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栄通記

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2008年 03月 31日

581)さいとう「八子晋嗣・八子直子展」  終了・3月25日(火)~3月30日(日)

○ 八子晋嗣・八子直子展

 会場:さいとうギャラリー
     南1西3 ラ・ガレリア5階B室
     電話(011)222-3698
 会期:2008年3月25日(火)~3月30日(日)
 時間:10:30~18:30(最終日は17:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・29)

 八子さんご夫婦による二人展です。

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 展示は晋嗣さん抜きの直子さんと、そのお父さんによるとのこと。キャプションは子供さんが書き、画題も子供さん、まさしく家族展です。

 この展示方法が八子晋嗣さんの立体作品に思わぬ効果をもたらせたようです。具体的な点は省きますが、小品の作品同志の組み合わせ、部品の位置、寝かせたり立たせたりと、作品も以前とは違った表情で目に入ってきて、心地良い刺激を受けました。
 その小品を覆うようにして、八子直子さんのあっけらかんとした子供の顔があります。意外に静謐な沈み込んでいく場になっていました。

 まず、ご主人の八子晋嗣・立体。基本的に僕は彼の作品は好きですし、関心も高いのですが、今展も新作は大いに満足でした。

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 ↑:「海にかえる」
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 ↑:海の森」
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 ↑:「ラルカのかけら」

 上の二つ、ピーナッツのような形が良いですね。目に優しく、触りたくなるむっくりした形態です。彼の造形感覚は人体のフィット感にあるようです。抱いていいし、枕にしていいし、転がして遊びたくなります。
 下の作品、二種類の木の部品の組み合わせです。亀ですね。円い部分が一人コタツに見えるので「コタツ亀」と勝手に命名しました。やはり触りたくなります。「触らせる、触りたくなる」、まさしく八子晋嗣のエッセンスです。
 優れた近作小品の3連発、彼は充実している。「近美のアミューズメント・ランド」だったか?、子供向けの近美の冬の企画ですね。是非是非、八子さんを出して貰いたいですね。

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 八子さんはご自身の子供を自分の肖像画のように大きく描きます。
 八子直子の魅力、それは大事なものを恥じらいやてらいも無く、ドーンと僕達の前に晒すこと、その行為です。絵画的トリックとか造形的追及とかは強制的に後ろに引っ込んでいって、まるでそういうことは問わない姿勢に見えるのです。「愛は全てを隠す」と言いたげです。好きなものを好きなだけ描く、表現する。この行く着く果てに何が有るのか?表現は膨らむのか?枯渇するのか?実験でもあり、八子直子の生き様でしょう。こちらは一人で舞い上がる八子さんを見守るしかない。それが、どう見る者に還って来るか。結論を急ぐことは無い。まだまだ八子さんは舞い上がるのだから、暫くは見続けていこう。


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by sakaidoori | 2008-03-31 21:18 | さいとう


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