カテゴリ:STVエントランスホール( 31 )


2013年 10月 24日

2278)「山本美沙 『鉄との対話展』」 STVエントランス 10月14日(月)~11月3日(日)

  
  


山本美沙 
「鉄との対話展」
 
     
              

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2013年10月14日(月)~11月3日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
    土日祝  9:00~16:00
      (最終日は、~15:00まで)

ーーーーーーーーーーーー(10.18)


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 大きな鉄がゴロンゴロンと転がっていて何とも愉快だ。何を表現したいのかは、この際後回しにして、ホールを占める鉄に語りかけたくなる。

 「お前は何者だ?なぜそこにいる」

 すると、逆に聞き返された。

 「お前は何者だ?なぜそこに立っている?どうだ、オレの存在は立派だろう!お前はどうなんだ?」


 えばって尋問したたつもりが、逆に咎められない勢いだ。仕方がない、鉄と喧嘩をしても勝ち目はない。鉄は動かないから、噛みつかれることもないだろう。それに、顔のない鉄なのに優しくスッポリと包み込んでくれそうだ。仲良く見つめ合い、触りっこすることにしよう。



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   ↑:「Life」・W250×H140×D120㎝。


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   ↑:(上掲作品の部分。)



 先日、門馬邸での鉄グループ展に出品していた作品。当ブログで作家が座っていた写真を思い出して下さい。




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   ↑:「共存」・200×50×40㎝ 鉄。


 気になる作品だが、ガラス越しでの鑑賞だ。古代遺物を博物館で見ている感じ。砂漠から発見された鉄船みたいだ。どこかしら悠久の時間を感じてしまった。






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   ↑:「動 ~Re:Start~」、W300×H135×D120㎝ 鉄。



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   ↑:(上掲作品の部分。)


 中に入りたい人、抱きしめたい人、包み包まれ良い気分。






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   ↑:「競 ~共にさらに~」、195×85×55㎝ 鉄。





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   ↑:「おとしもの」、60×50×55㎝ 鉄。



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 何とも可愛い奴だ。持って帰って、庭に置きたくなる。そうなると「おとしもの」が「ひろいもの」になり、「たからもの」になるだろう。






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   ↑:「雲」・300×100×10㎝ 鉄。



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 雲だ。いつの作品だろう?今展用か?もしそうだとしたら、入り口の「蛇」作品も含めて、今は具象気分が旺盛なのだろうか?ファンサービスか?






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   ↑:(2階のエレベーター前の作品。)




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   ↑:「トモシビ」・75×35×35㎝ 鉄。


 これまた可愛い奴だ。花器のような、ペットのような、工芸品のような・・・。





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 室内からは逆光なので外から撮ることにする。




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 外の歩道からの写真。ガラスに反射して何のことだかわかりにくい。

 ガラスに引っ付いて作品掲載します。


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   ↑:「風」、130×95×65㎝。



 山本美沙--鉄の重さ、強さ、柔らかさ、伸縮性に真っ向からぶっつかって、四つ相撲をしている。頼もしい女性だ。若いからできたのか?まだまだ大きく膨らむのか?
 ガーン、ガーン、ガーンと山本美沙の鉄音響く個展だった。

by sakaidoori | 2013-10-24 21:37 | STVエントランスホール | Comments(0)
2013年 09月 18日

2210)「菱野史彦 Metal Work 展」 STVエントランス 9月16日(月)~10月6日(日)

  


菱野史彦  Metal Work 展     
              

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2013年9月16日(月)~10月6日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
    土日祝  9:00~16:00
      (最終日は、~15:00まで)

ーーーーーーーーーーーー(9.12)


 時間外の訪問になった。やや雨模様の夕闇、ほのかな灯りの中での菱野史彦・鉄ワールド。ここは街中だ。ビルディングだ。
 鉄が堂々と近代建築の黄昏に鎮座していた。その姿を報告するのも悪くはないだろう。残念なのは我がカメラ、暗さを鮮明にお伝えできないことだ。



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 菱野作品は線の構築性が強い。入り口にあるのは、そういう意味では変な作品だ。暗闇の中の鑑賞だ。細かいことは考えないようにしよう。不明確なイメージでお客さんを出迎えている。




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 お月様のよう。これから二つはランデブー、そしてドッキングか?それとも永久の別れの挨拶か・互いが裏表、どちらが本体でどちらが影?そんな鉄の月夜に見守られて携帯電波は走りゆく。



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 下に見える作品が--


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 2階に見える作品が--


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 2階から見下ろせば--


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 (以下、敬称は省略させていただきます。)


         北海道真狩村生まれ
    1997年 北海道教育大学札幌校芸術文化課程卒業
    2003年 ハンマーヘッド工房設立 



 真夜中に菱野青年がモクモクと鉄と格闘している。


 カーンカーン、トーントーン、夜る明けるまでに作らねばならない。
 都市の中の都市、人の住む街に、もう一つの鉄の街を作らねばならない。

 その街はびっしりと直線に覆われ、寸分狂わぬ曲線も覆い被さる。
 行進曲に乗って、直線と曲線と鉄と玉が一糸乱れずに突き進んでいく。
 そんな見事な建物を、街を、宇宙を作らねばならない。

 カーンカーン、トーントーン・・・時間がない。焦ることもない。

 ハンマーを大きく振り下ろせ!炎よ、切って離して引っ付けよ!
 オレは進まねばならない。爆発を形に残し、次から次へと生まねばならない。
 都会の孤独?しったことか!
 完璧な美と創造あるのみだ。卵をふ化せねばならない。
 心がうずく、手が止まらない。






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   ↑:「girder」。





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by sakaidoori | 2013-09-18 19:59 | STVエントランスホール | Comments(0)
2013年 07月 26日

2115)「加藤宏子 彫刻展」 STVエントランス 7月22日(月)~8月11日(日)

  


加藤宏子彫刻展    
              

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2013年7月22日(月)~8月11日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
     土日祝   9:00~16:00
      (最終日は、~15:00まで)

ーーーーーーーーーーーー(7.23)



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 今展はこれだ。この花だ。重複をいとわず、いろいろな角度からお見せします。作り手のエネルギーに、こちらも正面から応えたいから。
 この花が何を意味するか?共に感じようではないか。
 「な~んだ、単に大きな花じゃないか」、それでもいい。「花だ、命だ、賛歌だ」、でもいい。
 都会のビルに燦然と輝く花、本当はロビーのど真ん中に置きたかったのかもしれない。公園の中央で開く噴水のように。いろいろと想像してみたくなる。




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 さて、他の作品とも対話しよう。


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   ↑:(右側は、左の作品の部分図。)  


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   ↑:(右側は、左の作品の部分図。)







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   ↑:(上掲作品の部分図。)



 このブツブツ、何なんでしょうね。大きな花では外一杯に訴えかけ、このツブツブの世界では内に内にと僕らを呼んでいる。そこは気持ちが良いのか悪いのか?花が蝶を手招きしている。側に近づく勇気はあるか?白が・・・白が・・・悩ましい。



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 しっかり立った作品ばかりだ。「存在」を信じる姿だ。存在の証を美しく記録にとどめようとしている。
 美術家とは何かを信じる存在なのだろう。信をしっかり世に問うてもいる。その姿勢は眩しい。羨ましき存在だ。

 僕自身は「信」から遠い。「信、不信を問わず」に「見る」ということで、僕の前に作品はある。



 ※ 個々の作品にはタイトルがついているようです。どれが何だかはよくわかりません。会場資料を載せます。寸法等で、各作品のタイトルを判断して下さい。


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by sakaidoori | 2013-07-26 20:45 | STVエントランスホール | Comments(0)
2013年 05月 13日

2048)「藤井忠行 -しずかな連記-」 STVエントランス 4月29日(月)~5月19日(日)

  


藤井忠行 -しずかな連記   
              

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2013年4月29日(月)~5月19日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
     土日祝   9:00~16:00
      (最終日は、~15:00まで)

ーーーーーーーーーーーー(5.7)



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 (タイトルは全て「しずかな連記」。ⅠⅡⅢと通し番号がうってある。)




 木の材を、なんということもなく彫刻して作品が群れをなしている。
 が、彫刻作品とは呼びにくい。個よりも全体に意味を感じるから。
 「素材を生かした自然との対話」、無難な言葉だ。確かに、作家にとって「自然」は重要な要素だ。それは間違いない。が、どこかしら自然との距離を感じる。自然との一体化や埋没ではなく、都会心すらも否定せずに、作品群の背後と大きく向き合っている。

 シンプルで優しく素材を「加工」し・・・その自然さに反した、都会的な幾何学雰囲気も楽しみ・・・自然を全面的に謳歌するでもなく、人工美も違和感なく取り込み・・・場の雰囲気とか、何もかも大きく包み込んでいる。それは魅力なのだが、その魅力を突き進めて考えようとすると、大きな壁に突き当たってしまう。おそらく、作家自身が現在進行形の人なのだろう。作家自身が心を大きくなりたいと願い、膨らむように膨らむように自然と対話しているのだろう。現代社会のあれやこれやのこだわりを持ちながら。

 遊び心もある、大らかさもある、自然も都会性も人為性も・・・とにかく否定することなく空間を作る姿勢に感じ入ってしまった。



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 一皮剥けた男達だ。若々しく凛々しく、そこにある。




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by sakaidoori | 2013-05-13 00:08 | STVエントランスホール | Comments(0)
2013年 03月 07日

1959)「平田まどか 『ボルヌ』」 STVエントランス 3月4日(月)~3月24日(日)

  


平田まどか 

   「ボルヌ
  
              

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2013年3月4日(月)~3月24日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
     土日祝   9:00~16:00
      (最終日は、~15:00まで)

ーーーーーーーーーーーー(3.5)



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     ↑:「ボルヌーやかましい壁」。



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     ↑:「ボルヌーラルゴ」。



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     ↑:「ボルヌー牛の目」。



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     ↑:「ボルヌー古い道」。




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  おみくじ結びのようにして、白い結界がビルに出現した。
 一つ一つの結びは折り目正しく綺麗に並んでいる。まるで新婚の花嫁を白無垢世界で祝っているようだ。新婚だから硬い、緊張感を強いる。だからこそ、そのたたずまいに普段とは違った厳かさがある。目に見えぬ無言の電波がビシッと廻りをねらい打ちする。
 完璧な円陣結びは、明らかにこちらとあちらの出入り口だ。そのあまりの完璧なサークルに、踏み込むことを躊躇させる。自然体で向き合うにはあまりに不自然な存在だから。

 空間に白い直線を引くこと、放物線を描くこと、平等を強いる円として存在すること。どれも作家の強い意志の反映だろう。ビルという200%近代人工物に、それに負けじと作家はがっぷり相撲で挑んだ。幾何学的単純模様であちこちを白く切り刻み、ビルの裂け目をなんとかして露わにさせようとしている。それは空間として結界を出現させることだが、同時に都会人一人一人の「はれ」と「け」に挑んでもいる。

 白く美しく堅苦しく、そして精神を集中せよ。その向こうを見よ。平田まどかのメッセージだ。










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by sakaidoori | 2013-03-07 14:04 | STVエントランスホール | Comments(4)
2012年 09月 30日

1814)「池田緑・展 『日を編み、言葉を紡ぐ』」 STVエントランス・ホール 9月17日(月)~10月7日(日)

  
池田緑・展

   日を編み言葉を紡ぐ
          

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2012年9月17日(月)~10月7日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
     土日祝   9:00~16:00

ーーーーーーーーーーーー(9.22)

 淡々と進む日々の連続、連鎖、連関・・・その日常の蓄積を鮮やかに過剰に輝かせている。七色のリボンの国にしている。


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     ↑:「My Personal History ー1943年4月3日に生まれてー」。


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 池田緑は1943年4月3日に生まれた。出生地は朝鮮、場所は陸軍官舎。プラスチック・テープには、彼女の誕生日「1943.4.3」から始まり今日に至る日付が刻印されている。居住地毎に色分けされ、連続した数字の日付ラベルが続いていく。1995年からの作業だ。この「日付シリーズ」、垂れ状のものと円筒に入れられたものと2種類ある。「過去から今日までを紡ぐ」というのであれば一種類で充分と思う。しかし、その過剰な精神は一つでは収まらないのだろう、二つ同時進行だ。

 作者の言葉を待つまでもなく、「自分探し、自己確認」の行為だろう。出生地が植民地・朝鮮であり、引き揚げ者であり、父親がシベリア抑留者だ。幼き頃の両親は苦労されただろう。その中身は知る由もない。そういう作品ではない。生い立ちや生涯の中身を観る者に感情移入・共感・共有させることを欲してはいない。むしろ、作品の煌びやかさは生きた中身を問うことよりも、生きたことを、いま「在る」ことを讃歌しているようだ。

 もし作家が目の前にいたならば、「綺麗ですね、この作業の情熱は凄いですね」という意外にはない。まったく、作家と語らうには何て中身のない反応だろう。(情けない!)だが、作家とて、それ以外の言葉を他者に期待しているだろうか?

 情念と知性をもテープに絡ませ、自問自答を続ける池田緑。
 確かに色の交替という断絶はあるが、不連続ではない。無意味な連鎖ではない。もし作品自体が自動運動したならば、刻印は順番通りでもテープ同士の繋がりは絶たれ、ランダムに飛び交うかもしれない。部屋中がテープで埋め尽くされるかもしれない。過去の一コマ一コマの刻印が好き勝手に目の前に飛び込んでくるかもしれない。「2054.4.3」というラベルも出てくるかもしれない・・・。


 綺麗に制御されたテープ達、意味ある順番、美しき一コマ一コマを見ていると、私自身の生い立ちへと意識は移る。「あー、テープ達よ、乱舞しておくれ、過去も未来も忘れさせておくれ、リボン王国という今を見させておくれ」とつぶやきたくなる。
 それにしても輝くテープだ。なぜ女性はかくも綺麗な姿で内省できるのだろう?まぶしい存在だ。


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 テープがはじけ飛ぶような美しさだとしたら、吸い込まれそうな優しき色の本がある。白色、黄色、青色とはにかみながらの色自慢。薄い本、厚い本、少し厚い本と楽しそうに背比べ。
 それらは作家が十勝の新聞に書き綴ったエッセーをまとめたものだ。名付けて、「33の日」、「66の日」、「444の日」。17年分の繋がり行く文字の世界だ。嬉しいことに手元に黄色い本と青い本がある。手にも目にも優しき姿だ。文字すら愛でたくなる。


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     ↑:「My Place On Earth(地球の私の居場所) ー1943年4月3日に生まれてー」。


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     ↑:新シリーズ、「MY DAY, MY PLACE」。


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by sakaidoori | 2012-09-30 09:01 | STVエントランスホール | Comments(0)
2012年 04月 13日

1703)「富原加奈子・展」 STVエントランス・ホール 終了・ 3月5日(月)~3月25日(日)

      
○ 富原加奈子・展       

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2012年3月5日(月)~3月25日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
     土日祝   9:00~16:00

ーーーーーーーーーーーー(3.13)

 (それぞれの作品にはタイトルがありますが、ほとんど省略させて頂きます。すいません。)
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 メイン作品を、会場の全体の中で見て下さい。


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     ↑:① 「冬のカケラー雪路の匂いー 1&2」・麻布 木 糸 その他。


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     ↑:②


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     ↑:③

 
 「羊のような造形」と「白」、この2点が大きな特徴だろう。
 ふっくらした大きさたくましさ、雪かもしれない白、更に加えれば麻布のゴワゴワした感触、現時点での作品の楽しみは、これら三様の柱とどういう会話をしたかにかかっているだろう。

 僕自身は、これら三様を貫くけれんみのない力強さに惹かれる。実にざっくばらんな、女将のような包容力が気に入っている。あの大きさ、全てをザクッと包み込む奥域があるではないか。白、ボンボンと目に迫ってくる、膨らみながらこちらに近づき、大きく腕に抱きしめてと言わんばかりだ。白が抱き愛ならば、白で塗られた麻布は大きな犬の舌みたいにザラザラと僕の頬をなめまわす。

 とにかく何処をとっても強い。そして、糸のラインが最後に明快な自己の領域を主張している。
 だが、確かにどこもかしこも強いのだが、まなじりを決する威嚇はない。あくまでも存在としての強さだ。



 ①の作品、その造形感覚を確認する為に、角度をかえて何枚か載せます。


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 次は②の中から、横拡がりの大きな作品です。だんだんとアップしていきます。その皮膚を確認して下さい。


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by sakaidoori | 2012-04-13 06:09 | STVエントランスホール | Comments(0)
2012年 04月 09日

1695)「古賀和子・展 ~ルビナスの花たち~」 STVエントランス・ホール 4月2日(月)~4月22日(日)

    
f0142432_23403676.jpg○ 古賀和子・展 

   ~ルビナスの花たち~
     

      
 会場:STVエントランス・アート
      中央区北2条西2丁目
       STV北2条ビル 1階ホール
      (南進一方通行の西側のビル。) 
     電話(011)207-5062

 会期:2012年4月2日(月)~4月22日(日)
 時間:月~金  9:00~18:00
     土日祝   9:00~16:00

ーーーーーーーーーーーー(4.5)

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 何回か彼女の作品を見ている。もしかしたら今展は代表作になるかもしれない。
  東北大震災という「今」、東北出土の土偶という「過去」、「現在一般」の玩具、そして縫うという「女性性」とが、土偶を中心にして見事にまとまった。「持続する作家の信念」と、「現在」の諸々とが一本の糸でくくられた。

 今展は「祈り」がテーマだろう。それは作家のライフワークでもあろう。
 「祈り」だから良いと言っているのではない。どんな主張であれ、作品という窓を通じて、作家の情念がこちらにフィトしなければどうしようもない。多くの人命という犠牲をともなった「事実」と、「表現」がうまくかみ合ったと思えた。


 ということは、逆に言えば、いままでの作品への批判になるかもしれない。
 例えば、世界をリードする米国への意義申し立てと思える作品があった。悲惨な事件に対する凝視と追悼、現在の文明に対するアンチな視点、それをポップという笑いでくくりながら、「何か変ではないの?」という作家の声も聞こえた。刺激的で良い作品だと思った。何より、ちゃんとモンクを言う強い姿勢が素晴らしかった。だが、アメリカの問題と、それとがっぷり四つになって札幌で表現する事に、「知性」以上の直接性を感じなかった。要するに、他人事の問題と、自分事の問題との直接性に違和感を覚えた。そういう表現はとても大事だし、もっと言えば表現者は宇宙的問題を、辺鄙な場所に住んでいても、果敢にチャレンジせねばならない。だが、チャレンジ精神と、作品の力とは絶対に一致しない。
 そういう不一致感というか、自己と他者との境界領域に対して、不問とも思える姿勢に物足りなさを感じていた。

 今展では、土偶写真のポーズが、あまりにストレートだ。ここに作家の作った巧みな仏像があっても、ただそれだけのことだ。良いも悪いもない。個人的祈りが、社会関係としての「祈り」になり得る保証はない。
 「保証はない」、そうなのだ。全ての表現に、保証などありはしない。発表とは一つの「賭」かもしれない。もし、「成功」に重きを置くならば、多くの「不成功」の山を築かねばならないだろう。成功不成功などを置き去りにする人は、常に「今」があるのだろう。
 今展も「今」のひとつだろう。だが、少なくても私には強い展覧会だった。
 


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     ↑:「ノアの観覧車」。


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 宇宙というか黄泉というか、いずれにせよ死後・永久でしょう。黙して子どもが遊んでいる。



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     ↑:「土偶」・写真 A4 20点。
    (国宝指定の土偶 ー合掌土偶ー写真。青森県八戸市埋蔵文化センター・是川縄文館所蔵。現在、レプリカが北海道開拓記念館特別展にて出品中。)


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 向かいの暗い宇宙に対する、出土土器という地中での祈り。

 (このポーズ、今では普通に「合掌」あるいは「祈り」と呼んでいる。故に「合掌土器」と命名されている。
 縄文時代後期作品という。1989年、遺跡発掘中の出土。竪穴住居群の一棟からだ。その他の出土状況から、屋内での祭祀行為が想像されるという。また、その姿を「座産」とみる研究者もいる。座産ならば、腹はへっこんでいるから、出産直後か?どこか力も抜け安堵した表情は出産説とも合致しそうだ。すると目などの空いた部分は、赤児と同時に何かが体内から出ていく穴か?)


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     ↑:「虹 ーやくそく」。



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     ↑:(屋外から。)


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by sakaidoori | 2012-04-09 13:32 | STVエントランスホール | Comments(0)
2011年 02月 11日

1458)「樋口雅山房・吉祥文字展」・STVエントランス・ホール 2月7日(月)~2月27日(日)


○ 樋口雅山房・吉祥文字展


 会場:STVエントランス・アート
    中央区北2条西2丁目
     STV北2条ビル 1階ホール
    (南進一方通行の西側のビル。) 
    電話(011)207-5062

 会期:2011年2月7日(月)~2月27日(日)
 時間:月~金 9:00~18:00
     土・日  9:00~16:00

ーーーーーーーーーーーー(2.11)


 遊び心と気骨さと。そんな書展だ。


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     ↑:左から 「喜(古文)」、「寶を招いて進む」、「寿(古文)」。

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          ↑:「遊」。


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f0126829_23202173.jpg 禅は知らない、華叟のむすこ
 この凶雲(一休)に、禅では通らん
 一生ほぐれぬ、肩のコリ
 背負うは松源、ただひとり
             (柳田聖山・訳) 注・松源=禅師の名。

 禅の心を同輩の輩は正しく知ってはいないし、伝えてはいない。だから一休に禅の話をしても無駄だ。そういって同時代を突き放し、自賛している。そして故人・禅師松源の遺徳を讃えた漢詩だと思う。


 一休・凶雲集の中から、雅山房のもっとも好まれた漢詩なのだろう。一休の世間を突き放し、かつ己の存在の不動さを宣言した自賛の詩を、自分自身に置き換えているのだろう。




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          ↑:「遊」。




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f0126829_2350947.jpg うたのわかれ(禅者一休の最後の言葉。)

 シャバよ、さよなら、
 伝えておくれ、
 虚堂(一休の前身)きたとて、
 半文ない、と。 (二度めはダメである。)
              (訳:柳田聖山)

 1481年、入滅にさいして書かれたもの。某寺に一休の真蹟があるとのことです。

 いわゆる、一休の辞世の句です。
 一休には他にも別れの詩がある。そちらは好色・一休らしく、「さらばさらば」と、美人の膝で語り、時は過ぎいき来世の雨を詠っている。

 一休の辞世の句に、己の今後の意気込みを仮託しているのだろう。「シャバよさらば、これからは好きなことのみをするぞ!」



 会場に飾られた一休の詩、それは書の力の可能性を開きたい願望であり、自己宣言でもあろう。
 同時に、氏の遊び心は何やら中国旧正月の雰囲気がある。どこからか爆竹が聞こえそうだ。新しき歳を言祝ぐ言葉、それが文字・漢字・書の原点であったことは間違いないだろう。
 現在に「書」の力があるか?いささか疑問ではあるが、だからといって絵画や美術に現代を突き進み切り開く力があるか?と問われれば、やはり疑問符がつくだろう。疑問符が付こうとも人は何かをせねばならない。その行為が人の記憶に残れば幸いであるが、残る保証はない。

 STVエントランス・ホール。職場の回廊に置かれた禅師の言葉、書家の遊び。現代とは面白い時代だ。余暇人の風流と笑う人もいるだろう。大いに笑われれば雅山房も本望だろう。笑う人に雅山房は、舞って遊んで応えるだろう。


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by sakaidoori | 2011-02-11 23:10 | STVエントランスホール | Comments(0)
2011年 01月 16日

1432)「佐藤泰子 『finish さくらさくら』」・STVエントランス・ホール 1月10日(月)~1月30日(日)

○ 佐藤泰子
 
     finish さくらさくら
 


 会場:STVエントランス・アート
    中央区北2条西2丁目
     STV北2条ビル 1階ホール
    (南進一方通行の西側のビル。) 
    電話(011)207-5062

 会期:2011年1月10日(月)~1月30日(日)
 時間:月~金 9:00~18:00
     土・日  9:00~16:00

ーーーーーーーーーーーー(1.11)

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     ↑:「finish さくらさくら」・アルシュ紙にパネル 水彩絵の具 パステル 変形240号大(98㎝×196㎝×2)。

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     ↑:「finush つり上げられたさくら」・F50。


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     ↑:「さくらさくら (C)」・水彩紙に水彩絵の具 パステル 変形40号(65×103㎝)。

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 パステルによる、「finish さくら」シリーズ。
 屋内の照明とは別世界だった。
 黒ガラスにはめられたような「さくら」、まるで葬送の献花のようで、凄みが一層倍加されていた。
 自然光の中でのピンク花は、色線の一筋一筋に自然光が刺さり込み発色し、作品自体の暗い凄みと響きあっていた。

 佐藤泰子・さくらは満開桜心を抽象化している。満開の桜姿のど真ん中にいて、視野100%の中で花びらが咲いている、舞い散っている。満開桜に共鳴した心象世界と言ってもいいのだろう。
 画家の生命観を強くストレートに反映した絵だ。「finish」とは桜の花の命を断定的に決している。同時に、自身の命の最後をも象徴的に語っているのだろう。70歳を過ぎた画家なのだ。しかし、諦念とか悟りからは遠い。確かに「最後」なのだが、「終わりなき最後」に執着し発光し爛熟した姿に見える。爛熟する画家魂をパステルの力を借りて淡く繊細に美しく変身した姿だ。


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     ↑:「さくらさくら(B)」。

 軽い遊び心。画境の変化?一時的な楽しみ?


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     ↑:「finish からみ合う情景 A」。


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 その日は移動献血活動の準備中だった。おかげで正面の作品はじっくり見えなかったが、変わった情景を見れた。
 準備が終わり係員は呼び込みを始めた。直ぐに若い男女が席に座った。サラリーマン姿の黒衣装、彼、彼女は「さくら」の花が目に入ったかな?絵があった方が気分爽快だろう。

by sakaidoori | 2011-01-16 23:00 | STVエントランスホール | Comments(0)