カテゴリ: A.S.T(定山渓)( 1 )


2011年 03月 31日

1488) 「企画展 『表現展』(5名の絵画展)」 A.S.T 3月1日(火)~4月2日(土)

○ 企画展 「表現展


 会場:A.S.T (アート・スタジオ・トビラ)
      札幌市南区定山渓727番7
       (札幌から定山渓温泉街を過ぎて、
       豊平峡に向かう信号を左折。
       直ぐにある左側の熱源温泉を過ぎ、
       車で2分程先の右側の白い建物。)
     電話(011)595-2110

 会期:2011年3月1日(火)~4月2日(土)
 休み:?(無休?)
 時間:10:00~20:00

 【参加作家】
 高田理美 小林麻美 石川潤 山田梨恵 遠山俊一

ーーーーーーーーーーーー(3.31)

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 初訪問のギャラリーだ。
 雪景色での建物のたたずまいはおとぎの国のお菓子のお家のよう。ちょっとウキウキしながらドアを開けて・・・。

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 屋外と同じような白い内壁、狭い回廊を真っ直ぐ進み、更に左に折れて、やっと目指す空間に出会えた。そして、オーナーの松尾さんのポーズ!!


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 今回は作品の語りよりも、部屋の案内とオーナー氏の心意気に重きを置いた文章にします。


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 (以下、作家の敬称は省略させて頂きます。)


 とにかく白が印象的だった。光りも重なり優しい。そして外も白、戸外の雪が木立が古き家屋が、覗き窓から見渡せる。何て浮世離れした空間なのだろう。しかし、僕の立つ位置は普通以上の現代的な家屋!ミスマッチと言うべきかグッドマッチと讃えるべきか、不思議な気分にさせてくれる。

 オーナーの松尾氏は弱冠23歳、その彼が選んだ30歳の若者絵画展だ。僕は小林麻美と石川潤の両青年の作品はかなり見ている。作家選抜に少なからずの違和感という先入観を持っていた。ここでの5名の作家繋がりは何なのだろう?その辺りを話の糸口にして、当館の今後の話が聞けた。

 選抜の基準、要するにオーナー氏の好きな雰囲気のある描き手達ということだ。若い人達の今の気分なり可能性を代弁していると言い換えてもいい。「どんな気分」であり、「いかなる可能性」なのか?今展の5人に具体的共通性は何か?
 実は無理して共通性をえぐり取る必要性は無いのだろう。誰かと誰かが何となく同じ雰囲気で、そして誰かと誰かがそれとは違った同じ雰囲気で、何となく皆なが丸い輪に繋がっていて群れなしている、そういう取り留めの無さ、軽くもあり重くもあり、チョット心をちくちく刺し合っている空間の共有性とでもいえばいいのか。
 オーナー氏の感じる親和性は今後の企画展でだんだんと鮮明になるのだろう。実は、ここのギャラリーの可能性は自己の好みに徹して若い作家を紹介していく点にあることだ。「何だ、そんなのギャラリーとしては当たり前ジャン」と仰るかもしれない。実はなかなか難しいのだ。営業という問題や人脈・絵脈・縁故などなどで、自分好みの作風作品だけの展覧会は難しい。それと、作風よりも作家を愛して紹介する場合もある。だから、ある種の美術傾向のみのギャラリーなどは地方都市では不可能と言ってもいい。さて、当館がそれに徹して、しかも重厚に継続できるか?楽しみに今後を見守ろう。まだまだ23歳、あせることはないだろう。始まったばかりだ。


 以下、30歳という若き作家の若い作品群です。


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          ↑:小林麻美、「盲目の景色シリーズ」。


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     ↑:「盲目の景色 (元旦の夜)」


 右下の女性が水に浮かぶ絵(水死)も面白いが、今回はこの絵に注目しよう。
 小林麻美といえば、どこか覗き見趣味的な、それでいて挑発的な空間表現を得意としている。この作品、そのどちらもない。古き良き思い出、「昔、何かを祈った。その祈りの思いは忘れた。ともに結び合った時間が愛おしい」。


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          ↑:山田梨恵


 風景にたたずむ人物、何でもないその空間を何の意味もなく面が挟んでいる。サンドイッチ空間、あるいはパッチワーク空間。さわやかではある。風通しも良さそう。でも人がいることによって、さざ波がたっている。かなり気になる「山田・空間」だ。

 
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          ↑:石川潤

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         ↑:「深々」。

 上の作品は新作だと思う。新たな試みだろう。彼はエネルギー発散型絵画でレベル・アップを実現した。そのタフな制作意欲はいろんな画風を試しているようだ。今作、ギラギラするむき出しのエネルギーを画面から隠して、鑑賞者うけする楽しい色合いと外光派風のさわやか光りを導入している。石川潤の余裕の一点。


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          ↑:高田理実、左から 「G-928」 「H-45」。


 明快なフワフワ感。もう少しどこかに不思議さ感を僕は好むが、不思議さ感無きしっかりした取り留めの無さが気になるところだ。物語性を感じるから、個展向きなのだろう。だから個展を見たいものだ。


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          ↑:遠山駿一

by sakaidoori | 2011-03-31 23:47 |  A.S.T(定山渓) | Comments(0)