栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

カテゴリ:道銀・らいらっく( 12 )


2016年 04月 27日

2501) 「第1回 糸井崇史 油彩展」 道銀らいらっく 終了/4月18日(月)~4月24日(日)

第1回 糸井崇史 油彩展  


 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2016年4月18日(月)~4月24日(日) 
 休み:
 時間:10:00~17:00
     (最終日は、~16:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(4.24)


f0126829_14454334.jpg




f0126829_14462255.jpg





f0126829_15443879.jpg
   ↑:「ヤギ」・F50
2016年制作。





f0126829_15464289.jpg
   ↑:「しまうま」・F80 2015年。





f0126829_1547939.jpg
   ↑:「水牛」・F80 2014年。





f0126829_15473115.jpg
   ↑:「水牛」・F30 2014年。





f0126829_15474454.jpg
   ↑:「カラスとヒツジ」・F80 2013年。




 (以下、敬称は省略させていただきます。)は


 狭い会場に、大きな絵に、大きなヤギがびっしりだ。ヤギ以外もいるのだが、気分は似たような感じ。この、「似たような感じ」というところは、個展としてはチョットさびしく物足りない。でも、「絵を描きたい!!描いているんだ!!これからもっともっと良くなる糸井崇史だ」という気分はしっかり伝わる。

 僕にとっての今展のセールス・ポイントは「線」だ。「線の好きな人」という第一印象だ。ただ、この線が動物を描く手段以上にはなっていないのが全ての物足りなさの原因のようだ。「絵画という枠の世界に、動物がいる」そういう全体構想が全てになっていて、おそらく画家・糸井崇史の性癖である細かい世界とか、遊び心とか、絵から離れて行く絵心というものを犠牲にしている感じだ。結局、画題と構図にとらわれすぎなのだろう。

 そんな感じで動物と向き合っていたら、資料が目に入った。おー、あるではないか!細密画だ。これだこれこれ!
 以下、その作品を載せます。お気に入りだから沢山載せよう。



f0126829_15164479.jpg


f0126829_1517478.jpg





f0126829_15173286.jpg

f0126829_15175226.jpg







f0126829_15191459.jpg





f0126829_15193316.jpg






 おそらく、こういう作品はおてのものだろう。もちろん、気楽に描いているわけではない。集中し、一気に仕上げる。描き始めにどの程度全体構想があるのかはしらないが、その辺は経験でどんどん描き進めているだろう。とにかく、こういう絵は「やめられない、止まらない、線が、模様が、出てくる出てくる法華の太鼓」だろう。

 こういう細密画を得意とする画家が、大きな油彩に新たな境地を見いだしたのだろう。細密作品のボリュームの小ささは克服された。しかも、画題そのものを大きく描くことによって、大きな気分になれた。その代わりに、細密画の持っていた「あらぬ世界、不思議な世界」は消えた。画家は「まだまだ修行中です」と、語っていた。そういう意味ではより一層の自分らしさを発揮するのはこれからかもしれない。
 ただ、油彩画と細密画は目的が違うのかもしれない。細密画は自分のエネルギーの発散の場、油彩画は見る人をそれなりに意識しているようだ。人としてのヒューマンなものを描いて、鑑賞者との交流を意図しているみたいだ。
 そんなに細かく言い切る必要もないだろう。この細密画気分が絵画という大きな流れの中でどんな感じで膨らむのかを楽しみにしよう。

by sakaidoori | 2016-04-27 20:45 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2014年 07月 11日

2406)「『二人展』 八代千里(水墨) 本田滋(アクリル)」 道銀駅前支店 終了/6月28日(土)~7月10日(木)

  

  
 

二人展

八代 千里
水墨
本田滋アクリルガッシュ)   

    


 会場:北海道銀行札幌駅前支店・ATM設置コーナー前
     中央区北4条西3丁目1
     電話(011)241-1241

 会期:2014年6月28日(土)~7月10日(木) 
 休み:
 時間:ATM利用時間

ーーーーーーーーーーーーーーー(7.10)


f0126829_8304984.jpg




 昨日は雨にも負けずにチャリンコだ。なぜチャリンコかというと、ひとえに運動のためです。数少ない運動なのです。僕の勢いが勝って、問題なく帰ることができた。

 (以下、敬称は省略させていただきます。)


 さて、道銀札幌支店キャッシュコーナーのミニ・ギャラリー。「元気の良い人・本田滋」の水彩を見に行った。ペンも使ったスケッチ風かと思いきや、油彩顔負けのゴッテリ感だ。数は少ないが、氏の発表歴の中では異色でしょう。水彩もいろいろなんだと認識を新たにした。



f0126829_8441057.jpg





f0126829_8485866.jpg
   ↑:本田滋、「石狩の河口に向かって」・F8×3枚。




f0126829_9223045.jpg
   ↑:本田滋、「早春の夢」・F10×2枚。




f0126829_9223942.jpg
   ↑:本田滋、「望来より.春の足音聞こえる」・F10×2枚。




f0126829_9224973.jpg
   ↑:本田滋、「夕瞬のシラッツカリ川」・F10×2枚。




 どす黒いパワーだ。

 最後の作品などは、初めは「風景画」に見えないかもしれない。墨がドボーンとこぼれていて、作家はそこに風景を見た!その墨跡をそのままにして画家が風景を重ねた。そんな印象だ。具象派は汚くて下手な絵と即断しそうだ。雅品を求める人は一顧だにしないかもしれない。爽やか水彩を楽しむ人は遺棄するだろう。

 もしかしたらこれが本田滋の雅品かもしれない。彼には事物はこういう存在なのだろう。眺める対象ではなく、常に中に入って関係を結ぶ。遊ぶ場合もあれば闘う時もある。今回は自然に向かって、「あんたは偉大だ。でも、負けないぞ~」と孤軍奮闘している。   






f0126829_1383985.jpg
   ↑:八代千里、「ぶどう」・10F 。





f0126829_9485732.jpg
f0126829_9491120.jpg
   ↑:八代千里。左側から、「仲良し」、「秋果」・6号。



 まるくまるく楚々とした筆法です。極端なにじみとか、飛沫とか、勢いとかには興味が無く、自分を発揮するよりも対象(生き物)を優しく可愛く包み込む画家のようです。

 本田滋の情念過剰型とは正反対だ。もしかしたら、本田滋は、八代千里の画風に触発されたのだ。二人を際立たせるために今回のような画風にチャレンジだ。日本画的なイメージを残しつつ、重厚感で迫ったのでは。

by sakaidoori | 2014-07-11 09:57 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2014年 02月 09日

2341)「荒井彩美展 (道銀 らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 終了/2月3日(月)~2月8日(土)

  
 

道銀文化財団・企画展 らいらっく新鋭展 

  荒井彩美  

    


 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2014年2月3日(月)~2月8日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:公益財団法人 道銀文化財団



 【新鋭展参加作家】
 
 小林麻美  1月20日(月)~1月25日(土)  
 櫻井亮   1月27日(月)~2月1日(土)
 荒井彩美  2月3日(月)~2月8日(土)   
  (以上、3名のリレー展)

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.8)



f0126829_2153074.jpg




f0126829_2154884.jpg
   ↑:(札幌雪祭りが始まった。)





     -------------



 (以下、敬称は省略させていただきます。)



 荒井彩美、北海道教育大学美術課程2年の学生。本来は「漆(工芸?造形?」を学びたかったという。漆を専属で学ぶ場がないので、木工過程に所属している。木に漆を塗るからだ。そういう視点で、以下の展示風景を眺めて下さい。木工と漆として・・・。




f0126829_219402.jpg






f0126829_21101792.jpg
   ↑:(黒い部分は漆ではありません。)




f0126829_21103920.jpg






f0126829_21105182.jpg




 何となく今学んでいる木工の雰囲気があります。しかし彼女の本来の研究は「漆造形」。壺型の売る試作品を以下載せます。




f0126829_21255627.jpg
   ↑:「psyuche」。




f0126829_21261134.jpg
f0126829_21262362.jpg
   ↑:「歪な螺旋と羽と翅」。





f0126829_2131767.jpg
f0126829_21311459.jpg
   ↑:「pupa」。





f0126829_21335215.jpg




f0126829_2134374.jpg




f0126829_21341463.jpg
   ↑:(以上)「shell」。



 漆造形を詳しく載せました。
 印象としては、漆の輝きが少しもの足りない感じ。それと、磨き跡も気になる感じ。もちろん、只今修行真っ盛りの人だ。そうは言っても、黒光りの中での立体感覚、まるっとふっくら感は二十歳の素直な感性で新鮮だ。「蟻すら通さぬ黒光り門」とは正反対で、「どこまでも受け入れる荒井穴」だ。

 漆工芸あるいは漆造形・・・学ぶべきことはきっと沢山あるのでしょう。体得すべき事も、感じることも多くの時間を割いて身につけることなのでしょう。伝統工芸的方法?職人的方向?現代的立体表現?・・・この壺型のように大きく成長して欲しいものです。

 ひたすら黙々と表面をこすり続ける、納得すべき美しさが湧き出てきて、その黒光りに我を忘れうっとりと恍惚・・・そういうご褒美のために日夜精進するのでしょう。






f0126829_21493523.jpg
   ↑:「照明 2」。




f0126829_2150487.jpg




f0126829_21501626.jpg

by sakaidoori | 2014-02-09 22:22 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2014年 02月 08日

2340)「小林麻美展 (道銀 らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 終了/1月20日(月)~1月25日(土)

 

道銀文化財団・企画展 らいらっく新鋭展 

  小林麻美

    


 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2014年1月20日(月)~1月25日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:公益財団法人 道銀文化財団



 【新鋭展参加作家】
 
 小林麻美  1月20日(月)~1月25日(土)  
 櫻井亮   1月27日(月)~2月1日(土)
 荒井彩美  2月3日(月)~2月8日(土)
  (以上、3名のリレー展)

ーーーーーーーーーーーーーーー(1.24)



 (以下、敬称は省略させていただきます。)



f0126829_19471923.jpg



 僕同様に小林ファンもいることでしょう。久々の個展に胸すっきりしたことでしょう。会場は狭くて見にくい面も確かにあるが、これはこれで小林異時空間、小林肉声を感じて良いものだった。



f0126829_19484711.jpg




f0126829_1949083.jpg





f0126829_1949956.jpg







f0126829_2052642.jpg
   ↑:①「すでに変容してしまった昨日という世界のあなたがみた私」・2011年 F150 号 油彩 アクリル キャンバス。



f0126829_208875.jpg
   ↑:②「網目の景色 -ゆめのみはじめ-」・2013年 F60号 油彩 アクリル コットン。



 小林絵画を二つの面で考えている。
 ドロッとした空間感覚。それを網目模様の中で模索している。僕は異次元空間の創造と言い続けている
 その空間にあって、どうしても人物を入れざるを得ない理由。小林麻美にとっての人の意味。要するに生きる場の空間感覚とそこに生きている人間だ。

 
 彼女の作品には必ず人がいる。時には「ちょっとヘタッピ」と思いたくなる人物描写だ。①の作品、その登場人物がそうだ。この作品、異様に説明的で長たらしい。作家がなんとかして自分の絵画を理解してもらいたいと、苦しみ抜かれて選んだ言葉群だ。「昨日から見られる私」でもいいとは思うのだが、「変容」とか「世界」が必須なのだろう。そして「みた」、「あなた」「私」。そこにリアルさを拒否した人物描写!それは「人を描くことが目的ではない」という画家の祈りのようなもので、だったら人を描かなければいいのにと思う。そうすればもっと楽に絵が描けるのにとも思う。

 おそらく画家の目的は「世界-(内)ー変容」にあるのだろう。だが、愛憎七変容の人物にも敏感に感じる画家自身は、無意識的に「世界と人物」の変容と有り様の関係を宗教や倫理抜きで描きたいのだろう。どうしても人がいなければならないのだ。人あっての変容世界だ。



 さて、小林空間は網目でドロドロや異様さをかもし出すが、なぜかしら人間はドロドロ心とは無縁で、それでいて顔無し人間などを空間の為とはいえザックリと描いたりする。顔があれば、見る側は「表情」が気になり、顔無し人物ならば異様な存在として逆に注目度が上がる。

 結局、「空間をどう表現するか」というよりも、「空間と人間」に悩んでいる画家がそこにあった。唯我独尊的な強さのある小林麻美だが、あまりに強きエネルギーの持ち主だから、なにかにつけはみ出し部分がでてきてしまう。おそらく、そこが魅力的なのだろう。




 現在子育て中の画家です。その影響でしょう、赤ちゃんが多く登場します。そして、少女もいます。網目模様の小林ワールドを見て下さい。





f0126829_2050965.jpg
   ↑:「あなたと私の目の前で無数の今が起伏する」・2013年 F30号 油彩 アクリル キャンバス。




f0126829_20545170.jpg
   ↑:「網視のドローイング 習作」2点・2013年 水彩色鉛筆 紙。





f0126829_2102190.jpg
   ↑:左側と右側、「深夜2時 習作」2点・2013年 彩色鉛筆 アクリル 油彩 紙。
   ↑:中央、「深夜2時 -昨日と今日の境目-」





f0126829_2133189.jpg
   ↑:「網目のドローイング -蝶- 習作」・2013年 水彩色鉛筆 紙。






f0126829_2152329.jpg
   ↑:「あなたがみたあなた -待合室-」2点・2013年 6号 油彩 アクリル コットン。 





f0126829_2192730.jpg
   ↑:「網目の景色 -俯瞰- 習作」・2013年 油彩 アクリル コットン。

by sakaidoori | 2014-02-08 21:30 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2013年 03月 18日

1978)「佐藤菜摘 展 (らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 3月11日(月)~3月16日(土)

 

佐藤菜摘 展 (らいらっく新鋭展)    


 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2013年3月11日(月)~3月16日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:(財)道銀文化財団

 【参加作家】
 
 浜地彩   1月21日(月)~1月26日(土)
 佐藤仁敬  1月28日(月)~2月2日(土)
 宮地明人  2月4日(月)~2月9日(土)
 武田志麻  2月12日(月)~2月16日(土)
 あやせちめ 2月18日(月)~2月23日(土)
 千葉美香  2月25日(月)~3月2日(土)
 門間暢子  3月4日(月)~3月19日(土) 
 佐藤菜摘  3月11日(月)~3月16日(土)
  (上掲8名のリレー展)


ーーーーーーーーーーーーーーー(3.16)

f0126829_21292948.jpg



 とうとう道銀らいらっく新鋭展も今回で終了だ。全道展推薦作家の前半はほとんどパスしてしまった。これではイカンと反省し、後半は全部見た。道展推薦作家ばかりで、いずれも本当に若かった。高校生、大学生でしかも女性ばかりだ。何やら似た雰囲気が続いてしまった。栄通記愛読者の方々はどんなイメージを持たれただろうか?



f0126829_21294624.jpg



f0126829_2130191.jpg



f0126829_21301691.jpg





 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 これだけピンクが続くと迫力がある。「ピンクが可愛いって!それ以上よ」

 さて、最後の佐藤菜摘。薄赤やピンクに黄色に緑と、いかにも若々しい色の連発だ。女の子女の子という色だ。そこに、バクのような夢食い生き物が棲んでいる。バクは自画像でもあろう。綺麗にかわいく、でも、「あちきは怒ってるぞ~、睨んでいるぞ~」。そんなひねくれ顔だ。


 最新作から載せます。大きな絵画とドローイング群だ。ローイング-イング作品は今展でのもので、もっともホットな最新作だ。


f0126829_861618.jpg
     ↑:「手紙」2013年。


f0126829_90134.jpg



 「自分」を挟んで色の世界とモノトーンの世界。「自分」はまるまるとして小太り、フワフワとしてどこにでも神出鬼没だ、融通無碍のお化けのマ~ルのようだ。とんがり目で子憎たらしいが、かわいいものだ。

 絵画にはほとんど黒い部分がない。黒が嫌いだからではないだろう。ドローイングは黒でなりたっている。
 佐藤菜摘は、絵の深みを問題にする。そして、自作に対して大いに不満がる。「絵の深み」、おそらく彼女の場合は色を言っているのだろう。それがマチエールなのか、発色なのか、色の組み合わせなのか、流れなのか、そのへんの微妙な問題は僕にはわからない。単純に、女の子心を明るくしっかり描いていると思っている。それで良しとして見ている。ピンク系を衒いなく使うのだ、強く発散させれば、見る方は参ってしまう。

 ただ、深みを持たせろうと思えば、黒を微妙に配したらいいのではと思う。だが、彼女は意図的なのかどうか、黒を絵の中に持ち込まない。黒無しで明るさ一本で深みを追究しようとする。

 その深み追究は精神性を絵に込めようとするものなのか?あるいは、もっともっと明るく明るく、という至上の楽園にいたる道なのか?あるいは、明るい絵だが、青春という淀みを露わにさせたいのか?


 この会場は狭い。大作向きの場ではない。遠くから余韻を味わうことはできない。が、近くでムンムンと画家を感じるにはもってつけだ。そこで佐藤菜摘は明るく明るくニューヨークの屋根裏を表現していた。生理漂う情熱空間だった。



f0126829_9245875.jpg
          ↑:「まゆ」・2013年。


 他の絵に比べれば塗りが浅い感じだ。もっと描くのかもしれない。
 彼女は絵に黒味が少ない。代わりに「白」が多い。他の色と白の関わりが重要になるのかもしれない。
 それと、白と言えば雪だ。雪のボリューム感だ。秋田出身の人だ。白に雪はあるのだろうか?



f0126829_9284613.jpg
     ↑:「散歩」・2013年。



f0126829_9311430.jpg
          ↑:「まどろもり」・2012年。


 今年の「道展U-21」のポスター原画だ。目にした人も多いだろう。



f0126829_9325668.jpg
          ↑:「メリーランド」・2011年。


 確かに平面的な色味だ。深みはないかもしれないが、筆跡を残さず、画材を厚く残すこともなく、色で圧倒する意気込みがある。一心不乱で、「これっかない」という情熱だ。若さから生まれいずるものがある。これはこれで深い絵だ。



f0126829_9415642.jpg



f0126829_942991.jpg



f0126829_942377.jpg



f0126829_942518.jpg

 






 

by sakaidoori | 2013-03-18 10:00 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2013年 03月 08日

1962)「『現在(いま)を見つめる目』(高校生絵画) Vol.6 」 道銀らいらっく 終了1月7日(月)~1月19日(土)

  


Vol.6 「現在(いま)を見つめる目

      ~全国にはばたく、北海道の高校生たち
   



 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2013年1月7日(月)~1月19日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00

 主催:(財)道銀文化財団

ーーーーーーーーーーーーーーー(1.12)


f0126829_11205856.jpg



f0126829_11212434.jpg



f0126829_11213681.jpg



f0126829_1121511.jpg




 昨年の北海道高文連優秀作品10点の展示。全作が、今年の長崎での高文連全国大会に出品される。当然優秀作品で上手いのだが、上手い上手いと言ってもつまらない。
 明快な特徴がある。特に油彩画的絵画は「日常の画題を一所懸命に丁寧にリアルに」というものだ。あくまでも全体を一つの作品としてみてのことなのだが、色彩性や意外性には欠ける、華が乏しい。これが高文連というものか?高文連選者の好みかもしれない。が、そこに明快な選定基準があり、一つの「美の基準」の提示だ。これはこれとして理解しよう。セレクト展というものは選者の思想なのだ。思想が明快なことは良いことだ。あとは一般鑑賞者の好みと選択があるだけだ。


 イラスト部門2点がが抜群に気に入った。その作品から載せます。


f0126829_11504185.jpg
          ↑:大麻高校1年 阿知波まどか(あちわ まどか)、「ザリガニ」・イラスト 95.5×67㎝。


f0126829_11533399.jpg


f0126829_1154036.jpg



 ザリガニを描いているのだが、中身はいろいろだ。本人曰く、「ザルガニでまとめるつもりが、川の生き物だけじゃ面白くない。川の生き物→海の生き物→よくわからない生き物→歌舞伎」になったとのこと。要するに絵なんて嘘っぱちなんだし、嘘から生まれる誠もあろうよ、ということだ。そして赤をポイントに入れて「ニクイ」。赤の挿入なんて、歌舞伎そのものだ。そして、何と1年生だ。もっともっとカブレればいいのだ。

 肝心なことが後になった。この作品は点描だ。「カブレル」とは外に目立つ行為なのだが、あろうことか作品実体は「点描」という内に内に情念・神経を注ぐこと甚だしい。あんまり内側で籠もってばかりいると、世界が見えなくなる。せめては画題だけでも外に発散させようということだろう。
 点描の質量、そして遊びを秘めた重厚な画題に構成と、栄通好みの作品だ。



f0126829_1218995.jpg
          ↑:岩内高校2年 甲谷瞳美(こうや ひとみ)、「触」・イラスト B1。



f0126829_14592794.jpg
 同じく点描画。
 目ン玉をリアルに、手の形はぎこちなく、質感たっぷりという全体印象だ。点描表現の独特な陰影・明暗が画題と重なり、日常の中での何となく不気味なシュール感だ。ちくちくと胸騒ぎがする。が、こんな点描に出会えると心は躍る。

 でも、甲谷瞳美にとっては、目をシュールで不気味なものとして描いてはいないのだろう。きっと目ン玉が好きなんだ。「目」ではなく「目ン玉」というものが、画家にとっては大事なもので、好きな「手」と一緒に描きたかったのだろう。一所懸命に点描の質感を出そうとして、そして現在は点描具象力がやや劣るので、それで作品が不気味な感じになっただけかもしれない。
 だが、日常離れして、目ン玉や手に集中しているのが画家らしい。「着目点」が素晴らしい。後は本人の主張を離れて絵画が独り立ちするものだ。変な魅力ある絵として。


  ※※※※※※※※※※


f0126829_1502510.jpg
     ↑:札幌東高2年 長尾柚香(ながお ゆうか)、「友人」・油彩 F30号。


 可愛い絵だ。顔の大きさが赤ちゃんみたいにおおきくしているから、表情以上に可愛い。服装も皺がよりかげんで、普段着感覚で一層可愛い。ポーズも上向きで、若さになっている。
 背景の白は大胆だ。可愛さ200%ならば、この辺に色を入れたり、何かを描き加えたりするのだが、あっさり仕上げている。「白い空間」に大人の前兆を見る思いだ。



f0126829_157099.jpg
          ↑:江別高校1年 前野里佳子(まえの りかこ)、「自転車日記」・油彩 F30号。


 元気な自転車だ。全体に赤で雰囲気を作っている。鉄錆に混じりながら、「私が修理してあげよう、乗ってあげよう」と、画家が絵の中で修復しているみたいだ。それにしても、壊れた自転車の部分部分の新品さは何だろう?リアル過ぎなのだが、それは良いことか悪いことか?
 同じ高校生でも、1年生の元気さは大分違っている。この人は太く大きく真一文字だ。



f0126829_1516981.jpg
     ↑:清水高校2年 松田美希(まつだ みき)、「センチメンタル」・油彩 F30号。


 不思議な表情だ。「センチメンタル」、感傷的というか涙もろいというか、そういうひ弱なイメージだが、この顔は違う。むしろ、感情を押し殺して、淡々と何かを見つめている感じだ。しかも、大きな目と顔、大きなカメラ、大きな手だ。薄塗りで、色もそんなにない。奇をてらわず、スクッと見つめている。大人になりかけの表情で。



f0126829_15174576.jpg
     ↑:釧路北陽高校2年 内田侑岐(うちだ ゆうき)、「こころの一枚」・油彩 F30号。


 きっと大切な空間であり、場所であり、大事な物や人達だろう。描いても描いても描き足りないのだろう。皆な皆な全部が大事で、どれかを大きく描こうという世界ではないのだろう。
 ただ、一杯描いているのに絵が小さく感じるのは何故だろう?物は溢れているが、描き手の気持ちは淡々とした愛情なのだろう。



 以下、言葉無しで作品のみ載せます。



f0126829_15371959.jpg
          ↑:函館高校2年 黒瀧舞衣(くろたき まい)、「ねっこ」・油彩 F30号。



f0126829_15374264.jpg
          ↑:旭川西高2年 坂内沙耶(ばんない さや)、「交差点」・油彩 F30号。
  


f0126829_1538618.jpg
          ↑:室蘭栄高校2年 小林尚通(こばやし なおみち)、「鉄の城」・油彩 F30号。



f0126829_15383781.jpg
          ↑:月寒高校2年 鈴木惟加(すずき ゆいか)、「帰郷」・・油彩 F30号。



 

by sakaidoori | 2013-03-08 16:09 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2013年 03月 08日

1961)「千葉美香 展 (らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 終了2月25日(月)~3月2日(土)

    


らいらっく新鋭展 

     千葉美香
   



 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2013年2月25日(月)~3月2日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:(財)道銀文化財団

 【らいらっく新鋭展参加作家】
 
 浜地彩 (新道展推薦)   1月21日(月)~1月26日(土)
 佐藤仁敬 (全道展推薦)  1月28日(月)~2月2日(土)
 宮地明人 (同上)      2月4日(月)~2月9日(土)
 武田志麻 (同上)      2月12日(月)~2月16日(土)
 あやせちめ (道展推薦)  2月18日(月)~2月23日(土)
 千葉美香 (同上)      2月25日(月)~3月2日(土) 
 門間暢子 (同上)      3月4日(月)~3月9日(土)  
 佐藤菜摘 (同上)      3月11日(月)~3月16日(土)
  (上掲8名のリレー展)

ーーーーーーーーーーーーーーー(3.2)


f0126829_191777.jpg




f0126829_7315663.jpg



f0126829_1915320.jpg



f0126829_192812.jpg



 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 初個展のはずなのだが、いつかどこかで見た作品が沢山ある。しかも、かなり楽しんだ作品が・・・。
 千葉美香、札幌国際情報高校出身とのことだ。それで分かった。年始のアートスペース201の国際情報高校美術部学外展で、何点かを見ていたからだ。なぜだか今年は「国際情報高校」と「北海道教育大学美術専攻」が重なる歳だ。彼女も教育大学3年生。ただし、旭川校だから札幌人には珍しい存在だ。それなのに高校は札幌だ、不思議な縁だ。


 作風は堅実な具象。真っ正面からのオーソドックスな世界なのだが、時折不思議な感覚も顔を出す。堅実派だから、余計に目立つのかもしれない。風景も好きなようだが、「水」は特に関心があるとのことだ。なるほど、不思議さの由来は「水」だ。。「水」をリアルに描けば、波のうねりとか透明感とか、不思議な世界のイントロになりがちだ。というか、彼女の場合「水」が好きだから、「水」の気分で風景や現象を見ている感じだ。単に画題として「水」を描いているのではないのだろう。今後は、より一層水になりきって絵画世界を切り開くかもしれない。


 狭い会場では、左回りに見がちになる。すると、近作から古い順番に並んでいる。栄通記では古い順番に載せていきます。



f0126829_7425245.jpg
f0126829_743734.jpg
     ↑:左側、「食いしん坊の記録」・高一 2007年 (アクリル) 油彩。
     ↑:右側、「浪漫」・高一 2007年 アクリル 油彩。


 チョコレート・パフェの作品、これぞまさしく国際情報高校ワールドだ。



f0126829_8183671.jpg
     ↑:「水トリック」・高二 2008年 (アクリル) 油彩。


f0126829_8185091.jpg
     ↑:「この街のどこかで」・高二 2009年 (アクリル) 油彩。


f0126829_819715.jpg
     ↑:「生きとし生きるもの」・高三 2009年 (アクリル) 油彩。

 ひどく感心したものだ。確かに画家は樹木の生命力と影という実体に関心があったと思う。僕は、空間のゆがみに関心が向いた。画家が描こうとして描いた空間描写でないから、余計にゾクゾクした。この空気の存在感(空間描写ではない)を、彼女の好みの「水」とダブらせながら、リアルな描写力の向こうに湧き出させたならば・・・それは千葉美香の方向性とちがうかもしれないが・・・。



f0126829_825415.jpg
     ↑:「in the spiral」・大学一 2011年 (アクリル) 油彩。


f0126829_8285287.jpg
     ↑:「なんくるないさぁー!」・大学二 2012年 (アクリル) 油彩。



f0126829_8294127.jpg
     ↑:「夕暮れのしぶき」・大学三 2012年 (アクリル) 油彩。



f0126829_8575197.jpg
     ↑:「水中で笑う私」・大学三 2012年 (アクリル) 油彩。


 個人的には、こういう変な絵が好きです。描き手の描写力を気にせずに見れるし、いろんなことを想像できるから。


f0126829_8291985.jpg
     ↑:「夢ノヒカリ」・大学三 2013年 (アクリル) 油彩。

 描かれた人物、お姉さんとかお母さんに見えるが、きっと自画像でしょう。若い女性の「かわいさ」とか、「お茶目さ」を描くのに自信がないのかもしれない。というか、あんまり真剣に対象を見ているから、「かわいさ」を表現するには勝手が違うのでしょう。ご本人は小柄でちょっとエキゾチックなチャーミング・ガールです。


 少し詳細に載せすぎました。個人的思い出が強かったから。この記録が10年後に役立てば幸いだ。

by sakaidoori | 2013-03-08 14:00 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2013年 03月 07日

1960)「門間暢子 展 (らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 3月4日(月)~3月9日(土)

    


らいらっく新鋭展 

     門間暢子
   



 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2013年3月4日(月)~3月9日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:(財)道銀文化財団

 【らいらっく新鋭展参加作家】
 
 浜地彩 (新道展推薦)   1月21日(月)~1月26日(土)
 佐藤仁敬 (全道展推薦)  1月28日(月)~2月2日(土)
 宮地明人 (同上)      2月4日(月)~2月9日(土)
 武田志麻 (同上)      2月12日(月)~2月16日(土)
 あやせちめ (道展推薦)  2月18日(月)~2月23日(土)
 千葉美香 (同上)      2月25日(月)~3月2日(土)
 門間暢子 (同上)      3月4日(月)~3月9日(土)  
 佐藤菜摘 (同上)      3月11日(月)~3月16日(土)
  (上掲8名のリレー展)

ーーーーーーーーーーーーーーー(3.5)


f0126829_1683231.jpg



f0126829_1624222.jpg



 狭い会場だ。だが、大学生という青年の個展だ。全く問題ない。というか、狭いから、若さがムンムン伝わってくる。逃げ場がなくてちょっと困りもするが、迷い無しと言いたげな直球臨場感に浸ることができる。もし若さというエネルギーが伝わらなければ、こちらの感受性が弱まっているのだ。あるいは、作品にエネルギーが欠けているということだ。

 今週で7人目の「らいらっく新鋭展・門間暢子展」も画題が飛び跳ねていて、狭い会場で見るには実に良い。女の子のピンク気分にどっぷり浸かってしまった。

 門間暢子。1992年、旭川生まれ。そして旭川育ちの旭川暮らし。どっぷり旭川人だ。現在は北海道教育大学岩見沢校美術コース2年生。昨年の度重なる道展U21での受賞歴で今回の道展推薦での個展だ。

 以下、大作を制作年代順に載せます。


f0126829_16285591.jpg
          ↑:「idea」・2010年 色鉛筆 アクリル B1。



f0126829_1631719.jpg
          ↑:「星の海」・2011年 色鉛筆 アクリル 107×75.5㎝。



f0126829_16325130.jpg
          ↑:「ときめき」・2012年 アクリル 107×75.5㎝。



f0126829_16393126.jpg
          ↑:「駆け抜けろ!」・2013年 アクリル 107×75.5㎝。


 高校時代からの作品を、こうして順番に見ると、迷いなき明快な路線が見える。「人(私)が好き、生き物が好き、皆な皆な溢れて、明るく楽しく弾けて、う~ん、人生ってステキ!」だ。

f0126829_17194185.jpg さすがに近作の「駆け抜けろ!」は、今までのピンク中心のワンダー・ランドで攻めるスタイルから、渋い赤が発色よろしく輝き、バリエーションも重なり魅せる世界に迫っている。だが、それは絵の表現力の上達であり、「絵画讃歌」という門間ワールドまっしぐらには変わらない。

 僕は「迷いがない」と書いた。迷いのない人や画家はいない。「迷いからくる暗さがない」、ということだ。必ず迷いはくる。結果、作風が激変するかもしれない。「女の子」から「女」に変身するかもしれない。逆に、パワーアップのノーテンキ元気印になるかもしれない。が、そんな先のことを思っても無駄だし面白くも可笑しくもない。カラー・ウーマン200%を今後も楽しみにしよう。



f0126829_1761073.jpg
     ↑:(空間部分は)「ねがいごと」・2013年 色鉛筆 アクリル コラージュ A3。


f0126829_178377.jpg 上の空いている空間は現在制作中です。というか、左の写真に写っている赤い蝶などが貼られていくわけです。会期終了までには出来上がります。
 赤い蝶、今の彼女は赤系に関心があるみたい。ちょっと気になる即興作品です。









f0126829_17122213.jpg
f0126829_17123663.jpg
     ↑:左側 「Sweet」・2013年 色鉛筆 アクリル。右側 「あこがれ」・2012年 アクリル B3。





f0126829_17125058.jpg →:「Love The Earth」・2011年 アクリル コラージュ 18×18㎝。

by sakaidoori | 2013-03-07 17:34 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2013年 02月 24日

1938)「あやせちめ 展 (らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 終了2月18日(月)~2月23日(土)

  


らいらっく新鋭展 

     あやせちめ
   



 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2013年2月18日(月)~2月23日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:(財)道銀文化財団

 【らいらっく新鋭展参加作家】
 
 浜地彩   1月21日(月)~1月26日(土)
 佐藤仁敬  1月28日(月)~2月2日(土)
 宮地明人  2月4日(月)~2月9日(土)
 武田志麻  2月12日(月)~2月16日(土)
 あやせちめ 2月18日(月)~2月23日(土)
 千葉美香  2月25日(月)~3月2日(土)
 門間暢子  3月4日(月)~3月19日(土) 
 佐藤菜摘  3月11日(月)~3月16日(土)
  (上掲8名のリレー展)

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.23)


f0126829_1125730.jpg



f0126829_1324518.jpg



f0126829_13242792.jpg



f0126829_13244157.jpg



f0126829_13263286.jpg




 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 昨年の秋、平岸高校卒業制作展で、彼女の作品をまとまってみていた。目玉焼きが沢山あるインスタレーション小部屋だった。本編で紹介済みだ。そこで、次のように記していた。


    ー秘密のアッコちゃんみたいな小部屋だ。そこに、小品が一杯詰め込んである。ちょっと「女の子の部屋」みたいなゾクゾク感、ぶらぶらと玉子をつり下げて不思議空間、沢山の作品で増殖ワクワク感、仄かな妖しげムードありと、「私の想、迷走、創作宇宙」なのだろう。
 小部屋(ミクロ)ではあるが、大きな心意気を感じるー


 今展、小さい平面作品を立体作品のようにして飾っている。「彫刻を中心に制作活動を展開」と自己紹介している。気分は立体作品を想定しての展示空間かもしれない。テーマは明快で、「人」であり、「顔」だ。そして、前回の1937番で紹介した「いそのけい」と同じく、「女の子」が主役だ。ただ、いそのけい が日常の夢気分一杯世界。あやせちめ の場合は、本人にとっては日常だろうが、見る方にとっては、日常と非日常を行きつ戻りつしながらも、非日常性を強く観じる。何となく漂うグロテスクさや狂気も、作家の中では不安感や所在感の無さ共棲して日常があるのだろう。作家の年齢から推し量って、それは「思春期」だ、人生では誰もが通る一コマだだと言い切ってしまえば簡単だ。そうかもしれない。きっとそうだろう。人それぞれに自分自身の問題に取り組み、それなりに解決するのだろう。
 そうかもしれないが、こういう作品を見ると心がざわめく。作家自身を離れて、「自分とは何なのか?」と問いかけたくなる。だが、もうそんな問いは止めよう。本当に向こうの世界に行く年齢になったのだから。ただ、画家の真摯な自分との問いを、ただ見ていこう。



f0126829_1463545.jpg



 直向きな綺麗な顔だ。タイトルは「ゆらぎ」。揺らいでいる顔がチャーミングとは、これも顔の不思議さか。



f0126829_149462.jpg
f0126829_14102095.jpg
     ↑:「ちょっと いやになったから なくしてみたんだ。」


 目をなくした。何故イヤになったのか?物事が見えすぎるからか?あってもなくても見え方が同じだからか?無い顔が素敵だからか?確かに素敵だ。



f0126829_14144371.jpg
          ↑:「WHO AM I」。


 「私は誰?」、「あやせちめ だろう」「あやせちめ は誰?」「それはあなただろう?」「あなたが私なの」「そう」「私は何処にいるの?」終わりなき問答は続く。それを無意味というなかれ。確かに意味という病ではあるが。



f0126829_14211585.jpg
          ↑:「すいそう」。


 「花葬」という作品があった。だから「水葬」にしたいが、作家はあえて平仮名にしている。「水槽、水葬、吹奏、水想、スイソウ・・・」


f0126829_1425347.jpg







f0126829_14291075.jpg





f0126829_14293372.jpg


by sakaidoori | 2013-02-24 14:51 | 道銀・らいらっく | Comments(0)
2012年 02月 19日

1625) 「井桁雅臣・展 『あなたを包んでいる水』」道銀らいらっく 終了・2月7日(火)~1月18日(土)

○ 第21回 道銀芸術文化奨励賞 受賞記念

 井桁雅臣・展 

      あなたを包んでいる水
     


 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2012年2月7日(火)~1月18日(土)
 休み:日曜日(定休日) & 11日(土)
 時間:10:00~17:00
     (最終日は、~16:00まで)

 企画:(財)道銀文化財団

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.16)


f0126829_2242166.jpg



 まったく驚いてしまった。

 井桁雅臣・作品は一昨年の芸森での「札幌美術展 真冬の花畑」で充分に見たつもりだった。白を背景にした花柄模様の作品群だった。大きく咲いた万華鏡で、カラフルなデザインとして見た。
 あの大きな作品群が狭い当館で上手く花開くのかを気にかけながらの訪問だった。

 会場の狭さが作品のエロスを大胆に引き出していて、思いもよらぬ凄みと生理で充ち満ちていた。品の良さそうな年配の受け付け嬢が2mも離れられない位置で座っていた。
 思わずその人に、「ここに一日中見張りを兼ねて座っていたら、気持ちが悪くなるんでしょう!!」「綺麗さを通り越して、目を背けたくなるでしょう!!」
 笑みを浮かべながら話し相手になってくれたが、間違いなく彼女は辟易気分のようだった。おそらく、外に出て、冷たい空気に白い世界に幸せ気分を謳歌することでしょう。

 僕が何を言いたいのかというと、井桁ワールドは、広い空間にたたずめば単なる装飾になりかねないが、密室で対峙したならば、狂気の世界に限りなく近づくということだ。この発見は今年一番の驚きだ。まさしく絵の力だ。画家の生理の迫力だ。
 体内回帰にも似た愛の到達、見果てぬ一体感という願望の世界だ。それはまさしく男の世界だ。若い女性ならば遊びとエネルギーの謳歌として楽しむこともできよう。だが、ただただ美しく上品な世界が好きな女性には耐えられない世界でもあろう。


 単作の掲載は不可です。以下、会場風景で明るい生命の充満と乱舞、包み込まれてみてみたい光とエロスの世界を見て下さい。


f0126829_23101160.jpg


f0126829_23125461.jpg


f0126829_23112781.jpg



f0126829_2314071.jpg


f0126829_23144730.jpg




f0126829_23154482.jpg

by sakaidoori | 2012-02-19 17:20 | 道銀・らいらっく | Comments(0)