栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

カテゴリ:☆芸術の森美術館( 21 )


2013年 11月 18日

2310)「芸森にて、『コレクション選 岡本和行-花蒐集』 他」 芸森(B室) 9月14日(土)~11月24日(日)

   



札幌芸術の森美術館コレクション選 

岡本和行花蒐集 



      
 会場:札幌芸術の森美術館(B室)
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2013年9月14日(土)~11月24日(日)
 休み:11月5日(火), 11日(月), 18日(月)
 時間:9:45~17:00 
 料金:無料 

ーーーーーーーーーーーー(11.13)

 11月13日(水)、「高橋コレクション マインドフルネス」を見に行く。



f0126829_1433225.jpg
   ↑:(11:53.)


 この週の前半は雪模様だった。その日は既に雪は溶けていたが、芸森は山際だけあって気持ちよく雪が残っている。



f0126829_14392510.jpg





f0126829_1445107.jpg




 芸森美術館前の池には、川上りえ女史の鉄によるインスタレーション作品が設置してある。
 来年の春までここにある。美術館に入る前に目にするのは、展覧会への気分が高まって良いのだが、なぜだか見にくいのが欠点だ。青空の中で鉄の線が細く見えて、実体がつかみがたい。それを考えての作品なのか?「川上りえ」、一点ずつだが今年は随分見た。その詳細を連続して報告するつもりだっが、実現していない。




f0126829_14393729.jpg



 結構、空の写真を撮っている。特に理由はない。外気に触れるとつい目が上に行き、空を見つめる。ただぼんやり見るだけなのだが、いろんな表情があって見とれている。雲の動き、雲や空の色、明かり、太陽、空気の臭い、体感温度、景色ともども空は興味が尽きない。



f0126829_1454552.jpg




   ---



f0126829_1456874.jpg





f0126829_1711645.jpg



 受付ホールでは草間弥生・作品がお出迎えだ。


 高橋コレクションに「草間弥生」は確かにあっている。と同時に、彼女の作品がイントロというのも、今展の特徴の現れだ。要するに、美術大家がそれなりに参加していて、「新鮮さ」ではかなりの減点になっていたと思う。若い人、中堅、ベテランと満遍なく配置してあった。作品は面白いし興味津々だが、「意外性」「驚きは」は薄くなる。美術価値の確認という社会要素が強く働いてしまい、高橋氏が説く「マインドフルネス」への集中度が落ちた。著名作家の作品を見ると、「脱帽」と同時に、やっぱり「安心」してしまう。

 今回は高橋コレクション展の第二弾だ。個人的には前回のほうが格段に面白かった。初対面の作家が多かったこと、わけのわからないというか不思議な作品も多かった。前回の立体作品は本当にビックリご対面だったが、今回は皆無に近かった。個展並みの扱いを受けた作家も前回はいたが、それもなかった。淡々と静かな驚き、大きな驚きで歩き進んだ。
 多分、博多の美術館で、大規模な「(日本人のみの)アウトサイダー展」を見たからだろう。
 今展との違いは何なのだろう?妻にその辺を尋ねると、「知的操作のあるなしでないの」と簡明な返事だ。全くそうだろう。あちらは、作品がどこかエンドレスだ。未完成交響曲とかジャズ、ロック見知らぬ民俗楽を100曲聞き続けたようなものだった。あの美術体験は、当分の間心と体を反復するだろう。

 そうは言っても、道内では刺激的展覧会であることは間違いない。今月の24日(日)までです。




f0126829_15152737.jpg
f0126829_1516432.jpg
 




     ----

 この項目の表題、「コレクション選 岡本和行-花蒐集」を紹介します。



f0126829_15302222.jpg






f0126829_1530438.jpg




 上の写真、大聖堂を利用した美術館みたいだ。会場がとても広く見えて、荘厳な気分だ。いわゆる錯誤で、写真によるトリックと言ってもいい。そんなに広い空間ではない。白い作品と会場との相性がいいのだろう。

 

f0126829_1536759.jpg



 作品は当館での発表時に既に見ている。その時もかなりのスペースを割いていて、当館お薦めのコーナーになっていた。確かに広い発表スペースではあったが、こうして個展で見る方が岡本和行・ワールドには良い。あちこちの比較に惑わされずにどっぷりと美の世界に浸ることができる。「花」だから、当然裏側には「女」がいる。どういう「女」に見えるか?それはこちらの自由であり、楽しみである。


 以下、その清楚なエロスを見て下さい。




f0126829_15511916.jpg
   ↑:「Bourgogne」・2009年 インクジェット 紙。




f0126829_15541784.jpg
   ↑:「Calla」・2009年 インクジェット 紙。



 次は、花々による春夏秋冬です。人生色々です。


f0126829_15552954.jpg





f0126829_15573147.jpg











f0126829_15583165.jpg
   ↑:以上、「花畑」の部分図・2009年 インクジェット 紙。




 花の名前を載せます。これも作家の愛でしょう。



f0126829_15593171.jpg




 以上の作品の中から、好みを選んでみました。もっとも、別の日に見たら違う花を選ぶでしょう。




f0126829_1614065.jpgf0126829_1615128.jpg
f0126829_162368.jpg





f0126829_1631511.jpg
   ↑:Lotus」・200?年 インクジェット 紙。




f0126829_1654424.jpg
   ↑:「Chinese lantern」・2004年 インクジェット 紙。



 上の作品、他の作品とはムードが違う。制作年も違う。ちょっとドロドロ感を携えていて、人間味が強い。比較的、あるがままの美だが、その後は理想を追い求めているのか?







f0126829_16102370.jpg



 やっぱり最後は草間弥生だ。



     --------



f0126829_16194056.jpg



f0126829_16232527.jpg



 薄い氷だ。マガモが氷の上で何かをしている。そのうち重みで氷を割ってはドボン、なぜか氷に這い上がろうとする。やっぱりドボン、ドボン・・そのうちに氷上に成功。



f0126829_1624686.jpg





f0126829_16243647.jpg






 クラフト工房に行って遅い昼食をする。
 と、顔見知りの小林優衣さんと会う。というか、24日から始まる「クリスマス・アート展」の楽しいパンフを見ていたら、彼女の名前を見つけたので、何となく呼び出す形になった。


 ここは一つ、芸森クラフト工房の宣伝活動として登場してもらいましょう。



f0126829_1752941.jpg




 このピースを翻訳すると---

 「クラフト工房の講師を務めている小林優衣(彫金・金属 他)です。この春からの勤めです。クリスマス・アート展に講師として出品していますので宜しくお願いします。
 毎週、工芸・版画教室ではいろんな企画で皆さんをお待ちしています。こちらの方も宜しくお願いします」



f0126829_16403822.jpg
f0126829_16441032.jpg




f0126829_16483733.jpg
f0126829_1648468.jpg




 クリックすれば拡大します。内容を確認して下さい。


 それでは小林優衣さん、またお会いしましょう。ちょっと早い挨拶ですが、良きクリスマスを、良き年を迎えて下さい。

by sakaidoori | 2013-11-18 17:19 | ☆芸術の森美術館 | Comments(2)
2013年 08月 30日

2177)「『大 ほっかいどう マンガ展』の受付風景」 芸森 7月13日(土)~9月8日(日)

    


ほっかいどう マンガ展

  の受付風景
 
  


      
 会場:札幌芸術の森美術館
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2013年7月13日(土)~9月8日(日)  
 休み:会期中無窮
 時間:9:45~17:00 
 料金:一般・1,000円 高大生・600円 小中生・400円  

ーーーーーーーーーーーー(8.29)


f0126829_21422917.jpg



 館内は当然ながら写真厳禁だ。唯一撮影可能な入り口付近を記念に撮っておいた。


 ・・・。
 無事干渉終了。

 と、子供が一杯、誰かが何かをしている。



f0126829_21451285.jpg



f0126829_21525437.jpg



 できたてのほかほか作品です。



f0126829_21535489.jpg




f0126829_21541146.jpg




f0126829_2155103.jpg



 おー、「ミカミ イズミ」もしっかり描いている。
 彼女も大の漫画家志望だ。シルクスクリーンとテキスタイルでいろんな表現をしている人だ。小物作りもしている。が、漫画家は大いなる野心なのだろう。



f0126829_2159183.jpg



 漫画家は子供達にサイン攻めだ。僕ももらいたかったが近寄れない。



f0126829_221067.jpg





 マンガ展には子供達も含めてそれなりのお客さんでした。

 展示は、漫画を額装にして並べる、をモットーにしていました。グルグルと矢印に沿って見て回る・・・漫画博物館的なものです。知っている人にとっては面白いでしょう。目の悪い高齢者や漫画以外の漫画展を期待する人にとってはイマイチかもしれない。見せ方がワン・パターンで「漫画・ワールド」の多面的切り口には意が及ばなかった感じ。

 個人的には道内在住で漫画家志望の若者達への眼差しが欲しかった。やっぱり、どの分野でも功成り名を遂げないと美術館ではお呼びではないみたいだ。仕方がない。仕方がない。美術館は価値を再確認するところで、価値を試み作る冒険の場ではないのだろう。



f0126829_2221429.jpg

























f0126829_22213344.jpg

by sakaidoori | 2013-08-30 22:26 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2013年 08月 30日

2176)「川上りえ Landscape Will-2013 (川上りえ連続掲載②)」芸森・美術館前の池7月14日(日~'14年4月中旬

    


池の中インスタレーション

川上りえ 
Landscape Will-2013
 
  


      
 会場:札幌芸術の森美術館・美術館前の池
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2013年7月14日(日)~2014年4月中旬 
 休み:定休日は平日の月曜日
 時間:9:45~17:00 
 料金:無料

ーーーーーーーーーーーー(8.29)


 (以下、敬称は省略させていただきます。)


 川上りえ作品の連続掲載としては、2150)の続きです。



 8月28日、透き通るような晴れだった。先の予定があるので10時前に芸森に行った。目的は「マンガ展」だ。


f0126829_2102168.jpg



f0126829_2103279.jpg



 駐車場には既に大型バスが4台も止まっていた。バス会社は全部違うのだが、小樽の小学生ご一行だ。
 歩けば広場で彼等は打ち合わせをしていた。「マンガ展」が目的なのだろう。


f0126829_2135074.jpg




f0126829_214866.jpg



 美術館には足場を組んで「マンガ展」の大広告塔を作っていた。もっとも、全館に足場があるから、美術館屋外工事の足場だろう。ついでにど派手に広告塔にした。

 上の写真の右側の方に注意して欲しい。何やらがある。何か?



f0126829_21203068.jpg



 上掲の写真で作品がわかりますか?「わかりにくい!下手な写真だ!カメラマン交代!!」と言われそうです。
 下手なのはごもっともなのですが、わかりにくいのは現場に行っても同じなのです。鉄の線が回りの風景の中に溶け込んでしまって、何が何やらわからないのです。
 実態は、今まで中庭に展示していた作品を積み上げたものです。積み木ならぬ積む鉄です。一応、マッターホルンのような山形になっています。

 以下、しつこいぐらいに写真を載せてみます。並々ならぬ眼力で見極めて下さい。



f0126829_2128475.jpg




f0126829_21285982.jpg




 より近くから撮ります。


f0126829_21291436.jpg





f0126829_21303189.jpg




 もう載せるのは止めましょう。


 淡い蜃気楼のような鉄立体だ。積み鉄ならぬ罪鉄だ。こちらの理解を超えているから。
 でも、こういう不思議さが川上作品にはありがちだ。鉄枠だけでなく、鉄面もあれば「鉄」なりの存在を確認できる。そこから作品との会話も生まれよう。

 しかし、今回は間違いなくあるのに、見えない見せない近寄れない、という三重の鎧の作品だった。
 ただただ「マンガ展」の黄色と黒文字が目立つばかりだった。

by sakaidoori | 2013-08-30 22:17 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2013年 08月 16日

2150)「川上りえ Landscape Will-23 (川上りえ連続掲載①)」芸森・中庭 終了4月30日(火)~7月7日(日)

  


中庭インスタレーション

川上りえ Landscape Will-23
  


      
 会場:札幌芸術の森美術館・中庭
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2013年4月30日(火)~7月7日(日)
 休み:会期中無休
 時間:9:45~17:00 
 料金:無料

※ この場所での展示終了後、野外美術館に展示予定 ⇒ 2013/7/13~2013/11/4    

ーーーーーーーーーーーー(7.5)


 (以下、敬称は省略させていただきます。)

 現在、川上りえ作品がコンチネンタル・ギャラリーで展示されているはずだ。「グループ プラス1展」の一環として。僕はまだ見ていないし噂も耳にしないので、その様子は全然知らない。近々見に行きます。
 そして、ちょっと前にギャラリー創で「川上りえ 個展」があった。こちらは見た。近々、その感想を記します。
 つまり、一気に「川上りえ・ワールド」を角度を変えて見るわけだ。その一環として、まずは芸森・中庭インスタレーションを載せます。展示は終わったみたいですが、当館内の「野外美術館」で移動展示されているみたいです。


 見た日は7月7日。その日の芸森の様子から始めます。



f0126829_1352452.jpg




f0126829_13512261.jpg




f0126829_13522426.jpg




 遠くで歩いている人物、見えますか?妻です。そんなことはどうでもよくて、その辺りに何やらあるのがわかりますか?それらが池側にある作品群。見ましょう。



f0126829_1582264.jpg



 同じもの、らしき物が一列に並んでいる。「明日に向かって撃て」、ではなく「飛び跳ねるカエル」に見えてしまった。そんなはずは絶対にない。



f0126829_15104024.jpg




 横から見ると--


f0126829_15134522.jpg



 う~ん、カエル・ロケット砲だ。そんなはずは絶対にない。
 中を覗き込むと、


f0126829_15144831.jpg



 こうして見ると芸術っぽいが・・・


 気分を換えて、床に並んでいる台座のような物を見よう。


f0126829_15173670.jpg




f0126829_1519925.jpg



 どうしても何かに喩えたくなる。「亀の甲羅」とかに。

 これらをどう理解しようか?
 建物に挟まれた本当の中庭にも作品がある。そちらも確認しておこう。



f0126829_15251248.jpg



 左側が今まで見た池側の屋外作品。
 そして、右側の中庭作品が--



f0126829_1524473.jpg



f0126829_15264357.jpg





 単純明快に一言で言えば、「変な作品群」だ。強いて説明調に言えば、「空間感覚の遊び心」、「線の魅力、面、ボディー、不思議不思議--再発見あるいは気づき」としか言いようがない。

 「変な作品」と言った。
 実は、10年ほど見続けているが、僕にとっての川上りえワールドは、「次はどんな変な作品なのだろう?」という好奇心が主流だ。

 「変さ」を楽しんでいるのではない。実は、その感覚がよくわからない。鉄を操る女性性にピントが合わない、慣れないと言った方がいいかもしれない。鉄の持つ男らしさ、重たさ、破壊、武器、さび色のロマンとは全く異質だ。あっけらかんとした作風、他者の目を気にせず、いつも「ゴーイング・マイ・ウェイ」な姿に驚いている。作家の顔は実に和風なのだが、していることは洋風そのものだ。ただ、洋人との根本的な違いは、他者に対する危機感がないことだろう。個人主義・エゴが原点ではない。人とは信頼に値する存在だから、他者の目を気にする必要はない、というものだ。
 そこから醸し出される軽みに驚く。違和感と同時に、男達が試みたこととは全く違う可能性があるのでは・・・という期待感を持っている。

 そうはいっても、ググッと感じる作品にも出会った。例えば、鉄線巨人が水中で遊んでいるような作品とか。例えば、資料館での部屋一杯の大きさの五つ星とか・・他にも多々ある。
 が、「いろんなことをしたいのだろうな」と思う方が先に立つ。そこから出てくる変な作品で、その都度「川上りえ」を再発見し、認識を軌道修正している。

 今展の場合は「大地と川上りえとの関係」を見た。「ボディー(量塊)それ自体がテーマか?連続する入れ子状空間として塊に接する試み」だ。ただ、大地に対する餓えを感じないから、軽みという空間造形の試みとして理解した。きっと「試み」が一杯ある人だ。




f0126829_15563495.jpg



 当日開催されていたフランス人写真家の作品。
 この作品と、川上りえの今展の作品が重なってしまった。川上作品はこれほどの愛情表現をしていないし、それがテーマでもない。だが、両者に流れている行列と包み込む優しさに、共通した優しさと遊び心を感じた。

by sakaidoori | 2013-08-16 21:27 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2012年 06月 15日

1791)「【企画展】 立体力、【同時開催】 追悼ー八木保次・伸子展」 芸森 6月2日(土)~7月8日(日)

  
【企画展】 

立体力 仏像から人形、フィギアまで  

      
 会場:札幌芸術の森美術館
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2012年6月2日(土)~7月8日(日)
 休み:基本的に平日の月曜日
 時間:9:45~17:00 
 料金: 一般 900円 高大生 450円

【同時開催】 

札幌の森美術館コレクション選
 
追悼ー八木保次伸子

 会期:2012年6月2日(土)~7月8日(日)
 会場:美術館B展示場
      (企画展入場券販売近く)
 料金:無料  

ーーーーーーーーーーーー(6.13)

f0126829_12511270.jpg


f0126829_12512828.jpg



 昨日見に行く。

 今の時期を北海道では何て言ったらいいのだろう。春ではない。ならば初夏?本州以南では「梅雨」という言葉がある。「リラ冷え」という綺麗な言葉を我々は持つ。しかし、それも5月の下旬頃の言葉だろう。
 自分の体はまだ夏ではない。が、「春過ぎて夏来たるらし オオルリの声芸森に響き渡る」の昨日であった。良い天気だった。


f0126829_13376.jpg


 「立体力」、今展はこのネーミングとパンフの素晴らしさに尽きる。あとはいろんな分野の立体作品があるから、それぞれがお気に入りを堪能すればいい。


 展示はジグザグに回廊を這わせていて、個別個別の立体作品を流れるように見ていく。


f0126829_17394358.jpg


 最初は円空の菩薩像。そして同じように菩薩が続くのだが、円空の芸術性をあざ笑うかのような木食・菩薩だ。「円空・木食(もくじき)」はセットに語られることもある。その二人は意外にも北海道(蝦夷)つながりだった。素晴らしいことに道内のお寺に本物がある。その全作品と関連作品だけの「江戸・蝦夷、円空・木食展」も可能だろう。あまりに作風が違うので、現代的見地から両者を比較両断したらどうなるのか。ちなみに木食菩薩は木彫りには違いないが、彫刻(刻む)と言うよりも塑像(膨らむ)的造型性だ。精神的宗教性に訴えると言うよりも、民衆と伴に浮かれ楽しむという存在だ。木食自体が60歳頃から制作に励んだ。その年になる頃から日本行脚の日々であった。旅と制作は不可分なのだろう。遊行であり、遊作だ。昔の一遍上人、同時代の伊能忠敬のような男だ。全く江戸という時代は乱世でもないのにとんでもない男を生んだものだ。

 展示は日本近代彫刻黎明期に移行する。高村光雲光太郎、そしてお馴染みの荻原守衛戸張孤雁、などなど、我が中原悌二朗本郷新佐藤忠良とロダン風オーソドックスな立体作品が並んで「彫刻時代」を確認していく。適時、船越桂船越保武なども登場してレーパートリーの広さを垣間見ることになる。

 船越保武は岩手美術館からの借り物で、胸像としての宗教作品だ。幸い岩手でも見たのだが、そこでは相当に広い空間にわずかばかりの船越胸像作品があるばかりだった。まさしく宗教空間、いや聖書空間だ。僕はあまり宗教性に疎いものだが、この時ばかりは敬虔な気持ちにさせられた。今回、狭い場所で繋ぎのように並べられてはいたが、やはりその美しさは素晴らしい。


f0126829_17443125.jpg



 博多人形のような与勇輝もあった。どうしてこんなに可愛く清楚に作れるものかと驚くばかりだ。今風の装いの「ケイタイ」を特に魅入った。携帯電話を持つ少女が3体並んでいる。何ともいじらしい仕草だ。ショート・パンツだったか、足の折具合、素肌の露出もいじらしい。

 海洋堂作品のオモチャあり、「初音ミク」と呼ばれるキャラクターあり、これすべて「芸術作品」ということで「立体力」を芸森は誇示していた。

f0126829_17461243.jpg インスタレーション風の展示が無いのは寂しいと判断したのだろう、伽井丹彌の新作を交えた関節人形群、そして最後は國松明日香の「THE MILKY WAY #2」で雲の上を歩く感じで終了だ。
 個別作品重視の流れるような展示はたいしたものだった。

 その「立体力」という魔法のようなネーミング、それは言葉の持つ力であり、企画者の創意の証でもある。だが、普通に「立体作品展」といったところで問題のない展覧会だった。せいぜいオモチャと仏像を同じ屋根の下に置いているのがかつての美術館との違いだ。だが、今ではことさら目新しいことでもない。
 展示者はあえてオモチャや仏像を一緒に並べることを拒否している。オモチャを芸術というイスに載せようとしている。だが、仏像をオモチャに格下げてはいない。食事に喩えるならば、様式のフルコースソースを終えた後にチョッピリ醤油もので和風腹を満たし、最後はケーキの別腹で終了だ。ご飯を食べながらケーキも食べる、焼酎を飲むという展示ではなかった。食事での作法なしという無礼講は確かにひどいものだが、美術芸術に侵犯行為はタブーではないだろう。
f0126829_17473991.jpg 船越保武・胸像と北斗の拳「ケンシロウ」の組み合わせはどうか。女神を守るファイーター・マンだ。砂澤ビッキ「神の舌」に這い回る美少女軍団も悪くはない。静かな越権行為も見たかった。





 入り口にある作品を載せます。


f0126829_1605524.jpg


f0126829_1612292.jpg
          ↑:海洋堂、「女神様三重奏」。

 八頭身美人と、児童顔による五頭身による可愛さを巧みに組み合わせている。そして青が「清純さ」を表現している。「美しく、可愛く、清らかに」そういう意味での女神三重奏だ。


f0126829_16594522.jpg



f0126829_1701990.jpg



 渡り廊下の左右には、どうしたことか何もなかった。中庭に、「ビシッと一発立体作品」、なぜ無いのだろう?


f0126829_17295517.jpg



 本当は「八木保次・伸子展」を中心に報告するつもりだった。こちらはいつものように写真掲載可能だから。
 長くなったので、後日に報告します。

 

by sakaidoori | 2012-06-15 18:11 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2011年 01月 08日

1419)「コレクション展 『阿部典英』」・芸森(B室) 10月30日(土)~1月30日(日)

○ コレクション展 阿部典英 

      
 会場:札幌芸術の森美術館
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2010年10月30日(土)~1月30日(日)
 休み:基本的に平日の月曜日
 時間:9:45~17:00 
 料金:無料 

ーーーーーーーーーーーー(12.23)

 12月23日訪問。

f0126829_17494019.jpg



 現在芸森では「美術評論家 なかがわ・つかさ展」が開かれている。正式なテーマはなかがわ つかさ氏が活躍した昭和30年代札幌美術の紹介だ。文字の多い展覧会で、ちょっとマニアックなところがあるが面白い企画展だと思う。会場での文章は後で図録(2,000円)を読んだらいいと思う。昭和30年代、札幌が北海道の都市としてガリバーになる出発点かもしれない。展覧会では、その頃の社会動向はなぞる程度だが、問題提起にはなっている。50年前にタイム・スリップするのも悪くはない。


f0126829_17474219.jpg



 そのなかがわ・つかさ展とは連動しないで、なぜだか「阿部典英・コレクション作品」が入場券売り場の向かい、B室で展示されている。企画者はあえて本展との関係性を問わない。たまたまの阿部典英・展というスタンスを貫いている。

 阿部典英氏は1939年・昭和14年生まれだ。
 以下、「なかがわ・つかさ展 昭和30年代」に関係する阿部典英氏の簡単な年譜です。


  昭和30年 (15歳) 札幌市立柏中学卒業。
  昭和33年 (18歳) 道立東高卒業
                 2年生の1学期に美術部を退部して、以後独学で美術を続ける。
                 2年生の時、に「第12回全道展」油彩画を出品。第26回展まで出品。
                 書道を選択して加納守拙に師事。前衛的な書を手がける。
               同年、佐藤トーヨーゴムに入社。
                 同年、「第33回道展」に出品。
  昭和34年 (19歳)   「第14回全道展」で札幌市教育賞を受賞
                  「第14回行動展」に出品。(以後、昭和41年まで毎回出品。)
  昭和35年 (20歳)   「第15回全道展」で奨励賞を受賞。
  昭和36年 (21歳)   「第16回行動展」で絵画部門新人賞を受賞。
                  「第5回シェル美術賞展」で佳作賞を受賞。
  昭和37年 (22歳)   「第6回シェル美術賞展」で佳作賞を受賞。
  昭和38年 (23歳)   「グループ組織」結成参加。昭和41年まで10回の展覧会開催。
                  「第23回北海道アンデパンダン展」出品。
  昭和39年 (24歳)   第4回《組織》展を「組織、北韓、オード(グループ合同展)」として開催出品。 
  昭和41年 (26歳)   第9回グループ《組織》展テーマ「ベトナム」に出品。
  昭和42年 (27歳) 北海学園大学卒業
                 (何年に同大学に入学したかは不明)


 公募展を足がかりにしながらも、若い時期から積極的にグループ活動をしている。40年代以降の典英氏の関わったグループ活動を敷衍すれば、北海道のグループの動向なり、その浮き沈み、流行り廃れなども垣間見る事ができるかもしれない。題して「阿部典英の『グループ脈・絵脈』展だ。

 資料の前段が長くなりすぎました。以下、簡単な本番です。

f0126829_18103193.jpg


f0126829_1818162.jpg


f0126829_18152781.jpg
f0126829_18154944.jpg



 青い頭の火星人のような作品、「ネエ ダンナサン  あるいは彼方から」・2003年 木 アクリル絵の具 ステンレススティール 鉄 。
 頭が赤いハートマークの作品、「ネエ ダンナサン  あるいは 壇」・2001年 木 アクリル絵の具 黒鉛。
 黒い木の作品、「MOKUJIN」・1986年 木 染料 黒鉛 メディウム 鉛 革 釘 鋲。
 壁面作品、「オヨメサン・シリーズ」・1988~1993年 木 アクリル絵の具 竹 ニス。


 僕の写真で見るとニギニギしく見えるかもしれない。作品の重なる距離感が誤魔化されているからで、実際はシリーズ毎に温和しい展示だ。
 ここは一つ遊び心が欲しかった。シリーズとしての自立性を廃して、学芸員の美学・思惑で並び替えてはどうだろう。作品は全て擬人化されているのは明瞭だ。ならば、「阿部典英・ドラーマ」として悲喜劇空間を作ってはどうだろう。「オヨメサン」を「火星人」が踏みつける、「モクジン」がまさしく黙して傍観する、ハートの「ダンナサン」は高みの雛壇から観劇する、いろいろとアイデアはあるだろう。
 「そんな事は作家や作品の冒涜だ!」との声が上がるかもしれない。そうかもしれない。それでも時には無礼講もいいものでは。愛とユーモアは阿部心だから。「ネ~ テンエイサン  ユルシテ ツカ~サイ」


f0126829_18452590.jpg



f0126829_18465143.jpg

f0126829_18471136.jpg




f0126829_18503341.jpg



f0126829_1851449.jpg
f0126829_1851166.jpg


 
f0126829_1852170.jpg



    ~~~~~~~~~~~~


f0126829_18534319.jpg


by sakaidoori | 2011-01-08 08:03 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2010年 10月 16日

1387) 芸森・中庭 「森迫暁夫・展 『中庭住宅(分譲中)』」 7月31日(土)~11月7日(日)


○ 森迫暁夫・展

   「中庭住宅(分譲中)」

      
 会場:札幌芸術の森美術館・中庭
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2010年7月31日(土)~11月7日(日)
 休み:会期中無休
 時間:9:45~17:00 
 料金:(おそらく無料でしょう。) 

ーーーーーーーーーーーー(10.13)

 芸術の森美術館、受け付けから本館へは細い通路で結ばれている。一方は外に開かれていて池を見ることになる。一方は光燦々だが閉鎖的な場で、これから美術作品を静かに見るための白いプロローグだ。

 白い石しかない空間が楽しき巣箱の森に変身していた。
 普段は入れない場所なのだが、時には美術館もサービスを。ということで中庭のような檻のような空間におじゃました。

f0126829_12361350.jpg



f0126829_12411783.jpg


f0126829_12412815.jpg



 何ともカラフルで夢一杯だ。まったく楽しくって仕方がない。こういう作品群をあれやこれやと言っても仕方がない。もう、見るしかない。まだ見てない方のために、名も無き巣箱を紹介しましょう。間違った、この作品は会期中だけ3,800円で自分の表札を貼ることができる。「中庭住宅分譲中!!」というふれこみでの展示だ。会期が終了しても表札だけは頂けるが作品は大家(作家)の塒(ねぐら)に返ることになる。その代わりに森迫デザインによるオリジナル・Tシャツが貰える。10軒ぐらい表札があった。

 表札も楽しみながら、「森迫・森の家」ワールドです。


f0126829_12553893.jpgf0126829_12563822.jpg
f0126829_12572938.jpg



 (写真は続く。もう少し載せます。)

by sakaidoori | 2010-10-16 12:59 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2010年 04月 08日

1257) 芸森 「開館20周年記念展 『芸森の名品』・B室」 2月7日(日)~4月18日(日) 無料

○ 開館20周年記念展
   芸森の名品

      
 会場:札幌芸術の森美術館
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2010年2月7日(日)~4月18日(日)
 休み:基本的に月曜日が定休日 
 時間:9:45~17:00 
    (入館は~16:30まで)
 料金:20年分の感謝を込めて無料

 主催:当館(札幌市芸術文化財団)

 【B室の作家】
 國松明日香 三木俊治 丸山隆 

ーーーーーーーーーーーー(4・7)

 開館20年記念ということで観覧料は無料です。が、写真撮影はB室とホールのみです。その紹介をします。


f0126829_17213313.jpg


f0126829_17225984.jpg
f0126829_1725285.jpg


f0126829_17253998.jpg



  ○ 三木俊治   1945~     茨城出身 東京造形大学卒 53歳時の作品
  ○ 國松明日香 1947~     小樽出身 東京芸術大学卒 54歳時の作品
  ○ 丸山隆    1954~2002 長野出身 東京芸術大学卒 38歳時の作品 

 B室の展示は上記の3名。
 組み合わせが面白い。それぞれが出身地を別にして、互いに中央の著名な大学の卒業者だ。そして、皆さんがこの北海道に、出身地は別にして縁が深い。丸山隆氏は残念ながらこの世には居られないが・・・。互いの人間関係も興味ぶかい。國松氏と丸山氏は共に石山緑地公園を手がけた関係だ。國松氏と三木氏は、一昨年の本郷新記念館で共に作品を並べた仲でもある。三木氏と丸山氏との関係はどうだろう?

 そして作風。三木氏は人にこだわる。國松氏は自然にこだわる。丸山氏は空間にこだわる。
 数少ない展示作品ではあるが、ギュッと詰まった空間だった。


f0126829_1832044.jpg
     ↑:國松明日香、「水脈を聴く」・2001年 鉄 ステンレス鋼。

f0126829_1851477.jpg
f0126829_185369.jpg


f0126829_1862484.jpg


 國松氏は道内で活躍されていて、多くの作品を公共空間で見ることができる。抽象的作風だが、「自然の相」が創作の原動力だと思っている。だから、作品の裏には生(き)なそよ風がいつも流れている。北国のロマンと言い換えてもいいのだろう。
 今作、調度類の衣かけのような黒枠の縦線と横線が走っている。そういう意味では、近世美に近代美を挿入したような作品だ。タイトルにもあるように、水面と沈む月の影というイメージだ。古代的な花鳥風月美を思う。そこに、北国のキーンとした冷たさ透明感を鉄の素材が担い、「自然を聴く」のだ。


f0126829_1835161.jpg
     ↑:三木俊治、「未来を語るテーブル」・1998年 和紙に拓本。

f0126829_18362381.jpg
f0126829_18364183.jpg


 踊る行列の人形でお馴染みの三木俊治氏。
 ご自身の石膏作品を拓本したものだ。原作・原本はこれと同じ大きさになるわけだ。なんと堂々とした作品だろう。人の行列を文字と解して石碑と思いたくなる。いや、作家は歴史的記念碑という意識もあると思う。未来に語り継ぐべき人の勇姿、だが、少し間違ったならば現世は亡くなり、記念碑だけが残るかもしれない。祝詞と戒めを込めているのだろう。
 人間を信じている作家の造形感覚・空間処理を思う。踊り連なり絶える事なき「空間」、永久に八千代には天皇讃歌だが、大衆のエネルギーを信じる空間把握を見る。
 三木俊治の「踊り文字」をどう翻訳するか、それは見る方の自由でもある。


f0126829_194351.jpg
     ↑:丸山隆、「残留応力」・1992年 木 花崗岩 塗料。

 先輩の二人を静かに赤く見つめている。
 ここに氏の作品を置いた姿に企画者の意志を思う。それは作品を際だたせる、その良さを引き立たせるというよりも、この空間を企画者の好みの空間に仕上げることが目的だ。量で目立たさせずに、どこまで丸山空間が可視化されたかを見極めようとしているみたいだ。


   ~~~~~~~~~~~~~

f0126829_19515718.jpg
     ↑:巨大な立体作品は板津邦夫、「人(い)」・1965年 ニレ(着色)。


f0126829_19541234.jpg


 さー、これからは芸森自慢の美術作品の世界です。
 通路に見える椅子のような作品は「國松明日香、『休息する翼ー冬』・2008年 アルミニウム」、まさに不死鳥が陽の光を浴びてたたずんでいる。そして、砂澤ビッキの「神の舌」(1980年 ナラ)が我らをなめんばかりに迎えてくれます。

by sakaidoori | 2010-04-08 20:24 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2009年 12月 14日

1124) 芸森 「札幌美術展 『真冬の花畑』」 11月29日(日)~1月31日(日)

f0126829_11561760.jpg

○ 札幌美術展
   真冬の花畑

      
 会場:札幌芸術の森美術館
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090

 会期:2009年11月29日(日)~1月31日(日)
 休み:基本的に定休日は月曜日 
 時間:9:45~17:00 
    (入館は~16:30まで)
 料金:(当日券)一般・700円 高大生・300円 小中生・150円

 主催:当館(札幌市芸術文化財団) 北海道新聞社

 【参加作家】
 井桁雅臣 岡本和行 川上勉 工藤悦子 佐々木小世里 櫻井マチ子 佐藤泰子 白鳥信之 杉田光江 高幹雄 鳴海伸一 西村明美 札幌ボタニカルアート協会

 【特別展示(物故作家)】
 小川マリ 片岡球子

ーーーーーーーーーーーー(11・29)

 公共施設のオープニング・セレモニーに初めて参加した。参加したといっても、関係者の挨拶を聞き、テープカットを見るだけなのだが、いい経験をした。

 会場は写真撮影不可。「掲示板」に簡単な概容だけを書こうとしたら、本展の感想記になってしまった。しかもまとまり悪くだらだら文です。
 というわけですから、宜しければそちらを覗いて下さい。
 

   企画展) 芸森 「札幌美術展 『真冬の花畑』」 11月29日(日)~1月31日(日)


f0126829_1155759.jpgf0126829_11552720.jpg

by sakaidoori | 2009-12-14 11:59 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)
2009年 04月 26日

974) 芸森 ①「屋外作品ー山田良」

○ 屋外の外庭&中庭作品
   山田良 「ヴァーティカル・ランドスケープ ー風景としての空ー」

 会場:札幌芸術の森美術館
    札幌市南区芸術の森2丁目75番地
    電話(011)591-0090
 会期:2009年4月25日(土)~11月上旬
 休み:基本的に定休日は月曜日 & 祝日の翌日
 時間:9:45~17:00
     (6~8月は、~17:30まで)
 料金:無料

ーーーーーーーーーーーーーーーー(4・25)

 
f0126829_10521432.jpg


f0126829_10545016.jpg


 「絵画と写真の交差・展」を目的に行く。

 例によって、芸森本館の前の庭には何やらぶら下がっている。時期がら、鯉のぼりを連想してしまう。遠くからだとそんなに品良く見えないが、近くからだと白さの塊が意外に大きく感じてしまう。新鮮な白さだ。サーと風が吹けばゆったりと舞い上がる。白いネット模様から見る大空は区切られた視界と重なり心象写真風景だ。

 2人の女性が中に入ろうとして楽しんでいる。入ったと同時に風がネットを舞い上がらせて静かに入らせてはくれない。ネットを静かに押さえたり上を見上げたり、写真ポーズをして声も弾んでいる。

 風と馴染む意図的風景だ。都会で見ればうるさいことだろうが、ここの美術館には悪くはない。網越しに空を見る、中に入って見上げれば逆に青空だけが円く浮いている。辺りの風景は覗き見趣味的にそこにある。ネットを遊戯のように楽しむ人もいるだろう。


f0126829_11223452.jpg
     (↑:中庭にも同じ作品がぶら下げられている。こちらは風が無いから動きが少ない。ここには作品があるだけで、外の作品を見る時の厚みになっている。外を惹き立たせるための装飾と言えば言い過ぎか。)


f0126829_11274829.jpg

f0126829_11301070.jpg

f0126829_11313170.jpg



f0126829_11334249.jpg
f0126829_11344073.jpg
     (↑:マガンのツガイと、コブシのつぼみ。)

by sakaidoori | 2009-04-26 11:34 | ☆芸術の森美術館 | Comments(0)