栄通記

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カテゴリ:門馬・ANNEX( 62 )


2016年 05月 10日

2516)「大石俊久・陶展 層 -VO1,2-」 門馬 終了/4月29日(日)~5月8日(日)

  
大石俊久陶展


     
-VO1,2-             

  
 会場:ギャラリー・門馬    
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2016年4月29日(日)~5月8日(日)
 時間:11:00~19:00
    (最終日は、~18:00まで。)
    
ーーーーーーーーーーーーーー(5.1)


 (以下、敬称は省略させていただきます。)


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 大石俊久・・・きっと、いろんな事がしたいのだろう、焼き物で。
 床から天上まで四角い焼き物を積み上げる、それを何本か並べる、僕たちは何とはなしにその間を歩きまわる。それだけだ。

 素直な上昇志向・・・と、若さを感じる。
 焼き物はゴワゴワ感を保ってはいるが、どこかアッケラカンとしている。「これを見せるんだ」という意欲はきっとあると思う。でも、作品自体で訴える力よりも、作者のさわやかなメッセージを感じる。「とりあえず何かをする。今回は、天まで昇る御柱だ。気分は見果てぬ天空!だが・・・まずは身の丈程度で我慢しよう。この乳白色の門馬回廊は僕にとっては種火だ。これから先、時間はたっぷりある。この細い回廊が今後どうなるか!皆さん、楽しみにしてください」



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by sakaidoori | 2016-05-10 10:03 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2014年 08月 16日

2447)「河口龍夫 『真珠になった種子 音になった種子』」 門馬 終了/7月20日(日)~8月10日(日)

  
 
  
  


河口龍夫  

真珠になった種子 音になった種子
             

 

  
 会場:ギャラリー・門馬    
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2014年7月20日(日)~8月10日(日)
 時間:11:00~18:00
    
ーーーーーーーーーーーーーー(7.31)


 門馬邸全館を使った大規模な個展だ。河口龍夫氏は金沢美術工芸大学教授だ。金沢在住?、はるばるの来札で、しかも大量の出品、作家の並々ならぬ意欲を感じる。


 当館の各所でいろんな河口表情がある。しかし、メインは居間に鎮座した二つのインスタレーション作品だろう。両者を合わせた全体風景を撮り忘れてしまった。が、それぞれ独立したものと見て構わないだろう。



 (以下、敬称は省略させていただきます。)




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   ↑:(居間の出入り口ドアからの撮影。)




 奥の作品から載せます。




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 非常に窮屈に見えた。作家はきっと苦しんだことだろう。瞬時にそんな印象を受けた。
 果たして、作家がどういう展示体験を持たれたかは知らないが、「できればリ・ベンジしたい!」と心で叫んで帰ったことだろう。


 実は、ここ門馬邸ギャラリーは、個性を発揮するには札幌でも一番難しい場と思っている。

 二つの理由を考えている。

 一つは、場自体が個性がありすぎることだ。
 無味乾燥とは全く真逆で、光は入る、真新しい床は反射する、リッチである、段差もある、いろんな角度の角がある、2階に昇る階段もアール・ヌーボー的表情を持っている。それらを愛でながら、一人のんびりと作品と会話するとか、夜の暗がりで酒を肴に作品を友にするには良い場所だと思う。だが、ひとたび明るい公開の中では貴婦人のように場が踊ってしまう。そんな令嬢を影に感じながら作家は展示をするわけだが、そういう経験不足も重なり作家にとっては相当なプレッシャーだろう。

 一つは、リッチ空間だということ。
 欧米にあっては門馬邸ぐらいのリッチさはそれほど驚くには当たらない。だが、日本では、特に北海道では、このゆとりある贅沢さ、日常空間ではあるが現代建築の思想性が空間を覆い、アート堪能を前提にした邸宅など幾つあろうか?高価な調度品が常設されてはいないが、そういうもので満たされていても全く違和感はないだろう。
 そんな空間に北海道アート人は心底皮膚体験が乏しい。彼等の根っ子の美学は、ストレートでは金持ちを喜ばすほどのものではないだろう。
 原体験としてのリッチさ不足は仕方がない。問題は、そのことを意識して果敢に場作りに励む作家が乏しい事だ。難しい空間だからこそ、みんながいろんなアプローチとして取り組めば、そのことが経験の蓄積になって、門馬邸の可能性も拡がるだろう。



 河口作品の感想を書く前に、長々と門馬邸の特徴を書いてしまった。なぜそんな駄弁を先にしたかというと、そういう難しい場を、おそらく経験豊富と思われる河口龍夫がどう料理してくれるかを期待したからだ。
 だが、彼すらも令嬢的空間の個性に圧迫されたみたいだ。



 さて、「栄通記」本来の感想記を綴ります。

 黄色は放射能の危険性を表現しているのだろう。
 空き瓶のようなモノは廃棄物が連想され、津波大震災後の廃墟の象徴だろう。再生の願いも込めている。
 再生と言えば、貝がらによる円形はストーン・サークルが連想され、墓場に通じている。貝がらは真珠を抱いているから、サークル形の作品は死と再生なのだろう。

 音楽もある。ズバリ、ピアノが舞台になっている。鍵盤の間に作品を挟んで、音楽そのものを表現している。サークル形の作品も、音(音楽)の波長に見立てている。

 いささか説明調になってしまった。そういう作家の意図が視覚芸術としてドーンとこちらにくればそれでいいことだ。作品を前にして物思いにふけることができる。
 だが、あまりに河口龍夫は頑張りすぎた。それが「説明」になったと思う。なんとかして自身の思いを見る人に伝えたいのだろう。本当に真面目な方だと思う。

 一番面白かったのは貝がらに託す女性への愛だ。3.11事件を告発する姿勢よりも、「オレは女性が好きなんだよな。この貝がら、胎内回帰とかっこ良く言ってくれよ!何と言えばいいのかな~、おっかさんに包まれたいのよ。愛すべき人と一心同体になって宇宙を散歩したいのよ」、そんな異性への素直な憧れを感じてしまった。



 貝がらに託す作家の本音コーナーが2階にありました。やや多めですが載せます。作家のロマンがストレートに伝わるでしょう。それは、異性への永遠の願望だ。今展では、あたかも「コレクション」のようにしてそこにあった。余りに正直な喜びだ。




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by sakaidoori | 2014-08-16 23:26 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2014年 08月 15日

2446)「神内康年展 『灰からのはじまり』」 門馬 終了/7月20日(日)~8月10日(日)

 
  
  


神内康年展    
    灰からのはじまり
            

 

  
 会場:ギャラリー・門馬 ANNEX   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2014年7月20日(日)~8月10日(日)
 時間:11:00~18:00
    
ーーーーーーーーーーーーーー(8.3)


 (以下、敬称は省略させていただきます。)




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 作品が並んでいるだけ。白い回廊に乳白色に包まれて、ただただ静かに陶作品があるだけ。過ぎ去りし日々を思い、今あることを感じつつ、肩の力を抜いてみよう、勢いとか、主張とかに一線を引いて、何はともあれここから始めよう、、、、



 以下、順番に載せていきます。「これは凄い!」、とか、「超力作のそろい踏みだ」などを期待しない方がいいでしょう。普通に普通に、極々普通に、ゆったり進む時間に満足できれば展覧会としては成功でしょう。そうでなかったら・・・?ただそれだけのことです。今回は残念ながら作家と鑑賞者の呼吸が合わなかったのでしょう。次を期待して下さい。次は本当に良いの?さて。
 もっとも、以上の言葉は私の今展に対する感慨です。作家の預かりしれないことです。中年男の淡々とした仕事ぶりに愛着を覚えたまでです。





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   ↑:「灰炉」。



 まるで心優しき骨壺みたいだ。

 今展は木片の灰がキーワードになっている。テラスに接続して辺りを覆っていた一本の樹木、危険なために伐採された。京都在住の作家の元にその樹の木片は送られた。彼はためらうことなく焼いて灰にした。今展のタイトル、「灰からはじまる」の始まりだ。作品は「陶」でしょう。




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   ↑:「灰からのはじまり-0」。




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   ↑:(上掲の部分図。)




 ありし日の樹木だろう。キノコが宿り、灰は足下にある。







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   ↑:「雫だまり」。





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   ↑:「みみ茸」。






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   ↑:「貝茸と炭になった枝」。





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   ↑:同上。









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   ↑:「黒い実」。







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   ↑:「貝茸」。









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   ↑:「採集された貝茸」。







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   ↑:(以上の写真作品全部で)「灰からのはじまり-∞」。








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   ↑:「ノスタルジア」。





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   ↑:同上。




 いくつかの組作品。それが「ノスタルジア」。
 一点だけ大きく載せます。




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 一渡り見てきました。
 どんなイメージを抱きましたか?
 さぁ、帰ることにしましょう。次の作品を見納めにして下さい。


 静かな静かな個展だった。
 今はお盆です。霊との交わりなど皆無の現代人。それでもなぜかしら先人達や古に想いをはせたくなる。神内康年展、鳴きもしないセミ時雨の妄想に浸ってしまった。





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   ↑:(当館門馬邸のの門前。)

by sakaidoori | 2014-08-15 16:29 | 門馬・ANNEX | Comments(1)
2014年 07月 16日

2412)「Kaori Tadamura solo Ex.(忠村香織個展) 『もりのとき』」 門馬 終了/7月10日(木)~7月15日(火)

 
  
  


Kaori Tadamura
  solo Exhibition
   (忠村香織個展) 

      もりのとき
           

 

  
 会場:ギャラリー・門馬&ANNEX   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2014年7月10日(木)~7月15日(火)
 時間:12:00~19:00
    
ーーーーーーーーーーーーーー(7.14)



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 (以下、敬称は省略させていただきます。)




 「モリ」をギャラリーに持ってきた!ただそれだけだ!!「う~ん・・・」唸ってしまった。

 おそらく、「森の再構築」、「森の再生」、そのことによって「森を、自然を再認識」しよう、「自然との共生とは?」・・・そんな問題意識なのだろう。

 そういう問題提起のために、ここ白い通路風ギャラリーを森にしてしまった。そこに注がれたエネルギーは実に爽快だ。もちろん、ぞっとするほどのパワーでもある。
 何が哀しくて、大量の時間と金を注いでここまでするか?いや、きっと時間と金を可能な範囲期で一所懸命注がないと、「森」の持つパワーをここにもたらすことはできないのだ。少なくともそう作家は感じている。そして実行した。その姿が今展だ。「森」を見ると同時に、忠村香織のアドレナリンもたっぷり感じた。





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 もし、これと同じ事をチカホなり公共空間で実施していたら、今展と同じような驚きを僕は抱いただろうか?無かったと思う。それはイベント会場であり、路傍の存在であり、良くも悪くも空間での飾り以上には見ないだろう。
 その空間を否定しはしない。作家は今展に負けないぐらいの頑張りで設置するだろう。そう、「設置」としかいいようがない。作家の誰はばかることのないオーラなりアドレナリンは、「仕事」という枠でしか働かないであろう。

 今展のDMによると、作家は多くのプライダルを担当しているとのことだ。いろんな場での空間装飾に長けている人だ。今展はその経験が生かされているのは間違いない。会期が終了すれば、今展は忠村香織の発表歴の一つでしかなくなるかもしれない。が、少なくとも今展には作家の濃厚で強い意志が充満している。そのことを体感する。作家が願う「新しい価値観が芽生える」かどうかは知らない。が、願っていること自体は感じる。大いなる金と時間とエネルギーを注いでいるから。





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by sakaidoori | 2014-07-16 13:32 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2014年 06月 26日

2382)「はらださとみ作品展 『ありとあらゆる あまねく あまた』」 門馬 終了・6月16日(月)~6月22日(日)

  
  


はらださとみ作品展 
ありとあらゆる あまねく あまた
          

 

  
 会場:ギャラリー・門馬&ANNEX   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2014年6月16日(月)~6月22日(日)
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーー(6.22)


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 (以下、敬称は省略させていただきます。)


 陶芸作品もあるにはあるが、小さな「ドア・門」を白い壁にはめ込ませての空間造形展だ。



 
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 箱のようなギャラリー門馬ANNEX。その箱のドアの中・・・。


 白い空間・・・白い壁にポツンポツンとドア・・・。

 オモチャのようなドアを開けてみる。

 身をかがませては覗く・・・

 小さな世界が開いている。「フムフム・・、どれどれ・・・、そうかそうか・・・、ふふ可愛いな・・・、・・・」とあれこれ楽しんでいく。

 静かに歩いて行く。
 きっと記憶との対話でしょう。
 硬い言葉が詩のようにしておいてある。「言葉」、作家の思いの塊、それらも過ぎ去った日々の一コマ一コマ。作家と僕とは過去では重ならないが、今ここで小さな出会いを楽しんでいく。

 ここは白い回廊。小さなドアを開けては愛でて、歩んでいく。
 ギャラリーという箱、箱のドアの中の作品のドア・・・、その中に中に中に・・・綠の眩しい時だった。




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 作品にはタイトルが付いています。記録不備なので、まとめて記しておきます。

   「あの日のことば」
   「ありとあらゆる あまねく あまた」
   「在る」
   「語り言葉」
   「続イテイク」
   「何処ヘデモ」
   「トジコメテヒライテ ソシテ・・・」   
   「迷い子」





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   ↑:(当館前の風景。)

by sakaidoori | 2014-06-26 09:43 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2013年 10月 19日

2267)「松田淑子(とんから工房) 『黒noir. 仕覆仕立ての器入れ展』」 門馬 10月16日(木)~10月22日(火)

  
  


松田淑子(布・織り とんから工房) 

noir. 仕覆仕立ての器入れ展
         

 

  
 会場:ギャラリー・門馬&ANNEX   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2013年10月16日(木)~10月22日(火)
 時間:11:00~18:00
     (最終日は、~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーー(10.19)


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 小物?が並んでいる、お上品におすましして。モダンな明かりの中で、ちょっと古っぽい色柄が粋に映えている。

 面白いですね、可笑しいですね。器を入れた小袋があるだけだ。
 コタツの上に並べて、ミカンを食べながら、小袋や中身の器のことを、お喋りするのには楽しいと思う。でも、この会場以外で展示をしても、小袋達はこんなに主人顔ができないだろう。ところが、水を得た魚というか、良い場所をもらった小袋たちは、その小ささのままで立派にけなげに自己主張している。回廊の細さ白さが、小袋の伝統美が日本人の美意識にフィットするのだろう。

 火曜日までの展覧会です。何でもない小物達の何でもない美学を覗いては見ませんか?

 

 作品(小袋・器入れ)の前に置かれている写真は、袋の中身です。
 ちなみに、「仕覆」とは茶道具を入れる袋のことです。今展は、茶道抜きで器入れを眺めた方が良いでしょう。「何が入っているのかな?」とか、「私なら何を入れようか?骨壺が良いわ」とか・・・。




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 松田淑子さんは織りもしています。「織り」にもチョット注意ですね。それにチョンマゲのような「結び」にも。

 チョッマゲ頭をした小袋君達が愛おしかった。
 サヨナラ、小さきもの達よ。



 本宅では「下沢敏也×荒川直也 陶×ガラス」の2人展が開催中です。27日(日)まで。こちらも、後日報告する予定です。

by sakaidoori | 2013-10-19 22:56 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2013年 10月 08日

2250)「くろがねと空間 -見だされる鉄-」 門馬 10月1日(火)~10月14日(月)

  




くろがねと空間 

  -見だされる鉄
        

 

  
 会場:ギャラリー・門馬   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2013年10月1日(火)~10月14日(月)
 時間:11:00~19:00

※ アーティストトーク&パーティー ⇒ 10/12(土) 18:00~ 

 【参加作家】
 川上りえ 菱野史彦 松田郁美 山川英輝 山本美沙 吉成翔子  

 企画:当館 

ーーーーーーーーーーーーーー(10.6)


 門馬邸が鉄の館に変身!と、そこまで言えたかどうかは別にして、鉄が綺麗に棲み付いている、そんなイメージだった。

 以下、鉄君達が門馬邸で居候している姿を順番に見ていこう。
 6名の参加です。一気に全員の鉄居候を紹介できるかどうか?言葉少なに進めば可能なのだが・・・。

 (以下、敬称は省略させていただきます。)




 急いで玄関に入ったので、出迎えの鉄--それは鉄五右衛門のような露払いであったが--をしっかり見なかった。

 それでも撮った。ややピンボケ写真から鉄の館に入るとします。



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   ↑:山川英輝、「黒鉄への誘い」・2013年。


 そして玄関のドアを開けると--


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   ↑:山川英輝、「バッタBOX」・2011年。


 傘立て?ごわごわしていて、傘は入るの?怖そぉ。でも、チョッピリ可愛くて、一人ボッチで寂しそう。


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 おー、今度はアリだ!何てこった!挨拶すべきか、無視すべきか?怖くはないが、ぼこぼこアリで、喧嘩は強そうだ。鞄を持ってお出かけかな?ならば横を素通りしよう。


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   ↑:以上、山川英輝、「アリえんほど親父」(出勤前)・2011年。


 それにしても山川ワールドは随分と表面がゴワゴワしている。この粘着的生理、もっと見たいものだ。自分の身に危害が無ければ、怖いものほど面白いものはない。

 

 この玄関には山本美沙の鉄兜、もとい、重い重い鉄帽子が一個だけ引っかけられていた。ひさしは黄色いのだが、いかにも無骨で少年野球団の使い古しみたいだった。ただ重くて大きくて子供向きではないかもしれない。
 山本美沙にしては数少ない遊び心だろう。しかし一個とは寂しい。レインボーの七色集団、それも山本ワールドには無縁なショッキング・ピンク、派手派手イエロー、真っ青ブルーなどを使えばいいのに。遊びだ、ジョーダンだ、ワッハッハだ。しかし鉄は重いぞ精神だ。



 次は玄関ホールだ。
 何があるかな?


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 ピンボケですいません。



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   ↑:松田郁美、「光の粒子」。


 力作である。
 彼女はパーツに拘って、その増殖・組み合わせ・構築を基本にしていた。
 しかし、徹底した増殖精神かというと、爆発、密集、崩壊、廃墟という不規則不可解運動を孕んだものではない。全体像ありきの華麗な増殖だ。

 最近はその増殖スタイルが外にではなく、内に包み込むようにして膨らんでいく。もともと円形の好きな人だった。その三次元的円を、入れ子状にしたり、クロスさせたりと、超過密スタイルで内面的に増殖している。タイトルで言うところの、「ミクロの粒子」に視野が向かっている。他人を侵入させない凄みのある密度でもある。

 最近、プラニスホールでの公募展で大賞を受賞された。「もぎ取った」という褒め言葉がピッタリの強さだった。今展と同じスタイルだ。ますます濃くなる松田・円環ワールドだ。何と言っても、力みがありありなのが頼もしい。



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   ↑:(上掲作品の部分図。)



 さて、ようやく居間だ。



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   ↑:(2階から見た下の様子。)



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   ↑:菱野史彦、「?」。(菱野作品は記録ミスのため詳細は不明。)



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   ↑:(上掲作品の部分図。)


 質実剛健かつ重厚な菱野史彦が、洋間を和室に変身させるような鉄を持ってきた。
 出てくる出てくるアイデアの泉だ。何でもかんでも作りたくてしようがないという人だ。いっそのこと、全室全館貸し切りで、一年がかりで「鉄の家、鉄の部屋、鉄の庭、・・・鉄だらけの菱野史彦王国」にチャレンジだ。いや、彼はそのことを将来展望の一つに組み込んでいるはずだ。今はその設計図づくりの段階だろう。

 ちなみに、会場のあちこちにお邪魔虫のようなミニ・ストーブが這い回っている。それらも菱野作品です。「大きいばかりが菱野ではないぞ-!抽象スタイルで固定して見ないでくれ!こんな小さな可愛いのだって作れるよ」ということだ。はい、わかりました。



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   ↑:(以上のストーブは)菱野史彦





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   ↑:川上りえ、「Linked Foam」・2013年 ステンレススティール。



 振り向けばそこには、「川上りえ」が立ちはだかっていた。今回は四角は止めてリンクだ。雪だるまと呼ぶべきか、沸き立つ雲と呼ぶべきか?その雪だるまか雲だかが我々に何やらささやいている・・・。


 最近、川上りえ作品を多く見ている。報告していない作品もあります。追って、連続して載せたいと思っています。その時に再度、この「沸き立つ雪だるま君」にも登場してもらいましょう。



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 見上げてばかりでは首が疲れる。それに、川上作品に圧倒されるばかりだ。上に行って、川上作品を見下したくなる。


 
 それには階段を昇るのだが--



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   ↑:吉成翔子、「とことこのぼる」・2013年。


 ご存じ、壁を這い回って遊ぶ人・吉成翔子だ。最近は立体造形はお休み加減で、もっぱら平面で、童話世界を夢見るリラックス・モードだ。



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 とことこ昇ると小さなストーブと、変な頭が見える。吉成世界を後回しにして、頭を見に行こう。




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   ↑:山本美沙、「?」・(タイトル等記録ミス)。


 「ヘビ」にしておこう。

 山本美沙。確か、全道展で賞を取る前の年に会った気がする。かなり前だ。作品には適当に会っているが久々というか、もしかしたら初対面の山本美沙だ。でもやっぱり会っているはずだ。顔は忘れてしまったが・・・。まだ学生だった。どこか体から弾けムードを漂わせて、あどけなかった。小柄な女学生なのに作品は大きかった。卵の殻だったか?

 だからかどうかは別にして、昨日会った人のようにして意味不明の会話を楽しんだ。
 
 今作、とりあえず得意の大作を持ってきたのは良いことだ。彼女は自分の体を入れても大丈夫な、ふっくら造形感の持ち主だ。そういう大作主義の女が鉄を続けることは大変だろう。好きだから続けるしかない。お金にならなくても続けるしかない。止めたって良いのだが、やっぱり続けるしかない。その持続する精神を保つ工夫が現在の立場だろう。

 今作、大きいことは良いことだったが、やっぱりこの人は自分の体を大きく包み込むぐらいの蛇でなければならない。とぐろを三重巻きにして、その中にスッポリと自分を入れるのだ。顔だけ出して、這い出る力で再生するのだ。
 大作作家は自分の大作で自分を大きくするぐらいでないといけない。確かに女だから大変だ。金もない。時間もない。しかし大作を作らねばならない。良いの悪いのだとか、空間がどうのこうのだとかは、どうでもいいのだ。作らねばならのだ。

 久しぶりに会えた山本美沙へのメッセージです。



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 実に逞しい女性になった。鉄向きの力強い顔だ。頑張って下さい。




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   ↑:吉成翔子




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   ↑:吉成翔子、「そよそよの森」(暗室)・2013年 鉄。



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 常にマイペースの吉成翔子だ。「とことこ、そよそよ」夢気分だ。

 (個人的伝言です。中途半端な「政和編」ですが、今月中には再度登場すると思います。)

by sakaidoori | 2013-10-08 09:34 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2013年 09月 25日

2225)②「梅田マサノリ展 『恋という字をマチガエテ変になる』」 門馬 9月18日(水)~9月27日(金)

  


梅田マサノリ 


恋という字をマチガエテ変になる

 引きつけること-嫌悪すること
        

 

  
 会場:ギャラリー・門馬   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2013年9月18日(水)~9月27日(金)
 時間:11:00~19:00
     (初日は、13:00~。最終日は、~17:00まで。)


ーーーーーーーーーーーーーー(9.22)

 2224)①の続き。


 ①で頑張って書きすぎました。②はサクサクいきたいと思います。

 残りの2階の様子です。



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 右のドアが半開き。そこは暗室仕立てで映像による不思議不思議世界。そこは最後に紹介しよう。



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 以下、この空間にある小さな作品をランダムに載せて行きます。一応、床に置かれた作品から始めましょう。



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 作品は磁器と聞きました。パーツを作ってプラモデルのようにして組み立てていくのでしょう。確かに遊びには違いはない。「25時の夜の玩具」、と言えなくもないが、冷ややかな凄みがある。

 箱に入っていない標本のよう。生きてるとも死んでいるとも・・・。生身の体のような、抜け殻のような・・・。白いから淡泊?念力粘着の塊にもみえる。欧米的に「精霊」と見てもいいし、中国式に「気」であってもいい。普通に粘菌お化けと日本流に呼びもしたい。

 確かに骨である。幽霊の類かもしれない。冥界から挨拶にやってきたのだ。が、何も怖くはない。怖いのは白い骨ではなくて、肉のある人の心かもしれない。




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 さて、最後の梅田ワールド、からくり暗室部屋を覗くことにしよう。



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 魔方陣と言うべきか、万華鏡の暗闇と言うべきか、床に鏡面のようなものが何かを写している。
 よく分からない。

 ここでANNEXで個展をされていた兼籐忍さんにもう一度登場してもらおう。



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 彼女の位置に立つと、その映像がこの鏡面に映る仕掛けになっている。



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 いろいろと説明してくれる作家の仕草だ。鏡面には薄く水が浸されている。「水紋とかがあれば面白いのだが・・・」。今作は、いろいろとアイデアを模索している段階だ。この作品に限らず、今展は全編試行錯誤の途中編といっていかもしれない。完成形の個展ではない。悩める作家と共に、同時進行的に作品と鑑賞者が居るという位置づけだろう。
 「悩める作家」と言ったが、決して袋小路でうなだれているわけではない。アイデアが溜まりすぎて、ちょっと小出しにして気分整理なのだろう。ついでの皆さんから良き刺激がもらえたら、ということだろう。





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 暗闇の部屋、気がつけば天井から怪しげな物体がつり下がっている。この下であれこれと見る人達は思案をしていたのだ。それを作家はニンマリとほくそ笑んでいたのだ。やっぱり変な梅田マサノリだ。

by sakaidoori | 2013-09-25 18:06 | 門馬・ANNEX | Comments(0)
2013年 09月 25日

2224)①「梅田マサノリ展 『恋という字をマチガエテ変になる』」 門馬 9月18日(水)~9月27日(金)

  


梅田マサノリ 


恋という字をマチガエテ変になる

 引きつけること-嫌悪すること
        

 

  
 会場:ギャラリー・門馬   
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2013年9月18日(水)~9月27日(金)
 時間:11:00~19:00
     (初日は、13:00~。最終日は、~17:00まで。)

※ オープニングパーティー ⇒ 初日(水) 18:00~20:00 


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 DMには同時出品案内が沢山記載されています

 ◯ ガラスのピラミッド開館10周年記念協賛企画。9.18-9.23
 ◯ ハルカヤマ藝術要塞2013。9.8-10.5
 ◯ ハルカヤマ・サテライト展。9.14-11.17

 そして来年は地元帯広で

 ◯ 防風林アート屋外展示。2014.2.1-2.16
 ◯ 関連企画:防風林アート参加作家小品展。期間は上記の展覧会と同じ。


 詳細はDMを拡大して確認して下さい。


ーーーーーーーーーーーーーー(9.22)


 広い会場にはオブジェ、絵画、小物、映像と盛りだくさんです。

 タイトルは「恋という字をマチガエテ変になる」という、ちょっと意味不明のものです。
 ま~、芸術行為という恋に陥って、変な作品ができあがった、そんな意味にしておきましょう。ですから、今展は、そんな変な作品達の顔見せ展ともいえるでしょう。実際、梅田ワールドは、その実直本格現代美術なのですが、どこかが何がしら「変」なのです。本人は全く変さをウリにはしていませんが。



 一々の細かい言葉ははしょって、玄関から作品を見ていきましょう。



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 このシーンをみて帰られる方もいるとか。怖いのかな?薄気味悪いのかな?獣の妖気か?




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 鹿のオブジェの前に、それこそ変なシナモノ。「粘菌」か?これらは2階にも静かにたたずんでいる。その紹介は後で。



 とにかく本展のプロローグ、鹿のオブジェをしっかり見よう。




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 この鹿達は入り口にあるだけで、居間の方には展示されていない。これだけの力作なのに、実に変だ。ということは、この鹿で「勝負」しに札幌に来たのではないのだろう。何が不満なのか?何を暖めているというのか?今後の梅田マサノリの方向を思慮する試金石か?




 明るくてリッチな居間に入ろう。



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 絵画が、この場所この空間の主役だ。
 僕にとっては初見の作品ばかりだ。概ねこの10年間の作品として理解して良いのだろう。

 実は絵を見る心の準備をしていなかった。そして、この何とも言えないムード、迫力に近づけなかった。遠目に眺めたというのが事実だ。見れば見るほど心の整理ができなくて、ただただ写真を撮ってきた。

 今改めて、写真を見ながら作品と静かに会話をしている。これが梅田マサノリだったのか、と唖然としている。



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   ↑:「光の影の人」。



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   ↑:「魚とクラゲ」。




 何なのだろう、この凄みは?間違いなく闇を見ている人だ。見ているというか、この空間にどっぷりと入る直前の人だ。傍観するという静けさもあるが、入らねば解らないだろうという強さもある。





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   ↑:(「compensation of balance #23」・2007年 89×180.3㎝ ミクストメディア パネル。  


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   ↑:(「compensation of balance #24」・2007年 89×180.3㎝ ミクストメディア パネル。  

 
 (両作品ともタイトル等のキャプションや説明書きはありません。2007年の帯広美術館での個展図録より記します。あくまでも参考資料です。)


 セピアのかすれた色合い。上は「トウキビ」に、下は何かの「花」に見え、枯れて死を直前にしている。それを画家は既死観にさいなまされて一気に描き上げたのか!それは「生」への渇望でもあり、身にへばりつく「死」との対話を感じる。

 「生は良いことなのか?死は本当に悪いことなのか?怖いことなのか?生死の境界は何処にあるのか?」




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   ↑:(共に)「compensation of balance 」。(右側は、美術館個展時は、<1995年 72×51.5㎝ ミクストメディア キャンバス>。その後加筆されているかもしれないので、制作年は参考です。)  




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   ↑:「compensation of balance」。




 全てのタイトルは「compensation of balance」。「バランスの代償」の意か。

 6年前の図録で画家はその意味を「『いろんな意味を含ませている』・・・と断った上で、『絵を描くことと、仕事としてのデザインとのバランス』」と書かれている。

 絵から判断すれば、「生きる代償」、「生死の代償」、「生きることの意味を問う代償」と言い切りたい。「絵なんて描かなくても良いのだ。描いてもことさら見せなくても良いのだ。が、描きたい、見せたい」その代償、報復として作品があると。
 なぜなら、作品があまりに個の独白に終始し、個と社会との関係が絵画にどれだけ反映されているか、そのことが不安なのだろう。(絵画とはそういうものと僕は思っているのだが。)
 個の回復は社会化の中でしか実現しない。おそらく、そういう動機、気質がオブジェ作品や映像となり社会派的な主張を模索しているのだろう。


 氏の絵画の特徴として「性」の問題がある。
 下の方に掲げた格品群は遊び心もあり、暗い絵だが余裕がある。それらを含めて「性的」なものが希薄だ。遊びや植物が性を包含しているのだろうが。要するに女の臭いが希薄だ。別に作品にオンナ性がなくても良いというかもしれない。が、僕はそうは思わない。絵は非常に正直なものだ。男の絵には性に対するロマンや妄想の破片が隠れているものだ。
 氏は正直な作品をつくる人だ。そして、肉体らしき標本のようなものも作る。絵には出づらかった「性的なもの」は、そういうオブジェにでているのだろう。玄関先にあった白い磁器の小品たち。「生」、「はかなさ」と重なりながら「性」の表現なのかもしれない。

 それだけ氏の絵画は性よりも、闇に象徴された空間的な秘部に関心が強いのだろう。今後は、その闇から、社会性や人間関係性、性や遊びが明解な形で自己主張し始めるのだろう。まさしく現代美術として。




f0126829_14175166.jpg 2階の作品は、続けての②で掲載します

 

by sakaidoori | 2013-09-25 14:17 | 門馬・ANNEX | Comments(2)
2013年 09月 23日

2219)「兼籐忍 陶展 『いきものがたり』」 門馬 9月18日(水)~9月16日(火)

    


兼籐忍 陶展  いきものがたり         

 
  
 会場:ギャラリー・ANNEX    
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2013年9月18日(水)~9月16日(火)
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーー(9.22)


 たいそう気に入りました。作品しかり、作家の身のこなし、話しぶり、笑顔に、意欲に、その方の知人を交えて訳のわからぬ会話と、愉快な時間だった。
 会期は明日までで、しかも遠方から来られている作家です。急いで載せることにしましょう。




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 岡本太郎風の「爆発だ~」とか (実際爆弾みたい)、サクラダ・ファミリアの装飾だとか、火焔土器を連想してしまう。それらが宇宙銀河の一つ一つのように生々流転し、それでも続く永久の連鎖というイメージなんだろう。

 「生」というからには生き物がいなければ寂しい。画竜点睛を欠くというものだ。というか、全ては仏様の手のひらの動きかもしれない。その仏様は生きとし生けるものを包み込む。
 干支から出てきたような生き物や、北海道のクマや「ヒト」もこそっと周りの色模様に染まるようにして棲んでいる。曼荼羅の一コマをしっかり演じている。



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 この岩から孫悟空のようにして、いろんな生き物が住み着いているのだろう。兼籐忍はお下げ髪姿の三蔵法師かもしれない。


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 ところで、部屋を突き抜けた先にはご本尊のような女神様or菩薩様が居られた。
 その後ろ姿から会場内をもう一度見渡してみます。



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 体の後ろに付いている青は何なんだろう?気持ち悪そうな良さそうな、変な飾りだ。鱗かな?青は海に住んでいるということか?宇宙も青い。海の青、空(宇)の青、どうちがうのだろう?



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 それにしても嬉しいではないですか。作家は愛知県豊橋市の生まれで、今でもその辺りに住んでいる方だ。せっせとこれだけの「陶」をわざわざ北海道に持ってきて、僕らに見せてくれたのだ。好みがあるから、兼籐ワールドの極端さに付いてこれない方もいるだろう。それは仕方がない。逆に僕のように嬉しくってお腹の力が抜けておならが出そうだ。

 現在、モエレ沼公園で「松浦武史郎にちなんだ巡回美術展」が開催されている。それに参加していて、どうせならと札幌での個展になったわけだ。きっかけが何であれ、これだけの陶を縁も所縁も薄い札幌に持ってくるとは、作家根性の図太さを見た。きっと、今は気分は上昇気流のまっただ中かもしれない。

 作陶のきっかけは1990年東京都の某区民陶芸教室入会からだ。アマチュアを冠する受賞歴を多々お持ちのようだ。自由な精神と細やかさが評価されたのだろう。
 意欲盛んな年齢に達した作家だ。次ぎに見る機会があるのだろうか?そこんところは残念だが、「兼籐忍」という名前を知ったのだから、何かの情報も来ないことはないだろう。

 宇宙大の遊び心、箱庭で夢見る乙女?心、時には蟻さんに合わせた細やかさに、人生の喜怒哀楽、それらをミックスしてしまうやんちゃなオテンバ精神で、大きく見せて欲しいものだ。見たいものだ。



 ~~~~~~~


 最後にグリコのオマケ写真です。本宅の門馬邸では「梅田マサノリ展」が開かれています。

 その梅田展を見ながら2階に昇ると、兼籐忍さんがこちらにむかって深々と頭を下げておられるではないですか。訪問感謝のお礼?



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 そしていきなり手を振ってくれる・・・。そんなに作品鑑賞に感動したのか!
 こちらもつられて手を振るべきか?感動すべきか?
 ・・・・

 実は、彼女の居る場所で誰かが動くと、その映像が暗室ルームの装置に映し出される仕掛けになっている。その演出だった。
 そんな仕掛けよりも、作家の仕草が可愛かった。

by sakaidoori | 2013-09-23 16:53 | 門馬・ANNEX | Comments(0)