良いことだと思っています。

 もし問題があるとすれば、本館の企画展との整合性でしょう。企画展を見る前、あるいは見た後にどうしてもコレクション展の部屋を眺めながら通り過ぎるわけです。連動したコレクション展ならばベストでしょう。本展を見たイメージをこわさなければ良いと思っています。そういう消極的だがやはりそこに見るに値する美術品がある、見た後に知り合いに、「企画展は良かったですよ。帰り際に、そばですからコレクションを見てきては、意外に良いですよ」という会話を生むかどうか。学芸員の腕の見せ所でしょう。

 今展が成功しているかどうか。作品写真は載せますが、本展との連動性という意味では皆さんで確認する意外にはありません。是非、本展ともども足を運んでください。

f0126829_2158213.jpg
f0126829_221586.jpg


f0126829_2231287.jpg

f0126829_2235766.jpg









 ↑:ヒェルナンド・ボテロ(1932~)、「犬」・1989年 ブロンズ。

f0126829_229626.jpg

 ↑:マルタ・パン(1923~)、「オベロ」・1959年 ブロンズ。

f0126829_2217351.jpg

 ↑:小谷博貞(1915~2002)、「残酷な季節(豪雪地帯)」・1994年 油彩。


f0126829_2221531.jpg

 ↑:イサム・ノグチ、「フィギア・イマージング」・(1982~1984) ブロンズ。
 入場ロビーに展示されている作品。


f0126829_22261191.jpg










             最後はロビーでインスタント・コーヒーを。

by sakaidoori | 2008-01-27 22:35 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2008年 01月 26日

498) スナップ写真ー芸術の森 1月26日・土

f0126829_10502277.jpg




f0126829_1051666.jpg




 今日の天気は大雪、小雪、曇り模様、快晴と時間とともに回復していきました。
 芸森に行く途中は小雪模様で道幅も狭くなり、難儀しての到着です。美術館までの散策路は曇天気味の風景、そして赤い除雪車がやけに気になりました。今日は彼にスポットを当てて、冬の働き者としてここに残しておきます。

f0126829_10591223.jpgf0126829_1121815.jpg










 彼の作った道で、いざ出発(左側の写真)。
 有島記念館は冬期間は閉鎖のようです。一応は道を作っていますが、今日の雪で関係者もいけそうにありません(右側の写真)。



f0126829_1172753.jpg

f0126829_1191242.jpg












 鑑賞後の屋外の光が一変です。そこで女房の記念写真。いつも彼女を登場させて、皆さんの目の保養には良くないかもしれません。人のいない風景はよろしくないので、モデル変わりということでお許し下さい。後の広場は除雪君の働きのたまもの(左側の写真)。
 青空に一片の雲ありき。手前の綺麗な雪の上にあるでこぼこ雪、除雪君の跳ねた雪です(右側の写真)。

f0126829_1117375.jpg
f0126829_11185962.jpg












 ここで除雪君の芸術的な仕事の痕跡を紹介しましょう。
 キャタピラの跡と、雪壁に残ったカッチャキの跡です。丸い形が僕に今回の紹介をさせたのです。芸森に行かれる方は、是非雪道でこの形に出会ってください。

f0126829_1124132.jpg


f0126829_11252466.jpgf0126829_11261899.jpg











 やはり、働いている姿を載せないわけには行きません。
 除雪君、また会いましょう。



f0126829_11283182.jpg


 駒岡清掃工場の煙。

f0126829_1139715.jpg

by sakaidoori | 2008-01-26 23:59 | ◎ 風景 | Comments(2)
2008年 01月 26日

497) 大同ギャラリー②「New Point vol.5ー八子晋嗣」 終了・ 1月17日(木)~1月22日(火)

○ 2008 New Point(ニュー・ポイント) vol.5 
    
 会場:大同ギャラリー・全室
    北3西3 大同生命ビル3F4F・南西角地 駅前通東側
    電話(011)241-8223
 会期:2008年1月17日(木)~1月22日(火)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ニュー・ポイントの4階(会場2階)の紹介が遅くなりました。

f0126829_22472533.jpg

 ↑:八子晋嗣、「こだま」。

 タイトルはとても格調高いのですが・・・。見て下さい、この遊び心満点なH精神。もー、僕はこういうのを見ると、他の作品が見えなくなるのです。我が娘が保育園時代に歌っていました、「○ん○んブラブラ、ソーセージ」。

 作品から、そのたたき棒を取り出して、木琴のようにして、作品を叩いて楽しむのです。僕は正面の下から手を入れて取り出したのですが、裏側から取るのが正解です。f0126829_2258854.jpg正解と言うほどのことは無いのですが、裏からのほうが取りやすい。そして裏にはオバーチャンの垂れたおっぱいのような棒が二本用意されていて、同じくこれも取り出して作品に叩いて楽しむわけです。
 まー、言葉で書くとH用語乱発で、僕の品性を疑われそうです。要するに八子さんは僕が今言った事をお客さんと楽しみたいわけです。

 真面目な話。
 ぶら下げ棒を取り払った立体オブジェ、実はこれは等身大の作品として道展で発表しているのです。タイトルは忘れましたが、「表面と中を見よ」というコンセプトと思います。人としての目に見える外形と、見えざる中身を八子風に本格的立体作品として発表していたのです。彼は実力はあると思うのだが、規則正しく大作を発表しない。だから、人に評価される機会が少ないと思うのだ。別に道展の会員になってもらいたいと言っているのではない。今、大作を作らないと体力的にもいろんな意味で、本格的作品を残せないのではないのか。本人にその意思が無いのならば仕方がないのだが、やる気はあるのだが作ろうとしないのだ。忙しいのは分かる。分かるが作って欲しい。
 僕は彼に会うたびに言っているのだ。「新作の大作を作ってよ」いつもその言葉を聞いている八子さんは、「とりあえず、今回は新作を作りました。小さいですが」とニコニコ顔だった。

 やはり大作をと大きなお世話を叫ぶ栄通ではあるが、今展の「こだま」、ベリー・ベリー・グッドであります。


f0126829_23294188.jpg


by sakaidoori | 2008-01-26 23:26 | 大同 | Comments(2)