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2007年 06月 29日

240) 案内 ②江別・江別駅前 「7月11日 ギリヤーク尼崎」

○ 大道芸人・ギリヤーク尼崎

 会場:江別駅前、三角公園 (雨天時はシアターどもⅣ)
 時間:7月11日(水曜日)
     18:00~
 料金:投げ銭

 「来江22年連続、8月で77歳、円熟の舞
   『夢』『白鳥の湖』『じょんがら一代』『おから』『念仏じょんがら』」


 昨年の7月26日にシアターども内でギリヤークの芸を見た。ギリヤークとどもオーナーは古くからの知り合いで、その縁で北海道での公演の時には必ず江別でも実施している。「人あっての芸、芸あっての人」の見本である。たとえこれほどの長き縁でなくても、アートに携わる人達の人脈と、アートシーンは我々鑑賞者にとっては他人事であってもかけがいの無いものだ。それによる益は計り知れない。

 昨年のイベントの様子をミクシィーに報告したので写真と一緒に再掲。イベント時はギャラリーで佐藤久美子さんの個展も同時に開かれていた。彼女のギリヤークの熱い思いを作品化した個展であった。細かいいきさつは省略して、何点か紹介します。(写真は今から探すので少しお待ち下さい。佐藤さんの作品は写真に撮らなかったみたいです。今回はパス。芸の中の作品を楽しんで下さい。)

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 26日19時、江別のシアタ-&喫茶{ども」に大道芸人ギリヤークのビデヲ・トーク・公演を観に行く。屋内だから独り芝居といったほうがいい。初めて見る。76歳。予想よりはるかに元気がいい。ビデヲで全貌を知り、トークで人間を知り、芝居で芸を知るという構成。2時間強、ドリンク付で千円とは格安である。お客は30人台か。トーク良し。話し出したら止まらない。大きな透る声で細かい年数やいろんな数字を忘れることなく挿んで具体的である。1968年から東京で大道芸をはじめたと言う。取り敢えずあと2年、40周年を筋目にしているようだ。体はかなりボロボロだと言っていた。さもありなん。

 なんと言っても本日の圧巻は芸だ。
 トークとは打って変わり、芝居道具を運び始めてからムードは一変する。表情は完全に鋭くなり役者モードだ。動作に無駄が無く近寄りがたく怖い。さすがに体は鍛えてある、動かない時の空気感はさすがだ。演目は四つ、お客を交えての踊りやらバケツに水を被っての熱演、これはおそらく羊水と体内回帰、死出の旅えの儀式なんだろう。佐藤さんの自分を描いた作品を勢いあまって運び込んで燃える演技と一体化し観客を沸かせた。76歳ギリヤーク、恐るべし。

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by sakaidoori | 2007-06-29 22:56 | [] | Comments(0)
2007年 06月 29日

239) 案内 ニュー・スター 藤谷康晴個展&ライブ

○ 藤谷康晴個展  IN MY BLOOD

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 会場:ギャラリー ニュー・スター
     中央区南3西7・美容室kamiya隣、南向き
 期間:2007年6月27日(水)~7月9日(月)
 時間:11:00~22:00

○藤谷康晴ライブドローイング  ~線狩りの季節~

 会場:同所
 日時:7月1日(日)
     11:00~17:00・・・少々の悪天は決行だそうです

  ※作家は外に出て線をフロッタージュし、ギャラリーに持ち帰って展示する行為を繰り返します。


 ニュースターは美容室の隣の隙間を利用したギャラリーです。瓜生さんの写真展で場所は見ていたので、どういうライブになるのかと楽しみにしていました。間口半間、奥行き3間ほどでしたか。右壁は札幌軟石で、味わいのある凸凹。密室でのライブもあるのかと思っていたのですが、結局は外で訪問者も観れるライブになったようです。今回はライブも期待ですが、展示をどうするのかも興味あります。前回、たまたま神田日勝の「室内」の話をしました。藤谷流「室内(密室)」はどう仕上がるのでしょう。
 「イン マイ ブラッド」、「俺の血」です。優しい青地に銀色で「俺の血」という字を白色でこすっています。

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 ところで、二ヶ月ほど前にアート・マンで藤谷君のライブがありました。僕はあまり写真が撮れなくて、写真家の竹下正剛さんに撮影をお願いしていました。コピーはすでに頂いていたのですが、余裕とキッカケがなくて掲載が遅れてしまいました。近々、この後に竹下作品「藤谷ライブ」を紹介したいと思います。時期は遅れましたが、今回のライブの目慣らしになるのではないでしょうか。お楽しみ下さい。


2007年4月28日 一日目

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2007年4月29日 二日目

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Commented by この記事の写真撮影者本人 at 2008-02-27 10:40 x
このブログを閉鎖しなさい。2008年2月10日にアートマンギャラリーで私はこのブログの主に直接私の写真の使用許可を全て取り消し写真の削除を申し入れました。2007年1月の個展の記事は削除したようですが私は「全ての写真」と言ったはずです。ブログ主も「コピーはどうのこうの」とか言い出すので「破棄して下さい。」と明言したはずです。当然2007年4月28,29日の私が撮った写真も削除すると理解しているのだと思っていました。写真の著作権は撮影者の物です。使用許可を取り消したこのブログで掲載され続けているのは重大な著作権侵害です。そんな法律までも無視し続けるこのブログは閉鎖しなければ私は著作権侵害と言うブログ主の罪を許しません。「うっかりしていた」「見落としていた」「このくらい大丈夫だと思った」などの言い訳は通用しません。私は激怒しています。このブログを閉鎖しなさい。命令です。
    

by sakaidoori | 2007-06-29 21:23 | アートマン | Comments(0)
2007年 06月 29日

239) 案内 ニュー・スター 藤谷康晴個展&ライブ

○ 藤谷康晴個展  IN MY BLOOD

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 会場:ギャラリー ニュー・スター
     中央区南3西7・美容室kamiya隣、南向き
 期間:2007年6月27日(水)~7月9日(月)
 時間:11:00~22:00

○藤谷康晴ライブドローイング  ~線狩りの季節~

 会場:同所
 日時:7月1日(日)
     11:00~17:00・・・少々の悪天は決行だそうです。

  ※作家は外に出て線をフロッタージュし、ギャラリーに持ち帰って展示する行為を繰り返します。


 ニュースターは美容室の隣の隙間を利用したギャラリーです。瓜生さんの写真展で場所は見ていたので、どういうライブになるのかと楽しみにしていました。間口半間、奥行き3間ほどでしたか。右壁は札幌軟石で、味わいのある凸凹。密室でのライブもあるのかと思っていたのですが、結局は外で訪問者も観れるライブになったようです。今回はライブも期待ですが、展示をどうするのかも興味あります。前回、たまたま神田日勝の「室内」の話をしました。藤谷流「室内(密室)」はどう仕上がるのでしょう。
 「イン マイ ブラッド」、「俺の血」です。優しい青地に銀色で「俺の血」という字を白色でこすっています。

by sakaidoori | 2007-06-29 20:33 | ニュー・スター | Comments(0)
2007年 06月 29日

238) ①江別・どもイベント 「木村環個展と寺山修司」 7月1?日まで

 江別のドラマシアターどもⅣで気になるイベントがいろいろあります。
 先ずは、最近札幌で精力的に個展をされている木村さんの個展です。

○ 木村環作品展  「夢見る人」

 場所:ギャラリー・ども
    江別市2条2丁目7-1 ドラマシアターども
    電話(011)384-4011
 期間:6月19日~7月1?日(日) ※延長の予定ですが、いつまでかは?
 休み:月曜定休
 時間:10:00~19:00

f0126829_23303919.jpg 木村さんについては2度も詳しく報告しているので、簡単にします。
 個展らしい個展になっています。こじんまりとした四角い部屋、白い漆喰風の壁なのですが、大きさ額縁とそろえて一つの物語になっています。物語と言ってもストーリー性というのではなくムードを造っているといったほうがいいでしょう。修道院のシスター達の静かな時間といった感じです。女性像も屈託無い表情で、目も大きく見開いてこちらを向いています。音楽は無く外光もあまり入らず、作品だけの力で鑑賞できると思います。個展・作品の完結度は以前紹介した個展よりも高いと思います。木村さんの充実感が伝わってきます。
 どもは札幌からは遠い場所ですが、散策がてらお奨めです。


○ ポーランドの寺山修次

 内容:映画上映「田園に死す」、トーク、ポーランド詩の朗読、修司の短歌などの朗読・・・
 場所:上記会場
 日時:7月1日(日)
    15:00~20:00
 料金:1000円・ワンドリンク付き

f0126829_23482952.jpg 木村さんの個展は左に掲載したイベントポスターの依頼がキッカケで実現したと聞いています。ポスター原画も個展会場に別枠の様な意匠で展示されています。
 僕はあまり寺山修司を知りません。一月ほど前に下北半島に旅行に行った折、たまたま三沢市のはずれにある公園で、かれの記念館を目にしたのです。旅行の記事を書かなかったのに、こういう形で紹介できるなんて嬉しいですね。
 建物はこじんまりとしています。外観はさすが寺山だと思わせるデザインです。文学館は見せる工夫が大変だと思います。入ってすぐのところでビデオ上映をしています。彼の作品映像ではありません。なぜ三沢で記念館ができたかを、ナレーター・三上寛が聞き役で探っていくという趣向です。郷土が生んだ誇りとして始まるのです・・・。
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 寺山は終戦直前に疎開という形で親戚のいる三沢に来たのです。青森市大空襲で焼きだされたのが直接の原因です。館長?のいとこにあたる子供達が学友です。三沢の子供達にしてみれば寺山は着る服もムードも違う都会の少年です。一緒に遊ぶといいながら、その実いじめをしていたのです。墓を背景にしたかくれんぼをしている映画があります。あれは実際に彼ら少年達がしていた遊びで、寺山が鬼になると、少年達は示し合わせて寺山の鬼の番を解除させないのです。そういう子供達が大きくなって、寺山が有名になったことを我がことのように嬉しがったのです。亡き後に少年時代の罪滅ぼしという感じでこの記念館を建てたのです。寺山と彼の母の関係もひどいものでした。寺山亡き後遺品は母が預かり、母も三沢が大嫌いで仕方がなかったのですが、母も説得を受け入れて遺品を寄贈し、芸能関係の寺山の知人達もいろいろと協力してこの建物が実現したのです。
f0126829_111745.jpg こんな話をビデオで知るわけです。生前、寺山は三沢のことはあまり語らなかったそうです。消したい過去という見方もあるそうです。昭和20年から24年、9歳から13歳、小・中学時代の話です。三沢は戦前戦後と軍事都市です。戦後は米軍に利用され、戦争で死んだ父無きあとの寺山の母は米軍三沢基地で働き、修司を捨てて基地の関係者と逃げて行ったのです。それで修司は再び親戚に預けられるという形で青森に帰り、青森高校で短歌人・寺山修司の誕生です。この高校時代の短歌習作が記念館の目玉としての展示会場、暗いくらい空間の古い机の中で見つけることができます。引き出しを開けて懐中電機で覗く込むのです。机は20個ほどあって、引き出しの中は何があるのかなという感じで、秘められた寺山の過去を探索気分で時を過ごします。(後ほど写真を載せます

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 ↑:左側、「かくれんぼの鬼とかれざるまま老いて 誰をさがしにくる村祭」。
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 ↑:「君のため一つの声とわれならん 失ひし日を歌わんために」
 「一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき」

 菱川善夫選、「歌の海」より
 
○自らを瀆(けが)したる手でまわす顕微鏡下に花粉はわかし
○さむきわが望遠鏡がとらえたる鳶遠ければかすかなる飢え

           1983年5月4日 永眠。享年47歳。





 

by sakaidoori | 2007-06-29 00:01 | [江別] | Comments(0)
2007年 06月 27日

237) 登山 藻岩山・531m

 小林峠コースで藻岩山に登った。
 このコースは峠が登山口だから、標高差もあまり無く、アップ・ダウンの繰り返しで登山の魅力には欠ける。遊歩道散策と決めてしまえば、花も意外に咲いており、のんびりと緑の中にふけることができる。峠の駐車場を利用するのだが、残念なことにゴミが多いのだ。
 以前は駐車場の直ぐの反対側に登山入り口があった。新聞記事にもなったが、そこは私有地で、所有者が市に私道使用料を請求したりして、現在は盤渓側に50メートル下ったところから登ることになる。歩くのは構わないのだが、車から投げられたゴミが散乱していて、ビール缶などもあり、助手席の人が酒を呑んで投げているのだろう、ハッピーと云うべきかアホなと云うべきか・・・。

 適当に写真を載せます。

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 ↑:目指す藻岩山。慈恵会コースとの合流点を過ぎて、北の沢コースとの合流点あたり。藻岩山の高さは531m、「ゴミイッパイのモイワ山」と覚えて下さい。

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 ↑:この日は曇天、下山時から快晴になったが灰色の街並みを見下ろすことになった。遠くの白い建物は「ツドーム」、モエレ沼公園のモエレ山も冬だと三角に白さが目立って見つけやすいのだが・・・・。

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 ↑:JRタワー。今のデジカメはたいしたものだ。小さいのにこんなに大きく撮れる。

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 ↑:豊平川。「父なる藻岩山、母なる豊平川」と言いいながら、麓の遊園地でアルバイトをしていた。30年前の話だ。担当はアーチェリーだった。一日の売り上げが50円という日もあった。

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 ↑左側、札幌ドーム。右側、真駒内自衛隊駐屯地と官舎。


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 ↑:左側、モモスズメ。

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 ↑:生き物達。名前はわかりません。

 次は花を紹介しましょう。

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 ↑:左側、サイハイラン。右側、ダイコンソウの類か?クサノオウ。

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 ↑:左側、フタリシズカ。右側、ヒトリシズカ。

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 ↑:左側、スミレの仲間?  右側、タツナミソウ。

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 ↑:左側、ホザキマンテマ。 右側、エゾヘビイチゴ。

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 ↑:左側、オオダイコンソウ。右側、ワスレナグサ(勿忘草)。



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 ※動植物で名前のわかる方が居られたら、教えて下さい。

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 ↑:ももすずめ。つばき系?

by sakaidoori | 2007-06-27 23:23 | ◎ 山 | Comments(4)
2007年 06月 27日

236) 時計台 「高橋伸展」・油彩 終了(6月23日まで)

○ 高橋伸 展

 会場:時計台ギャラリー 2階A室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:2007年6月18日(月)~6月23日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)


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 ↑:会場内のメイン部分。

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 ↑:「赫月」・2006年・200号。

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 ↑:参考写真作品。2002年・独立美術展図録より、「原野へ」・200号。


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 上の方の写真が大作で、下の4点の絵は小品です。

 4年前の独立展札幌会場で初めて見た。正直に言って、僕はあまり高橋世界に興味がもう一つ乗らないのです。乗らない理由に、裸婦を原野にあっけらかんと立たせていること、限りなくセクシャル性を後退させて、それでも裸婦を描かなければならない点に感情移入ができないからだと思う。エロスという視点から離れようとしても、どうも女の裸に意識がいって作品と自分の間に溝を感じる。一方で、これほどシンプルに絵として攻めてくる画家に対して、好奇心も沸いてくる。

 裸体だからトルソ(胴体だけ)風に描いたならばどうなるのだろう。逆に画家は顔のある人体に限りなき愛着と主張があるのだろう。女が裸でびしっとこちらを睨みつけている。造形性の追及なのだろうが、体格、体型がボディービルふうで威圧的である。敢て、手のあるのとないのを描いて効果を確認しようとしている。裸体に強さ、存在感があるので目も仕草も強く、絵全体が「強くあれかし」と叫んでいるようだ。
 小品の女はわかりやすくて好ましい。ざっくばらんな赤に囲まれて、焼けるような叙情性を感じる。作家は強い女、強い人間、強い絵が好きなのだろうな。

 会場に吉田豪介氏の案内文が用意されていました。高橋絵画の理解の一助になると思うので、抜粋します。

 「 伸びやかな肢体と強靭なマチエール   吉田豪介・美術評論家

 高橋伸は1950年・昭和25年生まれで苫小牧出身。・・武蔵野美大に学んだ。・・卒業時に主席優秀賞を受賞、・・大学院終了後に推薦されてパリ国立大学に留学・・・帰国した78年から彼は本格的に独立展出品を続け注目される新進作家となった。
 ・・・ここ10年あまり圧倒的に裸婦に集中している。・・80年代中葉・・アイロニカルな異貌の女や昆虫が登場していた。やがて90年代中盤からいよいよ裸婦が主題に押し出され、首がドクロや牛頭となったり、顔が真っ黒に塗られたりした裸婦が登場する。特に後半のSITUATION(局面)は寓意に富んだ昏い幻想性を見せ、裸婦の量感と存在感が増して、中山賞、高畑賞、独立賞を立て続けに受賞・・・。

 さて今回の個展は、二人構成の裸婦像大作が中心となって約20点で構成されている。裸婦の肢体はますますのびやかになり、二人が微妙に呼応するポーズに熟練したデッサン力を見ることができよう。また黒をアクセントとする色とマチエールが、画面の強靭さと豊満さを強化している・・・姿態を包む白と黒の対比には、生命の輝きを放射するコケットリーを感じられ、・・・。
 一方で、背景を含む絵画の構造から次第にかつての寓意性や物語性が後退し黒い地平線に大振りな抽象形態の色面が広がっている。高橋の狙いの一つに、原風景への回帰がある。この地平線と空の果てしない哀感、あるいは自然の猛々しさは、あの勇払平野の茫漠としたスケール感で生み出されている。そしてもう一つの狙いは、自然の森羅万象が営む生と死の輪廻である。生を謳歌する若き裸婦たちに、茫々と流れる時空の永遠を対比させてみる時、あらためてこの作家の表現意思あるいは理念が見えてくることになろう」

 僕の突っ込み不足を吉田氏の文章で補ってください。
 

by sakaidoori | 2007-06-27 13:36 | 時計台 | Comments(0)
2007年 06月 26日

235) ⑤全道展によせて、会員・高橋靖子

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 上の作品は高橋靖子、「’07[記]ミドリ」です。
 彼女のことも以前ギャラリー「どらーる」掲示版に投稿したのです。どらーるの企画に関係ない投稿でしたので、何の反応もありませんでした。僕にとっては忘れられない文です。思っていることをそれなりに書けれて、書きながら思っていることから離れて文章が出来上がりました。その時の個展は赤が印象的でしたが、今回は「緑」です。赤と緑、情熱的な組み合わせです。再掲しますので、読んで頂ければ嬉しいです。

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[3259へのレス] 3D--高橋体験 投稿者:栄通(丸島) 投稿日:2005/09/11(Sun) 15:50

 『2003年札幌・試み展』の時、彼女の作品を観た。何も感じなかった。赤やブルーの下地にマジックでいろいろな記号を書き印していた。ただ線を引いたり、落書きしたり、意味も無く模様を書き続けると、人は没我状態になり気持ちのいいものだ。自己イニシャルの刻印。その程度の印象にして、とりあえず記憶にしまい込んだ。

 その後二度位単作を観た。同じだった。
 ‘03年暮、タピオの個展の時だった。ギャラリー巡りでかなり疲れて、最後にここに来た。五時半頃だった。何だか皆な忙しそうに浮き足だっていた。落ち着かない空間だ。何が始まるのだろうか。構わずにイスに座ってボーと例の特異な作品を眺めた。疲れと黄昏ということで、自分が段々イスと一体となって3m位先の絵面,字面を追った。ほとんど無意識に。
 突然字面が動き出し、下地色が後に下がり、字が色模様となって飛び出してきた。3Dに成った。3D---少し違った二枚の写真を、40cm位離して、ひんがら目にして重ね合わせると物なり模様が飛び出て浮遊して見えるトリックだ。なぜだかこのトリック体験は何ともいえない幸福感に浸ることができる。絵は目を誤魔化して成立するものだと始めて知った。字が躍りだした。色が踊りだした。
 このことをあるパーティーで女性に話したら、「お酒飲んでいたの?」と、アルカイックなスマイルで返事がきた。妻に話したら、「お父さん。目、悪くなったんじゃない?」と、笑われた。〈彼女は利き目が強すぎて3D体験ができないのだ。)酒は飲んではいないが、確かに体内アルコールが分泌して、視力低下状態でのことだったかもし。れない
 一度こういう『高橋体験』をしたら薬(ヤク)の様なもので、彼女の作品がおもしろくて仕方がない。

 今展は二部屋を利用した贅沢な個展だ。A室はチューリップのように赤・青・黄などの色の世界だ。下地が綺麗で吸い込まれそうな作品群だ。B室は『赤と白』の世界だ。
 B室を語ろう。
 僕には体から滲み出る血の色にみえて仕方がない。当然彼女自身の肉体であり、その血だ。出血症の悪性ウィルスに犯された死んだ血だろうか?健全な肉体のほとばしる健康色だろうか?死んだ血だとて、ミクロの世界に入れば生きたウィルスがわんさと棲んでいる。遺伝子記号はYTYTYTYT・・・・の連続のはづだ。死ぬるもYT、生きるもYT。B室全体に彼女の血と肉体の生理をかんじた。バッコスの『血の祝祭』だ。

 一点だけポプオプアート風の目くらまし作品があった。無いほうが統一感があるが、これが彼女の遊び心だろう。「私の作品あんまりマジに見ちゃダメよ」、と。  (長いお喋り、御寛恕を)

 (栄通の代表作。何のコメントも無し。)

 (明日図録より参考写真を載せます。)

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 ↑:全て全道展図録より。
 左上、「’06[記]セルリアンブルー」・F120。
 右上、「’05[記]Ⅱ」・S100。
 左下、「’04記[Ⅰ]」・F100。
 左下、「’03(記Ⅲ)」・f120。

by sakaidoori | 2007-06-26 23:51 | 市民ギャラリー | Comments(2)
2007年 06月 25日

234) ④全道展によせて、会員・杉吉篤

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 上の作品は全道展出品の会員・杉吉篤、「泳ぎ続けて」・F100です。
 杉吉さんは毎年ユリイカで個展をされています。それも年末です。昨年の個展の時にオーナー・鈴木さんとも一緒にお話しをしました。印象に残ったのでミクシィーに記録しておきました。もうすぐ近美で「ダリ展」も開かれることです。いい機会ですから再掲します。今年もクリスマス時期には個展をされると思います。あっけらかんとした不思議な生き物を見に行って下さい。写真はその個展時のD.M.です。
 (追記。今年の作品ですが、生き物の各パーツがとてもリアルでした。特に、はらわた部分の白い皮膚?などはもっこりと丸く膨らんでいました。思わず手で触りたくなりました。超空想と超写実、超ユーモア、なんだかスペインみたいです。)

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○ 杉吉 篤個展
     自由美術会員・全道展会員

 場所:ギャラリー ユリイカ
    南3西1和田ビル2F・北向き
 期間:2006年12月12日(月)~17日(日)
 時間:11:00~19:00 (最終日17:00まで)

 ユリイカにおける第26回個展です。杉吉さんの年齢はとても数えやすい。46歳です。つまり、21歳の時から連続して毎年個展をしているのです。ユリイカは今年で26年目ですから符合しています。しかも、貸しギャラリーとして始めてのお客さんでもある訳です。

 真っ暗くなった6時過ぎに訪問した。初日だが結局お客は僕が最後だった。オーナー鈴木さんと杉吉さんが窓辺の椅子に対座して佇んでいる。鈴木さんと会うのも久しぶりだ。直ぐに呼ばれて、何故だか杉吉さんの青春時代の話になった。杉吉さんははしゃいで話す人ではありません。一見、会話を毛嫌いしているような風情です。尋ねても、2、3テンポ間をおいて返事が返ってくるという時の経過です。しっかりした返事が返ってきます。
 高校を卒業して、単身パリに1年間絵画勉強渡航をされたとのことです。28年前の話、無鉄砲というか怖いもの知らずです。当時日曜日はパリの美術館は無料開放で毎週通ったそうです。もちろんイタリアやスペインなどにも原画鑑賞旅行をされています。パリに着いた矢先に「ダリ展」があって、「ぶったまげました」と連発していました。「今、日本でもダリ展をしているが、あんなものではないですよ。・・・」淡々と興奮して話は弾みます。若干21歳、第1回杉吉青年の個展はダリの影響そのもので迫力があったと、鈴木さんが教えてくれます。
 杉吉さんの作品は大きなキャンバスに空想上の生物を一匹だけ描いたものが大半です。少しだけ不気味ですが、どこかユーモラスで笑ってしまいそうです。以前は立体作品を作っていましたが、ややふざけ気味のユーモア溢れるものでした。ダリの影響といえるのかは判りませんが、杉吉ワールドとダリ的なものは理解の窓口かもしれません。手足も好きだと言っていました。その辺も気を付けて観て下さい。灰色一色の背景、マチエールというのですか、画質感もセールス・ポイントだと思います。

 何故だか、話に気をとられて写真撮影をわすれてしまいました。

 写真は今展のD.M.「罰」・アクリルF100。今年の全道展にも出品していました。その時のタイトルは「×ーバツ」でした。


 参考写真追加

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 ↑:全て全道展図録より。
 上段左側、2005年版、「獣(じゅう)」・F100
 上段右側、2004年版、「新世界」・F100
 下段、2003年版、「心」・F100、(新会員推挙作品)
 

by sakaidoori | 2007-06-25 23:25 | (ユリイカ) | Comments(2)
2007年 06月 25日

233) アバウトの写真 4回目  北浦晃作品

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 北浦晃 作、版画「北海道の風景」8枚組の「旭岳に行く道」(シルクスクリーン+水彩、佐藤浩司セリグラフ工房、21.8×30.0cm)です。5月13日、日曜日撮影。
 時期は大雪山に雪が積もって、目指す道路は紅葉が真っ盛りの頃でしょう。10月の中、下旬でしょうか。タイトルは「旭岳に行く道」となっていますが、絵では逆に「旭岳から帰る道」のような印象です。紅葉と同化した可愛い車が楽しそうに帰路を走っている、、取材を終えた北浦さんが「あー、良いスケッチが描けた。早く家に帰ろう。早く整理しよう」と、心躍る姿が想像されます。もっとも、氏は運転できませんが。

 

by sakaidoori | 2007-06-25 09:57 | ★アバウトの写真について | Comments(0)
2007年 06月 25日

232) アバウト欄の写真 3回目

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 澤口紗智子さんの写真作品(3月25日撮影)。(後でもう少し写りのいいのに交換します。)

 黒板に澤口さんがドローイングしたものを自転車を配して撮ったもの。
 夕張美術館の市直営としては最後の展覧会、「Finish and Begin 企画、夕張応援作家展」に出品された作品、「Line of Sight in旧夕張市立清陵小学校」。

 「少年時代」を思い出すような道具立てで、ありふれた写真に見えますが、若い澤口さんが「黒板」に自由に振舞っている姿が見えて、とても新鮮です。単純な線、単純な写真、過去ー現在ー未来、これからの夕張が涸れた病人の時代になるか、青春の光ある悩める時代になるか、澤口さんという個人の行く末と重ねて見てしまいました。


 (6月25日記) 夕張には2月18日と、企画最終日の3月25日に行った。ある程度の報告記は書いた。もう少し報告すべきだったが、時間だけがすぎてしまった。これはこれで良しとしておきたい。
 最終日に野口裕司さんに作品・「淡跡(あわあと)」紹介の許可を頂いた。遅くなりましたが載せたいと思います。皮膚に貝殻模様のような淡い刻印です。野口さんらしい繊細で綺麗な作品です。

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 去る6月18日に美術作家の門馬よ宇子さんがお亡くなりになりました。
 女史の作品も応援作家展に出品されていました。掲載許可の電話でお話ししたのが最後の交わりになりました。もう少し時間が過ぎてから、個人的な思い出を書きたいと思います。
 謹んでご冥福をお祈りします。
                     丸島 均

by sakaidoori | 2007-06-25 09:11 | ★アバウトの写真について | Comments(0)