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栄通記

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2007年 02月 28日

80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで

○第22回 北の日本画展
 第1回企画展 「北の息吹」

 場所:時計台ギャラリー 2階3階全室
    北1西3 札幌時計台文化会館・仲通り南向き
    電話(011)241-1831
 期間:2月26日~3月3日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)

 時計台ギャラリー全室を使った展覧会です。
 昨年3月には近代美術館での20周年記念展、その後時期は忘れましたが、21回展はセントラルで開いていました。そして今展。わずか1年の間に3回も「日本画集団」の絵画をまとまって見れたのです。レベル、意欲、企画力、参加作家の確認と鑑賞者にとっては本当に嬉しいことです。

 作家集団の意欲の現れでしょう。本展の「北の日本画展」と併設して、今後3年間、テーマを決めて企画展を同時開催との事です。初年度の今展は「北の息吹」会員の中から20名が参加しての展覧会です。成功したかどうかは別にして増加する会員の発表意欲、展示のメリハリ、鑑賞者の好奇心と良いことだと思います。もっとも、テーマが余りに幅がありすぎて、テーマによる緊張感が生まれないのは残念です。たかだか3年、3回の企画です。テーマそのものが魅入るような事を考えてくれると嬉しいです。

 2006年3月の段階での会員数は80名。今展は総勢46名の参加。全く栄通の好み、興味で2回に分けて写真紹介をしたいと思います。敬称は省略。

80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_23205329.jpg 中野邦昭。左「天の川」、大仰さが無くていいですね。民家シリーズの一作ですが空や手前の木々が以前にない自然さで好ましいです。右「千の風」、この作品は1月にも発表しているのです。水の流れ出てくる所とか、何となく背景とか書き足しているように感じるのです。だから凄く良く感じるのです。たまたま作家がいたので一言確認しましたが、「ノン」という返事です。納得しがたいですが気に入った作品です。


80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_23323754.jpg 平野久美子、風にのって」。この手の長いのと、女性のポーズ、四辺形分割の画面構成にひかれました。








80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_23352840.jpg 袴田睦、「悠」。木のシルエットと、一番手前の木の黒さが僕の目をひきつけます。

    





80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_23401342.jpg 池田さやか、「深雪」。女性のあどけなさ、ボリューム感、背景の雪の装飾性とふくよかな大きさ。かなり好きです。









80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_2344272.jpg 小林文夫、「白花緑映」。闇夜の、輪郭くっきりとしっかりたたずむ草花、黒と草花の明快さ。









80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_23485521.jpg 馬場静子、「彩」。他に赤く日本画的に燃える作品が少ないので、何が何でもこういう作品を推奨します。
  
 以上、「北の息吹」展より。






80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_23575125.jpg
 吉川聡子、「抱」。
 今展で勝手に大賞をあげるとすれば、この作品です。何の権威もありませんが「栄通賞」であります。

80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_9283343.jpg 田村直子、「エクステ」。一瞬何が描かれているかわかりにくい。目の下で切っているからでしょう。もし、全体像を描かれていたら、迫力も面白みもないと思います。
 作家はデザインの仕事もされているとのこと。キャラクターの先入観を利用して自由に日本画に取り組んでいるようです。他に「早く」




80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_9383450.jpg 朝地信介、「揺らぐ種」。一目ではこの作品が日本画だか油彩画だかわかりません。日本画と知らされて、描かれた建物の輪郭線に残り香を感じるだけです。画材としてのジャンルを離れて彼の作品には強い関心を持っています。徹底して追及してもらいたいですね。他に「無機質なふくらみ」




80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_9465377.jpg 伊藤洋子、「リマト川の秋」。油彩のようにヨーロッパの建物のある風景を得意とする人だとおもいます。人間臭を突き放すような冷ややかな空気感。公園や街並木をかくことはあっても人を描くことはあまりありません。






80) 時計台 ㊤「北の日本画展」 ~3月3日まで_f0126829_955927.jpg 皮膚の人・野口裕司、「white skin under」。この作品もジャンルに拘らないで見たほうがいいのでしょう。向こうと此方の狭間にある皮膚、アンテナとしての皮膚、自分を自分らしくする為の皮膚・・・・・。

 まだまだ載せたいのですがこのへんで止めておきます。今週の土曜日までです。



 



 
 

by sakaidoori | 2007-02-28 23:50 | 時計台


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