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栄通記

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2013年 11月 08日

2297)「伴百合野展 『たとう(畳)紙に游ぶ』」 エッセ 11月5日(火)~11月10日(日)

 



伴 百合野展 
たとう(畳)紙に游ぶ
          




 会場:ギャラリー・エッセ
     北区北9条西3丁目9-1 
       ル・ノール北9条ビル1階
     (南北に走る片側2車線道路の東側。)
     電話(011)708-0606

 会期:2013年11月5日(火)~11月10日(日)
 休み:月曜日
 時間:10:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで)

※ 作品解説          ⇒ 11/7(木) 10:30~12:00
※ ワーク・ショプ(見学自由) ⇒  同日   13:00~15:00 

ーーーーーーーーーーーーーーーー(11.5)


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 屋外からの会場風景です。


 まずは会場風景を見て下さい。



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 (以下、敬称は省略させていただきます。)



 着物の収納用紙である「たとう紙」が主役だ。その紙を日本画の支持体にする。それを組み合わせて大きな絵画?(作品)にしたものだ。たとう紙だけの貼り合わせではもの足りない。着物(古着)も適当に切ってはコラージュにしてある。

 今展は大きな試みだと思う。
 まず、たとう紙という支持体を自由に貼り合わせて、作品の巨大化、自由伸縮性の可能性を試すことだ。
 伴百合野の精神は既存の型枠にフィットしないところがある。大きく羽ばたく自分の精神を見たいのだ。その精神がたとう紙の貼り合わせになった。

 「だったら、普通の日本画の支持体を貼り合わせてもいいのでは?」
 ふむ。この手法を単純に続行していけば、いろんな大きさの紙の貼り合わせになるかもしれない。
 そういう方法への道を開いたとも言えるが、今は「たとう紙」という形、その意味にこよなき愛を抱いている。そこが女性的で、普段の包装紙という脇役から表舞台に立たせたい。それと、古い物への愛着、拘りがあるのだろう。これらの材料はそれなりの年月を過ごしていて、廃棄寸前だったと思う。もったいない精神と、人生なり世界の有り様を見つめる素材にもなっている。

 そして今展の特徴のもう一つは、作品は既存の形を脱して不定形になったが、作家の目指すメッセージに集約されて、ある種の形を形成した。単に切った貼ったの自由爛漫という方向には行かない。過剰な精神がある形を得た、といってもいいかもしれない。

 「形になった」と言っても、今展は「たとう紙精神」での始まりの姿だ。そのメッセージの内容共々、さらに膨らむ伴百合野を楽しく追いかけよう。



 作品を左回りに載せていきます。



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   ↑:左側、「層」。


 この壁面作品群は既発表作。今展のような構想に至る原点のようなものか。

 個々の作品は、全体が「たとう紙」を拡大した感じになっている。



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   ↑:「分水嶺」。


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   ↑:(上掲作品の部分図。)




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   ↑:「鎮魂の構図・四神」。


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   ↑:(上掲作品の部分図。)





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   ↑:「国際会議 あるいは条約締結」。


 これから先が今展用の作品だ。そして「トランプ」がトリック・ボーイのようにして場を繋いでいく。

 「国際会議」を揶揄しているようだ。大国の振る舞いをトランプ博打になぞらえている。批判精神と遊び心だ。それぞれのトランプにはどこかの国を当てている。真ん中の紐をほどけば腹の中が見えるかもしれない。

 
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   ↑:(以上の3点は上掲作品の部分図。)


 この手紙、実際にイスラエルから届いた郵便物だ。遙か昔の消印だろう。







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   ↑:「環」。



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 これは大作だ。充実の一点だ。

 「何に見えますか?」
 カメラ・アイ、雪の結晶、青い太陽・・・あるいは輪廻転生、あるいは万物は輝く?

 少なくとも、伴百合野は輝いている。

 



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   ↑:「王と王妃」。


 きっと何かを賭けてのトランプ遊びでしょう。秘密めいていて、どこか間抜けなお二人だ。






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     ↑:「トランプ遊び」。

 

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   ↑:(上掲作品の部分図。) 



 今展は比較的白味の多い展覧会だ。そこに青が作家の色として登場している。

 この作品は、ピンクが可愛く華やいでいる。




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   ↑:(上掲作品の部分図。)





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   ↑:「湖・層」

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   ↑:「貝」



 中央でぶら下がっている作品。裏表がリバーシブル。




 新作を含めて、あまり個々の作品の感想が書けませんでした。現地で楽しんで下さい。

 日曜日までです。意欲盛んな伴百合野、何かにもの申す伴百合野、今が始まりといわんばかりです。




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by sakaidoori | 2013-11-08 23:23 | エッセ


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