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栄通記

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2009年 02月 04日

884) ②ミヤシタ 「藤田真理・展」 終了・12月11日(木)~12月28日(日)

○ 藤田真理・展

 会場:ギャラリーミヤシタ
    中央区南5条西20丁目-1-38 
    (西向きの民家)  
    電話(011)562-6977
 会期:2008年12月11日(木)~12月28日(日)
 休み:月曜日(休廊日)
 時間:12:00=19:00 
     (最終日は ~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(12・20)

 (会場はほんのわずかばかりの光しかなくて、わかりにくい写真になりました。カメラには夜景モードというのがあって、今ならそれなりの写真を載せれると思う。来年はもっとばっちりしたのが撮れるかも知れません。
 ということで、僕の不確かな描写力と妖しげな写真で現場を想像して下さい。)

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 わずかな明かりの白色豆球が作品にへばりついている。暗い部屋ではあるが、全体が霞んでいて、その全貌を視覚に捉えるのにはそれほど苦労はしない。

 頭がふわふわした食パンを連想してほしい。奥深い山並を頭の部分は表現していて、えぐるように谷状になって続いている。全体で4m位の長さだだったか?幅と高さは15×20cm?それを2ヵ所でスパッと切って、折らせて向こうに伸ばしている。豆球はその谷間の中に置かれ、窪みにに沿って光が流れて山並を日没時のシルエットのように浮かばせている。
 作品自体はまっ白だ。表面は非常にリアルに山の風化を表現していて、時間の悠久さを思わせる。リアルではあるが作品が、小振りなのともやった世界なので凄みよりも優しさが感じた。

 静謐な時の流れだ。暗室によるインスタレーションだが、奇を衒わずに淡々と何かに打ち込んでいる。自分の心の中の様子を自然に見立てて、「激しくあるべきか?心の情念は谷となって山を削れども、時の流れに掉ささずに無事どこかにたどり着けるのか?美しくもありたい。果たして私は美しいのか?・・・」

 スパッと縦に切られた面にはバ-コードが記されている。そこにも豆球は置かれてしっかりと光を当てている。全体の自然観照ムードに反して非常に現代的だ。どの面を切ってもそこにはバ-コードがあるのだろう。その記号は経緯や時刻が刻印された存在証明書なのだろう。雨が降って谷を深くえぐれば、その記号も変わるのだ。「今」を刻むのだ。この作品は「今」が連綿と続いて、過去から未来に進む橋でもあろう。

 一方、数字への拘りは画家の理論癖の痕跡にもなっている。
 理と情、静と動、自然と社会、デジタルとアナログ、直線と曲線、光と闇、白と黒・・・相反すること無くそれらを両立させようとしている。
 美しく結ばれた二つの道だ。


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by sakaidoori | 2009-02-04 21:30 | ミヤシタ


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