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栄通記

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2012年 02月 18日

1624) 「FUMI TEZUKA (手塚歩未) EXHIBITION」 さいとう 2月14日(火)~2月19日(日)


○ FUMI TEZUKA (手塚歩未) EXHIBITION 

   ーthe eye of day,the eye of night
           


 会場:さいとうギャラリー  
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2012年2月14日(火)~2月19日(日)
 時間: 10:30~18:30
      (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.16)

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 手塚歩未さんは2004年・北海道教育大学油彩研究室卒業です。昨年に引き続いての個展で、詳細な個展歴は分からないが、僕自身は3回目の個展鑑賞になります。全て当館だった。そして、その個展以外では作品を見る事がない。だから、こうして不定期的でも作品に再会できることは嬉しいものです。

 在学中の中心画題は知らないが、初めて見た個展は「山」だらけだった。しかも大きかった。心象風のものではあったが、間違いなく冬山体験のもので、その熱気やエネルギッシュさがムンムンと伝わってきた。「山の人・手塚歩未」と勝手に決め込んでしまった。

 今回も「山」には違いないが、がっぷり四つに山と対峙とはいかなかった。「山」の周辺であれこれと絵画的試みに励み、画家自身が「山」を見つめ感じ、一層テンションを高める、そんな個展に見えた。


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 山の神の岩肌に誰かがよじ登りはいつくばり、そして二人で山の苦労を語り合っているみたい。ちょっとユーモラスで、それは画家の意図した事ではないだろうが、小さな優しき童心を感じた。


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     ↑:「Ridge」・ミクストメディア 木 1820×500㎜。

 山並みを空から遠望している。大きな山々を手のひらに収める感覚なのだが、ザックバランに厚く塗られた白い山が面白い。その白山は、他の山水画風のシャープな山々とは異質で、「どうしたのかしら?」と思ってしまった。完成度を高めるという視点に立てば、批判をもらいかねないが、僕にはこの異質感が何とも楽しい。ポロッと生理が出たというか、この白き山に対する深い思いが勇み足になってしまった感じで、実に面白い。画家はこの白山に強い拘りがあるのだ。その拘りがイメージ画オンリーでは収まりきれない「我」の表出になったのだろう。実に面白い。


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 神々しい冬山の存在が根っこにあって、そこから空や月や星と視界が拡がり、空気や風を絵画に取り込む。木も林立しているだろう、水も流れているだろう、岩も霧も生々流転の刻印を残しているだろう。
 それらは画家のイメージとして再構成されるのだが、イメージは抽象というあらぬ世界を生むかもしれない。生むと言うより、絵として出てきてしまうかもしれない。だが、原点の「山の存在感」が強いから、直ぐにも具象にと立ち返るかもしれない。山といろいろと遊び続けていくのだろう。

 タイトルの「the eye of day、the eye of night」は「太陽、星」です。太陽や星は宇宙の「目」だったのか。

by sakaidoori | 2012-02-18 23:23 | さいとう


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