栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

カテゴリ:☆モエレ沼公園( 13 )


2013年 09月 21日

2215)①「folding cosmos2013 松浦武史郎をめぐる10人の作家達」モエレ沼公園 9月18日(金)~9月23日(月・祝

  

  
ガラスのピラミッド開館10周年記念協賛企画

folding cosmos 2013  Berlin Sappor Kanazawa Takamaysu
  


松浦武史郎をめぐる10人の作家達 

 

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド
      東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2013年9月18日(金)~9月23日(月・祝)
 時間:10:00~18:00
 料金:無料

 【参加作家】
 安藤文絵 梅田マサノリ 兼藤忍 川上りえ 国松希根太 下沢敏也 冨田哲司 マコト フジムラ 細谷多聞 倉島美和子  

 【ゲスト作家】
 北原愛 マリア エスティヴァオ ポーラ テウ 内田鋼一     

 主催:当展実行委員会

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.20)

 
f0126829_9291883.jpg



 モエレ沼公園。
 この日は札幌市立某小学校のふれあい遠足にぶっつかった。
 人っ子一人いない公園も魅力的だが、普通に沢山の子供の声を聞けるのもいい。
 
 私はモエレ山が大好きだ。たかだか50mほどだが、立派な山だ。登っての景観も良いが、こうして眺めるのも楽しい。



f0126829_10592985.jpg




f0126829_9322449.jpg





 昼食も公園で済ませた。目的の「10人展」を見に行こう。



f0126829_9403635.jpg




f0126829_9405351.jpg



 会場は2階。



f0126829_9413499.jpg




f0126829_9414742.jpg
   ↑:梅田まさのり、「細胞の風景」・2008年 ポリ塩化ビニール。



 展示はこのガラスの空間と思っていたが、早とちり。まん丸なプラスチック球体が浮かんでいるだけ。
 今展のテーマというかお題は「一畳敷きの茶室」。狭さを連想させる前に、ただの球体の前で心を無にせよ、ということか。



 入り口での全体風景を載せます。

 (以下、敬称は省略させていただきます。
 また、会場は撮影OKです。ただし、しっかりと個別作品の作品名、作家名は記すようにと指示されました。全体風景はともかくとして、指示の意向に沿うつもりです。)



f0126829_9504630.jpg



 ほぼこれで全作品です。右側の壁の裏に、一人だけの作品ルームがあります。



f0126829_9525482.jpg
   ↑:(左側の鉄組作品)川上りえ、「Extending Light」・2013年 ステンレス。



 今展、テーマに即していえば、茶室という空間や小道具を象徴的に扱い、中庭、外庭、茶室の外壁などを連想させて、入れ子状の茶室になっていた。
 もっとも、個々の作家はそれぞれのイメージで制作したのだ。また、梅田マサノリのように、この企画が始まる前の既発表作品を展示して場合もある。個別作家の一々を全体の中で統一的に見る必要はないでしょう。
 しかし、個々の作品を離れて何かの+αが全体で生まれたかどうか?そこが企画の企画たる意義であり、企画者の主張が問われるところだ。


 さて、会場は奥に行けば行くほど作家もひしめき合い、濃密な茶室空間になっている。
 その奥に行く前に、手前でもう一回心の準備を高めよう。



f0126829_10122134.jpg
   ↑:下沢敏也、「蹲い (3点組)」・2013年 陶。


f0126829_10141281.jpg




f0126829_10144643.jpg


f0126829_1015754.jpg




 茶室3点セットのような組作品。花器、茶釜、もう一つは何だろう。茶人の自慢の1点?

 陶の表面や形態はグロテスクで、既存の茶道具とは無縁だ。バサラ風流人の「濁」だ。
 世間の「濁」を離れて一期一会の「倫理」と、その人ならではの「清」を茶室では楽しむ。「虚」かもしれないが、一つの「倫理的理想郷」だ。その意味では茶人に却下される道具かもしれない。

 「再生」をテーマにする下沢敏也だ。この展示の静寂に浸って欲しい、その中での「濁」は「清濁」併せ持つ人生の縮図、原点ではないか。濁の容器の中の神秘を感じて欲しい、新たな誕生を感じませんか?そんな主張があるのかもしれない。





f0126829_10343444.jpg
   ↑:(中央の四角い立体)安藤文絵、「Nallow gate-new birth-」、2013年 木パネル アクリル絵の具 銀箔。



f0126829_1113455.jpg




f0126829_11133466.jpg




f0126829_11141122.jpg





 茶室に入るのに、にじり口という入り口から入る。身を屈めなければ入れない狭い障子戸だ。キリスト教の「狭き門より入れ」だ。
 おそらく、それがモチーフだろう。

 茶室の場合、この狭き入り口に、二つの意味を考えている。入る人は刀や分厚い服など余計なものを室内に入れるな。あるがままの自分の姿、平等精神で入れ。
 もう一つは、その逆に意味になりかねないが、茶室の主人に頭を下げて入れ。それは礼儀かもしれないが、心理的上下感覚を入室者に埋め込むだろう。そこで、主人の自慢の品々を客人として心を虚にして楽しむ。そういう主客の明確な基準を設けて、「おもてなし精神」で茶室物語は始まる。いつしか主客転倒、主客融和が実現できるのかどうか?そこが主人の感覚の見せ所だ。
 いずれにせよ、微に入った日本人感覚の入り口だ。


 安藤文絵の入り口近くの赤色は特異だ。とても自然な気持ちでは入れない。それは「血であがなう決意」を客人に強要している。安易な気持ちでは入るな!・・か?あるいは、象徴性をひけらかす作品達、それらに血のある人間性を感じよ!ということか。
 いずれにせ、厳しき入り口だ。あえて茶室にそぐわない行為に現代作家の心意気を感じた。



 何となく会場の様子は伝わったと思います。②に続きますが、会期後になるでしょう。




f0126829_11215067.jpg


by sakaidoori | 2013-09-21 11:22 | ☆モエレ沼公園 | Comments(0)
2013年 05月 24日

2069)③「鼓動する日本画」 モエレ沼公園ガラスのピラミッド 終了5月10日(金)~5月19日(日)

  

ガラスのピラミッド開館10周年記念協賛企画

鼓動する日本画 

 

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド
      東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2013年5月10日(金)~5月19日(日)
 時間:9:00~19:00
 料金:無料

 【参加作家】
 蒼野甘夏 朝地信介 紅露はるか 西谷正士 平向功一 吉川聡子  

 主催:当展実行委員会

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.12)


 2049)①、2062)②の続き。


 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


f0126829_11244623.jpg



f0126829_11264554.jpg



f0126829_11271977.jpg



 たった6人の展覧会なのに、2回も書いているのに、まだ全員を載せていません。こんな調子では今の展覧会の報告が出来ません。極力言葉を省いて進みましょう。


f0126829_1142957.jpg
     ↑:吉川聡子、「巡る時の中で」・2013年 194×520㎝ 鳥の子紙 水干絵具 顔料 岩絵具 箔。


 この作品も大きい。今展に対する意欲がわかろうと言うものだ。
 蛇足とは思うが、部分図を載せます。部分図、細かいところは分かりやすいのですがが、やはり全体です。全体を大きく見るべきでしょう。素晴らしい作品ですが、画家はまだ若い。発展途上です。期待の大きい画家です。それだけに「良い良い、素晴らしい」だけの祝辞ではダメでしょう。「まだまだ」、と言うようにしよう。


f0126829_11532029.jpg



f0126829_1154110.jpg



f0126829_11542795.jpg



f0126829_11544222.jpg



f0126829_1155779.jpg



 この大きい作品と、100号以下の作品との違いを思った。日本画特有の輪郭の明快さ、スッキリした色、現代の普段着人物群、ことさら感情露わにせずに普通の感覚、などなど同じと言っていい。

 ところが、大きな違いがある。それは、この大きな作品は全体世界を目くるめく感覚で表現しようとしているが、見る方は特別に注目すべき焦点がない。いつも見る作品は、「ここを見よ」と言わんばかりの不思議な空間表現がある。描き方の軽重、画質感の落差が不思議な「吉川・スポット」を生んでいる。そういう意味では、今作は構図重視で全体のムードで異次空間を表現しようとしている。強さ無しで、どれだけ心に染み込むことができるか、淡々と絵筆を進めている。

 漫然とした人群れ、螺旋階段は時空の象徴だろう。絵巻物風だが、構図重視で完結した世界だ。画面自体の拡がりに身を任せて、のんびりと「吉川・時空」を醸し出したいのだろう。




f0126829_211380.jpg
     ↑:西谷正士、「海辺の道 (2枚組)」、2013年 170×240㎝×2枚 和紙 岩絵具 箔。


f0126829_2133462.jpg



f0126829_2135721.jpg
     ↑:(①)。

f0126829_2141780.jpg
     ↑:(②)。


 僕は西谷正士の、「道の行き着く先の向こう側、そこの空間は一体何なのだろう。見たい触れたい触りたい、だから描くのだ」という不思議な感覚表現と、そういう強い姿勢が好きで見続けている。確かにそう思わせる作品を10年前から描き続けてはいる。が、どうも僕の見方は軌道修正したほうがいいかもしれない。今の画家は「道」そのものに関心が強い。そして今作では、美しく愛おしく道に接している。我が道を行くという強い姿勢や、不思議な感覚は薄まり、人の辿った歴史軸のようなものへの共感を強めている。

 少なくとも「道」にこだわる人には違いない。「道」に何を求めるか、その時期々によって重心を移すのだろう。今は美しく「道」を見ている、美しく表現している。




f0126829_21172368.jpg
     ↑:平向功一、「ノーチラス」・2013年 136.5×692㎝ 和紙 岩絵具 箔。


 う~ん、これは長い。う~ん、これは絵巻物だ、エンドレスだ。「ノーチラス」と名付けられた変な船が街をうねうねと進んでいる。もしかしたら変な港かもしれない。

 実はこの大作、図録にはケツの方の最後の一枚がない。だから、長さは519㎝。網走会場ではその大きさだった。この会場では壁の長さに余裕がある。だから追加したのだ。追加というか、当初からの予定だ。
 その短かめの作品を図録で見ているのだが、印象が全く違う。「船」を描いている。良くも悪くも、「天下一の巨艦ノーチラス様、万歳!」だ、銅像的だ。
 が、この長くなった作品は船を描いてはいるが、世界は船で終わらない。はいつくばった姿で世界を徘徊している。廻りの世界を想像したくなる。通り過ぎた所、今から行く所、まったくもってドン・キ・ホーテの世界だ。こいつは空を飛ぶかもしれない。そうなれば孫悟空のキントーン(觔斗雲)だ。そして「潜水艦ノーチラス号」として海底1万㎞の旅も待っている。



f0126829_21394425.jpg


f0126829_21403420.jpg


f0126829_21405479.jpg




f0126829_21443930.jpg
     ↑:(会場の覗き窓からの光景。)



f0126829_21451581.jpg



f0126829_21453734.jpg


by sakaidoori | 2013-05-24 22:15 | ☆モエレ沼公園 | Comments(3)
2013年 05月 21日

2062)②「鼓動する日本画」 モエレ沼公園ガラスのピラミッド 終了5月10日(金)~5月19日(日)

  

ガラスのピラミッド開館10周年記念協賛企画

鼓動する日本画 

 

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド
      東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2013年5月10日(金)~5月19日(日)
 時間:9:00~19:00
 料金:無料

 【参加作家】
 蒼野甘夏 朝地信介 紅露はるか 西谷正士 平向功一 吉川聡子  

 主催:当展実行委員会

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.12)


 2049)①の続き。


 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


f0126829_15565469.jpg



f0126829_1625278.jpg
     ↑:朝地信介、「沸き立つ静寂」・2013年 227×486㎝ ベニヤ板 水干 岩絵具。


 おー、とにかくデカイ。フワフワ気分は朝地好みなのだが、広々すっきりとしていて、いつになくしっかりイメージだ。
   フワフワ饅頭から何かが漏れだして、どこに行こうかな・・・、とにかく拡がっちゃおう。鉛筆のような煙突君の煙も流れている。髭のようにして反対に行っている。ちゃっこい雲もフワフワフワフワ・・・皆なフワフワ、オレはでっかいぞ~、だ。

 部分図を撮ろうとしたのだが、どこに焦点を当てるべきか迷ってしまった。それでも記念に撮っておこう。


f0126829_16203652.jpg


f0126829_16205836.jpg


f0126829_16212178.jpg
     ↑:(以上、部分図。)


 大きな絵だから、「強くオレを見ろ」ということだ。「オレの強さの中にある、何かを感じてくれよ。オレはこんなに大きくしているのだから、分かるだろ~?分かってくれよ」。分かる分かる、膨らむ精神、溢れる情熱だ。ギラギラ絵肌では画家の根性があまりに剥き出しだから、控えめに優しく優しく薄塗りにしたのだろう。薄かろうと濃かろうと、参っちゃった。
 画家はキャプションで「・・・静けさの中にうごめいているものに気づき、どう形にしているかを・・・」と語ったている。形、形、形・・・絵画の専売特許だ。これからも「朝地・形」を楽しもう。



f0126829_16335163.jpg



f0126829_16393122.jpg
     ↑:蒼野甘夏、「BATUCADA」・2013年 179×396㎝ 鳥の子紙 岩絵具 箔。


f0126829_1639491.jpg


f0126829_1640195.jpg


f0126829_16401394.jpg




 真ん中の三面菩薩のような人物群にどうしても目が行く。ぽっちゃりとした柔肌のキャラ風の乙女だ。真剣白刃で前進あるのみという出で立ちは、あまりに爽やかだ。
 大作だが、丁寧に丁寧にと輪郭、質感、ボリューム感を出している。溢れる若さの魅力が画面を覆っている。古くさい画題だが、今風の遊びに作りかえる意欲は清々しい。


 画家は新篠津生まれ、札幌在住だ。画家自身の感性は日本伝統美やそういう人達との中で育ってはいないのだろう。良く言えば因習に染まっていない。だから日本美は好きなのだが、アプローチはかなり自由なのだろう。それでいてしっかりと最低の約束事は踏まえる、そんな若き女文人画だ。何より健気さがあり、そこから生まれる自由な気分が魅力だ。

 この絵画の3人娘の振る舞いのように、どこに突き進むのか「蒼野甘夏」だ。楽しみに見ていこう。




f0126829_17112390.jpg
     ↑:紅露はるか


f0126829_17223121.jpg



f0126829_1726311.jpg
     ↑:「青い水」・2011年 32×91㎝。


f0126829_17262532.jpg
     ↑:「north field」・2011年 32×91㎝。


 この2点は人物もいなくて他の作品とはムードを異にしている。北海道の自然と向き合っている、同時に自分の心象風景とも向き合っていて。「ここから何かを生むのだ」、という強い思いではないだろう。自己確認だろう。じーっと、ボーッと見つめている、静かに静かに。



f0126829_17334073.jpg
     ↑:「(三連作) before your time」・2012年 32×91㎝ 綿布 ジェッソ 水干絵具 岩絵具 (左の作品だけ)アルミ箔。


 この三連作は妊娠中の作品です。双子出産というリスク、子宮筋腫の手術という不安の中での作品。僕は旧性富樫はるか時代から彼女の作品と親しんでいる。無事出産、おめでとう。簡単な祝いの言葉だけでは申しわけありません。作品だけでも載せましょう。



f0126829_17475899.jpg



f0126829_17482250.jpg
f0126829_17483663.jpg



f0126829_17492238.jpg



f0126829_17494174.jpg






f0126829_1753129.jpg
     ↑:「go home」・2012年 32×91㎝。


f0126829_1754218.jpg



 ことさら強い感情を出さずに、淡々と歩く3人家族。傘の3色だけが幸せ気分を代弁している。
 タイトルは「家に帰る」。「何処かへ行く」が紅露はるかのもう一つのテーマと思っている。確かにメルヘンでお伽気分を年々深めてはいる。それでもこれ見よがしの喜怒哀楽を出さない。画家の衒いかもしれない。キツイ絵が好きな人だ。何もかも楽しいにはならないのだろう。不安というか、所在なさというか、「何処に行くのだろう」という呟き、これが大事なのだろう。上掲の作品にもその気分は出ている。

 結婚出産とお目出た続きの画家だ。人生経験まっただ中だ。描く気旺盛なことと思う。さて、今後はどういう旅をするのか?


 
 (簡単に作品掲載と感想と思いきや、意外に長くなりました。日を改めて「③に続く」、です。)

by sakaidoori | 2013-05-21 18:17 | ☆モエレ沼公園 | Comments(2)
2013年 05月 13日

2049)①「鼓動する日本画」 モエレ沼公園ガラスのピラミッド 5月10日(金)~5月19日(日)

  

ガラスのピラミッド開館10周年記念協賛企画

鼓動する日本画 

 

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド
      東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2013年5月10日(金)~5月19日(日)
 時間:9:00~19:00
 料金:無料

 【参加作家】
 蒼野甘夏 朝地信介 紅露はるか 西谷正士 平向功一 吉川聡子  

 主催:当展実行委員会

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.12)


f0126829_23274091.jpg



 久しぶりのモエレ沼だ。夕方近くて少し肌寒い。それなりのお客さんの賑わいに、ちょっと旅行気分だ。モエレ山に登りたいが止めておこう。目的はガラスのピラミッドの日本画展だ。



f0126829_23543692.jpg




f0126829_23551825.jpg




f0126829_23314792.jpg




f0126829_23561829.jpg




f0126829_23565720.jpg







 会場は建物の2階。いつもながらの鉄骨風景なのだが、ガラスが曇り加減で、向こうの景色が既に日本画になっている。


 そんなことはどうでもよくて、会場に入ろう。

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


f0126829_23345443.jpg



 いきなりドデカイ大作が挨拶だ。言わずとしれた朝地信介だ。
 まずは会場風景を載せます。全容と関係を見て下さい。そして、参加作家の意気込みをつかんで下さい。



f0126829_23394027.jpg




f0126829_23395252.jpg




f0126829_2340675.jpg




f0126829_23404976.jpg




 個別作品に行く前に大量の写真掲載になった。ということで、②で作家作品を載せます。
 ②に続く



f0126829_064378.jpg




f0126829_07474.jpg


by sakaidoori | 2013-05-13 07:41 | ☆モエレ沼公園 | Comments(1)
2011年 02月 22日

1472) ③モエレ沼公園 「SNOWSCAPE MOERE 6 (スノースケープ モエレ)」 終了・2月18日(金)~2月20日(日)

○ SNOW SCAPE MOERE 6 

   (第6回 スノースケープ・モエレ
  


◎ トーク・イベント  

    ・管啓次郎 × 佐々木愛 
    ・服部文祥 「サバイバル」

◎ 展覧会 於・ガラスのピラミットの雪倉庫

 【参加作家】
 今村育子 河田雅文+伊藤明彦 札幌市立大学山田ゼミ 澁谷俊彦 高臣大介 ICC+S-AIR創造資源開発「アートによる地域資源活用事業 Chen Hangfeng(上海) 村山修二郎(神奈川) 

◎ ワーク・ショップ  ビバーク入門・児玉毅 

◎ スノウ・ラウンジ 於・雪倉庫内

◎ 他 イグルー作り、子供雪合戦大会 
   

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド[HIDAMARI]とその周辺 
     東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2011年2月18日(金)~2月20日(日) 
 時間:11:00~17:00
     (19日は、~20:00まで)

 主催:当実行委員会 (財)札幌市公園緑化協会

※ 注意 ⇒ 時間や料金など、詳細はパンフを拡大して確認して下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.18)

 (1468①、1469②の続き。)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 残りの展示作家2名の掲載です。


f0126829_1656021.jpg
     ↑:(左上の四隅にガラス作品がぶら下がっている。誰かがのぞき込んでいるのがわかると思います。)


f0126829_16574862.jpg
          ↑:高臣大介、(ガラス・オブジェによるインスタレーション展示。)


f0126829_16592789.jpg



f0126829_1701983.jpg
f0126829_1703349.jpg



 広い空間にお客さんのようにして温和しく四隅にたたずんでいる。
 う~ん・・・、小振りだ・・・、小さい世界だ。常連参加作家が、他の作家をおもんばかって遠慮がちに出品した感じだ。この広い空間に、この占有面積は寂しい。しかもガラスは白く、会場も白く、目立たないことこの上ない。目立つことが美術ではないが、目立って欲しい高臣大介だ。


f0126829_18341275.jpg


f0126829_18345431.jpg



 雪倉庫に吊り下げられていた高臣・ガラス作品だ。どうということはないが、良いものだ。何の気なしに天井を見たら、何かがある、ガラス作品がある。作品がそこにある必然性など無いのだが、作品があれば人の意識はそこに向く。そして、その周囲に意識が向かう。何かの発見や気付きに繋がるかもしれない。
 この作品のように、悪戯小僧・高臣ガラスがそこそこに徘徊する。目立ちはしないが、しっかりと腕白振りで自己主張するかもしれない。


f0126829_18482965.jpg


 最上階の渡り廊下から外を見渡す。機械的構造ラインが目を覆う。建物に寄り添うように可愛く蛍火のように澁谷作品が輝いている。

 外から作品に近づくことはできない。2階のガラスの部屋から見て楽しむだけだ。僕らは何もできない。代わりに陽の光や雪の重なり、風の趣で作品はいろいろと顔をかえるだろう。


f0126829_19455840.jpg



f0126829_19444810.jpg



f0126829_1950887.jpg
f0126829_1951715.jpg



 僕は澁谷俊彦・作品を屋外でみるのは初めてだ。白地にコンペイトウ色はよく似合う。マシュマロがとろけてしまいそうな甘さを思う。だが、雪の自然公園は広い。窓辺から離れたがらないキノコのよう。
 この作品の原点は円山CAIの半地下空間だった。暗闇で輝いていた。形を変え、色を変え、いろんな空間を渡り歩き、今外に出た。そういう意味では発展途上のガラスのピラミッド展だろう。
 この建物からモエレ山まで澁谷・キノコが道標になる。モエレ山から見下ろせば、そこそこで蛍のように輝いている。雪蛍だ。イサム・ノグチの土俵で、コンペイトウ色をノグチはどう思うだろう?ほほ笑むかもしれない。
 壮大な澁谷・灯り展、何かが見えてくるかもしれない。

by sakaidoori | 2011-02-22 00:06 | ☆モエレ沼公園 | Comments(2)
2011年 02月 20日

1469)②モエレ沼公園 「SNOWSCAPE MOERE 6 (スノースケープ モエレ)」 2月18日(金)~2月20日(日)

○ SNOW SCAPE MOERE 6 

   (第6回 スノースケープ・モエレ)
  


◎ トーク・イベント  

    ・管啓次郎 × 佐々木愛 
    ・服部文祥 「サバイバル」

◎ 展覧会 於・ガラスのピラミットの雪倉庫

 【参加作家】
 今村育子 河田雅文+伊藤明彦 札幌市立大学山田ゼミ 澁谷俊彦 高臣大介 ICC+S-AIR創造資源開発「アートによる地域資源活用事業 Chen Hangfeng(上海) 村山修二郎(神奈川) 

◎ ワーク・ショップ  ビバーク入門・児玉毅 

◎ スノウ・ラウンジ 於・雪倉庫内

◎ 他 イグルー作り、子供雪合戦大会 
   

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド[HIDAMARI]とその周辺 
     東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2011年2月18日(金)~2月20日(日) 
 時間:11:00~17:00
     (19日は、~20:00まで)

 主催:当実行委員会 (財)札幌市公園緑化協会

※ 注意 ⇒ 時間や料金など、詳細はパンフを拡大して確認して下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.18)

 (1468①の続き。)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 屋内に作品を載せていきます。

f0126829_939497.jpg


f0126829_94024.jpg
     ↑:地震測定紙のような紙と、その関連物が村山修二郎・作品。「太古の記録・春の記録/緑画 in 札幌」・生の草 木材 紙 など。

f0126829_9495284.jpg
f0126829_950410.jpg
     ↑:長い紙に描かれた部分図。

f0126829_951882.jpg
     ↑:畳よりも大きな作品。山が描かれているが、分かりにくい。無理して山として見なくても良いのだろう。一種のイメージ画だが、どこかの地図が隠れている感じ。


f0126829_956225.jpg



f0126829_9562938.jpg



 壮大な絵巻物だ。可能性を感じるが、迫力というか印象がイマイチなのはどうしたことだろう。

 緑色に塗られた連山。色は雪の下で生きている雑草を紙にこすりつけながら描かれたものだ。だから薄い。札幌(場)を切り取る、生な自然と触れる、そこに作家の万感の思いがあるのだろう。それが絵巻物として、終わりなき連山という形になったのだろう。

 作品の道具立てには感心するが、描かれた花鳥風月画のような古風な伝統美・イメージ画と、大仰な現代的道具立てとがしっくりこない。
 道具は記録ということの象徴だろう。紙を繋ぎ合わせているのはイメージの集合体で、コンピューター的画像解析を連想してしまう。背景は現代的だが、絵の具は生が良い。・・・。
 しっくりこない原因は、こういう道具の一つ一つを説明せざるを得ないような知的さだ。作品の大きな意味になっていることだと思う。「知的さ」はいいのだ。「知的さ」が、作品全体の緊迫感なり迫力に先行して、「説明」という鏡で自己主張している。そこんところが、僕には作品の面白味を堪能できない原因だろう。
 それは「現代美術」の難しさというか、面倒な問題かもしれない。この作品自体には難しさはない。雪の下の生きた草を利用して、イメージ画を描いているだけだ。関連装置の解釈理解に差はあっても、ことさら難解ではない。
 問題は作家の「知」と、彼の作った「作品」との関係だ。今作は作品よりも知が優先されている。解釈が優先されている。

 次の外人の作品も、作品の要素には知的な説明がなされている。そういうことを踏まえても踏まえなくても、作品自体を楽しめた。


f0126829_1031526.jpg
     ↑:チェン・ハンフォン、「人口雪結晶」・リサイクルゴミ 鏡 木製フレーム。

f0126829_10335850.jpg


f0126829_10341629.jpg



 建物の2階の一隅に置かれている。
 鏡を利用しての廃棄物による雪結晶だ。何よりも色があって明るくて綺麗だ。雪の白さを目立たせる作品が多かったので、この明るさは元気よくこちらに迫ってくる。
 この明るい世界から、閉ざされた静寂な空間に入ることになる。


f0126829_10431060.jpg


f0126829_1043485.jpg
f0126829_1044173.jpg



f0126829_10455747.jpg
f0126829_10462423.jpg



 宝石商に入ったような場違いな感覚に襲われてしまった。とても輝いている。作家が何を言いたいのかはどうでもよくなって、その美しさに感じ入ってしまう。美術家というマジシャンには恐れい入る。安直な品々、光りと影とガラスという背景、何のトリックもないがその美術トリックに満足してしまう。

 作家は語る。
 素材はゴミとしての広告紙やフライヤーの切り抜き。そのゴミはモエレ公園の地下にあるゴミを意味する。
 現代消費生活批判があるのだろう。鏡は現代人の「自己投射」を含意しているようだ。
 雪の結晶は北国を意味するのは当然だが、世界初の人口雪を制作した中谷宇吉郎博士へのオマージュである。

 説明を読めばなるほどと思う。だが、作品のインパクトを越える言葉はそこにはない。作品の余韻のようなものだ。強いていえば、外国人でもある作家が、中谷博士を持ち出したのには意外であった。


 さて、山のイメージ画とその装置、ゴミ雪の美しき幻影。
 ゴミ雪結晶は間違いなく簡易な方法による美しさとして僕の記憶に残るだろう。
 「山のイメージ画」は作品と作家の主張は強く印象に残らないであろう。だが、「緑のイメージ画」と「その装置」のアンバランスは間違いなく記憶される。この食い違い、作家の意思とは違った食い違い、その食い違いが僕の脳を悩ます。


 2人を長く書きすぎてしまいました。残りの作品は時間をおいて続く、ということで。

 

by sakaidoori | 2011-02-20 11:33 | ☆モエレ沼公園 | Comments(2)
2011年 02月 18日

1468)①モエレ沼公園 「SNOWSCAPE MOERE 6 (スノースケープ モエレ)」 2月18日(金)~2月20日(日)

○ SNOW SCAPE MOERE 6 

   (第6回 スノースケープ・モエレ)
 


◎ トーク・イベント  

    ・管啓次郎 × 佐々木愛 
    ・服部文祥 「サバイバル」

◎ 展覧会 於・ガラスのピラミットの雪倉庫

 【参加作家】
 今村育子 河田雅文+伊藤明彦 札幌市立大学山田ゼミ 澁谷俊彦 高臣大介 ICC+S-AIR創造資源開発「アートによる地域資源活用事業 Chen Hangfeng(上海) 村山修二郎(神奈川) 

◎ ワーク・ショップ  ビバーク入門・児玉毅 

◎ スノウ・ラウンジ 於・雪倉庫内

◎ 他 イグルー作り、子供雪合戦大会 
   

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド[HIDAMARI]とその周辺 
     東区モエレ沼公園1-1
     電話(011)790-1231

 会期:2011年2月18日(金)~2月20日(日) 
 時間:11:00~17:00
     (19日は、~20:00まで)

 主催:当実行委員会 (財)札幌市公園緑化協会

※ 注意 ⇒ 時間や料金など、詳細はパンフを拡大して確認して下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.18)

f0126829_2253572.jpg
     ↑:河田雅文伊藤明彦、「ミニエベレスト」。

f0126829_234556.jpg



f0126829_2361740.jpg



 ガラスのピラミッドの雪倉庫での作品。

 なぜここにエベレストなのか?それは知らない。この作品が抜群のレベルなのか?それも分からない。
 北国の冬に、冬山を作って、冬ならではのイベントの象徴にする。人少なき倉庫会場は淡々とした冷気が漂っていた。「山だな~、山だな~。上手いものだな~」と小さな感慨に耽ってしまった。
 白を愛する河田雅文、自然のリズムを愛する河田雅文、文明批判も怠りない河田雅文、大きな顔を見ることができた。

 会場はささやかなネパール仕様だ。カフェがある。チャも売っている。ネパールの匂いがする。

 15年前、ネパールのエベレスト街道トレッキングを経験した。
 小学生、中学生、高校生と夫婦の5人連れだが、いっぱしの大名行列だった。同行の2人のシェルパーが荷を負担してくれるのだ。楽なものだ。15泊16日、最後はエベレストがわずかに見える地点であった。
 何をするでもなく、朝起きては食事を注文し、ようやく朝食を終えて出発。出発の前に宿に精算をするのだが、家族が多いので簡単に計算ができない。計算が下手なのだ。夕食、宿泊、朝食で安い場合は1500ルピー、4500円だ。
 先行するシェルパーを追うようにして、ようやく出発だ。2時間程あるいては宿に着いて昼食。注文を聞いてご飯を炊くスタイルだからなかなか食事が来ない。その間その辺をブラブラ。それから2、3時間歩いてはその日の宿泊場所に着く。
 食べて、ゆっくり歩いて、寝る、その繰り返しだ。子供に会えば、「ワッチャー ネーム?」、「ハウ オールド アー ユー?」の連発だ。これで気分はフレンドリーだ。後は簡単な英語とボディー・アクションだ。
 街道でネパーリーに会えば「ナマステー」だ。いろんな人が歩いていた。通訳と同行だから、彼にいろいろと説明してもらった。郵便屋さんに会って手紙を希望されたが出さないままになっている。
 寝るのは大変だった。とても寒い。板塀の可愛い家のすき間から、星空が見えた時もあった。寝袋一枚で過ごすのだ、暖房はない。真夜中は札幌の真冬以上の寒さだ。途中に起きてのトイレが辛い。一大決心で外に出るのだが寒い。男はともかく、女性には堪えるだろう。トイレは綺麗でそれぞれに風情があった。天然水洗という優雅なところもあった。トイレ百景で話は尽きないだろう。・・・。

 思い出とは楽しいものだ。ついついイベントに関係ない話で終わりそうだ。スイマセン。

 屋外の風景を載せます。


f0126829_23551653.jpg


 雪倉庫の上の部分。
 赤白のポールの立っているところで雪中宿泊体験をするのだろう。


f0126829_071522.jpg


 黄色い樹?が札幌市立大学山田良ゼミの作品群。
 こういうイベントにはつきものの飾りだ。雪に黄色も悪くはない。可愛い感じ。

f0126829_0124496.jpg


 黄色い樹が作品ならば、赤白のポールは?ただの道標。
 アドバルーンは間違いなく作品です。風間天心の「スタンド.」。風の強さに負けて、その後は雪倉庫に一時避難した。後で会場掲示板の説明を読んだ。僕には冬の風との遊びとイメージしたが、かなり違ったようだ。


f0126829_23594191.jpg


 手前の六角模様は風間天心の「スタンプ」。
 面白いのだが、一望できないのが残念なところ。宇宙へのメッセージのよう。足跡も無い機械的な模様だ。自然の中にあって明らかな人工物ではあるが、人工的な雪祭りには悪くはない。
 モエレ山から幾つかその模様を見ることができるとのことだ。この日は寒くて登山は止めてしまった。


f0126829_0292934.jpg


 写真の下の方で可愛く色付いているのが澁谷俊彦作品。
 2階の窓縁で見る作品。もっと数があり、大きめのもあれば遠くからも見栄えがするのだろう。今回は身近にあるコンペイト色と傘だ。


f0126829_050591.jpg 屋内風景と屋外・澁谷作品は次回に。
 (②に続く。)



 

by sakaidoori | 2011-02-18 23:32 | ☆モエレ沼公園 | Comments(0)
2008年 04月 20日

610)モエレ沼公園 「ウリュウ ユウキ写真展  chapter2ーそして春は」  終了・4月20日(日)

○ ウリュウ ユウキ写真展・「春を迎えに行く」
     chapter2ーそして春は  

 会場:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド内2階・アトリウム2
   東区モエレ沼公園1-1
   電話(011)790-1231
 会期:2008年4月20日(日)
 時間:13:00~17:00
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4・20)

 半日限りの写真展。
 その中に公開展示風景と、公開撤去風景も入っている。階段状ではあるが単に写真を並べた風変わりの写真展ともいえるし、展示過程を公開するという意味ではパフォーマンス展ともいえるし、この日この時間の一回限りという意味ではインスタレーションともいえる。
 定義は定義として、好天に恵まれ初夏のような雰囲気、多くのお客さんに恵まれ、充実した展示会だったと思う。
 開始から1時間程いたので、紹介と雑感です。

f0126829_22282618.jpgf0126829_22292784.jpg










f0126829_22372810.jpg


f0126829_22342875.jpgf0126829_10362153.jpg










 先日まで琴似のカヘェバー「ラジオ&レコード」の展示会作品と、未発表を合わせた30点ほどの展示会。あらかじめシュミレーションしているはずだから、展示は順調にすすみ30分ほどで終わった。準備していたとはいっても、ウリュウ君は汗をかきかき、相当緊張していた。

 被写体はモノクロで雪と雪景色がほとんどだ。
 会場には撮影者の言葉があった。それには信州生まれということ、新潟育ちということ、東京に少し住んだが雪がなくて寂しかったこと、札幌に住んで北国の雪に会えたこと、その白い景色は春を迎える雪(冬)だと謳っていた。
 今日の天気は春真っ盛りで、光が燦々と作品に当たっていた。冬を懐かしむ感じの作品展にもなっていた。その分、普段の展示会とは違った、雪への撮影者の暖かい声が聞こえてきそうだった。

 階段状に作品が置かれているから、なんとも手にとって作品に接する感じで見ることになる。
 雪のある風景の空気感、それが表現の大きな柱だと思う。雪と背景、雪と物との関係で表現されたり、直線に区切られた窓からの覗きとして表現されたりする。雪景色全体のボリューム感や、表面の雪質感にどことなく人間臭い暖かさを保っている。
 雪の表面だけを撮った作品が多数あった。空気感や質感を超えて、雪(対象)そのものに迫ろうとしている。線の構成美やロマンとは一線を画した、強い撮影者の「目」を感じた。撮影者自身のストレートな主張ともとれる。今までとは違った新鮮な驚きだった。


f0126829_2317097.jpg
 ↑:単作としては最も愛情溢れる作品だと思う。人間を撮っているからだろうが、寒い冬なのに雪質感と人の歩みが辺りの風景の密度に変化を与えている。

f0126829_23215452.jpgf0126829_23225996.jpg










 ↑:僕はウリュウ作品の直線的構図に惹かれる。右の電信柱、左の作品と一緒になって見るのが良い。どこが良いかというと・・・。

f0126829_2327858.jpgf0126829_23292671.jpg 















f0126829_23304222.jpg


 鑑賞の後にモエレ山に登った。沢山の人がいた。ウリュウ君の展示会場のピラミッドの館を眺めた。不思議なものだ。たかだかそこには30枚ほどの写真が並べているだけなのだ。なのに、作品達の真ん中にウリュウ君が真っ直ぐに立っていて、その彼が作品を睨み返している様子が想像される。
 藤谷康晴ドローイングに、ウリュウ ユウキは触発されての展示会だ。藤谷君はエネルギーを会場の窪んだところに充満させて、爆発点を見つけるようにもがいていた。ウリュウ君はその目が作品に注ぎ、館のガラスを真っ直ぐに突き抜けてモエレ山の僕をも睨みながら微笑んでいるようだった。
 それは春の陽気の妄想のような一時だった。

by sakaidoori | 2008-04-20 22:34 | ☆モエレ沼公園 | Comments(8)
2008年 02月 12日

527) モエレ沼公園 ④「スノースケープモエレⅢ」・終了 1月30日(水)~2月3日(日)

527) モエレ沼公園 ④「スノースケープモエレⅢ」・終了 1月30日(水)~2月3日(日)

○ スノースケープモエレⅢ
   「ホワイト リンケイジ(White Linkage)」
     つながる冬。つくりだす冬。

 会場:モエレ沼公園ガラスのピラミッドと、その周辺
    札幌市東区モエレ沼公園1-1
    電話(011)790-1231
 期間:2008年1月30日(水)~2月3日(日)
 時間:11:00~19:00(30日は17:00迄、2日は21:00迄)
 料金:無料。(一部、基調講演とダンス・パフォーマンスは有料。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 だらだらと会場風景を紹介しました。いよいよ最後です。最後は簡単に行きましょう。

f0126829_2118435.jpg

f0126829_21201388.jpg

f0126829_2121489.jpg

f0126829_21231588.jpg


⑦スノーカフェ・ドーム

 ガラスのピラミッドの出入り口近くに、それなりに大きいカマクラ?ドーム?がある。
 煙突が突き刺さり、煙が出ている。おそるおそる中に入るとかなり広い。そこには少しですが顔を見知っているミスター・カワダが居るではないですか、ド派手な赤いダウンジャケットを着て。しかも、まるで主のようにして。何故そこに居るのか問えば、このドームの総監督とのこと。かなりの時間をそこで過しているとのこと。そこまで聞いていままで我慢していたが、思わず声を出して笑ってしまった。「オー、この寒いのにご苦労さん、ご苦労さん」
 彼にとってのこの小さなドームは大きな野心の為の一里塚だろう。どんな野心だって?大の大人がただ遊びだけで、管理だけで寒いのにこんなところに居るはずはない。想像してください、訪れる人の少ないモエレの、雪のドームの中で、カワダ君は心に野心を燃やして寒さを耐えているのです。

 ドームの中は彼の座っているところが喫茶コーナー。しっかり一対の男女がコーヒーを作っていました。
 入り口近くにはグラグラ君こと、高臣大介君の作品が燭台のようにたたずんでいた。彼のメインの作品は三本?の樹木に写真と同じ物を15個ほど吊るしてあった。年々増やしていき、十本の木に吊るすのが夢だ。日中は陽に当り、夜は電気の明かりでキラキラ輝いているのだろう。
 奥のほうには別の小部屋があって、西山仁氏の氷の作品が展示されていた。周囲は人が座れるようにしてあって、作品にセンサーを利用しての光のショーを楽しむのだ。

 さて、このイベントは来年もあるのだろうか?
 個人的には厳しいものを感じた。ミスター・カワダや高臣君の野心や夢の為には続けてもらいたいと思うのだが・・・。(2・1)

f0126829_215899.jpg

 

by sakaidoori | 2008-02-12 22:07 | ☆モエレ沼公園 | Comments(0)
2008年 02月 03日

512) モエレ沼公園 ③「スノースケープモエレⅢ」 終了・1月30日(水)~2月3日(日)

○ スノースケープモエレⅢ
   「ホワイト リンケイジ(White Linkage)」
     つながる冬。つくりだす冬。

 会場:モエレ沼公園ガラスのピラミッドと、その周辺
    札幌市東区モエレ沼公園1-1
    電話(011)790-1231
 期間:2008年1月30日(水)~2月3日(日)
 時間:11:00~19:00(30日は17:00迄、2日は21:00迄)
 料金:無料。(一部、基調講演とダンス・パフォーマンスは有料。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 この日は冬晴れだった。(2・2)
 ガラスの館を出た辺りにかまくら・アートがあるのだが、そちらの紹介は後回しにして、モエレ山へ。

f0126829_2351023.jpg



f0126829_023634.jpg


f0126829_034934.jpg


f0126829_013260.jpg


f0126829_051254.jpg


f0126829_065895.jpg


f0126829_075777.jpg




 標高62m。たったの62mなのにこの景色。豊平川河口の低湿地帯ということで、遮るものは何もない。イサム・ノグチという男は、ここにこの位の丘を造れば、こんなふうに見えるということが体質的に分かる男なのだ。大型トレーラーの運転手が車の四隅が自分の体の一部のようにして操作できる。同様に、ノグチは自分の目を蟻の位置にも、数十mの高さにも自在に運べるのだ。そして、その目は見る為だけにあるのではない。見た世界を自分の創造物に置き換えるのだ。

 札幌とノグチの出会い。それは時代の生んだ偶然だった。
 ゴミ処理場跡地の再利用はとんでもないノグチ・ワールドとして結実した。
 アメリカでは彼の才能を認めても、彼の破天荒の構想に耳を貸そうとはしなかった。アーティストとしては認めても、その空間作品の必要性は認めなかったのだ。
 札幌と彼との出会いは、日本全体が経済の右肩上がりの絶頂へと進む時代だった。札幌は冬季オリンピック以来、近代的インフラ整備時代に突入し、文化の一大シンボルとしてノグチに白羽の矢を当てた。彼の構想の雄大さに北都・札幌の未来を重ね合わせた。文化の何たるかは問うところでは無い。リサイクルと芸術の一致。金が自由に使える時代ならば文句をいう人はいない。本当に金があったかどうかは、不問なのだ。見識豊かな関係者の文化への「夢」、近代化への礼賛がノグチのアメリカ的発想に夢の実現を見たのだ。幸いにも経済の肥大化がそれを可能にした。

 札幌市はこの施設をもてあまし気味だ。維持するだけでも金がかかる。そして金が無いと言っている。それでも維持していかなければならない。
 イサム・ノグチの世界の前でハムレットのような悩みが亡霊のように漂っている。

 スノー・スケープ・モエレ、この雄大な公園の中での何と日本人らしいこじんまりさであろうか。このギャップは滑稽なまでに面白い。それも、ノグチの世界があるから、我々は己の卑小さに気づかされるのだ。気づくことは良いことだ。気づかせるイベントはそれだけで意義があるというものだ。だから、個人ではできない自治体を巻き込んだイベントが必要なのだ。ネックは金だ。関係者の皆さん、その知恵と行動力で金を産んでください。


 ⑥モエレ沼公園ひとりじめプロジェクト「モエレ山荘」・札幌市立大学空間デザインコース 山田良ゼミ

f0126829_0491737.jpg


 山頂に立つモエレ山荘。下からでも、そこに何かがあるのが見て取れる。
 入り口は微妙な隙間だ。横向きで中に入ることができる。建物はガッチャイが、中に入るという行動の仕方・感触が気にいった。

by sakaidoori | 2008-02-03 23:53 | ☆モエレ沼公園 | Comments(0)