栄通記

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2016年 01月 12日

2477)「札幌国際情報高等学校 美術部展」 アートスペース201 1月7日(木)~1月12日(火)    

札幌国際情報高等学校
       美術部展
 



 会場:アートスペース201 5階E室   
      中央区南2条西1丁目7
       山口中央ビル  
      (東西に走る道路の南側。)
     電話(011)251-1418

 会期:2016年1月7日(木)~1月12日(火)       
 休み:水曜日(定休日)
 時間:10:00~16:00
    (最終日は、~17:00まで。) 

ーーーーーーーーーーーーー(1.10)


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 新年開けのギャラリー巡りで、いの一番の楽しみな展覧会だ。
 札幌国際情報高校美術部、実力高だ。特に美術高として特化しているわけではない。なぜだろう?おそらく顧問先生のよろしき指導によるのだろう。その指導と学生のやる気とのマッチングが良いのだろう。

 以下、ほとんどの作品を載せます。見ればわかるように、堅実な写実絵画です。少々下手だが若者気分満杯ではない。そこが唯一の不満だが、高校生が「絵画」に、「絵を描くこと」に何を求めているのかを代表している。ありのままを綺麗に描きたい、絵画伝統に則って、だろう。
 17歳前後の日本画風写実力をいつも堪能している。



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 何点か個別作品を載せます。当然、栄通好みです。
 それと、本作品のいくつかはは2月に開催される「道展U-21」への出品予定作です。なので、未完成作かもしれません。逆にその辺りも楽しんで下さい。



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   ↑:1年 斉藤和奏、「自然の舞台」・油彩。


 これは素晴らしい。一押しの栄通好みです。
 何が良いかというと、主題は明解に真ん中の何にも描いてない空白(空間)だからだ。その空間を覆うように自然の木々や道がある。画家は絵の全体を「自然の舞台」と謳っているのかもしれない。が、僕はそう見ない。この真ん中の目に見えない空間でのドラマを夢見る。その舞台に唱和する形で花や木が覆っている。樹木の立ちラインがリズミカルだ。
 しかも描き手は若い。若き生命力、乙女の青春が充満している。ピンクに華やいでいる。ただ明るいばかりでは絵はダメというのか、チョッピリ「生きる悩み」のように木立の影もある。いや、それも一つの乙女のお喋りかもしれない。



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   ↑:1年 斉藤和奏、「閑散」・油彩。





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   ↑:1年 近川亜希、「いえで」・油彩。



 青春の負のイメージを主題にしている。今展の中では唯一だ。
 家出した女の子がこちらを睨んでいるのが憎い。
 「家出」とはいっても、もしかしたら自分ちの物置かもしれない。そして家出しようが何しようが人は何かを食べないといけない。それにこの姿勢、トイレにいるみたい。食べたものは出す、そして生きる、「さー、家を出るんだ」




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   ↑:2年 近藤佑美、「OMG!」・アクリル。



 僕は単純に線描画が好きだ。感情なり性格なり感覚がストレートだからだ。緻密な線、構図を意識した四角四面の線、感情ストレート線・・・どれをとっても好きだ。
 それに、線画は道具立てが軽くて良い。砂絵などはその極みだ。絵も消滅してしまう。

 というわけで近藤佑美。もう一点の作品は直線主体だ。おそらく曲線、直線、破線、感情線、精密線と何でも好きなんだろう。




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   ↑:2年 佐藤里奈、「哀椀」・油彩。



 モデルは同じ高校生。何とも地味な作品だ。それに色気もない。色気の無いのは高校生だからではない。女性が描く女性画は総じて色気はない。
 女中というか仲居さんが仕事中のくつろぎタイム、女の一つの自然なスタイル・・・なんだが、こういうのを高校生が描いたことが驚きだ。四角や直線の背景などの空間処理も日本画的で、そういう意味では描き手の技量ではこの種の作品を油彩で決めるのは無理だろう。無理だからこそ面白い。ふと・・・絵の魅力を考えてしまった。



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   ↑:(上掲の部分図。)




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   ↑:(ともに)2年 首藤愉珍。左側 「暖炉にあたるどさんこ」、右側 「RINA in the sky world」・油彩。


 ともに似たような構図。きっと首藤愉珍はこんな角度でいつも夢見ているのだろう。可愛い可愛いロマンチストかな?
 左の絵、手が温かそう。
 右の絵、パラソルなどはこれから描き込んでいくのだろう。もっともっと絵にリズムやポエムが生まれるだろう。




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   ↑:2年 高橋瑠衣、「歯車」・油彩。



 昨年の高文連全国大会出品作品。
 さすがの作品だ。地面に描かれた歯車の影がめくるめく空間になり、影と対比する形で何もない道が延び、消失点へと誘っている。

 画家は道をもっと描き込むべきか?と記している。僕はそう思わない。地面がキャンバスの下地のような役目をしていて、絵画の生まれる場を演出している。描き込めばもっと道らしくなるだろう、だが道である必要はないだろう。絵画としての道であることの方が大事だ。



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   ↑:3年 中畑栞奈、「童戯」、油彩。

by sakaidoori | 2016-01-12 11:02 | アートスペース201 | Comments(0)


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