2015年 02月 02日

2451)「札幌ビジュアルアーツ写真学科 卒業制作作品展2014」資料館 終了/1月27日(火)~2月1日(日)




専門学校札幌ビジュアルアーツ写真学科 
 平成26年度卒業制作作品展
  
   

 会場:札幌市資料館2F ミニギャラリー1室
     中央区大通西13丁目 
     (旧札幌控訴院
      大通公園の西の果てにある建物)
     電話(011)251-0731

 会期:2015年1月27日(火)~2月1日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:9:00~19:00

 【参加学生】
 勇綾音 滝本菜摘 川南咲季 佐藤翔太 星雄大 安達敏亮 櫻井杏香 大黒咲季 川村康平 細木隆生 松川季香 稲雪絵 ・・・12名? 
 
ーーーーーーーーーーーーー(1.31)


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 (以下、敬称は省略させていただきます。)



 札幌ビジュアルアートの卒展、以前はかなり楽しみにしていた。最近は学んだ成果を発表するという感じでもの足りなく思っていた。思えば、今展の学生達は2年間の勉学だから二十歳が主体だ。「まだまだ・・」の感は仕方がないのだろう。

 今年は撮影者の趣味とか追い求めている事に取り組んでいた。特に細木隆生と川南咲季はかなり自分好みだった。一度に二人も良いものを見れるとはめったにない。そして、受付嬢ともしっかり話が出きて楽しさも倍増だ。そんな4人を中心にして報告します。



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   ↑:細木隆生、「ふたり」。



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 「写真は現実であり虚構である。・・・(その)曖昧な境界を行ったりきたり」と撮影者細木は語る。まったくそういう作品だ。合成写真のような違和感、同じ人のような別人のような幼子、「もしかしたら双子?でも違うし・・・」。大人びた眼差し、本当のような嘘のような空気と存在感・・・。

 幼子の眼差しは撮影者の眼差しなのだろう。自信ありげな主張、それは同時に自信のなさを抱いているから、こういう切迫感が生まれたのだろう。
 表現者の作品だ。紆余屈折を経ながらも成長して欲しい撮影者だ。発表し続けて欲しい。





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   ↑:川南咲季、「COLONY」。



 こちらは一見すると明るく楽しく健康的、ただそれだけの感じに思えるのだが、「なんか変だな~」、「何が変なのか?」。七色の明かりに包まれて幸せ一杯の夜の地上、でもこの明るさは異常に人工的で、幸せも何もかもが人工的で、そう思い始めたら夜空もビルも明かりも、嘘っぱちに見え始めてしまう。七色の世界に本当に人は住んでいるのだろうか?「明かり」という嘘の生き物しかいないのかも?そう思うと、作品を見ている自分の世界が本当にほんものだろうか?

 僕はこの作品に「世界の嘘」に思いを馳せた。さて、撮影者の意図はどこにあるのか?




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   ↑:櫻井杏香、「#Kaori」。




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 「面白いのだが・・・何かもの足りない。何だろう、この不満感は・・・」そんなことを呟きながら櫻井杏香と作品を見つめ合った。
 「季節に変化がないから、風景色が同じになって・・・」
 確かにそうだ。でも、この安定感は悪くはない。
 「彼女の服装に変化が少ないかも。撮影回数が少なかったから・・・」
 確かにそうだ。だが、この一様さも悪くはない。
 「被写体との距離感とか、もっと遠近感があった方が良いかも・・・」
 確かにそうだ。

 でも、素人のモデルの表情も自然だし、「女が女を撮る」という信頼関係がヒューマンな雰囲気作りに成功していると思う。

 モデルは撮られることを楽しんでいる。・・・そうなんだ、被写体は日常とは違う「モデル」を普通に演じている。
 その普通さに撮影者は普通に甘んじている。若いんだ、もっともっと「撮る」冒険をしたらと気が付いた。結局、撮影者は「日常」に拘っているのか?「日常」をはみ出したいと思っているのか?その辺の自己探求が弱いのだと思う。
 「何を撮りたいか」はなかなかつかめないだろう。それは仕方がない。ならば、無意識の撮影衝動にもっともっと身を委ねて冒険をしたらと思った。


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   ↑:松川季香、「¥100+税」。




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 身の回りにある小物が素材だ。それらの用途は無視してデザインを楽しんでいる。無機的デザインなのだが、そこはまだまだ若い女学生だ、可愛く優しくチャレンジ。学んだデザイン感覚と写真技術の域を抜けてはいないから、今回は学習成果の総仕上げなのだろう。

 デザインにあまり生理を植えてはいけないのだろう。でも、そんな硬いことは思わないで、もっともっと変化球を挿入して「デザインを遊ぶ」にしたらと思った。




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   ↑:星雄大、「色水」。



 パソコンでデジタル処理したのかな?水彩画みたい。この着想、技術でもっともっと本格的に七色混合・融合万華鏡になればと思った。






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   ↑:佐藤翔太、「抽選者たち」。



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 スポーツをいかに料理するか?それは躍動感をどう見るかにかかっているだろう。ただ、佐藤翔太の場合は、スポーツをどう見つめるかというよりも、写真という枠にどう収めるかに主眼があるみたいだ。ある程度の流れを保ちながら、慌てるでもなく、瞬間に迫るでもなく、どこか永久運動を続けているような機械の動きを感じる。おそらく、撮影者は醒めた感覚で動きを冷静にみたいのだろう。極端を無意識に排除しているみたい。すべては「構図」という画面撮りになって、どこまでも意外性には気が付かないふりをしている。

 確かに悪くはない。冷静に、美しく、調和を保っている。

by sakaidoori | 2015-02-02 22:19 | 資料館 | Comments(0)


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