栄通記

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2011年 05月 06日

1535) 前「藤女子大学3月展 2011年 (当大学写真部展)」 資料館 終了3月8日(火)~3月13日(日)

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○ 2011年
  藤女子大学3月展
   (藤女子大学写真部展)
    


 会場:札幌市資料館 2階 室
    中央区大通西13丁目 
     (旧札幌控訴院。
      大通公園の西の果て)
     電話(011)251-0731

 会期:2011年3月8日(火)~3月13日(日) 
 休み:月曜日
 時間:9:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーー(3.11)

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 (2ヶ月前の学生写真部写真展。)

 特に低学年の作品が気になった。彼女等を含めて、なるべく多くの人を載せます。
 前半の第1室から。

 藤女子大学写真部といえばモノトーンを好む。その傾向は維持されているが、近年は以前のようなメリハリの強い作品は少なくなった気がする。光強ければ主義主張の強さを思う。光薄ければ心象風景さを思う。今展、その両極端な作品はない。一人一人が淡々と白黒というスナップと向き合っている感じ。
 会場で始めて学生に会うことができた。なぜだか当写真部展には人が居ない時ばかりだった。折角力の入った展覧会をしているのにどうしたことか。部員はそれなりにいるのだから、是非どなたかが居て欲しい。それは彼女達にとっても悪いことではないと思う。


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     ↑:2年 金川史歩

 下は廃墟。その流れで上の作品を見たので、どこか廃墟じみたものと錯覚してしまった。人の住んでいる居住空間のスナップだ。
 うらぶれた風景を優しく撮る学生だ。もっとも、僕は「廃墟」そのものの敗残の姿に、何とはなしに物思いに耽る。金川史歩の場合は違うのだろう。人間臭であれ光や色であれほのかなたたずまいが好きなだけかもしれない。たまたま今回はうらぶれているスポットなのだろう。
 空気感を大事にしたいから、おだやかなモノトーンにしたまでなのかもしれない。微妙な色や光の差異に敏感なのだろう。そして小さい世界を愛するのだろう。

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 破れたビニールシートなのに、始めからこうしてそこに在ったみたい。窓越しの光、ビニールを透かす光、光の当たらないぼやけた暗闇、人の敗残の姿をこんなに優しく撮って良いのだろうか?



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     ↑:1年 藤井友紀子
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 同じ廃墟だが、藤井友紀子の場合は物そのものに関心があるようだ。残念なのは被写体への踏み込みが弱く見える。腰が退けた感じだ。それは1年生だからだろう。
 上の玄関の写真は良い。撮影者の足が入り口近くにある。



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     ↑:2年 中出里奈

 展示風景のまとまりに意を使いすぎたようだ。作品も魚眼レンズではないが、輪郭ラインなどが不自然に膨らんで見える。被写体がバリバリの近代建築だと、その幾何学模様や誇張美を統一展示で楽しんだりもできる。今作の場合は被写体自体に味わいと強いメッセージがあるから、誇張されたスナップ写真は作りすぎの感じがする。強く見る撮影者のようだ。普通に風景に強く向き合えばと思った。



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          ↑:3年 田村愛弓

 対象をドーンと大きく撮っている。

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          ↑:3年 田村愛弓?。



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     ↑:2年 柚原果林

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 何でもないない現場をしっかり見ようとする気持ちは伝わる。伝わるが、内容に共感するには至らない。そういう僕のような鑑賞者の感覚など無視して、もっと強く見つめて妥協せず仕上げて欲しい。



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     ↑:2年 本田みなみ

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 テーマは「線 交差 十字」と「光」、と同時にその線を作る被写体自身。
 明快な意図に基づいた展示だ。しっかりしたテーマを持続させ、集中して研究する、何て学生らしいのだろう。その成果は必ず実るだろう。

by sakaidoori | 2011-05-06 18:13 | 資料館 | Comments(2)
Commented by 根保孝栄・石塚邦男 at 2011-05-09 01:52 x
撮影の条件、カメラの種類なども紹介されていればと思いますが。なかなかのリアリズムが目につきました。情緒に流れていない堅実な被写体をとらえる目線を大事にしたいです。知性を感じ取れる集団ですね。
Commented by sakaidoori at 2011-05-10 10:16
>根保さんへ
藤女子大学写真展ですね。

 会場には撮影条件やカメラの機種などの紹介はありませんでした。多くの写真部展では、そういう写真環境の記載はないです。もしあっても、このブログでは紹介できないと思います。単純に非常に面倒だからです。時間もかかります。ご了承下さい。

 情緒云々のご指摘、モノトーン表現の効果もあるでしょう。同じ被写体をカラーでしたらどうなのでしょう?「感性」が撮影の根っこを支えているのでしょうが、「知性」というものも研いて欲しいですね。「被写体」は多く「言語」で語られる存在ですから、対象そのものの理解には知性や認識力も大事でしょう。今は撮ることが学ぶことにもなるのでしょう。


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