栄通記

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カテゴリ:奥井理g.( 6 )


2014年 06月 26日

2381)「札幌旭丘高等学校 美術部・校外展 (8回目)」 奥井理.g  終了・6月17日(火)~6月22日(日)



札幌旭丘高等学校 
   美術部・校外展 (8回目)
  

    

 会場:奥井理ギャラリー
      中央区旭ヶ丘5丁目6-61
      (慈恵会病院の入り口近く。看板あり。)
     ※ 駐車場有り 
     電話(011)521-3540 
 
 会期:2014年6月17日(火)~6月22日(日)
 休み:
 時間:10:00~18:00
       (最終日は、~17:00まで)
 
ーーーーーーーーーーーーーー(6.22)



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 当館での旭丘高校校外展を、なぜかしら頻繁に見ている。今回も幸いDMを街で入手したので、門馬ギャラリー訪問に合わせて見ることができた。


 当校当館での特徴は、美術部学生の普段着姿をチラリとおとなしく見せることだ。高文連や学生公募展出品用の大作頑張った作品は皆無に近い。見始めの頃は、立派なギャラリーの中での静かな作品に物足りなさを感じた。等身大の「美術普段着」展だ。外からの大作と違って、美術部内部が伺えて楽しいものだ。会場高校生はいつも明るく屈託がない。今の雰囲気を感じて気持の和む時間でもある。


 (以下、敬称は省略させていただきます。)



 さて、真っ先に今回の注目学生を報告します。2年生・野崎翼、折り紙作家です。あなどりがたい巧みです。



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   ↑:2年・野崎翼、「オリガミヤモリの発生過程」・紙。




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   ↑:(共に)野崎翼。左から「守宮 夜」、「守宮 新緑」・紙。




 圧巻はセミだ。



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   ↑:2年・野崎翼、「3年前」・紙。



 惚れ惚れして見てしまった。セミの抜け殻か?紙の模様が何とも言えない。はかない。この紙をペーパーでザラザラ凸凹にこすって、素材そのものも朽ちる感じにしたら!

 野崎翼はイメージをかなり自由に折り紙で表現できるのだろう。将来はハエのような小さいのから、人間等身大の大きさまで作る、しかも巧みさとは違った「生き物」表現をかもし出す!いろんな期待を投げかけたくなる青年だ。





 次は3年・宇津春奈。自作を可愛く指さしてもらった。

 
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   ↑:3年・宇津春奈、「Nimosa」・油彩。(キャプションには油彩とあるがアクリルかもしれない。)



 宇津春奈は小品だが沢山出している。色々と絵が描きたくて仕方がないのだろう。力強く描く人だ。
 来年は進学だ。どこを目指すのかな?頑張って下さい、良き春を迎えて下さい。



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   ↑:宇津春奈、「チルドレン」・油彩。




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   ↑:宇津春奈。左から「生命線」、「電波塔」。






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   ↑:3年・夏目星奈、「聲」。


 文字を組み合わせて造語を楽しむわけだ。



f0126829_23123599.jpg 左の字、「甘えた女」というわけだ。「甘い女」、でもいいかな。













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 細密画やペン画に関心があるので個別掲載します。



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   ↑:2年・丸山菜々美、「一ヶ月の話」・ペン。



 可愛い少女顔だが鋭いペンさばきだ。硬く強くペンをさばくのかな?こんな女学生達が50人も並ぶと不気味だろう。凄みが倍加されて迫力があるだろう。それにしても顔無し少女達にどんな思いを馳せているのだろう。





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   ↑:2年・小林梨菜、「あなた」・ペン。



 この作品も表情を描かない。ガスマスク・スタイルなのに「あなた」とは・・・。






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   ↑:3年・皆川椎波、「あおくひかる」・アクリル。



 爽やかな絵だが顔がない。顔無しスタイルがこの美術部の流行りかな?






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   ↑:3年・穴田千里



 DM作品の学生だ。
 切り絵のような作風。スパッとした製図的感覚にドップリと黒模様。猫で遊んで、植物で戯れて、力一杯白い空気を吸って一日が始まる。





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f0126829_23352871.jpg 折り紙はやっぱり野塚翼











 ガラス窓の向こうには、何と蜂の巣箱がある。



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by sakaidoori | 2014-06-26 00:02 | 奥井理g. | Comments(0)
2013年 03月 16日

1976)「札幌旭丘高等学校 美術部・校外展 (7回目)」 奥井理.g  3月9日(土)~3月16日(土)

札幌旭丘高等学校 

   美術部・校外展 (7回目)
  
    

 会場:奥井理ギャラリー
      中央区旭ヶ丘5丁目6-61
      (慈恵会病院の入り口近く。看板あり。)
     ※ 駐車場有り 
     電話(011)521-3540 
 
 会期:2013年3月9日(土)~3月16日(土)
 休み:
 時間:10:00~18:00
       (最終日は、~16:00まで)
 
ーーーーーーーーーーーーーー(3.13)


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 綺麗でリッチな空間で、「ちょっと気取っておとなしく」、これが旭丘高校の定番だ。高文連や公募展用の大きめの作品は出品しない。ちっちゃめの普段着高校生の絵を見せる、笑顔で楽しく見せる、「だって、高校生活、美術部活動、楽しいんだもん」。
 楽しさを一層盛り立ているのはご存じ美術部顧問の齋藤周 先生だ。生徒には人気抜群だ。エッ、えっ、「齋藤周」を知らないって!!これからの北海道美術を担う若きエースです。女の子大好き、青春って充実しているな~、皆なで人生の山谷(やまたに)を渡ろうよ、楽しいかも・・・そんな今風の悩ましき青春絵巻を描く画家です。
 なぜ、彼の話をしたかというと、今展で生徒達が「齋藤周・絵画ワールドに導かれて」というテーマ作品を描いている。これが実に面白い。確かに絵は幼く、名品ならぬ迷品かもしれないが、齋藤周を良く理解している。いや、先生の心に直に触発されて自分のものにしている。さすがは美術部であり、顧問を慕う女子高校生たちだ。


 まずは、その作品群から語らせて下さい。


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          ↑:2年 坂本悠、「今」・アクリル。


 最近、齋藤周は黒髪で後ろ向き人物を描いている。山から何処かに向かおうとしているみたいで、ちょと謎めいている。
 ところが、今作の坂本悠は謎を蹴散らせた。「行きたい所って、あの満開の桜の木でしょう。素敵な処、素敵な人、素敵な世界に行きたいのでしょう。私も行きたい!幸せになりたい」と、齋藤周の後ろ姿をアッサリと看破してしまった。まさか、大人が行く方向にこれ見よがしの桜を描くわけにはいかない。いかにも秘密めかさないと名品にならない。そんな大人心を純真な女子高校生は見抜いてしまった。泣きたくなるような齋藤心だ。


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          ↑:(タイトルが付いていないので不明。もしかしたら目録より 2年 天野咲子、「周さんの絵」。)


 齋藤周は薄塗りだ。それをベタッと画材をたっぷりと使い、黄色を強くして、「先生!強く主張してよ!私みたいに」と師を鞭打っている。元気が良い。無駄を排して良い絵だ。



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          ↑:1年 皆川椎波(しぎは)、「私らしさで」。


 これも齋藤取りを自分のものしていて心憎い。ツメの朱色などは氏には無理かも。
 絵として面白い。右側は線で、左側は面で表現している。真ん中の大きな白い部分が両者を繋ぐのだが、そこは難しくて失敗気味だ。だが、この失敗は頼もしい。絵の中央というものはどうしても人の目が行く。ここをどう処理すかは画家の腕の見せ所だ。頑張り過ぎると汚くもなり目立ちすぎる。おざなりにすると全体の緊張感が欠ける。同じ失敗なら頑張りすぎの方が後々のためにはいいだろう。
 今作の中央部分、ここは白で大きく表現したかったのだろう。だが、どうまとめていいか分からない。それが今の皆川椎波の実力だろう。それが「私らしさ」だ。



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          ↑:2年 若松あみい、「あ・た・し」。


 色っぽい。これは周に触発されて自分らしさを描いたものだろう。まったく原本から離れた見せる作品だ。
 もしかしたら美大系に行きたい人かもしれない。本格絵画をめざしている。



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          ↑:1年 穴田千果、「憧れ」・アクリル。


 これは周ワールドを徹底させて、モザイク表現という抽象絵画まで行きそうだ。抽象なんて面白くない、と人物をしっかり描いてこの世に戻ってきた。
 なんか、幼さが良いです。上手になっても、意図的にこんな拙い感覚を取り入れる画家になったら・・・、それは至難の技でもある。だって、人は「上手くなろう」としている。この幼稚さの上を目指している。でも、絵画にとって「幼稚さ」とは何だろう?



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          ↑:1年 穴田千果、「鹿」・油彩。


 これは今テーマの中では異色で、傑作だ。全く齋藤周とは別の世界だ。
 絵の中に不思議な要素が一杯ある。屋根の山形と、窓に描かれた山の絵の重なり。左側の背景の黒が樹に見えて屋外かと連想される。が、中央は屋内を描いている。外と内を繋ぐのがタイトルの「鹿」だ。絵の真ん中にシュールに花一輪。鹿の後ろの変な描き方の青い世界・・・、実に不思議な絵だ。不思議の国の「穴田千果」だ。



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          ↑:2年 橋爪彩央、「バイバイ ビアンカ」・アクリル。


 齋藤周ワールドにのめり込んで、全く氏を置き去りにしたような世界だ。「ばいばい 周さん」だ。

 それにしても、手本?は随分と女子高校生の琴線をかき乱すようだ。素晴らしいとしか言いようがない。



 意外なコーナーで長くなってしまった。まとめて作品を載せるので、旭丘高校を楽しんで下さい。



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 小品ばかりだが、自分らしさと色をしっかり出していて、見ていて単純に楽しかった。
 5,6点は個別作品を載せたいが、断腸の思いで今回はこれで止めます。
 (もしかしたら、もしかしたら②に続く。)



f0126829_8284614.jpg →:1年 皆川椎波、「手元にある色で Ⅱ」・アクリル。

 この日はいろいろと楽しませてくれた皆川さんです。ありがとうございました。

by sakaidoori | 2013-03-16 08:40 | 奥井理g. | Comments(0)
2012年 02月 27日

1636)「札幌旭丘高等学校 6回目 美術部・校外展」 奥井理ギャラリー 終了・2月11日(土)~2月19日(日)


○ 札幌旭丘高等学校 

   6回目 美術部・校外展
 
    

 会場:奥井理ギャラリー
      中央区旭ヶ丘5丁目6-61
      (慈恵会病院の入り口近く。看板あり。)
     ※ 駐車場有り 
     電話(011)521-3540 
 
 会期:2012年2月11日(土)~2月19日(日)
 休み:月曜日
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~16:00まで)

 【参加学生】
 2年:河合英恵 柴田華鈴 立石のぞみ 中村まり子 濱里楓 
 1年:天野咲子 喜田あゆ美 坂本悠 水上奈美季 若松あみい
 
ーーーーーーーーーーーーーー(2.18)

 個人宅ギャラリーですが、贅沢極まりない会場です。当ギャラリーの近くにある旭丘高校のつつましやかな学外展です。デッサン帳などの小振りな作品が多くて、普段着のちょっとしたお洒落展です。ほとんどが女性のようですから、遠慮がちになるのでしょうか。大きさはともかくとして、点数を増やしたりして、もっと華やかにと思いました。とは言っても、最近は毎年見ているので、親しみがもてます。 


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 受付には3人の学生です。それぞれとの対話です。紹介しましょう。


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          ↑:2年・中村まり子、「めぐる」・油彩。

 季節です。左から春夏秋冬です。
 小品ですが、こまごまと描き込んでいるのが特徴です。これを元に縦横4倍の作品を見たいものです。
 黄色や緑・黄緑の薄い中間色が好きみたいです。ですから、四季の移ろいというより、朝陽の雰囲気です。一日の始まりの朝、さやかな朝、今日はどんな良い事があるのだろ・良い気分・・・。


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          ↑:2年・立石のぞみ、「月は照らす」・アクリル。

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          ↑:立石のぞみ、「ふたりぼっち」。

 壁に3点の出品ですが、ノートでつづる「ふたりぼっち」が興味を惹きました。ノートの見開きで物語が進むのですが、ちょっとセンチでロマンティック、女子高校生の対人気分というのでしょうか、ほんのチョッピリ胸キュンキュンです。結果的には描き込みのない余白が良かったのでしょう。いろんな見せ方ができるので、「これからどうなる『ふたりぼっち』」です。


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          ↑:2年・濱里楓、「べーっ」・水彩、「春」・コラージュ パステル、「練習のための少女像」・油彩。

 人間が大好き濱里さんみたいです。いろんな「顔」が描きたいのでしょう。ご本人は丸顔で、ちょっとはにかみ気味での受け答えでしたが、絵が好きでいつもいつも落書きしたい、そんな雰囲気です。
 さて、僕との約束、ノート版の大きさで構わないでしょう。素描でもいいでしょう。この壁一面に好きな「顔」を貼りまくりましょう。毎日毎日描き続けて、適当に20枚だけでも貼りましょう。楽なものです。いい卒業記念になるでしょう。



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 全員の合作です。展覧会に来て、各自が好きにチャンチャンと描いたものです。画材は常に用意されているから気楽に気分を込めてでしょう。


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 その合作人物画の中で、刺青風の模様がお気に入りです。傘は、その学生作品です。(名前がわからない!!誰か教えて下さい。)


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          ↑:1年・喜田あゆ美、「春の目覚め」。

 今展一の大作です。そして1年生です。

by sakaidoori | 2012-02-27 00:01 | 奥井理g. | Comments(0)
2011年 02月 08日

1451)「札幌旭丘高等学校 5回目 美術部・校外展」・奥井理ギャラリー  終了・1月29日(土)~2月6日(日)

○ 札幌旭丘高等学校 

   5回目 美術部・校外展
 
    

 会場:奥井理ギャラリー
      中央区旭ヶ丘5丁目6-61
      (慈恵会病院の入り口近く。看板あり。)
     ※ 駐車場有り 
     電話(011)521-3540 
 
 会期:2011年1月29日(土)~2月6日(日)
 休み:月曜日
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~16:00まで)
 
ーーーーーーーーーーーーーー(2.6)

 以下、会場風景と全作品の概要です。


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     ↑:①。



 温和しい展示だ。
 会場が綺麗で立派な空間ということもあり、当校の見せ方はいつも静かだ。あまり会場の優雅な雰囲気にとらわれないで、もっともっと高校生らしい元気さを見たいと思っている。

 そんな中で一際目立つ存在がF100号の油彩だ。他にも30号の油彩があり、やっぱりこういう作品があると会場が華やいで良い気分だ。しかも幸いかな、それらの2作の描き手は本日の受け付け嬢だ。お客も少なくて、しっかりと彼女達と絵のお喋りをしてきた。作品あればこその女子高校生との会話だ。
 作品は描き手の年齢を超えてそこにある。何が描きたかったのか、描こうとしたのか。展示は温和しいが、自作に対する考え方をチャンと語ってくれた。


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          ↑:1年・河合英恵、「雨上がり」・油彩 F100。

 何と言ってもお花畑のカラフルな花柄が目に入ってくる。油の発色が強くて、全体の雰囲気がムンムンしていて好ましい。元気な絵だ。ところが困ったことに、第一印象とは違ったメッセージを絵は伝える。
 タイトルは「雨上がり」で、しかも雨が止み始める時の強い日差しが雲間で発光している。傘が光りを受けて輝いている。雨上がり地の気分爽快さを描くのがこの絵の主題なのだ。それに応えて花々は満開なのだ。その気持ちは良かったのだが、表現で間違った。
 一つに、少女を後ろ向きにしたことだ。ここはバッチリ目鼻口のある顔を描かなければならない。後ろ姿はこの作品のムードに似合わない。
 一つに、後ろ姿と一本の道の組み合わせが僕には気に入らない。憂い的だし、そうでなくても明日へのささやかな希望になってしまう。道なんて余計なものを描くから混乱するのだ。
 それに、河合英恵は欲張りすぎた。光りも雲も雨風景も傘も花畑も金魚も、皆な皆な平等に強く描いた。強く描くのが彼女の個性だから、それは大賛成なのだが、それぞれの分量比率があまりに平等過ぎた。一個一個はは出張る強さがあるのだが、これはという力一杯の根性に欠けた。

 そうはいっても、この絵の魅力は失敗を補って充分な強さだ。U21道展作品を楽しみにしています。


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          ↑:1年・柴田華鈴、「君への主題歌」・油彩 F30。


 はじめて描いた30号の大きさだ。初めてなのに主張が明快だ。画面全体に目配りが行き届いてコンパクトに仕上がっている。
 この絵の良さは描き手の気持ちをスルーっと絵にしたことだ。拘らず悩まず絵に取り組めるタイプのようだ。だから、欠点は個性が薄いことなのだろう。いや、強い個性を感じさせないでフワッと絵にできるのが柴田華鈴の魅力かもしれない。

 逆光の風景を絵にしたかったという。強い光りと強い黒だ。
 自分自身のことを、「ファージーなんだから」と言っていた。その割には強い画題に取り組んだものだ。


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          ↑:2年・村岡純夏、「日記」・コラージュ 30×40㎝。

 会場風景写真の①の作品群は全て村岡純夏だ。石膏デッサンを含めて、日頃から絵を意欲的にする人だろう。
 「日記」は普段の落書きのようなものだろう。実にもったいない。30㎝×40㎝などと遠慮せずに、2m×3mにすれば良かったのに。見る方も気持ちが良いが、自作を大きく並べてく目の当たりにすれば、普段とは違った感動を生むことだろう。きっと嬉しさで顔が赤らんで、「もっともっとやらなくちゃ」と思うだろう。そう、もっともっと並べても良かったのだ。


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     ↑:1年・立石のぞみ、「馬面の貴婦人」・紙粘土 25×15×20㎝。

 面白い立体だ。1体だけなのが残念だ。できれば10体ほどを並べたら物語が生まれるだろう。ここは一工夫して、作品用のデッサンとか、モデルのぬいぐるみとかで会場を賑やかしたら。要するに、折角の展示機会だから、楽しい工夫があればと思った。


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 ↑:2年・加藤万音、左 ①「ハコばれていた、青空の広がったハコ」・アクリル F8。
         右 ②「Polaron -ポーラロン-」・アクリル B3画用紙。

 ①は面白そうな感じなのだが、ちょっと意味不明というか、もう少し展開して欲しい。
 ②は、もう一組欲しい。


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     ↑:左 2年・椋元可奈、「机上空論」・アクリル 57×57㎝。


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     ↑:2年・加藤眞


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     ↑:2年・藤川桃子、左から 「少女」・油彩 F6、「ゆうぐれ」・油彩 F8。
     

by sakaidoori | 2011-02-08 13:22 | 奥井理g. | Comments(0)
2010年 08月 22日

1346) 奥井理.g 「旭丘高校美術部とその卒業生による企画展示 擬音」 終了・8月14日(火)~8月21日(土)


○ 札幌旭丘高校美術部と
   その卒業生による企画展示

       擬音

    

 会場:奥井理ギャラリー
     中央区旭ヶ丘5丁目6-61
     (慈恵会病院の入り口の近く。看板あり。)
     駐車場有り 
     電話(011)521-3540 
 
 会期:2010年8月14日(火)~8月21日(土)
 休み:月曜日
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~16:00まで)
 
ーーーーーーーーーーーーーー(8.16)

 今春の、この会場での学校展は少し意欲に欠けて物足りなかった。載せたいと思って力(リキ)んだのだが、イマイチ筆が進まなかった。

 今回、在校生は気楽な気分で、「絵画」にこだわらずに自分の絵を発表していた。意欲という意味では物足りないが、自然な自分を出しているのが好ましかった。

 卒業生は小品だが、しっかりと自分を表現していた。

 そんなワケで久しぶりに旭丘高校展を紹介します。
 人数が多いということで、常設の奥井作品がかなり少ない展示でした。当館オーナーの当展協力度が推し量れます。


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     ↑:2008年卒業・濱田優衣、「海と山の家具」。

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 今でも、座り机を使っている学生がいるのでしょうか?どこか、昔懐かしき香がします。潮の匂いも含んでいるみたい。ゆったりと置かれていて、良い気分。
 今は夏、奥井ギャラリーのぴかぴかな床を懐古調で満たしていく。主・奥井理・君の作品が机の廻りに近づいてきそうです。
 キュッとしたコンパクト感が丁寧さと良くマッチしています。子供心的なユーモアが微笑ましい。



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     ↑:2010年卒・宮本柚貴、「にょきにょき」。

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 傘を支持体にして、重たい位にしっかりと描いています。その色合いや重ね塗りの重量感を笑うようにして、綿の雲が張り付けてある。なんだか牛の模様にみえて、思わず笑ってしまった。
 この重さと軽さが良い。作家は重い傘心から出発して、軽くふわふわと飛び立ちたいのだろう。
 傘は永久の恋人なのだろう。自分を守りもするし、空飛ぶ道具にもなれる。


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     ↑:2009年卒業・福原明子、「カチャカチャ」 「ポコちゃん!」。

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 絵本のためのアイデア帳、一挙公開!そんな作品達です。こういう優しいうるささを現役生も参考にして、「もっともっと自分を出す!」、その喜びを体得してもらいたい。


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     ↑:2008年卒業・田中美帆、「わたしと食欲」。


f0126829_22154811.jpg 楽しい作品だが数が少なかった。最低でも50個は欲しい。一点一点をじっくり見るという作品ではない。数が勝負、置き方が勝負、そうしたらもっと見る人を笑わせれたのに。実に残念なお相撲取りさんでした。







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     ↑:2010年卒業・狩野悠佳子、「ひととき、ゆるゆる」(絵画) 「てにをは少女」。


 詩人でもあります。文月悠光というペンネームは新聞にも紹介されました。その処女出版詩集、全国的な賞をもらっての関連パンフなどの展示です。

 真上を見つめる少女の顔がすがすがしい。

 彼女の高校時代の絵画作品を数点ですがまとめて紹介したいと思っています。感想はその時に。5、6日待って下さい。


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     ↑:2008年卒業・南朋花、「シャラララ」。

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 手のひらの宝箱・夢のメリーゴランドです。
 上に付いたハンドルでは回せそうもありあません。本体を軽く両手で降ってみると・・・シャラララt輝いていました。



 なぜだか卒業生ばかりを載せました。やはり作品が充実していて目立ったのです。


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     ↑:52期生(3年生)・村岡純夏・「2人で弾くピアノ」。

 堂々と床の真ん中に置いたのが良い。
 鍵盤であることは直ぐにわかります。変な鍵盤だ。タイトルを見て納得です。2人の為の作品です。だから中央で広々とした環境でなくてはいけないのです。



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     ↑:(3年生)・椋元可奈、「きみのおと」 「潮騒」。

 普段着の絵を、普通にしっかり見せています。できれば4枚か6枚並べたら、要するにもう少し多く出品したらいいのに。そうすれば、見る方ももっと感情移入できるのに。次回はお願いします。


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     ↑:2008年卒業・渡邉里美、左から 「ひょこひょこ」 「しんしん」。

 小品ですが、いろいろと一杯詰め込んだ夢多き作品です。
 もう少しまとまってみたいものです。

by sakaidoori | 2010-08-22 22:35 | 奥井理g. | Comments(2)
2009年 02月 05日

886) 奥井理ギャラリー 「札幌旭丘高等学校美術部・校外展」 1月30日(金)~2月6日(金)

○ 札幌旭丘高等学校美術部・校外展

 会場:奥井理ギャラリー
     中央区旭ヶ丘5丁目6-61
     (慈恵会病院へのは入り口の近く。看板あり。) 
     電話(011)521-3540  
 会期:2009年1月30日(金)~2月6日(金)
f0126829_2573225.jpg 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~16:00まで)

 【参加学生】
 1年・ 片野莉乃 三上いぶき 秋田胡桃 大塚めぐみ 佐藤愛美
 2年・ 狩野悠佳子 佐々木祐美 金子沙織 坂東桃子 前川沙綾 宮本柚貴 河口奈実 泉静耶
 3年・ 堀田千尋
 顧問・ 齋藤周
 
ーーーーーーーーーーーーー(2・5)

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 実に羨ましい高校生達だ。
 綺麗で立派なギャラリーの半分を使っていた。しかも、残りの空間は兄貴程度の年齢差の青年の絵画空間だ。その人は高卒後に美術を学ぶために東京に行き、交通事故で帰らぬ人となった。奥井理君だ。

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 ほとんどの絵は薄塗りで優しく描いています。一心不乱さやがむしゃらというのではなくて、自分自身の気持ちを素直に描こうとしているみたい。そんな気持ちを同じくした仲間達展です。おそらく顧問の先生が齋藤周さんだから、無意識のうちに彼のたゆたゆしい画法を引き寄せているのでしょう。
 それは強烈な個性の発揮とは違っています。高文連や高校生も対象にした公募展の中では、少し目立たいでしょう。ですが、競争展を離れた一つの世界としての展覧会として見ると、普段着の彼女等が垣間見えて思わず拍手を贈りたくなります。

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     ↑:2年・河口奈実、「ゆめこ」。
 関節人形?でしょう。今の高校生はこういう作品に取り組むのですね、・・・思わず嬉しくなってしまいます。小品ですがそれで構わない。沢山作って、服もいろいろ作ってあげて物語展まで進んで欲しい。


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     ↑:2年・坂東桃子、「柘榴」。
 尖がった口の少女と黄色い背景、そして柘榴(ざくろ)の赤の組み合わせが楽しい。
 札幌では柘榴は珍しい。
 あるイベント会場で売られいたので土産に買ったことがある。妻は初めてなものだから食べ方がぎこちない。これを食すると口の中が真っ赤になる。美味しくて喜んで大きな口を開けると、口の辺りが真っ赤かで凄い形相になる。おまけに手まで赤くなる。血を滴らせて喜んでいる状態だ。
 だが、この絵は黄色だ。柘榴への喜びが黄色を生んだのだろう。飽きない黄色だ。


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     ↑:2年・金子沙織、「幽か」。
 幽霊のような女性が、画家の技術の拙さも手伝って可愛くも見える。学生の心の中や社会を見る目のアンバランスさがに匂う。


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     ↑:1年・三上いぶき、「キミがいた夕暮れ」。
 今展で一番大きな絵です。未熟な絵です。未熟ですが、伸びやかな絵です。
 夕暮れを赤と決めつけてはいけない。人はそれぞれの夕暮れを持つものです。この人は大地に対する信頼があるのでしょう、薄くはあるがしっかり黒で表現している。深くはないが、大きく自然を見ている。きっと大きな目をして見ているのだろう。「キミが・・・」とあるから、楽しい思い出があるのでしょう。


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     ↑:左側、1年・片野莉乃、「水辺の風景」。
     ↑:右側、・3年・堀田千尋、「まわりみち」。


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     ↑:2年・狩野悠佳子、「春」。

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     ↑:同上、散文・「戯び」。
 彼女は円く表現する。どこをとってもま~るい。その組み合わせと統一さが落ち着いた色と重なり、しっかりとした存在感を出している。目も力まずにこちらを向いている。タンクトップの肩にてんとう虫が止まっている。体も目もそれを無視している。見るこちらは逆にその虫と目と全体の少女の雰囲気に交互に意識が横断する。
 自画像だろう。凛とした清々しい絵だ。
 展示の裏側には二編の散文詩が展示されている。絵と言葉が学生の心の表と裏のように演出されている。拡大して呼んでみて下さい。なかなかの表現力です。


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     ↑:2年・宮本柚貴、「shine in the rain」。
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 楽しい傘です。雨模様は夢育む遊びの時間なのでしょう。雨降る日には特性のマイ・カサを拡げて、絵を小脇に抱えて何かを思って歩むのでしょう。

 結構楽しんだのでもっと載せたいのですがきりがありません。今回はこれまでということで。

 




 最後に奥井理君の作品を1点だけ載せます。次回の訪問時にはもっと作品を載せたいと思います。

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     ↑:奥井理、「少女の顔(習作)」・札美18歳。
 おそらく心の恋人を想定しての絵だろう。同時に彼女に対する自己の悩みをも重ねている。恋する自己と焦がれる他者のダブル・イメージなのだろう。
 いづれにせよ、強い恋心を思う。青年の絵だ。


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     ↑:ギャラリー空間と窓の間の部屋。渡り廊下でもあり、日なたゴッコをするところでもある。窓辺に頬を付けると冷たい。暖かい部屋で身が引きしまる。

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     ↑:南向きの窓からの景色。メイン道路が直ぐ傍だ。谷になっていて歩いては行けない。

by sakaidoori | 2009-02-05 22:59 | 奥井理g. | Comments(0)